あらかじめ、あったもの。 3/7


家野「それでは後ほど」


キィ…バタン


ことり「……ごめんなさい」

鞠莉ママ「ノンノン。イエノはマジメなのであんな言い方をしまシタが、コトリを心配していただけデス。言わなければいけない立場というのもありマスから」

鞠莉ママ「…朝からオオゲサに元気がよかったのはわざとデスか?」

ことり「はい…昔からの癖で」

ことり「お母さんがあんまりお仕事を休める人じゃなかったから、風邪を引いたりしたときも気付かれないように隠す癖ができて。いつもより元気に振る舞うようになってました」

鞠莉ママ「シカシああも普段と違えば、余計に変だと思いマスけどね」

ことり「あはは…その通りです。お母さんにも友達にも、すぐにばれてました」

鞠莉ママ「そこはまだまだ子どもということね。オトナはいつもより元気に振る舞うのではなく、いつもと同じように振る舞うものなのデース」

ことり「そっか、そうなんですね…」エヘヘ…