0001名無しで叶える物語(もんじゃ)2022/04/05(火) 18:05:18.55ID:66JFoiEu
代行
歩夢 「ち、違う……!! 私は壊れたか確認しようと思って……」
しずく 「演劇部に騙し合いで勝とうだなんて、三年早いですね」
エマ 「意外と現実的な数字だね」
歩夢 「本当に嘘なんかじゃないよっ!!」
愛 「……www みんな、もうやめようよ」
しずく 「愛さん?」
0020名無しで叶える物語(らっかせい)2022/04/05(火) 18:20:25.33ID:iH1z7VxH
草
愛 「wwww あのさ、間違ってwwwwるよ」
歩夢 「とりあえず一回落ち着こうよ。笑いながら喋ってるよ愛ちゃん」
愛 「……すぅ、深呼吸」
愛 「……」
愛 「みんな、間違ってるよ。いくら自分の欲望のためとはいえ、こんなこと、愛さんたちらしくないよ。騙し合ったり、ダジャレ攻撃をするだなんて」
歩夢 「愛ちゃん……」
エマ 「そうだね、間違ってるよね。このままじゃ大事なものを無くしちゃいそうだよ。私たちの絆を壊してまで、その装置を手にすることは大切なのかな……?」
しずく 「それに、装置を使った愛だなんて、偽物ですよね……」
愛 「だからこの装置は金庫に戻そう。誰も争う必要なんてないよ」
愛 「じゃあ拾うね」 スッ
一同 「「……」」
愛 「よし、今だっ!!」 タッタッ
しずく 「あっ、逃げた!?」
エマ 「させないよっ!!」
【宮下愛はにげだした!】
【しかし まわりこまれてしまった!】
愛 「っ!」
しずく 「さっき騙し合いは良くないって言ったばっかじゃないですか!」
愛 「それはそうだけど……それでも愛さんはりなりーと両思いになりたいんだっ!!」
しずく 「だからってこんなやり方をしたんじゃ、成功したところで……。後の立場を考えてください!!」
【宮下愛さんは たちばを かんがえた…】
愛 「もうやけくそだっ!!」 スッ
歩夢 「愛ちゃん!?」
愛 「一回この装置を使って、みんなをアタシの虜にする。そうすれば、後から邪魔されないでりなりーに装置を使える」
しずく 「なっ!? ハーレム展開にする気ですか!?」
歩夢 「そ、そんなのダメだよ……っ!」
歩夢 (なんとかして、愛ちゃんを止めないと……!!)
歩夢 「一つ考えてみて。愛ちゃん」
愛 「説得しても無駄だからね」
歩夢 「違うよ。仮に、恋愛ゲームみたいに、ハーレム展開にしたとして、私たちみたいなヒロインだったらどう思う?」
愛 「……どういうことかな」
歩夢 「ほら、侑ちゃんにくっつく私を想像してみて? すごくめんどくさい女だよ?」
しずく 「自分で言うんですか……」
歩夢 「しずくちゃん。あの装置を使われちゃったらおしまいだから、なんとか私たちの印象を悪い方に誇張してハーレム展開は阻止しなきゃ」 ヒソヒソ
しずく 「それはそうですね……」 ヒソヒソ
しずく (歩夢さんがめんどくさい女なのは事実なので、どこをどう誇張したかは分かりませんが)
しずく (私は完璧な桜坂しずくだから、誇張せざるを得ません。さて、どう誇張しよう)
しずく 「考えてもみてください。私が愛さんにメロメロになったら、サスペンスで言う愛人みたいな立場になって、愛さんを独占しようと璃奈さんに何かしらの危害を与えるかもしれませんよ?」
歩夢 「自分で言うんだね……」
愛 「確かにしずくは、愛人枠っぽいもんね」
しずく (何が『確かに』ですか。こちとら誇張として言ってるんですよ)
エマ 「そんなこと言ったら私は完璧な女だと思うな! 優しいし包容力はあるしご飯は美味しいし!」
愛 「おおっ、エマっちに惚れられるのは悪くないかも……」
しずく 「エマさん!! なんでそこで張り合うんですか!! どう見ても、『ハーレムにしても損するからやめておこう』って思わせる流れじゃないですか!!」
愛 「……厄介な二人は少し悩むけど、どちらにせよ、三人がどいてくれないならこの装置を使うしかないよね」
歩夢 「っ!?」
しずく 「どうにかして止めないと……!」
しずく (でも愛さんを止める手なんてもう……)
しずく 「! ちょっと待ってください!」
愛 「悪いけど誰にお願いされても、意志は揺らがないから!」
しずく 「……ふふ、残念ながら愛さんは、私に従いざるを得ないんですよ」 ニヤ
愛 「なっ!? なぜか自信があるみたいだけど……」
しずく 「この言葉を言えば、必ず愛さんは私の言うことを聞きます。それくらいに効力のある言葉なんです」
愛 「なんだって……」
歩夢 (しずくちゃん、よほど自信があるみたいだけど……愛ちゃんの弱みでも握ってるの?)
