聖良「これが…フランシュシュ」
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─前回のラブライブ!サンシャイン!!─
新学期を控え、新たにスクールアイドル活動を始めた理亞。
しかし、心に決勝戦の未練を残していた理亞はSaint Snowを追い続けた結果、ひとりで突っ走ってしまいます。
そんな姿についていけないと集まった仲間も離れていき、1人悩み続ける理亞。
それに気づきながらも良い打開策が出せずにいた私に、
Aqoursの皆さんが提案してくださったW私たちだけのラブライブ決勝戦W─。
私も伝えられずにいた想いを打ち明けることができ、理亞は心新たにスクールアイドル活動を再開するのでした。 ─前回のゾンビランドサガは!─
大規模ライブを前に1人暴走する中、仲間の想いと大切さに気づき再び前を見たスーパーポジティブさくら!
と思った矢先にトラックに跳ねられ、フランシュシュの記憶を失ってここはどこ??
さらに、生前の記憶を取り戻して、え!?私がアイドル??なにそれ??
それでもW持っとらんW私を支えてくれる仲間にもう1度立ち上がることを決意した私は、アルピノの舞台へ!
一時はどやんことになるかと思ったけど無事にライブは大成功!!
さらなるフランシュシュ活躍のために、次のステージの舞台は…はっ函館!?… 聖良「ありがとうございましたー!」
聖良「…」
聖良「……」
聖良「……ふぁあ…」
聖良「最近はラブライブの影響か、お店も忙しかったですが」
聖良「だいぶ、落ち着いてきましたね」
聖良「…」
聖良「理亞も念願の初舞台に向け、大詰めといったところでしょうか」
聖良「…」
聖良「…」
聖良「今日の夕ご飯どうしましょう…」
聖良「…!」
<ガラガラ
聖良「いらっしゃいませー!」 「……」
聖良(それにしても)
「うーん…」
聖良(メニューを見つめる強い視線)
「種類多いばい…」
聖良(かなり強い視線で、迫力ありますね)
「よしっ!!」
聖良(ビクッ!)
聖良「お、お決まりでしょうか?」
サキ「バナナぜんざい一つ!」
聖良「かしこまりました」 サキ「うーん!がばいうまい!」
聖良「お口に合ったようで安心です」
サキ「流石、1人でお店任されるぐらいの腕前しよるっちゃん」
聖良「ありがとうございます。お店を正式に継ぐ予定なので、そう言っていただけると安心です」
サキ「へぇ…今いくつと?」
聖良「18になります」
サキ「なんだ!タメか!」
聖良「なんと!奇遇ですね」
サキ「だったら、そやんと固い話し方なんてすんなよ」
聖良「そうですね…ただ年齢関係なくこの話し方が定着してるので」 聖良「失礼ですが、使われている方言は九州の方ですか?」
サキ「おっ分かると?アタシら佐賀から来たんよ」
聖良「佐賀ですか!?それはまたはるばる…」
聖良「アタシ"ら"ということは、ご家族かご友人と旅行か何かでこちらへ?」
サキ「そ、仲間と一緒に全国制覇を目指しとってな」
聖良「全国…制覇?」
聖良(まさか…そういう族的なお方なんでしょうか…)
サキ「…アイドルで」
聖良「!」
サキ「アイドルで、全国制覇をな」
聖良「…アイドル!」
サキ「それでなんやかんやで、急に函館でライブをすることになって、来たはいいけど」
サキ「各々自由行動になって、プラプラしてたら、このお店を見つけたんよ」 サキ「へへ、普段はグラサ…プロデューサーから、あまり地域の人と話すな言われとって」
サキ「こうやってアイドルやってること話したりはせんけどな」
サキ「ま、ここまで遠出してるなら心配ないばい」
聖良「なるほど」
聖良「すみません。失礼ですが、なんというアイドル名でご活躍を?」
サキ「名前か?グループ名は、フランシュシュ」
サキ「そんで、アタシは"弐号"」
聖良「フランシュシュの…弐号さん…」 聖良「ちなみにライブはいつ開催されるんですか?」
