あなた「果林さんが廃人になった?」
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エマ「そうなんだよ〜。果林ちゃん呼びにお部屋に入ったら鍵が開いてて、様子がおかしくて……」
歩夢「心配だね……様子見に行こっか?」
あなた「そうだね。ちょっと私と歩夢ちゃんで見に行ってくるから、エマさんはみんなに発声練習から始めるように伝えておいて!」
エマ「うん、わかったよ〜。鍵はこれだから、果林ちゃんのことよろしくね」 あなた(果林さんが“まま”を否定した時)
あなた(何か世界が壊れたような感覚を覚えた)
あなた(振り返ってみれば、みんなが廃人になる最後の一押しは)
あなた(エマさんをままだと認めた時だった)
あなた(エマさんはままであることに固執していたんだ。きっと、正義感から──)
彼方「エマちゃんさあ、きっと根っからのお姉ちゃん気質なんだよね〜」
彼方「妹や弟を守ってあげないといけないって思ってたから、今回もみんなのままになろうとしてくれたんだね〜」
彼方「彼方ちゃんもお姉ちゃんだから、すっごく気持ちがわかるよ〜。遥ちゃんのためなら、何だってしたくなっちゃうもんね〜」
彼方「でも、それをやられる方は、負担をかけさせたり苦労を押し付けたりしてしまうような気がして心配になっちゃうんだよ」
彼方「彼方ちゃんも最近まで気がつかなかったから、遥ちゃんに距離取られたりしちゃったんだけどね、えへへ」
彼方「だから、エマちゃんだけみんなのことを守ろうとしなくてもいいんだよ」
彼方「彼方ちゃん、きっと甘えたくなったらエマちゃんに甘えさせてもらうだろうし」
彼方「逆にエマちゃんが甘えたくなった時は、いつでも彼方ちゃんに甘えに来ればいいんだよ〜」
彼方「ね〜、果林ちゃん」
果林「ええ、アタシがメロメロにしてあげるわ」
果林「もちろん、キミたちもいつでもいらっしゃい」
あなた「ふふ、そうさせてもらおうかな」
しずく「ふふっ、そうですね」
エマ「わたし、わたし……」
エマ「みんなに……悪いこと、しちゃった……」 エマ「栞子ちゃ……三船さんに、才能があるって言われて」
エマ「果林ちゃんはお母さんたちから離れてさみしいだろうな、とか」
エマ「璃奈ちゃんやせつ菜ちゃんは、お母さんの暖かさみたいなものをほしいんだろうな、とか」
エマ「こうやってみんなのことを幸せにできるんなら、しなきゃいけないって……」
エマ「それで、気がついたら、暴走しちゃった」
エマ「みんなに怖い思いをさせて、トラウマを掘りかえして」
エマ「恥ずかしい姿もさせちゃった……」
エマ「わたしが、自分勝手だったから……」ポロポロ
エマ「もう、みんなに、どうやって謝っても許してもらえないよ……」ポロポロ
エマ「同好会のみんなに、顔向けできない……」ポロポロ
璃奈『エマさん』
エマ「璃奈……ちゃん……」
璃奈『私、嬉しかった。エマさんから母性もらって』
璃奈『そういう気持ちが味わえたのもあったけど、一番はエマさんが私のことを想ってくれてることが、嬉しかった』
璃奈『みんなに見られて恥ずかしいのは、正直ある』
璃奈『でも、ありがとう。エマさん』
璃奈『私、エマさんのこと、大好きだよ』
エマ「璃奈ちゃん……」 しずく「私も、恥ずかしかったのは確かですけど、女優としてはとっても勉強になりました!」
あなた「私も、みんなに……特にしずくちゃんにはドン引きするほど生き恥を晒したけど、だからってエマさんを恨んだりしてないよ」
あなた「エマさんがみんなのこと想ってやってくれたことだって知ってるから。まあ私の場合大半が自業自得だしね……」
しずく「ドン引きなんてとんでもないです!」
あなた(それはそれで怖いよ、しずくちゃん……)
果林「心配しないの、エマ」
彼方「みんな、エマちゃんを嫌いになるような人は、この同好会にはいないんだよ〜」
エマ「みんな……」
エマ「ごめん……なさい……」ポロポロ
果林「言ったでしょ?」ギュッ
エマ「果林ちゃん……」
果林「私に甘えたっていいのよ、エマ」
果林「お帰りなさい」
エマ「う、うわぁぁぁぁあん」ポロポロ エマ「お着替え、終わったね」
璃奈「愛さんたちには、色々見せてたこと、内緒にしてあげてね」
しずく「そうした方がいいね」
果林「起こすにはこれしかないのよね……」
彼方「う〜ん、材料があれば、デザートとか作ってあげられたんだけど……」
エマ「ご、ごめんね……」
あなた「みんな、許してくれるよ」
カチッカチッカチッカチッカチッ
かすみ「ぐえ゛え゛え゛お゛お゛お゛ん!!!!????」
栞子「どぅえ゛え゛え゛ん゛!!!!????」
愛「お゛っお゛っお゛っ!!!!????」
歩夢「さ゛す゛け゛ぇ゛ぇ゛!!!!????」
せつ菜「……」パクパク
あなた「三船さん!かすみちゃん!愛ちゃん!」
あなた「歩夢ちゃん!!!」ギュッ
歩夢「はぁ、はぁ、はぁ……」
歩夢「……あなたのこと、信じてたよっ!!」
歩夢「ありがとう!!」 しずく「もしかしたらとは、思いましたけど」
彼方「せつ菜ちゃん、すっご〜い」
果林「でも、じゃあどうやって起こしたら……」
璃奈「みんなが戻ってくる間に、新しい設定作ってみた。これならたぶん、せつ菜さんも起きる」
カチッ
せつ菜「いやぁぁぁぁ//////」ガバッ
あなた「な、何をしたの?」
璃奈「口に刺激があればいいはずだから、せつ菜さんの推しが迫ってくる設定にした」
