権兵衛の描写は悪役としてキャラ立ってたな
それと信親討ち死にのシーンの長宗我部兵の格好よさはやっぱり司馬すげえって感じ

「この河原を死所ときめた」
といったとき、弥三郎をかたく守ってた七百の土佐兵が、
「御供」
「御供」
「御供」
と、どよめいた。このどよめきの声の異様さが、目と鼻のとこまで
迫って攻撃しかねている薩軍の耳にまできこえ、のちのちまで話のたねになった。
この二十二歳の弥三郎信親には、七百の家来に死を決せさせるわかわかしい魅力があったのであろう。