2017/12/13-16:56 時事ドットコム
https://www.jiji.com/jc/article?k=2017121300953&;g=int
【ワシントン時事】米南部アラバマ州の連邦上院補欠選挙が１２日、投開票され、民主党のジョーンズ元同州連邦検事（６３）が共和党のムーア元州最高裁長官（７０）に小差で勝利した。トランプ大統領はムーア氏を全面支援したが及ばなかった。与党共和党が上院の議席を失ったことで、政権にとっては議会運営がさらに厳しくなることが予想される。
ジョーンズ氏は１２日夜、州中部バーミングハムで支持者の前で、「われわれは一つになれることをこの選挙で示した」と勝利宣言した。トランプ氏はツイッターで、ジョーンズ氏に祝意を示す一方、「共和党は近いうちに再びこの議席を狙う。決して終わらない」と投稿した。
ニューヨーク・タイムズ紙（電子版）によると、開票終了時点で、ジョーンズ氏の得票率４９．９％に対しムーア氏は４８．４％だった。ムーア陣営は敗北を受け入れず再集計を求めたが、同州のメリル州務長官はＣＮＮテレビに「結果が覆る可能性はほぼない」との見方を示した。
アラバマ州は２０年以上共和党が上院議員を独占してきた牙城で、今回も当初はムーア氏の優勢が伝えられた。しかし先月、ムーア氏が約４０年前に未成年の少女に対してわいせつ行為をしたという疑惑が浮上。共和党トップのマコネル上院院内総務は「事実なら身を引くべきだ」と撤退を促したが、トランプ氏が「本人が否定している」と支持を表明。党も資金支援を再開していた。
同補選はセッションズ司法長官の議員辞職に伴う選挙。ムーア氏の敗北で上院（１００議席）の共和党の議席は５１となり、政権は２人の造反で法案が否決される不安定な議会運営を迫られる。
