果南「ねえ、お花見にでも行かない?」ダイヤ「はぁ、花見ですか……」
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果南「そう、今週末。空いてる?」
ダイヤ「……」
果南「……?」
ダイヤ「……」
果南「もしかして予定とかあった?」
ダイヤ「花見、というのは私と果南さん以外に誰を誘うおつもりですか?」
果南「え?……あぁ、メンツの話ね。う〜ん、特に何も考えてなかったなぁ……」
ダイヤ「……」ホッ
果南「誰か誘いたい人とかいるの?」
ダイヤ「い、いえ!その……」
果南(そっか、ダイヤって人見知りだもんね) ダイヤ「で、ですが、その……かっ、果南さんは、本当に私と二人っきりで良いものなのか、ということが気になりまして……」
果南「別に全然大丈夫だよ」
ダイヤ「で、でも……お花見ですのよ。二人っきりで」
果南「うん。それが?」
ダイヤ「……」
果南「……?」
ダイヤ「……//」
果南「いや言ってくれなきゃわかんないんだけど」
ダイヤ「んなっ!?///」
ダンッ!
ダイヤ「それくらい察してくださいませ!!ほんっと、乙女心というものが成っておりませんわ!!//」
果南「……」
果南(私なにか怒らせるようなことしちゃったかなぁ……?) ダイヤ「私はこの学校の生徒会長で、果南さんはその……言いにくいのですが不良の星みたいな存在ですのよ?昔から!」
ダイヤ(そういう人間と恋仲にあるなんて噂が立ってしまった暁には、面白がられてしまうこと間違いなしですわ……!!//)
ダイヤ「私にも立場というものがあるのです!少しはものを考えて下さいませ!!」
果南「たかが花見なのに?」
ダイヤ「むしろ花見だからこそです!!」
果南「ふ〜ん……」
果南(そっか、ダイヤも色々大変なんだなぁ……)
果南「じゃあ誰か他に誘えばいいってこと?」
ダイヤ「……」フルフル
果南「ん〜……」
ダイヤ「……」
果南「……わかった。ごめんね、手間取らせちゃって。じゃあ今年は別の友達と
ガシッ!
果南「へ?」 ダイヤ「……」
果南「ダイヤ……?」
ダイヤ「……行かない、とは一言も申し上げておりませんわ」
果南「そうなの?」
ダイヤ「ただ私の事情に最大限の配慮をして欲しいというだけですわ」
果南「えぇ……」
ダイヤ「……」
果南(うわぁ、ダイヤってばめんどくさいなぁ……)
果南「わかった、いいよ。私もダイヤとお花見行きたいし」
ダイヤ「!!」パァァッ!!
果南(そんな嬉しそうな顔しなくてもいいじゃん)
ダイヤ「……こほん//」
果南「じゃあ九時くらいにダイヤの家に迎えに行くから、よろし……むぐっ!?」
ダイヤ「だっ、だから公衆の面前で逢瀬の約束を口にしないでくださいませ!!恥ずかしいですわ!!///」
果南(うわぁ、ダイヤって本当にめんどくさ……) 〜当日〜
果南「んん〜……!!」
ピンポーン!
果南「……」
ピンポンピンポーン!!
果南(……あれ?)
果南「ダーイーヤ〜!!」 ダイヤ「ちょっ、待って下さいませ!!まだ準備が……」アセアセ
ピンポーン!
ダイヤ「ルビィ!寝ぐせとか大丈夫よね?」クシクシ
ルビィ「お姉ちゃんいつも寝ぐせとかついてないじゃん」
ピンポーンピンポーン!!
ルビィ「果南ちゃん待ってるよ?」
ダイヤ「は、はい……」
ガチャッ!
ダイヤ「……」
果南「おっはよ〜!」
ダイヤ「……//」
果南「……」
ダイヤ「……」
果南「……なんでそんなにオシャレしてんの?」
ダイヤ「なっ!?//」
ペチッ!
果南「いてっ!」
ダイヤ「そこはまず一番に私の努力を褒めて下さい!!//」
果南「あ〜はいはいちゃんと可愛いよダイヤ」
果南(でも口にしたら口にしたらでダイヤどうせ照れ隠しで怒るじゃん……言うと怒られるから言わないけど) 果南「ふわぁ〜……」
ダイヤ「〜♪」
果南「ダイヤ、ずいぶん楽しそうだね」
ダイヤ「へっ!?そ、そうですか……?」
果南「うん。鼻歌うたってたし」
ダイヤ「なっ……//」
果南「大丈夫だよ。私は特に気にしてないから」
ダイヤ(私の方が気にするんですわ!!//) 果南「うわぁ〜……」
ガヤガヤ
果南「……人、結構多いね」
ダイヤ「桜は日本人の支えですからね。多くの人が見たがるというのも納得できますわ」
果南「うーん……」
ダイヤ「……」
果南「あ、ごめん。人混み苦手なんだっけ?」
ダイヤ「大丈夫ですわ。得意ではないというだけなので」
果南「そっか。じゃあお詫びに手、握っててあげる」ギュッ!
