畳「漫画村」摘発後も消えぬ海賊版サイト 『ラブひな』作者「はらわたが煮えくり返る」 | デイリー新潮

「あなたが海賊版サイトを利用することによって、マンガ家さんの収益が減り、新たな作品が生まれなくなる可能性がある。
これが最も重要な点なのです」

海賊版が読まれても、収益は何も生み出さない「海賊」たちのものになり、マンガ家には一切還元されない。
マンガ家が面白い作品を描く→正しく読まれる→収益がきちんとマンガ家に渡る→さらに面白い作品が新しく生まれる、という創造のサイクルが崩壊の危機に瀕している、というのである。

今度の改正案が狙い撃ちにしたのは、このうち主流を占める「リーチサイト」。
海賊版に利用者を誘導する行為そのものを規制した。
また、ユーザーについても、違法ダウンロードを禁止。
ネット上に無断掲載されたマンガなどを、海賊版と知りながらダウンロードする行為を違法とし、悪質な場合は刑事罰も科されることに。
これまで映像と音楽に限定されていた規制対象が拡大されたのである。

「海賊版には、正直、はらわたが煮えくり返る思いです」

と憤りを隠さないのは、『ラブひな』などのヒット作で知られる、マンガ家の赤松健氏。

もう見て見ぬふりはできないということです。
著作権とは、作者への敬意の表れであり、クリエイターのモチベーションの基盤。
これが崩れては表現の世界が成り立たなくなってしまう。
マンガなんてなくても生きていけますが、私たちが“生きることの意味”に気づくのは、何かに感動した時です。
私たちが深みと歓びある人生を送るためにも、海賊版は許してはならないし、決して利用してはならないと思います」 険砂れ衛