あなた「な、なるほど〜」
あなた「さて、これから、だね」
エマ「うん、えっと、みんなに、聞いてほしいことがあって……」
あなた(エマさんは、今夜あったことを全て話した)
あなた(私も、私が知っている限りを全て話した)
あなた(みんなは、しばらく黙って聞いていた)
エマ「……だから、わたしがみんなにいっぱい迷惑をかけてしまったの」
エマ「本当に、ごめんなさい……」
栞子「頭をお上げください、ヴェルデさん」
栞子「私は、あなたの才能の部分しか見ていませんでした。それを活かすために、あなたを説得しました」
栞子「この結果は、イレギュラーだったとは思いますが、私のやり方がきっかけであったのは間違いまりません」
栞子「申し訳ございませんでした」
あなた「三船さん……」 せつ菜「私は、エマさんの気持ち、ありがたかったです」
せつ菜「あの時のことはあまり覚えていませんが……懐かしいぬくもりを感じました」
せつ菜「少し恥ずかしいですが、こういうのも、いいなって、思いました」
せつ菜「だから、あまりご自分を責めないでください!」
かすみ「……エマ先輩に頑張りを認めてもらえて、すっごく幸せな気持ちになりました」
かすみ「でも、今日あったことは怖かったんですから、もうしないでくださいね!そしたらかすみんはエマ先輩のこと、許してあげます!」
愛「エマっち、本当に優しいんだよね」
愛「アタシも惚れちゃったもん!これからも時々甘えさせてもらえるなら、それでいいかな〜」
歩夢「私もね、怖かったのはあるけれど、エマさんのこと、大好きだよ。みんな戻れたんだから、もう責めないで」
エマ「み、みんな〜」
栞子「では、私は生徒会室にいますので……」
あなた「ねぇ、せっかくなら三船さんも」
栞子「すみませんが、1人にさせてください」
栞子「今後の私のすべきことを考えますので」 コンコン!
栞子「どうぞ」
あなた「失礼します」
あなた(あの後、みんなで絆を確かめ合って、そうして合宿は終わった)
あなた(週明けの朝、私は生徒会室に呼ばれて、ここにいる)
栞子「急なおよびたて、申し訳ございません」
栞子「先日は、お騒がせ致しました」
栞子「私は、私の今まで行ってきたことは間違っていたとは思いません。しかし、今回は間違えてしまったことも事実」
栞子「であるならば、生徒会長として、生徒を危機にさらすわけにもいきません」
栞子「その可能性が1つでもある以上、この面談は取りやめにしようと思います」
あなた「三船さん……」
栞子「加えて、私のせいで貴重な合宿の時間を潰してしまったこともあるので、次の週に、再度合宿を行う許可を致します」
あなた「ありがとう、三船さん!じゃあ……」
栞子「ですが、私の信念は変わらないので、スクールアイドル同好会を認めたわけではありません」
栞子「機会を見て、再度同好会を拝見に行きますので」
あなた「それでもいいよ。いつかきっと認めさせてみせるから!」 あなた「みんなー!朗報だよー!」
あなた「三船さんが、来週また合宿やってもいいって!」
歩夢「本当!?」
せつ菜「す、凄いですね。三船さんをまた説得したんですか?」
あなた「いや、向こうが提案してきたんだ。彼女なりのけじめだと思う」
彼方「それじゃあ今度こそ、彼方ちゃんおいしいスイーツ作ってあげるからね〜」
あなた(あの後も、私たちは変わっていない)
あなた(むしろ、以前よりも結束が深まったと思う)
あなた(何ヶ月かすれば、笑い話になるだろう)
あなた(だから今は)
あなた「それじゃあ来週、頑張ろう!」
みんな「おー!!!」
あなた(この幸せな平和を満喫しよう!みんなと!) おわり
ラ!板だと猟奇的ヤンデレぽむばっかり見るから、王道の幼馴染ぽむを書こうと思って気がついたらこうなってた
次は声でかキチガイじゃないせつ菜の話でも書こうかな ふと思ったんだがしずくは失禁した後そのままの格好で過ごしてたんか…? 乙
声デカじゃないせつ菜の話になる予定だった話も期待してます 乙
>みんなで絆を確かめ合って
SSの内容が内容だけにいやらしい意味に見えてしまった 乙
やっぱりあなたちゃんがアレなのは共通認識なんだね ミステリーギャグエロサスペンスアクションおつ!面白かった 物語は結びが全て
天晴れな終幕、善きかな
おしゃぶり等の擬音はSS書きのよい手本となるだろうな 乙
何度読み返しても面白いだろうし、何度読み返しても
栞子「ここでおっぱいを出せ」
↑ここで耐えられないと思う ブラツケー
『───!!』ブツン
『……』パクパク
表現があまりに天才すぎる どうやったら王道のあなぽむ書こうとしてサスペンスホラーギャグになるんだよ 四半期を待たずして今年のSS大賞候補が出てしまったか 乙!めちゃくちゃ楽しめた怪作兼傑作だった!
それはそれとしてこのSSのジャンル区分で分類学者が死にそう 作者の文も周りの反応やツッコミも含めて全てが面白かった
毎晩の楽しみでした、ありがとうございます
そして完結おめでとうございます!
間違いなく名作です!
二転三転する展開や絶妙なギャグとシュールさが最高でした! 果林さん格好良いなあ
あなたちゃんと同じくエマぱい吸って気持ち良くなってたことは忘れてあげよう ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています