熱心な太陽光発電導入論者

 「こちらの写真はSNS等で使用しないこと。片手運転は本来道路交通法70条違反の安全義務違反に該当する。SNSに不用意にあげないように」

 こんな指示を陣営幹部が慌てて行ったのは、5月3日昼前のことだ。

 海老沢由紀氏は、日本維新の会の参議院選挙東京選挙区での立候補を表明した大阪市議会議員だ。市議会の議事録を見ると、熱心な太陽光発電導入論者であることがわかる。高まる電気代の原因の一つである、上海電力メガソーラーや太陽光発電に対しての反省の弁は、海老沢氏からは聞こえてこない。

 これまで海老沢氏を巡っては、『FRIDAY』(2022年5月20・27日号)が《維新“美魔女候補“「疑惑の履歴」》と題して、さまざまな疑惑を報じてきた。

 その中の一つが、《大阪市議選に出馬した際、選挙区での居住実態がなかったのではないか》という疑惑だ。海老沢氏は「居住実態がある」として否定している。

 海老沢氏の大阪での居住実態は、疑惑を持たれている期間のTwitterで、一切大阪での様子を投稿せず、東京など首都圏での投稿を繰り返したことから、より詳細な証拠の提示を求める声が上がっているところだ。

 海老沢氏の代理人は「ツイッターに関しましては、その時期大阪に是非とも行きたいとは思っておらず(大阪に行きたくないのではなく、東京に家族がいるからです)、基本的には東京での活動を継続するつもりで行ってるわけなので、当然ですが、大阪の投稿を出すことはありません」とメールで回答した。

 これに対し、当時のクレジットカードの記録など、簡単に大阪での居住実態を証明できるのではないかと海老沢氏の代理人に伝えたが、今日現在、返事はない。

 今回持ち上がった疑惑は、道路交通法を違反し、さらには違法性を認識した上で、翌日には、また同じ道路交通法違反を繰り返しているというものだ。

自転車で走り回る選挙キャンペーン
 事件は、維新の会の陣営スタッフのひとりによる『警告』からはじまった。スタッフの一人が海老沢氏の活動写真をTwitterにアップしようとすると、「待った!」がかかったのだ。

 「こちらの写真はSNS等で使用しないこと。片手運転は本来道路交通法70条違反の安全義務違反に該当する。SNSに不用意にあげないように」(5月3日)という指示が陣営スタッフから飛び、この内容は直ちに海老沢氏本人にも共有された。

 その日、海老沢氏は、指示を飛ばされたスタッフへの気遣いの言葉をかけていることも確認されている。

 海老沢氏は、その後も、自転車で東京中を走り回る選挙キャンペーンを繰り返した。その事実は、海老沢氏のTwitterでも確認できる。

 「元気いっぱいの笑顔」を振り撒くことで、認知度と親近感をアップさせる作戦だ。演説をする必要がないため、余計なことで叩かれる心配もないという一石二鳥というところだろう。

 ここで、道路交通法第70条で規定されている安全運転義務についておさらいをしておこう。

 (安全運転の義務)
車両等の運転者は、当該車両等のハンドル、ブレーキその他の装置を確実に操作し、かつ、道路、交通及び当該車両等の状況に応じ、他人に危害を及ぼさないような速度と方法で運転しなければならない。

 つまり、自転車を運転する際は、ハンドル、ブレーキなどを確実に操作し、的確に状況判断をし、事故を起こさないように運転しなければいけないということだ。安全運転義務違反は7つの違反種類に分類されるが、片手運転は、そのうちの「運転操作不適」に該当する。

 さらに、海老沢氏が違反している恐れがあるのは、「脇見運転」だ。自転車を運転しながら、支援者の方に手を振ったりすることは、当たり前だが、非常に危険な行為である。

 海老沢氏のTwitterをこの観点から確認すると、ハンドルから手を離し手を振る行為、そして脇見運転のオンパレードであることがわかる。

 大阪市議会議員という公職にあり、さらに参議院選挙の情勢調査では当選ラインに入っている候補が、道路交通法違反を繰り返しているのは、非常に残念なことだ。

続きはWebで

現代ビジネス
5/18(水) 22:32
https://news.yahoo.co.jp/articles/60f1bcd6cff387df57ecfe451ad67154051ecfc2