菜々「出せない答え」
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〜登校時、校門前〜
菜々「あっ、副会長!おはようございます!」
副会長「会長?おはようございます!」
菜々「朝のこの時間にお逢いするなんて珍しいですね」
副会長「はい、これだけたくさんの生徒がいる学校なので凄い偶然だと思います」
副会長「下駄箱のところまでご一緒しませんか?」
菜々「そうですね」 菜々「今日は放課後に生徒会役員ミーティングをしますので宜しくお願いしますね」
副会長「はい、分かりました」
菜々「では、放課後」
副会長「はい」ニコッ 〜放課後、生徒会室〜
菜々「副会長、もういらしていたのですね」
副会長「はい、終わってすぐにこちらに向かいましたから」
副会長「いつもは会長の方が先に来ていることの方が多いですけどね」
菜々「す、すみません」アセアセ
副会長「謝るようなことじゃありませんよ」ニコッ 菜々「役員のみなさんが集まるまで少々時間がありますね」
副会長「コーヒーでも飲みましょうか?」
菜々「あ、私がやりますよ!」ダッ
ドンッ
副会長「きゃっ!」
菜々「すみません!大丈夫でしたか?」アセアセ 副会長「はい、大丈夫です」
菜々「申し訳ないです・・・」
菜々「あれ?手を怪我してませんか?」スッ
副会長「あっ・・・」
菜々「良かった、気のせいですね」ホッ 副会長「会長の手、白くて綺麗ですね・・・」
菜々「あっ!すみません、いつまでも握ってしまって・・・」
副会長「いえ、嬉しいです・・・」
菜々「は、はい・・・」 副会長「あ、コーヒーにお湯入れましょう」
菜々「そ、そうでしたね・・・」
副会長「そろそろみなさん来ますね」
菜々「準備もしておきましょうか」
・・・・
・・・
・・
・ 菜々「それでは、本日のミーティングは終了致します」
役員「ありがとうございました」
副会長「ありがとうございました」
副会長「今日は随分と時間掛かってしまいましたね」
菜々「すみません、進行が上手くまとまりませんでしたね」
副会長「いえ、あの難しい議題を1日である程度まとめたのですからさすがですよ」ニコッ 菜々「副会長がいつも私をフォローして下さるからですよ」
菜々「本当に助かってます・・・」
副会長「いえ、当然の事ですから」
菜々「副会長がいなければ、私に会長は務まっていませんから・・・」
副会長「お褒め頂きありがとうございます」
菜々「ずっと、フォローしていて欲しいです・・・」
副会長「もちろんですよ」ニコッ 副会長「今日はもうお帰りになりますか?」
菜々「そうですね、もう少しで下校時刻になりますし・・・」
副会長「あの!会長?」
菜々「ど、どうしましたか?」 副会長「私が以前お伝えした気持ちですが・・・私は
今も変わりありません」
菜々「・・・」
菜々「わ、私も同じ気持ちです」
菜々「ですが、やはり生徒会の要職である私達がそのような関係でいては一般生徒に示しが付かないんじゃないかと思って・・・」
副会長「関係を公開するわけじゃないんですから、あなたは真面目過ぎます」 菜々「たしかにそうですけれども・・・」
副会長「このままだと、お互いの気持ちが冷めてしまうんじゃないかと思って怖いんです・・・」
菜々「・・・・・。」
副会長「それとも、私に気を使って下さっているだけで、本当は別に好きな方でもいらっしゃるんですか・・・!?」 菜々「そ、そんな事はありませんっ!」バンッ
副会長「すっ、すみません・・・」
菜々「あ、ごめんなさい・・・声を荒げてしまって・・・」
副会長「い、いえ・・・」 副会長「まだ、お答えには時間が掛かるということでしょうかね」
菜々「・・・・」
副会長「私は待ってますので」 菜々「副会長?」
副会長「はい?」
菜々「こちらを見て頂けますか?」
副会長「なんでしょう?」 菜々「少し目を瞑っていてくれませんか?」
副会長「え!?」
菜々(・・・・・・)
副会長(んっ・・・・・・)
副会長「ど、どうして・・・」
菜々「こういうお答えでよろしかったでしょうか」
副会長「唐突すぎます・・・」
菜々「すみません・・・」 副会長「でも、あなたのこういう極端なところも好きですよ」
菜々「す、すみませんっ・・・」
副会長「今日はもう少しここにいませんか?」
菜々「はい」 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています