このような欲張りな設計のため、先代LSの8気筒に対して小さな6気筒エンジンを採用したにもかかわらず、車重が先代より200kgあまり重い重量級になってしまった。
スポーティな走り味を楽しむには軽量化が重要で、優れた加減速、コーナリングの俊敏さに直結する。スポーティな走り味の高級セダンを目指すBMW7シリーズは、
アルミやカーボンを多用する進歩的な設計によりLSより大幅に軽く仕上がっている。
一方LSは、超重量級にもかかわらずスポーティな走りを実現しようとしたため、足回りは固くせざるを得ず、結果として快適性を重視しているメルセデスベンツSクラスに対して乗り心地や静粛性で大きく劣るという事態になってしまった。