あらかじめ、あったもの。 1/7


ことり「私、温泉見てきますね!」タタタ

家野「あ、はい。お願いします」

鞠莉ママ「イエノ」ヌッ

家野「奥様」

鞠莉ママ「なんだか、今日のコトリは随分と…張り切っている?ように見えマスが、ワタシの気のせいデスか?」

家野「ええ、私にもそう見えますが…」

家野「張り切っている、のとは少し違うようにも見えます。挨拶を含め全体的な声量が大きく、動きも普段より明らかにきびきびしている」

家野「ことりさんもバイタルの波があるでしょうし、その一環なのかもしれませんが…」

鞠莉ママ「…笑顔が、強いデスね」

家野「強い…?」

鞠莉ママ「なんと言うのでショウ。一生懸命笑顔を作っているように見える、というか」

家野「表情が堅い、と?」

鞠莉ママ「ああ、そう言うのかしら。なんだか無理をして笑っているように──…」ハッ

鞠莉ママ「イエノ。コトリを連れてきなサイ」

家野「? は、はい」タタタ