■RX−7は出したい

──社長、スゴいですね。ロードスターとメディア4耐が来年で30周年ですよ! 

丸本 まぁ、バカなんですよね、ウチはみんな(笑)。だって「ロードスターをやめたらどう?」
なんて話は一切出ませんから。フォード傘下時代はアチラでそう言う人はいたかもしれませんけど、
日本人役員で「やめよう!」って話をする人はいません。

──メディア4耐はもちろん、エコカー全盛期でもロードスターの開発はやめない?

丸本 そうです。というか私はここ4年、米国の事業を担当していましたが、
アッチでロードスターをやめるなんて口にしたら、ディーラーのおっちゃん連中は
「マツダの販売をやめるぞ!」となる。みんなロードスターが大好きすぎるんです。

──でも、ビジネスとしては日本で月販500台、米国でその倍ぐらい。正直、あまり儲からないですよね?

丸本 グローバルでは年間3万から4万台を売っています。

──日本で一番売れるジャンルなのにミニバンからマツダは撤退しました。
スポーツカーであるロードスターを続けるのは会社としてのフィロソフィーであり、気持ち?

丸本 そうです。私たちは「どうやってロードスターを続けるか?」ということは考えますけど、
やめるっていう発想は今の役員にありません。

──それはスゴい。もしや社長ご自身、メディア4耐に出たいのでは?

丸本 もちろんですよ。マツダのデザイン担当の前田常務に、彼が監修したレーシングスーツと
靴をいきなり買わされて持っていますから。ただ、残念ながら自分には運転のセンスがないんです。

──最後の質問です。ロータリースポーツのRX‐7、コイツの復活はありえない?

丸本 出したいんですが、その前に会社全体としてもっと稼げるようにならないと(笑)。