地球のような分厚い大気の膜に遮られていない、
強烈な太陽光を浴びて輝く、見渡す限りの宝石の砂漠と、非常な暑さ。
王子は月面の地表は昼間は110度にも達し、逆に夜は
マイナス170度にまで下がると解説。
そして都市に戻ると、明日の朝フォスの記憶を消し、
再度地球に送り込むと宣告して車を降りる。

両腕の黄金の合金を全て剥ぎ取られ、牢獄の中に閉じ込められるフォス。
暴れまわって脱出しようとするが、自身の身体が砕けるだけで牢を破壊できない。

そこへ見張りの月人を倒し、鍵を奪って何者かがフォスを牢獄から解放する。
それはかつて粉々にされて月へ連れ去られたアンタークだった。
彼もまた粉末にされてしまったのだが、融点の低さが幸いして、
日中に粉末が全て融解し、長い年月の間に液体が少しずつ集合し、
夜間に凝結する事で復活できたのだという。

「急げ、みんなを助けて月から脱出する」
「ムダだよ、みんな粉に…」
「元に戻す方法がある。月に囚われたナメクジたちを全部放つ。
そしてみんなを殻にするんだ」

と告げるアンタークの顔で続く。


…という展開を予想していたわ