マツダSKYACTIV-X、全負荷時にはどんな状態で回っているのか——安藤眞の『テクノロジーのすべて』第42弾
https://motor-fan.jp/tech/10013315
全負荷時には、圧縮行程噴射でシリンダー外周部に過濃な混合気を送り込む。
外周にストイキ以上の混合気があったのではノッキングするのでは?と疑問になるが、
そこは直噴の利点が活きる。気化潜熱でエンドガスの温度は下がるから、
自己着火温度には達しにくくなるのである。
一方で、燃焼室中央寄りはほぼストイキで、
トータルでは出力空燃比で燃やしてトルクを確保する。

しかし全負荷域でスワールコントロールバルブを閉じては、充填効率が下がってトルクが出ない。
そこは「高応答エアサプライ」という名前の付いたルーツ式スーパーチャージャーの出番で、
最大200kPaレベルの過給をかけているという。

 しかし、200kPaといえば大気圧の二倍で、通常のエンジンならば、黙っていても最大トルクは350Nmぐらい出てしまう。
なのに224Nmとは少なすぎではないか?と考えて思い当たるのが、EGRの大量導入だ。
最大EGR率は、内部と外部を合わせて約35%。
これを使って反応速度を落とせば、ノッキング抑制効果はさらに高まる。

つまり同いうことだってばよ?