http://usamixsnote-babytalk.blogspot.jp/2018/01/blog-post_11.html


2018年1月11日木曜日
藤岡幹大さん
1月5日、ギタリスト藤岡幹大さんが永眠されました。
整頓せずに書きます。多分、長くなります。

最初にお会いしたのは4年半前だったか、とあるスタジオでのオーディションでした。
僕は不勉強で藤岡さんのことはよく存じ上げませんでしたが、周りから「すごい人が来るよ」と聞かされていました。
僕が用意したギターレスのトラックをバックに素晴らしいプレイとその音色で圧倒されたことを覚えています。

それからは数々のステージを共にし、フロントに立つアーティストを全身全霊でバックアップしてきました。
藤岡さんはお客さんから見てステージ左の下手(しもて)側、僕はステージ右の上手(かみて)側になることが多かったので、曲終わりでのチューニングやギターの受け渡しなど、遠くにいる藤岡さんの動きに常に注視していました。
僕の前、ステージ袖には大体の場合ステージ中のメンバーを照らすための照明機器が置かれているので、特に大きな会場の場合はリハーサル前に藤岡さんの場所に実際に立ってアイコンタクトが取れるかどうかを確認するのが僕の中の決まりごと。
その時に、今日の本番中にはこの場所からどんな景色が見えるのかなと想像するのも楽しみのひとつでした。
視線問題はどうしても条件が厳しい場合が多くなるのですが、藤岡さんはいつも「見えないけど大丈夫」と笑っていました。
事前に打ち合わせをしているのであとはお互いの信頼関係で、「まぁ何かあっても宇佐美さん合わせてくれますし」と。

思い返せばいつもギターに触れていて、休憩時間でも弾きながらぶらぶら歩いていて「あれ、流しの人がきた」と言えば「あ、どうも?」といつもの笑顔で、でもよくわからない高速フレーズ(褒めてます)を奏でながら通り過ぎて行ったりすることもありました。
本当にギターが好きなんだなぁと。
生音がとにかく綺麗なので、アンプを通したあとの音色が歪み系であってもフレーズがしっかりと耳に届く。