▲沙庭とサニハ的思考 \5,800 税込
神霊または憑(よ)りきたる霊の正邪・曲直・高下・真偽を吟味して見分けるのがサニワである。
 サニワと(沙庭)は、『神典』の仲哀天皇・神功皇后のくだりに出てくるが、その故事は今の世にも通じる。
 諸霊が人間界に干渉してくる例は枚挙にいとまがないからである。
 わたしたちをたぶらかし、宗教団体をつくらしめ、霊眼、霊視などの霊能力を与えて霊気線を諸霊につなぎ止め、
絶対的霊能力として珍重がらせる。が、本人が帰幽するときは、間髪を入れずに駆けつけ、その種の霊界(幽界)に
連れ去る。そして、半永久的に、その人の霊魂は霊界の奴隷としてこき使われる。
 社会的分別がない若者を暴力団が甘い誘惑で触手を伸ばしてくるのとまったく同じ構造である。
 産土神(うぶすなのかみ)はわたしたちの霊的保護者ではあるが、いくら保護の手を差し伸べても、こちらの
信仰・信念がその種の霊気線につながってしまって固定化・絶対化されていると、手のくだしようがない。