0031名無しで叶える物語(らっかせい)2022/04/05(火) 18:38:46.98ID:go0Mhvuq
しずく 「私、おととい誕生日だったんですよ」 ドヤッ
歩夢 「……?」
愛 「……?」
エマ 「……?」
しずく 「急に黙ってどうしたんです? ええ、分かってますよ……誕生日の人には逆らえない、その事実に震えてるんですよね!」
0032名無しで叶える物語(もんじゃ)2022/04/05(火) 18:39:31.03ID:GOGvD/gz
歩夢以外は使う必要ないんじゃないかなあ・・・
歩夢 「あ、いや、そうじゃなくて……」
愛 「誕生日はとっくにみんなで祝ったよね? 別に今日は特別なわけではないと思うけど……せめて言うとしても昨日までじゃない?」
エマ 「誕生日なんて、一日だけの王様だよ」
しずく 「えっ?? あ、いや分かってますよ? 私に逆らえないからって嘘偽りを言ってるんですよね?? でもエイプリフールはもう終わりましたよー? 今日は四月五日ですよー?」
愛 「いやそもそもたとえ今日が誕生日だとしても、何でも横暴が通るわけじゃないし……」
しずく 「……」
歩夢 「……」
エマ 「……」
愛 「悪いけど、この装置使うね」 ポチッ
歩夢 「あっ!?」
歩夢 (もし私が愛ちゃんの虜になっちゃったら……!)
侑 『愛ちゃんの方が大事なの!?』
歩夢 『ごめんね、侑ちゃん』
侑 『……そんな』
せつ菜 『侑さん、私がいますよ』 ギュッ
侑 『せつ菜ちゃん……! トキメキはここにあったんだね……!』 ポロポロ
歩夢 (ってなっちゃうよ!?)
歩夢 「やめてぇぇぇぇぇぇぇぇーーーーー!!!!」
愛 「……」
しずく 「……」
エマ 「……」
歩夢 (あれ、何も変わってない?)
しずく 「愛さん、大好きです♡」
愛 「ふふ、ついにハーレム展開に突入だね」
歩夢 「えっ、いや、私変わってないけど」
エマ 「私もかな? しずくちゃんだけ発動しちゃったのかな」
しずく 「え……」
愛 「……」
歩夢 「……」
エマ 「……」
しずく 「も、もしかして、私思い込みで……」
しずく 「うぅ……///」 ポロポロ
歩夢 「あっ、泣かないでしずくちゃん!」
エマ 「そ、そうだよ! あの展開だったら虜になってるって勘違いしてもおかしくないよ!」
愛 「それにしずくは、ほら、演劇部だし、そういうこともあるよ!」
しずく 「無理矢理な励ましなんていりませんよぉ……!」 ポロポロ
歩夢 「そ、それにしても、なんで愛ちゃんが押しても装置が動かなかったのかな?」
エマ 「なんでだろうね……やっぱりさっき落としちゃったのが原因かな」
愛 「それじゃこの争いは、本当に無意味になったってことだね……」
ピリッ
愛 「ん?」
ビリビリビリビリ
愛 「あばばばばばばばば!」
エマ 「ええっ!? 愛ちゃん!?」
しずく 「まさか装置が壊れて感電したんじゃ……」
エマ 「大変だよっ!!」
歩夢 「今助けるからね、愛ちゃん!」 タッタッ
エマ 「って歩夢ちゃん、待って!!」
エマ (感電してる相手に触っちゃったら)
ビリビリビリビリ
歩夢 「あばばばばばばばば!」
しずく 「歩夢さんまで!?」
エマ 「どうにかしないと……! でも電気を通さないようにするなんてどうすれば……!」
しずく 「うーん、電気といえばゴムのイメージですが」
エマ 「ゴム……ゴムなんてここにはないよ……」
愛・歩夢 「「あばばばばばばばば!」」
エマ (でも放っておいたら二人はただじゃすまない……!)
エマ 「こうなったら!!」
エマ 「ゴムくらい弾力のある私の胸でどうにかするしかない!!」 ブルンブルン
エマ 「おりゃぁぁぁーーーー!!」タッタッ
しずく 「エマさん、冷静になってぇぇぇーーーー!!」
ビリビリビリビリ
エマ 「あばばばばばばばば!」
しずく 「どうすれば……どうすれば……!」
しずく 「ゴム……ゴムなんてどこに……」
バレーボール 「やぁ」 スッ
しずく 「なぜかこんなところにバレーボールが!!」
しずく (バレーボールはゴムだから電気を通さない!!)
しずく 「私の完璧なアタックで装置だけ愛さんの手から離してみせる!」
しずく 「おりゃぁぁぁーーーーーっ!」 シュッ
パシンッ
パシンッ
パシンッ
しずく 「おおっ、綺麗に外して壁に天井にバウンドして……」
しずく 「我が顔面に激突っ!」 バンッ
しずく 「い、痛いっ……」 フラフラ
愛 「あばばばばばばばば!(しずくちゃん、こっち来ちゃダメだよ!)」
ビリビリビリビリ
しずく 「あばばばばばばばば!」
愛・歩夢・エマ・しずく 「「あばばばばばばばば!」」
※感電した人がいた場合、飛び蹴りが救助方法の一つです。
…
…
…
ガラッ
侑 「歩夢たちが感電したって本当!?」
せつ菜 「そ、それが……」
侑 「えっ?」
璃奈 「私が作ったあの装置が故障したみたいで……感電自体は全然無事だったんだけど……」 チラッ
歩夢 「エマさん、はいどうぞ♡」
エマ 「ありがとう歩夢ちゃん。卵焼き美味しいよー! 大好きだよー!」
歩夢 「ふふ、良かった」 ニコニコ
しずく 「愛さん、大好きですよ」
愛 「ちょっとしずく、それって演技?」
しずく 「ふふ、どうでしょうか♡ 演技に見えます?」
愛 「見えないよーー! 愛さんもしずくのことめっちゃ好きだからねーー!」 ダキッ
0051名無しで叶える物語(らっかせい)2022/04/05(火) 19:21:41.54ID:go0Mhvuq
かすみ 「しず子ぉぉぉ……!」 ポロポロ
果林 「なぜなの……エマっ……!」 ガビーン
せつ菜 「ということになってまして……」
⎛(cV„Ò Д ÓV⎞ 「ア アユム……」
せつ菜 「大丈夫ですか? 侑さん?」
⎛(cV„Ò Д ÓV⎞
一日経ったら戻りました!
おわり
0052名無しで叶える物語(らっかせい)2022/04/05(火) 19:25:42.99ID:go0Mhvuq
ありがとうございました。
果林さんの『仲間だけどライバル、ライバルだけど仲間』という言葉を思い浮かべながら、書きました。
二期によってアップデートされてたのが非常に良かった
0054名無しで叶える物語(新日本)2022/04/05(火) 19:29:28.83ID:YO8ugnu9
乙
テンポも良くて挟まれるギャグも寒いものがなくて全部面白かった
投稿感覚だけもうちょっと空けてほしかった
0055名無しで叶える物語(らっかせい)2022/04/05(火) 19:32:46.96ID:go0Mhvuq
0056名無しで叶える物語(しまむら)2022/04/05(火) 19:43:30.89ID:Ap5Fxp1C
いいね
0058名無しで叶える物語(SB-iPhone)2022/04/05(火) 20:20:14.10ID:C/AiZfWc
>>51
あのシーンの侑ちゃんの顔が思い浮かぶのがいいな 0059名無しで叶える物語(もんじゃ)2022/04/05(火) 20:31:25.93ID:KmPeY4lh
乙
ゴリラのやつ好きだったわ
0060名無しで叶える物語(えびふりゃー)2022/04/05(火) 20:59:54.18ID:YV82wEvo
なぜ破棄してしまわなかったのか
0061名無しで叶える物語(もんじゃ)2022/04/05(火) 21:32:04.62ID:Vbcpx56D
⎛(cV„Ò Д ÓV⎞
この顔かわいかったな
みんな装置なくても上手くいきそうなのに早く気付いて
0064名無しで叶える物語(しまむら)2022/04/05(火) 22:44:47.34ID:Qf3Tb9xm
結果的にみんなハッピーだから良かったw
面白いSSでした!
0066名無しで叶える物語(光)2022/04/05(火) 23:36:08.99ID:E0JLZY0h
ついでに感電しそうなバチバチしてる物を触る時は手の甲で触れるといいぞ
手のひらで触ると電気の反応で手を握ってしまって離れなくなるから
ショック受けてる侑ちゃん可愛くて好き
過去作、令和のやつが特に好きだった