0001名無しで叶える物語(もんじゃ)2019/07/14(日) 13:33:12.17ID:UlWpYwIK
璃奈「ヨハネちゃん」
善子「……」
璃奈「キャラ名のところヨハネって直してあげて」
ヨハネ「ククク……暗黒魔眼の担い手ヨハネに何か用かしら?」
璃奈「魔眼さん」
ヨハネ「あ、そこでガチで魔眼とか言われると、恥ずかしいんで」
璃奈「じゃあヨハネちゃん」
ヨハネ「なに? りなりー」
璃奈「背が大きくなる黒魔術知らない?」
ヨハネ「そんなんあったら私が……あ」
璃奈「真姫ちゃんは怖いから、よっちゃんに訊く」
ヨハネ「鉄棒にぶら下がるとか」
璃奈「それは黒魔術じゃないよ」
ヨハネ「そんな方法があるんだったら、ヨハネだって試してるわよ」
璃奈「でも、バストアップは成功したって聞いた」
ヨハネ「花丸がね!? ヨハネじゃないから!」
璃奈「つまり、よっちゃんのアドバイスを聞けば
私の身長がグレードアップする可能性がある」
ヨハネ「確かに可能性だけはあるけど……」
璃奈「虹ヶ咲のみんなの中で一番背が低いのは恥ずかしい」
ヨハネ「なんで? ちっちゃいのかわいいじゃない
仮に180センチぐらいあってみなさいよ、ボードつけてたら痛いやつよ?」
璃奈「諸星きらりという偉大な痛い先輩がいるから大丈夫」
ヨハネ「(にょわー……)分かった、じゃあ無難にトカゲを食べるとか」
璃奈「どこにあるの?」
ヨハネ「(ガチで食べる気なんだ……)それはね、もちろん素手で捕まえて……」
せつ菜「こらーっ! 何を言っているんですか!」
璃奈「せつ菜さん!?」
ヨハネ「せつ菜!?」
せつ菜「自らの身長伸ばすためトカゲを食べるなど! 無駄な殺生はよくありません!」
璃奈「無駄ではないの、私の血肉となっていつまでも生き続ける!」
せつ菜「それにトカゲはもう食べました!」
ヨハネ「食べたんかい!」
璃奈「さりげなくチビなの気にしていたんだ……」
ヨハネ「身長を伸ばすには牛乳が良いって聞くけど」
せつ菜「もう試しました……大きくなる箇所が違いました」
璃奈「#[,,>ヮ<,,] 」
ヨハネ「ぶら下がり健康器とか」
せつ菜「もう試しました……別の箇所が大きくなりました」
璃奈「(なんでだよ……)」
ヨハネ「背伸びして歩くとか」
せつ菜「今も背伸びして歩いてますよ!?」
璃奈「マジだ!? バカだこいつ!?」
せつ菜「おいこら、貧乳まな板ボードォ!」
ヨハネ「背が伸びる方法なんて、高い人に聞けばいいじゃない」
璃奈「もう聞いた!」
せつ菜「スイスに行けばいいって言われた!」
ヨハネ「そっちじゃなくて、もう一人のモデルさんみたいな」
璃奈「寝る子は育つって言われた!」
せつ菜「確かにオタクはインドアですよ! でも! 睡眠時間が削らないとオタク活動は成し得ないんですよ! 寝る暇なんて一切ないんですよ!」
ヨハネ「……気持ちはわからないでもないけど」
璃奈「というわけでよっちゃんに聞いた」
ヨハネ「ヨハネだって背が高くないのに……」
0008名無しで叶える物語(もんじゃ)2019/07/14(日) 13:36:11.90ID:UlWpYwIK
ヨハネ「じゃあ、背が高い人の生活スタイルを真似してみれば?」
璃奈「それは盲点だったよ」
せつ菜「真似できそうな人と言うと誰ですかね?」
ヨハネ「背が高いって言うと、マリー……」
璃奈「お金がすっ飛ぶ」
ヨハネ「果南とか」
せつ菜「ゴリラの生活はゴリラにしか真似できません」
ヨハネ「聖良さんとか」
璃奈「スクスタに出演予定はないの」
ヨハネ「世知辛い……」
0009名無しで叶える物語(もんじゃ)2019/07/14(日) 13:36:45.52ID:UlWpYwIK
ヨハネ「じゃあ逆の発想で、背が低い人の生活を真似しないって言うのは?」
せつ菜「チビ、 お前普段何やってんだ」
璃奈「うるさいチビ、だいたいお前と同じだよ!」
