★小説:「大!天才てれびくん」★

ある少女のお話です。

その少女がある日テレビをつけると
そこには『てれび戦士』という子供たちが
ステージの上で歌ったり踊ったり…
まばゆいくらいにキラキラ輝いていたのです。

その少女は、そのテレビにくぎ付けになり、
その独特な世界に憧れをいだくようになっていました。

でも、どうしたらいいのか、分からないまま月日が経って…
その少女は小学4年生になっていました。

そんなある日。

「『大!天才てれびくん』のオーディション受けてみる?」と聞かれ
その少女は
「はいっ!」っと、顔を輝かせて答えました。

でも、少女には、まったく自信がありませんでした。

ただ、もしかしたら、もしかするかも・・・
という高鳴る気持ちを胸に
少女は、奇跡的に最終審査までたどり着いたのです。

最終審査は、みんなの気迫がそれまでとは違いました。

(みんな本気で、てれび戦士になりたくてきてるんだっ!私もがんばらなきゃ)
とドキドキしていたら
最終審査でペアになったのは
とってもシャイな小学6年生の男の子でした。

その男の子は他の人たちとは違う、どこかほっとするお兄さんのようでした。
それもあってか、そのお兄さんとはあまり気負わずに出来ました。

結果、無事に最終選考を突破して、
新しいてれび戦士達との顔合わせの日を迎えました。

みんな水晶のようにキラキラと目を輝かせていました。

もちろん、あのシャイなお兄さんも!

ただ、その時は、まだ誰も知らなかったのです。

大天才テレビジョンを舞台に繰り広げられる
いくつもの試練も、いばらの道も・・・

てれび戦士たちは、今スタートラインに1列に並び、
カラフルな未来と希望を胸に
宝のありかを探し出す旅へと、冒険に出かけるのでありました。