ダイヤ「んなっ!?」
ペシッ!
ダイヤ「そっ、そういうのが一番迷惑なのです!!///」 果南「……?」
ダイヤ「わからないのですか!!?人が多いからに決まっていますわ!!//」
果南「うん。それが?」
ダイヤ「学校の娘たちもどこかにいるのかもしれないのですよ!?//」
ダイヤ「こんな場所で果南さんと手をつないでなんていたら絶対にそういう関係だと勘違いされてしまうに決まってますわ!!」
果南「そういう関係……?」
ダイヤ「二人っきりで花見をするような関係です!!」
果南(二人っきりでお花見してるのは事実なんじゃない……?)
ダイヤ「とにかく!!いいですか!!私には不用意に近づかないこと!!私としては出来れば果南さんと一緒にいるということですら悟られたくはないので、二メートルほど後ろからついて……」
果南「それはダメ。ダイヤ迷子になるから」
ダイヤ「なっ、なりませんわ!!私を何歳児だと思って
果南「いいから手、握ってて」ギュッ!
ダイヤ「!!?//」
果南「絶対に放さないでね。ダイヤただでさえ迷子になりやすいんだから」
ダイヤ「は、はい……//」
ダイヤ(……//)
ダイヤ(放そうとしたって、果南さんの握力に私が抗えるわけないじゃないですか……//)
果南「ちょっとの間だけ我慢できる?この人混み抜けたら静かなとこあったはずだから」
ダイヤ「……//」コクコク
果南「おっけー。じゃあ行こっ!」
………
……
… 果南「ふぅ〜……」
ダイヤ「……」フラフラ
果南「ふふっ、ダイヤもお疲れ」
ダイヤ「はい、本当に疲れましたわ……」クラクラ
果南「そっか。じゃあちょっとだけ休憩しよっか」
ダイヤ「はい……」
ポフッ!
ダイヤ「果南さん、少しの間だけ肩を貸してはいただけませんか……?」
果南「うん、大丈夫だよ」
ダイヤ「はい……」ストン
果南「……」
ダイヤ「ふぅ……」
果南(こういう時に自然に体重を私に預けてくれるところが、ダイヤのポイント高いところなんだよなぁ……) ダイヤ「……そうだ。私果南さんの分までお弁当を作ってきたんですわ」
果南「おっ、奇遇だね。私もだよ」
ダイヤ「私の分までってことですか?」
果南「まぁ一応ね、少しだけど」
ダイヤ「ということは……四人前ってことですか」
果南「あぁ〜……足し合わせたらそうなるってことね」
ダイヤ「はい」
果南「……」
ダイヤ「……」
果南「……ん、じゃあいいよ。私のは家帰ってから食べれば
ダイヤ「そういうわけにはいきませんわ。果南さんのは私がちゃんといただきます」
果南「いやいいって。絶対ダイヤが作ってきたヤツの方が美味しいし」
ダイヤ「そう思うのなら果南さんが私のを食べて下さいませ」 果南「二人分は多いってば」
ダイヤ「私は果南さんの手作り弁当が食べたいのですわ。果南さんがお料理をなさるなんて滅多にないことですし」
果南「私いつも自分の分の弁当は自分で用意してるけど」
ダイヤ「誰かの分まで用意してくるなんて絶対にないことじゃないですか」
果南「まぁ、それは……」
ダイヤ「……」
果南「……」
ダイヤ「……」ジーッ
果南(ううっ、そんな目で私のこと見ないでよ……)
果南「わかったよ。どうせダイヤに食べてもらうことを想定して作った分だし」
ダイヤ「ふふっ、感謝いたしますわ」 果南「いただきま……」
果南(……え、待って。もしかしてダイヤ、二人分を私一人で食べろって言ってる?)
