2018年3月2日に「森友問題」について分かったこと

朝日新聞2018/03/02朝刊
「契約当時の文書の内容と、昨年2月の問題発覚後に国会議員らに開示した文書の内容に違いがあることがわかった。」
「関係者によると、文書の内容が変わったのは、昨年2月下旬以降とみられる。」

中村総務課長(財務省理財局)「我々が決裁文書として持っているものは、情報開示請求などに出しているものだけだ」(朝日)
麻生財務相「捜査中」(国会)
太田理財局長「捜査中」(国会)

福山参議院議員(立憲)「残念ながら私は今日、現物持っていません」(国会)

時系列(参考)
2017/02/08 木村真・豊中市議ら近畿財務局を提訴
2017/02/09 朝日新聞報道「価格非公表、近隣の1割か」
2017/02/10 財務省、国会議員に売却価格を開示
2017/02/15 国会初出。宮本岳志議員。佐川「分割払いは一般的に行われている行為」
2017/02/17 国会。安倍「関わっていたら、首相も議員も辞める」


(感想)

今回の朝日スクープは、おそらく、どこからのリークというよりは、朝日の取材力を生かしたスクープであった可能性が高い。

財務省リーク説や菅野文書説も疑ったが、それなら、他社や他党も入手している可能性は高いのに、現時点で朝日だけだということは、朝日独自の力だということだろう。
そうであれば素直に朝日の取材力を評価すべき。(麻生のように)。

といっても、おそらくカラクリは、単純で、朝日はもともと改ざんされる前の文書を入手していた。
木村市議や朝日新聞は、問題になる前に文書開示請求をしていたので、改ざん前の文書を持っている。
逆に言えば、すでに文書を持っていたので、(改ざん後の)文書は請求していないのは当然だった。
そのせいで見比べることなく、これまで気づかなかったのだろう。

朝日は文書を見直すうちに、現在の開示されている文書との違いに気づいたのではないか(あるいは、捜査関係者からヒントを得たか)。
そして今の文書を手に入れ、取材を重ねて、充分な裏づけが取れたのだろう。

もしこの推測が当たっているなら、財務省が「怪文書だ」と言えない理由もわかる。
怪文書も何も、証拠となるのが財務省自身が公開した文書であるからだ。

中村総務課長は、文書管理責任者として、実際に今ある文書しかないことを確認して、正直に答えたのだろう。
一方、内情を知っている理財局長らは下手なことをいえないので「捜査中」としか答えられないのだろう。

それを考えると、改ざんは事実で、ごまかしきれない可能性は高い。

そうなると次は、トカゲのしっぽ切りになるが、はたして、しっぽだけ切り捨てて生き残れるかどうか。