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https://www.amazon.co.jp/dp/4865820302
銃後のアメリカ人:1941~1945 リチャード リンゲマン (著)

30年代の失業と経済不況など最も厳しい時代を乗り越えたアメリカは、
戦争でむしろ繁栄した。
アメリカの配給問題は本質的にはガソリンとゴムタイヤだった。
夜な夜な徘徊するボビーソックス娘とズート族を許容する豊かな社会は、
日本でいえば80年代のバブル期の様相。

平時から有事体制に切り替わった工場は膨大な物資を生産。
フィルムの使用制限などもありはしたが、ハリウッドは次々とニュー・スターを
生み出し、「ホワイト・クリスマス」が長期間ヒット・チャートの1位を独占。
ダンスホールやナイトクラブは好景気をつづけた。

おなかの脂肪を相手とする銃後の戦いには、戦術計画というか、さまざまな
工夫がおこなわれた(ウェストラインの防衛戦と通称される)。
主婦向け雑誌マッコールズは「勝利のための苦行方式」と称するものを勧め、
「健康美を守り士気を維持するためスリムであることを心がけよ。これが彼らの
アドバイスである……脂肪分と甘いものを控え、運動しよう」とアドバイスした。