果南「……」
果南(うわぁ〜……どうせ残したら残したで『私のお弁当、お口に合わなかったでしょうか?』って不機嫌になるんだろうなぁ……めんどくさ)
果南「……」
ダイヤ「ん〜♪」
果南「……」
果南(ま、いっか。明日からキツくトレーニングすればなんとかなるし。多分)
果南「いただきま〜す……」 ◇———◇
ダイヤ「ん〜……♪」
果南「……」
ダイヤ「風情ですわね。ひらひらと桜が舞う中で……」
果南「うん、そだね」
ダイヤ「風も心地よくて……」
果南「うん」
ダイヤ「私、久々にリラックスできたような気がします……」
果南「あはっ、それは良かったよ。私もともとダイヤに外の空気に当たってもらおうと思って連れ出したつもりだったし」 果南「ダイヤって生徒会のお仕事とか勉強とかですぐ部屋の中引きこもっちゃう癖あるでしょ?」
ダイヤ「……」
果南「勉強とか頑張るのもダイジだけどさ、休む時に休まないと壊れちゃうよ?」
果南「ふふっ、感謝してよね。頑張りすぎなダイヤにはスーパー幼馴染の私がついてるんだから」
ダイヤ「や、休ませてくれとお願いしたつもりはありませんわ//」
果南「でも思いのほかリラックスできてたじゃん」
ダイヤ「……//」ポリポリ
ダイヤ「で、ですから、その、それについては……」
果南「ん〜?」
ダイヤ「………あ、ありがとうございます、ですわ//」ボソッ
果南「ん、なになに〜?声が小さくて聞こえないなぁ〜」
ダイヤ「なっ!?//嘘おっしゃらないでください!!これだけ周りが静かなら聞こえているに決まってますわ!!//」 ダイヤ「……」
果南「ん〜……」
ダイヤ「……っ///」
果南「ふわぁ〜、私も眠くなってきちゃったや……」
ダイヤ(果南さんって昔からこういうところがあるのよね……ちょびっとだけムカつくんだけど)
ダイヤ(ヘンに周りが見えているというか、冷静だというか……はぁ、悔しいけど私、貴女のそういう部分、少しだけ尊敬しているのですわ)
ダイヤ(まぁそうでなくとも、私はとうの昔に、果南さんに心を奪われ……)
果南「……あ、そうだダイヤ」
ギュッ!
ダイヤ「へっ!?」
果南「ちょっとの間だけこっち向いてて。ちょっとだけでいいから」
ダイヤ「あっ、いや、それは……//」
果南「じっとしてて。すぐ終わらせる」
ダイヤ「へぅっ!?//か、果南さん!?い、いくら静かな場所だと言っても!そっ、そういうことは……//」
果南「……」
ダイヤ「あっ、んっ……あっ………//」
………
……
… 果南「はい、とれた」
ダイヤ「へ?」
果南「桜の花びら。髪の毛にくっついてたよ」
ダイヤ「それだけ……?」
果南「何が?」
ダイヤ「あっ……な、なんでもありませんわ!!///」
ダイヤ(訂正します!!やっぱり果南さんはクズ女ですわ!!) 〜月曜日〜
ダイヤ「……」
果南「あ、ダイヤ。おはよ」
ダイヤ「……」
果南「……?」
ダイヤ「どっ、どういうことですか!!!?」
果南「へ、何が?」
ダイヤ「私と果南さんのあらぬ噂についてですわ!!!!」 ダイヤ「どこかからか情報が洩れてしまっているのです!!私と果南さんが二人でお花見してたんじゃないかって!!」
果南「あぁ〜」
ダイヤ「私心底ビビりましたのよ!!朝昇降口でクラスの方に果南さんと恋仲なのかと尋ねられまして!!//」
果南「二人でお花見行ったくらいで?」
ダイヤ「二人っきりなのが一番の問題なのですわ!!//」
ダイヤ(しかも私と果南さんがキスしているように見える場面まで目撃されておりますし!!)
果南「ん〜、でも二人でお花見してたのは事実だし、別にいいんじゃない?」
ダイヤ「全然良くありませんわ!!いいから!!ちょっとこっちに来てくださいまし!!」
果南「わっ、ダイヤ!?」ズルズル ダイヤ「……」
ダンッ!
果南「ひいっ!!」
果南(壁ドン!?ダイヤが!?)
ダイヤ「……」
果南「ダ、ダイヤ、一回落ち着こ……?」
ダイヤ「うるさいですわ。ちゃんと責任をとれと言ってるんです」
果南「せ、責任って……」
ダイヤ「……」
果南「わ、わかった!なんで怒ってんのかは正直よくわかんないけど、ね?ほら、ちゃんとダイヤのことは
ダイヤ「うるさいと言ってるでしょう!!?」カプッ!
果南「もぅっ!?」 ダイヤ「んっ……」
果南「!!!?///」
ダイヤ「んっ………」
果南「はゎゎ……!!?//」
ダイヤ「…………ふぅ」
果南(な、なに今の!?もしかして……//)
ダイヤ「はい、これは契約ですわ!」
果南「!!?//」
ダイヤ「放課後には生徒会の仕事が終わった私を生徒会室に迎えに来ること!!休みの日には私と欠かさず電話をすること!!私に寂しい思いをさせないこと!!この三点だけは遵守していただきますわよ!!」
ダイヤ「い、い、で、す、ね!!」ズイッ!!
果南「ええっ!?あ、うん。わかった……//」
ダイヤ「わかったのなら結構!!私は先に教室の方に戻っておきますので!!ぜぇったいに一呼吸おいてから戻って来てくださいね!!//」
スタスタ
果南「……//」
果南(いや全然わかんないんだけど。なんだったの今の……?//) 終わりです。代行して下さった方誠にありがとうございました いつものそのような場所、わたくしは楽しめないかと…ってやつかと思った ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています