コインチェック経営陣、しどろもどろの謝罪会見。社長が筆頭株主なのに「株主と相談します」(全文)
http://www.huffingtonpost.jp/2018/01/26/coincheck-nem_a_23345106/

――御社は昨年の6月に「なりすまし保証」という、なりすまされた場合の不正ログインにかかわる損失を100万円まで保証することをプレスリリースされている。これは実施済なんでしょうか。
大塚氏:それはユーザーさまの例えばIDとか、まずその保証と今回の話はまったくの別物でございます。
そちらの保証はお客さまのIDとかパスワードだったりで、なりすましで入ったものに関しましては、我々が保証させていただくということでこざいまして、本事象とは別の内容になっております。

――これはもう実施済か。
大塚氏:まだでございます。

――そのリリースでは「月内にも始めます」ということで、その後まったくそれについては言及されていないの。当然ユーザーとしては不正ログインで「100万円保証される」と。これは意図的に策を生むように発表されているということか。
大塚氏:いえ、そのようなことはございません。その時点で、見通しとしては、その月中に対応しようとしていたんですけども、それを実際する中で、もう少し検討したほうがいいということが出てきましたので、そちらのほうを言及していた次第でございます。

――その状態で半年以上経ってしまったということか。マルチシグとかコールドウォレットで管理は「難しい」という話があったが、個人の方でもやっておられるような話。まったく難しさがわからない。
それで「顧客保護を第一」「セキュリティのところも万全を期してきた」とか、断言できる理由をもう一度教えていただきたい。
大塚:...。

――あるいは万全を尽くす努力をされて、基本的なことすらできていないとすると、御社はそもそも取引所としての能力がないということになってしまうと思うんですけれども、これはどう解釈したらいいのか図りかねているんですが、教えていただけますか。
(10秒ほど沈黙)
和田氏:弊社といたしましては、万全を期すために最大限、会社のリソースをつかってセキュリティや顧客保護等に務めてきた次第であります。

――務めてきたけれども、それができなかったということか。
和田氏:今回の事象に関して言えば、そのようなことになります。

――月々の出来高と月々の営業収益を基本情報として知りたい。
大塚氏:そちらは基本的な情報に関しましては、株主と確認し次第、公開するかも含めて検討中でございます。

――そこら辺のことがわからないと、投資家の方がどれくらいの支払い余力があるのかわからないと思うが、なぜ公開できないのか。
大塚氏:繰り返しになってしまうのですが、われわれ代表と私、取締役、ないし株主と、そこをどう伝えていくのかというところを検討している最中でございますので、そちらの方を今のところではお伝えできない状況になっております。

――なぜ東証(東京証券取引所)で会見をやることにしたのか。
大塚氏:時間的な場所と、できるところを探した結果、こちらしかなかったというところがございます。

――東証で会見を開くような会社が、出来高も売り上げも営業収益も明かさないって考えられない。
大塚氏:うーん...。

――基本的な情報だと思うが。
和田氏:そこに関しては、公表しないと決定されたわけではなく、現在検討中ということになります。

――データを出すのを社内的に嫌がっている人たちがいるというか。普通、経営者だったら、部下に指示をすれば出せると思うが。
大塚氏:出すかどうかも含めて、株主と合意形成、合意というか認識を合わせるということを今検討しているという状況。

――ということは、株主の発言権がものすごく大きいということか。
大塚氏:いえ、そういうわけではございません。

――先ほどから株主、株主、株主、っていう発言が多い。株主に聞かないと経営判断は一つひとつできないということか。
大塚氏:いえ、そういうわけでは、ございません。

――筆頭株主はどなたか。
大塚氏:筆頭株主は和田晃一良でございます。

――お2人で過半数は持っているのか。
大塚氏:はい。

(会場から苦笑漏れる)