2018年6月2日 日刊ゲンダイ

 醍醐聰東大名誉教授や澤藤統一郎弁護士ら「研究者・弁護士有志」は1日、NHKを訪れ、権力報道現場の萎縮克服を求める文書を提出した。

 上田良一会長宛ての文書では、NHK幹部の番組責任者に対する「昭恵さんの画像は使うな」などの圧力を伝える内部通報や、森友問題でスクープを続けてきた大阪放送局記者の考査部への不当な異動を非難。「権力を監視し、国民の知る権利に応える放送」を求めている。

 不当な異動とは、日刊ゲンダイ既報の“左遷人事”のことだが、この記者へは5月25日に考査部への異動の内示が出され、6月8日に発令される方向だ。

 会見で醍醐氏は「森友問題で大阪地検が財務省の職員38人全員を不起訴にし、今後、有権者で構成する検察審査会が舞台だ。メディアの森友報道がいよいよ重要になってくる場面で、異例の人事でスクープ記者を現場から外すというのは、視聴者への背信行為だ」と語った。

 NHKの森友報道は、視聴者の監視が必要だ。

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