ヨハネ「仲良しじゃねえか!」
せつ菜「私以外に背が低いと言うと、国木田さんとか」
ヨハネ「マル? 確かに背は低いけど……あの子の生活スタイルは真似できないんじゃない?」
璃奈「そんな修行僧みたいな生活してるの?」
ヨハネ「お寺出身だから朝は早いし、夜も早いし」
せつ菜「夜が早い!? 深夜アニメは生視聴できないのですか!?」
ヨハネ「ちなみにおすすめアニメは?」
せつ菜「フルーツバスケット」
璃奈「創作者御用達のやつじゃねえか」
0010名無しで叶える物語(もんじゃ)2019/07/14(日) 13:37:14.82ID:UlWpYwIK
ヨハネ「他に背が低いって言うと……」
理亞「……」
せつ菜「あの人は私よりも背が低いですね」
璃奈「目つきが獰猛なの! あれは小ゴリラだと名付けるべき!」
理亞「……」
ヨハネ「生活スタイルを聞いてほしそう」
せつ菜「基本的にインドアなオタクは、話を聞いてもらいたがりですからね」
璃奈「なんだかすごい可愛い子に思えてきた」
0011名無しで叶える物語(もんじゃ)2019/07/14(日) 13:37:59.26ID:UlWpYwIK
理亞「背が高くなる方法? 食べて寝る」
璃奈「ミニキングゴリラに聞いたのが間違いだったの」
せつ菜「私よりチビな人に聞いただけで時間の無駄でしたね」
ヨハネ「言いたいことがあるなら、さっさと言わないとディスられて終わるわよ?」
理亞「姉さまのとっておきの話がある」
璃奈「それはもちろん!? 背が高くなってバインバインになる方法!?」
せつ菜「0に何かけても0でしょう?」
璃奈「#[,,>ヮ<,,] 」
理亞「特別に話してやってもいい」
ヨハネ「(話長くなるやつだな……)」
0012名無しで叶える物語(もんじゃ)2019/07/14(日) 13:38:30.83ID:UlWpYwIK
理亞「ちなみに姉様は、バストサイズを過少申告してる」
せつ菜「!?」
璃奈「85って未知の数字なのに!?」
ヨハネ「パイ・ヴェルデさんのスリーサイズもう1回確認してこよう?」
璃奈「乳・ヴェルデはおっぱいのような何かなの、参考にならない」
ヨハネ「確かに外国の血を引いているから有利かもしれないわね」
せつ菜「恵体ですから」
理亞「姉様は昔、私よりも背が小さかった」
璃奈「ミジンコサイズだったの!?」
理亞「おいこら胸板ボード」
0013名無しで叶える物語(もんじゃ)2019/07/14(日) 13:39:06.16ID:UlWpYwIK
理亞「姉さまが私より低い身長であられた時には……。
今でも、もちろんとても可愛らしい顔をなさっているのだけど、
小さいころは更に天使みたいで、姉さまに比べたら天使なんて天使(笑)だ。
とても美しく、幻想的で、このような美しさのすべてを尽くして姉さまを作り上げた
とする表現が適切で――
美しい人を美人と言うけれども、お姉さまは美神と言ってもいいほどだった」
璃奈「長いよ!? 何でシスコンが演説してんだよ」
せつ菜「痛々しいほどシスコンの戯言でしたね……」
ヨハネ「それで、聖良さんは何で背が大きくなったの?」
理亞「牧場に行かれた」
ヨハネ「牧場? アルバイトにでも行ったの?」
理亞「牛と生活されたんだ」
璃奈「は?」
理亞「背を伸ばすためには牛乳がいい、ならば牛乳を出す牛と同じような生活をすれば背が高くなるのではないか、
姉さまは素晴らしい発想された」
璃奈「そいつバカだろ」
せつ菜「完全に同意」
0014名無しで叶える物語(もんじゃ)2019/07/14(日) 13:39:41.55ID:UlWpYwIK
理亞「でも実際、1ヶ月で15センチ伸びた」
ヨハネ「成長痛が大変そう……」
理亞「胸も大変大きくなられた、ブラジャーをつけるようになった
私は感動した! 24時間テレビよりも!」
せつ菜「しかしながら、この辺りで牛と暮らすのは現実的ではないのでは?」