サキ「日付は明後日で…確か地域のお祭りみたいなイベントに呼ばれてるんだっけかな」
聖良「!!」
聖良「もしかして、これじゃないですか?」
サキ「うーんと、おっ!そうそう、このチラシばい!」
聖良「このご当地アイドルコーナーで出演されるのが、フランシュシュの皆さんということですね」
サキ「ま、九州と北海道制覇からの、挟み撃ちで全国制覇も悪くないしな」 聖良「実は…こう見えて、私もやっていたんです」
聖良「Saint Snowというアイドルを─」
サキ「!」
サキ「そう言われりゃ、良いスタイル…」
サキ「って"やってた"って、もう解散したと?」
聖良「解散と言いますか、アイドルと言ってもスクールアイドルなんですが」
聖良「妹と2人でやっていたので、私の高校卒業と共に、活動は辞めて」
聖良「妹は妹で、また新しいグループになって活動しているんです」 サキ「なるほどな…しかし、今時はスクールアイドルなんてもんがあるのか」
聖良「今時…むしろ同い年でアイドルやっているのにご存知ないのが意外です」
聖良「それに、ラブライブって聞いたことないですか?」
サキ「うーん、グラサンがそんなこと話したことあったような…」
サキ(やっぱ生きてた時代が違うと知らないもんもいっぱいだな…)
サキ「せっかくその、スクールアイドルやってたなら、そのまま普通のアイドルをやり続けようとは思わんかったと?」
聖良「そうですね…そういった方々も珍しくありませんが」
聖良「私にとってのアイドル活動は、妹と共にラブライブという高みを目指し続ける1日1日であって」
聖良「上手く言えませんが、Saint Snowとしての活動でない、違うアイドル活動を続けることは私がやりたいことではないと思いまして」
聖良「今はそっと妹の活動を見守っている…感じですかね」
聖良「強いて言えば、作詞などをしてきたのは私だったので、まだ曲作りには関わっていますが」 サキ「そっか…アタシらはW佐賀を救うWためってフランシュシュになったから、その心境はうまく理解できんけど」
サキ「アイドルといっても色々な形があるってことか」
聖良(佐賀を…救う…、まるで廃校を救おうとした彼女たちみたいですね)
聖良「確かに、アイドルといっても本当に色々あるものですね」 聖良「…話は変わりますが、実は妹の新しいグループも同じお祭りの舞台に立つんですよ」
サキ「お!そうなんか!」
聖良「だから、フランシュシュの出番もしっかり見させていただきますね」
聖良「妹にも挨拶はさせたいと思いますので、よろしくお願いします」
サキ「おう!スクールアイドルの実力、見せてもらうばい!」
サキ「名前、なんていうんだ?」
聖良「妹ですか?名前は…」
サキ「違う違う、お前の名前は何て言うんと?」
聖良「私は…鹿角聖良って言います」
サキ「よし、覚えた!明後日はアタシのセンター曲もやるから覚悟しとけよぉ」
聖良「えぇ、楽しみにしておきます」
サキ「じゃあ、そろそろ行くわ。ご馳走さま!」
聖良「お粗末さまでした」 <ガラガラ
聖良「ありがとうございましたー!」
聖良「…」
聖良「不思議と、何か強い力に溢れた人でしたね」
聖良「それにしても…」 サキ「あぁ〜美味かったばい」
サキ「それにしても肌寒いな…」
サキ「こっちから来て、坂道を上がってきたから…ホテルはあっちか」
サキ「それにしても…」
聖良&サキ「声、似てましたね…(似とったなぁ…)」 聖良「ふあぁ…あの後はまたゆったりでしたね」
聖良「そろそろ理亞が帰るころでしょうか」
聖良「早く店閉まいして、フランシュシュの映像が見たいです」
聖良「それなりにアイドルの勉強をしてきたつもりですが、まだまだですね」
聖良「それにしても、佐賀を救うってそんな危機的状況なのでしょうか」
聖良「思えばご当地活性化という点で、Saint Snowも少しは函館に貢献できてるといいですが…」
聖良「ラブライブ出場以降、私たちに会いに来てくださる方も多いですし…」
<タダイマー
聖良「あ、理亞おかえりなさーい」
聖良「ぼちぼち、夕ご飯の準備も始めますか」
聖良「そういえば、頂いてたお刺身が…」 サキ「ただいま」
さくら「あ、おかえりサキちゃん!」
さくら「どこ行ってたと?」
サキ「へへ、な・い・しょ〜」
さくら「えぇ!そやんかこと言わんと教えてよ〜」
サキ「まぁ、ただの甘味屋さんばい」
サキ「そこの看板娘がな、タメだったんだけど元アイドルで」
さくら「元アイドル!?」
サキ「そんでよ、妹は現役でアイドルしてて…明後日のステージにも出るらしいぞ」
さくら「へぇ、そやん偶然があるとね」
サキ「夕飯まで時間あるし、ちょっと一眠りするわ」
さくら「分かった。ラッキーピエロでハンバーガー買ってきたから、後で食べて!」
サキ「お、サンキューさくら」 理亞「へぇ…そんなお客さんが」
聖良「そうなんですよ」
理亞「あ、このお刺身美味しい」
聖良「あと…こんな感覚初めてなんですが」
理亞「?」
聖良「声が…私にそっくりでして」
理亞「声?」
聖良「話し方は全然違うんですが、どこか自分の声を聞いているようで…」
理亞「自分の声って人に聞こえてる声と違って聞こえるもんだし、そう感じるのは姉様だけじゃない?」
聖良「それもそうだと思いですが、私も練習や歌で自分の声を客観的に聞いてきたので、そこに近いと言いますか」
理亞「疑ってるわけじゃないけど…姉様がそこまで言うなら、明後日は気にして聞いてみようかな」 さくら「起きてーサキちゃーん、みんなでご飯行くよー」
サキ「うーん…そんな時間か、すっかり寝込んじまった…」
サキ「…!?」
さくら「どうかしたと?」
サキ「え、いやいや!何でもない」
サキ「飯行こうか」
さくら「うん!」
リリィ「おーい!2人とも早く早く!」
さくら「ごめーん!今行くねー!」 聖良「さて、洗い物もお風呂も済みましたし」
聖良「えぇと…フランシュシュっと」
聖良「動画がいくつか挙がってますね」
聖良「CMコラボまで…衣装も似合っていらっしゃいますね。ご当地アイドルらしいです」
聖良「とりあえず、順番に見ていきますか…」
聖良「えぇ、最初は…これですね、目覚めRETURNER」 サキ「くぅ!いやぁ満足満足」
さくら「サキちゃん、たえちゃんの次に量食べてたけど大丈夫と?」
サキ「こんなん、明日また練習すれば全部消化できるばい」
さくら「まぁ折角来たんだし満喫しないとね」
さくら「明日も早いし、先にシャワーでメイク落としちゃうね」
サキ「おう、アタシは見たいもんあるから先にいいぞ」
さくら「テレビでも見ると?」
サキ「いや、グラサンからパクったこの…」
さくら「あ、それiPad?」
サキ「そうそう、これで見たい映像があってな」
さくら「明日も早いしほどほどにね」
サキ「なに、ちょっと見るだけばい」
サキ「えぇと…確か、メモが」
サキ「そうそう、Saint、Snowっと」 理亞「姉様、もう寝るね。明日も練習に行くから…姉様!?」
聖良「あ、理亞!ごめんなさいイヤホンしてたので気づきませんでした」
理亞「いや、それはいいんだけど…珍しく泣いてるからビックリした」
聖良「え?…あぁ知らぬ間に涙していたようですね」
理亞「何を見てたの?」
聖良「ほら、今日来たっていう佐賀のアイドルの」
聖良「彼女たちのライブ映像などを見ていたのですが、とても良い歌とパフォーマンスでして」
聖良「見事、心を揺さぶられましたね」
理亞「へぇ、姉様がそこまで言うなら気になっちゃうかも」
聖良「うーん…理亞は本番前ですし、明後日を終えてからの方が良いと思います」
聖良「変に影響を受けても、良くないと思うので」
理亞「まぁ…それもそうだけど…とりあえず今日は寝るね。おやすみ姉様。」
聖良「えぇ…おやすみなさい」 聖良「…」
聖良「これが…フランシュシュ」
聖良(なんと恐ろしい…)
聖良(数多くのアイドルを見てきましたが、ここまで個性がバラバラなグループも珍しいというのに…)
聖良(さらに、同じように曲のバリエーションも数多い故、メンバーのキャラや長所、技量の差をふんだんに生かしてしまう無駄のなさ…)
聖良(何より、何故かは分かりませんが、どの曲からも感じられる強いメッセージ)
聖良(何があっても、ひたすら這ってでも前に進むと言わんばかりの強い意志)
聖良(パフォーマンスで見ている者を虜にし、そこに叩き込まれる熱い意志)
聖良(まさにアイドルだからこそ、成し得る技ですね)
聖良(…しかし、どこか見覚えのある人もいるような…)
聖良(特にこの3号さん…メンバーの中では抜群のアイドルスキルを感じますが、)
聖良(どこかで…うーん) 聖良(にしても)
聖良(弐号さんに会ったことがキッカケなのもあってでしょうか)
聖良(やはり目で追ってしまいますね)
聖良(特にこの、特攻DANCE…)
聖良(癖になりそうです…)
聖良(フランシュシュの曲はカラオケにあるんでしょうか)
聖良(やはり、歌声もどこか似ているというか…歌えそうな自信が湧いてきますね) サキ(……)
サキ(あんなバカ真面目そうな雰囲気で)
サキ(がばいメタルしよるっちゃん…)
サキ(しかし…)
サキ「カッチョええな!!」
さくら「…zz…うーん…」
サキ「おっとっと…」
サキ(つい声が出ちまった…)
サキ(しかし、ラブライブで調べるだけでもこんなにアイドルが出てくると…)
サキ(グラサンの言う通り、こんだけアイドルがいるんじゃ全国制覇も気合入れんとな!)
サキ(とりあえず、このBelieve againだけもう1回見とくか) ー次の日ー
聖良「ありがとうございましたー!」
聖良「…」
聖良「……」
聖良「……ふぁあ…」
聖良「ちょっと、夜更かししすぎましたね…」
聖良「理亞も弐号さんも大詰めといったところでしょうか」
聖良「…」
聖良「後で、ブレードの電池入れ替えないとですね」
聖良「…!」
<ガラガラ
聖良「いらっしゃいませー!」 さくら「サキちゃん!!大丈夫と!?」
サキ「う、うーん…」
幸太郎「なんじゃい、どうかしたんかい」
純子「声が…喉が枯れてしまったみたいで…会話ぐらいならできるんですが…」
愛「ダンスは問題なくできるし、熱もないけど…」
愛(そもそもゾンビは熱なんて出さない?)
さくら「乾燥もしてて、サキちゃん気合も入れて練習してたから…」
サキ「こんなん…1日経ちゃ治ゲホッ」
幸太郎「…」 幸太郎「明日のセットリストは変更、」
幸太郎「いずれにしろ特攻DANCEは外す」
サキ「!」
幸太郎「お前は明日休め」
サキ「ちょっとゲホ 待て…」
幸太郎「いくら首が飛んでも歌えるゾンビィだろうとも…喉の不調を甘くみるな」
幸太郎「ここで無理しても良いパフォーマンスは出来ん」
幸太郎「それどころか、一生治らなかったらどうする」
幸太郎「明日どころの問題じゃないぞ」
サキ「…」 サキ「…せめて」
幸太郎「…」
サキ「せめて、ステージには…」
サキ「ダンスは問題なくできる、それに…」
サキ「見に来るやつがおると」
幸太郎「…」
愛「ねぇ、リーダーのパートだけ"被せ"られないの」
幸太郎「…残念だが、そんな器用なことができるほどの音源は持ってきていない」
幸太郎「…」
幸太郎「ステージに上がるというなら…」
サキ「!」
幸太郎「誰かがカバーしてやることだな」
サキ「…グラサン」 幸太郎「勘違いするな、本番直前でステージに出るべきかは俺が判断する」
幸太郎「フォーメーションはいざという時に対応しやすいよう、さっき言った通りセットリストを組み直す」
幸太郎「今後もこういうことは想定されるだろう、対応力をつける良い機会だ」
幸太郎「…とりあえずは練習に戻れ。曲は決まり次第教える」
幸太郎「言っておくが、いずれにしても特攻DANCEは外す、それは確定だ」
<バタン!
サキ「…」
サキ「皆…リーダーだってのに…すまねぇ」
さくら「いいよいいよ!皆で乗り越えていこ!」
愛「リーダーがいつもの調子じゃないと、皆着いていけないわよ」
ゆうぎり「わっちらはサキはんが開いた道を進みたいんでありんす」
リリィ「そうそう!」
たえ「う"あ"あ"あ"!」
サキ「へへ、ありがとな…」 純子「どこかにサキさんと同じ歌声が出せる人がいればいいんですけどねぇ」
愛「そんな…ドッペルゲンガーみたいなこと」
サキ「!?」
サキ(同じ…歌声…)
サキ「そうか!!」
サキ「ちょっと、見てほしいものがあると!」
フランシュシュ「??」 愛「こ、これは…」
さくら「サキちゃんそっくりばい…」
純子「歌い方などは違いますが、声質はサキさんそのものです!」
リリィ「でも、この人がどこにいるかも分からないんでしょ?」
サキ「いや…それが、昨日会ったんよ。函館で…」
さくら「しかも、明日お祭りに来るんよ!」
リリィ「え〜!」
ゆうぎり「これは…運命かもしれまへん…」
愛「正直、かなり反則級のことだけど…彼女もアイドル経験者なら…」
純子「巽さんに事情を説明して、彼女に頼みに行きましょう」
愛「全員のメイクをしてもらう暇はないわ。さくらとリーダーに行ってもらって、残りのメンバーは練習を継続しましょ」 聖良「…」
聖良「…」
聖良「お客さんも来なくなりましたし、」
聖良「その間だけ…」
聖良「えぇと、履歴から…再生!」
\九州制覇から、全国制覇!/
聖良「よ、ろ、し、くー」
<バタバタバタバタバタバタ‼︎‼︎‼︎
聖良「よ、ろ、し、くー」
<バタン!!
聖良「え!?」
さくら「すいませーん!!」 ーーー
ーー
ー
さくら「ということなんです…」
聖良「…」
さくら「もちろん、無理なお願いなのは分かってます!」
さくら「でも、運命を感じたというか、サキちゃんの掛けてきた想いも考えると、居ても立っても居られなくなって…」
聖良「話は分かりました」
聖良「正直…私も声が似ているとは思っていました。フランシュシュの曲を聞いて、なおさら…」
聖良「恥ずかしながら曲は殆ど聞かせてもらいましたし」
聖良「裏で歌うぐらいは、歌詞を見ながらであれば問題もないと思います」
聖良「ただ…一つ確認したいのは本当にそれでいいんですね?」
聖良「なにせ、あまり聞いたことのないやり方でしたので…」 サキ「確かに見方によっては嘘をつくのと同じばい…」
サキ「聖良に見せたかったのは、こんな恥ずかしい姿じゃないと…」
サキ「でも、この函館で見せるフランシュシュは100点、いやそれ以上で見せたい」
サキ「歌声を犠牲にして、点数が下がるぐらいなら…それをカバーできる方法に賭けたい」
聖良「…」
サキ「それに…」
聖良「?」
サキ「感じよるっちゃん」
サキ「昨日Saint Snowを見たときに」
サキ「聖良から…アタシと同じ魂を」
聖良「!!」 サキ「聖良なら、聖良の歌声で踊れるなら、アタシと聖良で共鳴した最高のエンジンを鳴らせられるって」
聖良「…不思議ですね」
聖良「そう言われると、心の中で私もそう感じてた気がするんです」
サキ「!」
聖良「そこまで言うなら、魅せてやりましょう。私たちのシャウトを」
さくら「聖良ちゃん…どうも!」
聖良「とは言っても、いくら動画を見たとはいえ、やはり生で踊る姿を見ないと詳しいイメージも掴めませんので」
聖良「今から、練習している場所に伺ってもいいですか?お店は臨時休業しますので」
さくら「あぁ〜えっとえっと…それはちょっと…」
聖良「え?」
サキ「そ〜うそう!店閉めるの悪いしな!アタシらならぶっつけでも行けるばい!」
サキ「じゃ、じゃあな!ゲフンゲフン」
さくら「お、おじゃましましたー!」
<バタン!
聖良「あ、…風のように去ってしまいました…」
聖良「どの曲かも分からないのに…」
聖良「ふふ…」
聖良「それにしても弐号さん…」
聖良「女性の私でも惚れてしまいそうなぐらい、カッコイイお方ですね」 ─イベント当日─
\ヒューヒュー!/ \イイゾリアチャーン/
理亞「はぁはぁ…」
理亞「見てた?姉様!」
聖良「えぇ、見事に会場を魅了しましたね」
聖良「でも、満足はしてはいけませんよ。あくまでスタートとして褒めているだけで…」
理亞「もっもう、分かってるって!それじゃ皆のとこに戻るから!」
聖良「あっ…行ってしまいました」
聖良「理亞もすっかり大人の階段を昇り始めているんですね…」
サキ「なんだー?妹に振られたと?」
聖良「弐号さん!?べ、別に振られたわけでは…」 サキ「まぁ強がるなって、にしてもスクールアイドル。中々やるじゃねぇか!」
サキ「あれだけパワーがあるなら、狙えるんじゃないか…ラブライブ」
聖良「まぁ、どうですかね。センスは皆さんありますので、あとは今後の成長次第ですが」
聖良「って、それだけ話せるなら歌えるんじゃないですか?」
サキ「まぁ、だいぶ良くなったんだけどなぁ。ステージに立つことを許してもらえただけ良かったばい」
聖良「まぁ声は相変わらずガラガラですもんね」
<サk…ニゴウチャーン!
サキ「おっ、そろそろ準備して来るわ」
聖良「えぇ分かりました」
サキ「後で円陣組むからよ!聖良も組もうな!」
聖良「えぇ、ありがとうございます。せっかくなんで…ご一緒します」 総合司会「さて!次ははるばる佐賀県からやって参りました!」
総合司会「巷で話題!期待の新生アイドルゥゥゥゥフランシュシュです!!」
総合司会「まずはこちらからお聞きください!」
総合司会「アツクナレ!!」
\デデデーン!!/
聖良(自分が歌うときより緊張してる気がします…)
サキ(いつもより緊張するな…)
聖良(でも)
サキ(でも)
聖良&サキ(魂を込める!!)
ーーーー
ーーー
ーー
ー \イイゾォォォ!/
さくら「はぁはぁ…本日は!」
「「ありがとうございました!!」」
\サイコー!/ \ヒューヒュー!/
サキ「聖良!」
聖良「お疲れ様です、皆さん」
サキ「ほんっっとにありがとな!!」
さくら「ほんとにすごかった!まるでサキちゃんが一緒に歌ってるみたいで!」
純子「確かに、サキさんと同じ魂のようなものを感じました」
\アンコール! アンコール! アンコール! アンコール!/
聖良「ふふ…どうやら皆さんの声に応えないといけ」
幸太郎「コォラアアアアアアア!!!!」
聖良「!?!?」 幸太郎「いい加減、アンコールの声に慣れんかーい!!」
幸太郎「さっさと函館の声に応えるために、特攻してこんかぁい!!」
幸太郎「すぐに曲流しちゃうからな!!」
聖良「」
愛「もう…ごめんなさいね、ウチのプロデューサーが」
聖良「いえいえ…」
愛「というか今、特攻って…」
サキ「え?」
さくら「やったよサキちゃん!早く行こう!!」
純子「巽さんも、聖良さんの魂を感じて認めてくれたんですね」
サキ「聖良…もう1つだけお願いしてもいいか?」
聖良「言われなくてもそのつもりですよ」
聖良「それに、私の推し曲が歌えるなんてこの上ない幸せです」
サキ「へへ!そう来ないとな」
サキ「よっしゃ!行くぜ!!」
「「「おぉー!!」」」 「「九州制覇から全国制覇」」
「「笑うような奴は…」」
「「ブッ殺すぞ??」」
デンデデ デン \Fu Fu!!/
デンデデ デン \Fu Fu!!/
夜!露!死!苦!
ーーーー
ーーー
ーー
ー ─数日後─
理亞「もう!アイドルの話があると思えばフランシュシュフランシュシュ」
理亞「確かにすごかったけど、私達だって頑張ってるのに」
聖良「まぁまぁ、良いじゃないですか。ここから理亞達の色に塗り替えるのを楽しめば」
聖良「それに、あの舞台でアンコールがあったのはフランシュシュだけですしね
理亞「それは…そうだけど」
理亞(ほんと、姉様がフランシュシュの話するときは、自分のことのようにニコニコして話しちゃって…)
理亞(絶対見返してやるんだから!) 聖良(結局、私が弐号さんの代役を務めたことはステージ裏にいらっしゃる数人を除き、バレることはなく)
聖良(その数人も、不思議なことにあの巽さんという方が顎に手を置いただけでどうにかできたみたいです)
聖良(聞くところによると曲作りもあの方が1人でやっているとか…まるで魔法使いのような方ですね…) 聖良「あ、そういえば次の詞のイメージを書いてみたんですが、見てもらえますか?」
理亞「え、もう!?ありがたいけど、そんなすぐにイメージが?」
聖良「まぁ…色々あってインスピレーションが色々湧きまして」
理亞「ちょっと読んでみる」 理亞「……」
聖良「どうです?」
理亞「いや、すごいカッコイイし、私達にも合ってて良いんだけど…」
聖良「…けど?」
理亞「姉様らしくないというか…普段なら英語になるところが、漢字というか当て字になってるのが珍しいなぁって」
理亞「上手く言えないけど、夜露死苦!的な」
理亞「あとCメロ辺りのこの語りは、ラップのイメージでいいんだよね?」
聖良「いえ、そこはカッコよくセリフのように語ってください」
理亞「え、えぇ!?」
聖良「何ならやって見せましょうか?」
理亞「いや…」
理亞「と、というか!いつまでも姉様に頼るわけにもいかないし、新曲はとりあえず私たちで頑張ってみるね!!…」
聖良「そ、そうですか…」
聖良「まぁ1歩前進ということで」
聖良(…やはり成長していますね、理亞)
聖良(…)
聖良(せっかくなので、この歌詞は曲まで完成させて、弐号さんに送ってみましょうかね) さくら「一時はどうなるかと思ったけど」
純子「サキさんの声も元どおりですし、良かったですね」
愛「でも、まさか喉が枯れたわけじゃなくてバナナぜんざいのバナナが引っかかってたせいなんて、人騒がせにもほどが…」
サキ「いやいや、そのお店に行かなければ聖良にも会えなかったんだから、全部運命ってやつばい」
リリィ「都合良すぎー!」
ゆうぎり「いつかまた、函館の地に戻りたいでありんすね」
サキ「そうだなぁ…次はパフェにすっか」
さくら「そっちの話なんだ…」
純子「でも、不思議なものですね。同じ顔は世の中に3人いると言いますが」
純子「同じ声を持つ人も3人ぐらいいるんですかね」
さくら「うーん、現にあそこまでそっくりな人を見ちゃうと、ありえそう…」
愛「そんなこと…」 ーさらに数ヶ月後ー
聖良「ありがとうございましたー!」
聖良「…」
聖良「……」
聖良「……ふぁあ…」
聖良「最近はだいぶ、落ち着きましたが」
聖良「理亞のファンが来てくださることが、また増えた気がします」
聖良「姉としては嬉しい限りですね」
聖良「…」
聖良「今日の夕ご飯はどうしましょうか」
聖良「…」
聖良「…!」
<ガラガラ
??「アカンなぁ…すっかり、みゆき達とはぐれてもうた…」
聖良「いらっしゃいませー!」
??「すみませーん。なんかぬいぐるみを持ったピンクと黄色と緑と青い髪をした女子来ませんでした?」
聖良「いえ、こちらには…」 ??「…」
聖良「…」
聖良&??(声が…似てる!?)
おしまい ツッコミどころもあるかと思いますが、一発ネタでした
バランス良くしたかった反面、ゾンサガ色の方が強くなってしまいましたが、
ラブライブもゾンサガもますますの発展を祈るばかりです 乙
姉様とサキちゃん一緒のシーンでニヤニヤした
脳内再生バグるなw 最初の試作だから出来損ないでちゃんと喋れない動けないなんて可哀想だよな ゾンサガ見れてないけど楽しく読めた
サキちゃんって子かっこいいな ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています