遥「もう少しだけ、頑張ってみる」

遥「もしかしたら、エマさんの時みたいないい夢があるかもしれないから」

遥「だから……あと一日」

遥「それが悪い夢だったら……私、もうきっと我慢できないけど」

彼方「じゃぁ……」

遥「?」

手招きする

出来るのなら自分から近づいてあげたいけど

今の私には出来ないから、遥ちゃんに来てもらう。

そして――おでこに、キス

遥「お、おね……お姉ちゃん!?」

彼方「良い夢を見られるように、おまじない」

彼方「一緒に寝てあげられないから」

彼方「特別だよ〜?」

遥「も〜……」

遥「えへへ……ありがと……」

遥「きっと、お姉ちゃんと一緒の夢が見られると思う」

すっごく嬉しそうな、紅い顔の遥ちゃん。

でも、どれだけかわいい顔をしていても

世界はちっとも、遥ちゃんに優しくしてくれることはなかった