理亞「背が高くなりたいんでしょ?」
せつ菜「牛と暮らすのはちょっと……スクールアイドルとして活動しなければいけませんし」
璃奈「北海道出身だからできたと思う」
理亞「ふん、根性なしめ!」
璃奈「じゃあ、理亞ちゃんは牛と生活したの?」
理亞「え?」
璃奈「背が伸びる保証があるなら、同じことができたんじゃない?」
理亞「……ルビィが呼んでるから帰る」
0015名無しで叶える物語(もんじゃ)2019/07/14(日) 13:40:14.78ID:UlWpYwIK
ヨハネ「でも、背が高い人の真似をすると背が伸びるって言うのが明らかになったかな?」
せつ菜「とはいえ、真似しやすい背の高い人と言うと……」
璃奈「あそこにいるキングゴリラの真似はできないの」
ヨハネ「んー、確かに果南のマネはねえ……」
せつ菜「だいたいあの人は人間ではなく水ゴリラですから、
聴力も人間レベルではなさそうです」
璃奈「こんな発言聞かれてたら握りつぶされちゃうの」
せつ菜「ゴリラみたいな握力で頭をですか?」
璃奈「頭をバスケットボールみたいにして、ひとしきり遊んだ後
東京タワーに登って私を握りつぶす!」
せつ菜「キングコングリスペクトですね!」
ヨハネ「(間違いなく聞こえてるなあ……)」
0016名無しで叶える物語(もんじゃ)2019/07/14(日) 13:40:44.83ID:UlWpYwIK
璃奈「現実的ではないからいいよ」
せつ菜「そうですね……あれ? 果南さん」
果南「みんなで何か話してたみたいだけど、何の話をしてたの?」
璃奈「敬愛する先輩について話していたの」
せつ菜「果南さんはとても綺麗な方ですから、どんな生活をしているんだろうって」
果南「いやー綺麗だなんて……二人の方がよっぽど可愛いよ
片方顔が見えないけど」
璃奈「朝はやっぱりスムージーとか、女子力高そうな感じ?」
せつ菜「あ! 分かります! きっと、果物とかたくさん採ってるんですよ!」
ヨハネ「(判決は死刑だって確定されてるけど……)」
0017名無しで叶える物語(もんじゃ)2019/07/14(日) 13:41:14.81ID:UlWpYwIK
果南「今さあ、アルバイト募集してて
いい人材がいないか探してるんだよね」
せつ菜「どのような仕事をされているんですか?」
果南「ボンベを持ったり、火を焚いてみたり、料理したり、色々あるよ」
璃奈「力仕事は難しいの、ボードを持ちながら水の中には入れないし」
果南「大丈夫大丈夫、顔を隠せる道具はあるから」
せつ菜「今は春先ですからダイビングはちょっと」
果南「大丈夫大丈夫、ウェットスーツは一年中着られるよ」
璃奈「チビだからサイズが合わないかも」
せつ菜「そうですよ!」
果南「さっき、キングコングの話してなかった?」
ヨハネ「(あ、刑が執行された)」
0018名無しで叶える物語(もんじゃ)2019/07/14(日) 13:42:27.05ID:UlWpYwIK
ヨハネ「はあ、まったく背が高くなりたいなんて」
聖良「あら、ヨハネさん」
ヨハネ「あ、聖良さん……聞きたいことがあったんだ」
聖良「何でしょう? 私に答えられることかしら?」
ヨハネ「牛と暮らしたって本当ですか? 理亞から聞いたんですけど」
聖良「……あの子達は私の友達です」
ヨハネ「え?」
聖良「人間を呼ぶ時、おい人間とは呼ばないでしょう?
あの子たちも同様です、それぞれに名前がついています」
ヨハネ「あ、用事を思い出しました、ちょっと、ダイヤにサファイアって言う妹についての話を聞かなくちゃいけなくて!」
聖良「ふふ……大丈夫、安心して
牛の顔をそれぞれ判別できるようにするまでだから……」
ヨハネ「ギャァァァァァ!? なんでヨハネまでェェェエエエエ!?」
0019名無しで叶える物語(もんじゃ)2019/07/14(日) 13:43:03.66ID:UlWpYwIK
おわり。