この微妙なニュアンスを説明するのに良いかな
と思うのがうる星やつら。ほとんど大多数の
うる星ファンはラムちゃんのことをラムちゃんと呼ぶ。
連載当時小学生だろうが大学生だろうが
みなラムちゃんと呼んでいたし、高校生だったファンが
中年のオヤジになってもやはりラムちゃんと呼んでしまう。
主人公でありラムちゃんに惚れられて同居しているという
ファンにとっては羨ましいはずのあたるはラムちゃんのことを
ラムと呼び捨てにしているが、ファンはラムちゃんと呼ぶ。

これはファンがあたるの立場を羨ましいとは思っていても
あたるという男性を好ましいともああなりたいとも思ってないから。
作者がそのように描いているからね。うる星やつらというマンガは
あたるがラムちゃんに押しかけられてることを迷惑がっており
最後はあたるがラムちゃんに酷い目にあわされるというのが
典型的なパターンの話だから、読者はあたるを羨ましく思いつつも
あたるに対して憤りにも似た反発をもっていて
最後の電撃のオチでスカッとする(笑う)という読み方をしてる。
つまり、ラムちゃん親衛隊に近い立場で見ていることが多い。
だからラムちゃんという最大の好意を込めた第三者的な
わき役の呼び方がもっともシックリくるというわけ。
(ラムさんと呼ぶ面堂は男の敵だしさん付けするメガネは押井版で
屁理屈コネ過ぎで少しウザいからラムさんと呼ぶ人は多くないが、
拗らせて自分は他のファンとは違うということを主張したい
鼻につくファンの中には、さん付けで呼ぶのも結構いる)

つまり、このマンガを読んでなお牧高と呼び捨てにする人は
メインキャラである女性陣や山源コンビには好意が持てず
警察の話だから読んで批判的な立場で重箱イチャモン
付けてるいつもの人である可能性が非常に高いと思われる。