新型エンジンを予想する上での重要なポイントはボアピッチ。現行のFAFBEJエンジンのボアピッチは113mm。EZエンジンは98.4mm。
300馬力級エンジンのEJ20はシリンダー壁21mm、FA20DITは27mm。スバルは300馬力級の加給エンジンには20mm以上のシリンダー壁厚を設けている。
次世代1.8エンジンはここまでパワーを出さないとして、上記2種よりパワーの劣るEJ25ターボを参考に15mmの壁厚と仮定してみる。
ストロークはFBエンジンの90mmが水平対向として搭載できる今の限界だろうからこれを踏襲。
MAX2リッターまでボアアップの余力を残したとして、計算上これで出来上がるエンジンのボアピッチは99mm。
ボア80mmストローク90mmで1.8リッターエンジンになる。
ボアピッチ99mmだと現行のFB20に比べてエンジン長は60mm程度は短くなるだろう。このダウンサイズは大きい。
なぜなら、そのスペースを衝突安全の空間に振り向けることが可能になるし、
その空間が現行車と同等で十分なのであればエンジンを60mm分前方に搭載して前輪をその分前に出せる、
つまりホイールベースを拡大してオーバーハングを短くすることもできる。それは車体デザインやイメージの大きな変革をもたらすことにもなる。
エンジン本体が小さく、つまり軽くなった結果の前方移動だから重量配分の変化は現行とほぼ変わらないだろう。
また、エンジンを小さくしてスペースを稼ぎ出せるということはハイブリッドモーターの搭載場所の自由度向上にも寄与することになる。
新型エンジンはこういう諸元で登場するのではないだろうか。
90年代にEZエンジンが登場したとき、これで4気筒エンジンを作ったら超コンパクトなエンジンになると期待されていたが、
いよいよ現実になる日が来たのではないだろうか