ルビィ「新しい学校用の紹介インタビュー?」
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善子「よし、終わった〜っ!」
善子「はぁ…それにしても新しい学校でAqoursのことを紹介したいって千歌の話…安請け合いするんじゃなかったわ……」
善子「……まあ思いのほか熱が入って作りこんじゃったのが原因なんだけど」
善子「それじゃあ後はデータを移して明日千歌に渡せば……って6人分の加工前インタビュー映像で容量パンパンじゃない……」
善子「………………」
善子「…このインタビュー映像編集して面白いことできないかしら」
善子「まあ誰にも見せないで私だけで楽しむのなら……この苦労の報酬として、少しはね」
善子「………………」
善子「クックックッ……」カタカタ 《1週間前》
善子「(千歌に依頼されてAqoursのインタビュー動画を撮ることになったからまずルビィのをと思って約束したんだけど……)」
善子「ルビィ、遅いわね…何かあったのかしら」
善子「って、あ」
ヨシコチャーン!
ルビィ「はぁ…はぁ…お、遅れちゃってごめんねっ」
善子「別にそこまで待ってないしいいけど…どうしたの?ルビィが遅刻なんて珍しいじゃない」
ルビィ「本当にごめんね、善子ちゃん」 善子「ヨハネ! それで何か用事でもあったの?」
ルビィ「ううん、早く着いてたんだけど…」
善子「けど?」
ルビィ「わ、笑わない?」
善子「内容にもよるけど……」
ルビィ「笑わないでね!」
善子「わ、わかったわ」
ルビィ「えっと……そっちにアリさんの巣があったから……」
善子「から?」
ルビィ「…………水責めしてました…」
善子「は?」 ルビィ「ちがっ、違くてね!?高校生になってからはそんなことやってなかったんだよ!」
ルビィ「でも久しぶりに見たらやりたくなっちゃって」
善子「あんた高校生にもなって……というか中学生まではやってたの…?」
ルビィ「だって必死に這い上がろうとしてるところに水追加するの面白くて…」
善子「(ルビィって最近は大人っぽいところも見るようになったけれどやっぱり子供よね)」
善子「(というか優しい性格なのかそれとも残酷な性格なのか……ただ単に子供っぽいだけか)」
善子「まあいいわ、それで今日はどこに行くか決めてるの?」
ルビィ「うん、昔よくおねぇちゃぁと行ったところだよ」
善子「そう、じゃあ案内お願いね。それと向かいながらもインタビュー続けるわよ、紹介用VTRでアリ責めの話流しても困惑しか得られないだろうし」
ルビィ「あはは…」 善子「それじゃあ早速…そうね、最初はインタビューっぽく……最近ハマってることとかある?」
ルビィ「ハマってること…?」キョトン
善子「なんでもいいわよ、趣味とか、よくやることとかでもいいし」
ルビィ「うーん、ハマってるって訳じゃないんだけど最近よくお母さんの家事を手伝ったりしてるんだ!」
善子「ふーん」
ルビィ「聞いたのになんでそんなに興味なさげなの…?」
善子「いや、露骨に媚びに行ったなと思って」
ルビィ「こ、媚びてないよっ!」 善子「まあいいわ、具体的にはどんなことを?」
ルビィ「えーと、お洗濯したのを干したり、ごみ捨てに行ったり、ご飯の前にお箸並べたりご飯運んだり……あと布団を叩いたりしてるよ!パンパンって!」
善子「子供のお駄賃狙いの手伝いかっ!」
ルビィ「ピギっ!?」
善子「いやでも、よく考えみれば家事をまったく手伝わない人もたくさんいるだろうし箸を並べたりするくらいでも褒められるのかしら…?」ブツブツ
ルビィ「よ、善子ちゃん?」
善子「まあ、私は料理手伝ったりお風呂掃除したりちゃんとしたお手伝いしてるけど!」ドヤ
ルビィ「え?」 善子「あっ、いやっ、まあ逆にこの堕天使ヨハネが手伝わせているというか?どうしてもってお願いされたから仕方なく?……とにかく、ルビィのよりもっと本格的にやってあげてるのっ!」
ルビィ「そんな変わらない気もするけど…」
善子「変わるわよっ、何よ箸並べとか布団パンパンって叩くとか、もっとあるでしょ!」
ルビィ「えぇ…そんなこと言われても楽しいし……お布団叩くのとか、パンパンって何度も叩いて、途中からリズムを取ったりしながら叩くの」
ルビィ「それがダンスの復習になったりするんだっておねぇちゃぁがゆってたの!」
ルビィ「ルビィも今より上手にリズムを取れるようになりたいから欠かさずにやってるんだ!」
善子「へ、へぇ」 ルビィ「それに、おねぇちゃぁが卒業して東京の大学に行っちゃったからもっとルビィも頑張らなくちゃって」
善子「………………」
ルビィ「だから最近は改めておねぇちゃぁはすごいなぁって感じることが多いかなあ」
善子「ふふ、後でダイヤにこの映像送ってあげようかしら」
ルビィ「それは恥ずかしいからやめてっ」カァ/// 善子「はいはい、じゃあ次はそんなルビィにとって憧れでもあり目標でもあるダイヤについて教えてちょうだい」
ルビィ「おねぇちゃぁはね、すっごく優しいんだぁ」
善子「や、優しい、、、?私は何回雷が落ちたか覚えないわよ、、、?」
ルビィ「確かに、怒るとすっごい怖くて厳しいことも言われたりするけど――」
ルビィ「うんっ!やっぱりおねぇちゃぁは優しくて綺麗で完璧なルビィの自慢のおねぇちゃぁです!」
善子「……やっぱりダイヤに送った方が」
ルビィ「やめてっ!」 《しばらくして――》
善子「それで、どこに向かってるの?結構な時間の電車移動でびっくりしたけど…確か昔ダイヤとよく行ったって言ってたわよね」
ルビィ「正確にはおねぇちゃぁと二人きりって訳じゃないんだけどね、何かあったら心配だから子供だけで行っちゃっダメって」
善子「そりゃ子供の頃なら子供二人だけで外出許可はおりないわよ、特にあなたの家は」
ルビィ「あっ、見えてきた!」
善子「あれって……遊園地?」
ルビィ「うんっ、久しぶりだなあ」
ルビィ「善子ちゃん早く早くっ!遊ぶ時間がなくなっちゃうよ!」ダッ
善子「ちょっ、待ちなさい!てかヨハネ〜っ!」 ☆
善子「は〜っ遊んだ遊んだ」
ルビィ「メリーゴーランド面白かったね!」
善子「あれ乗ったの小学生以来よ…」
善子「それよりもコーヒーカップでのルビィが傑作だったわ。ヨハネの“秘技・堕天使の回転”で「うゆゅ…」って目を回すところが」
ルビィ「うぅ…」カァ///
善子「さて、それじゃああらかた遊んだし、そろそろかえ――あ」
ルビィ「…?どうしたの?善子ちゃ――」クルッ
【お化け屋敷】 ルビィ「………………」
善子「………………」
ルビィ「……やだ」
善子「行くわよ」
ルビィ「やだやだやだっ!」
善子「こここそが堕天の地!ここら一帯で最も魔力を帯びているわ!」
ルビィ「じぇったいうそ!」 善子「もっとリトルデーモンとしての自覚を持ちなさい、リトルデーモン4号」
ルビィ「行くなら果南ちゃんでも誘って行ってよ!」
善子「ちょっ、しれっと何すごいこと提案してるのよ!誰も幸せにならないじゃない!」
ルビィ「ルビィ関係ないもん!」
善子「可愛い顔してとんだ悪魔ね…リトルじゃなくてそれじゃ唯のデーモンよ。茶番はいいからほら――」
ルビィ「うぇっ!?」
善子「いざ行くわよ!」
ルビィ「ちょっ――ピギィィィィイイっ!」 ☆
善子「じゃあ、入るわよ」
ルビィ「うぅ……」
ヒュウゥゥゥ…
ルビィ「善子ちゃん、離れないでね……?」
善子「クックックッ……堕天使ヨ・ハ・ネは決してリトルデーモンを見捨てることはしないのよ」
ルビィ「やくそくだからねっ!」ギュゥゥゥ
善子「あっ、でも服が伸びるから掴むのはやめて」
ルビィ「善子ちゃあぁぁあ゛ん゛」 ヒュゥゥ…
ルビィ「…え?」ピタッ
ヒヒヒ…
ヒヒヒヒヒ…
善子「る、ルビィ…うしろ……」
ルビィ「………………」ギギギ…
幽霊(人形)「ひひひひひひひひひひひ」
ルビィ「ぴっ――」
善子「ぴ…?」
ルビィ「ピギィイイイイイイイイイ!!」ダッ
善子「ちょっ、ルビィ!?」 ――――――
――――
――
善子「ルビィー! いたら返事しなさーい!」タッタッタッ
イ…
ナサイ…
善子「あ…」
ルビィ「幽霊しゃん、ごめんなさい、ごめんなさい、ルビィはいい子です。これからもっといい子になります……」
ルビィ「りゅびぃを食べても美味しくないです…」
善子「ルビィ!」
ルビィ「あ…善子ちゃぁ……?」
善子「急に走って行って、心配したんだか――」
ルビィ「善子ちゃん……善子ちゃあぁぁあ゛ん゛…うわ゛あ゛あぁぁぁ゛ぁん……っ!」ギュウウゥ
善子「もう堕天使ヨハネが来たからには大丈夫だから……安心なさい」ナデナデ ←無理矢理連れていった罪悪感
ルビィ「……ヒグッ…………っ!」
善子「これ、やっぱりダイヤに見せたらただじゃ済まなそうね……」ボソッ ――――――
――――
――
善子「よし、終わった〜っ!」
善子「はぁ…それにしても新しい学校でAqoursのことを紹介したいって千歌の話…安請け合いするんじゃなかったわ……」
善子「……まあ思いのほか熱が入って作りこんじゃったのが原因なんだけど」
善子「それじゃあ後はデータを移して明日千歌に渡せば……って6人分の加工前インタビュー映像で容量パンパンじゃない……」
善子「………………」
善子「…このインタビュー映像編集して面白いことできないかしら」
善子「まあ誰にも見せないで私だけで楽しむのなら……この苦労の報酬として少しはね」
善子「………………」
善子「クックックッ……」カタカタ 《翌朝》
チュンチュン…
善子「…………ふぁ?」
善子「………………」ボー
善子「……今何時――!?やばっ!?遅刻っ!」
善子「というかなんでアラーム鳴らなかったの!?――電池切れ!?」
善子「とっとにかく準備して――あ、紹介用VTR保存したUSBを――」
【堕天使の戯れ 聖域からの移動禁ず】
(訳)ネタ用 持ち出し厳禁!
善子「行ってきまーーー」ガチャ 《お昼休み 2年生教室》
千歌「はぁ〜、やっとお昼だー…」
梨子「内浦から移動してきて、まだ雰囲気に慣れなくて余計に気を張ったりしちゃうのよね」
千歌「周りも真面目に授業聞いてるし…」
曜「内浦と違って進学校だからね、それよりお昼はどうする?私はお弁当持ってきたけど、食堂に行く?」
千歌「ううん、今日はお弁当持ってきたよ!」 梨子「そういえば今日だっけ、Aqoursの紹介用VTRが放送されるのって」
千歌「うん、善子ちゃんが作ってくれて、今朝データを放送部の人に渡してきたんだ。各教室のテレビで流してくれるって」
曜「なら教室で食べようか」
梨子「善子ちゃんの作ったVTRも気になるし、それがいいかも」
千歌「いざインタビュー受けるってなると意外と緊張しちゃったよー」
梨子「ステージでの緊張とはまた違うものね」 《1年生教室》
花丸「ルビィちゃーん、お昼にするずら」
ルビィ「うん、机くっつけよ!」
花丸「善子ちゃん呼びに行く?」
ルビィ「今日善子ちゃんはクラスのお友達と食べるって」
花丸「クラスが離れて心配だったけど、大丈夫そうで一安心ずら」
ルビィ「うんっ」 ルビィ「あ、そういえば今日この前撮ったAqoursの紹介映像が放送されるって!」
花丸「そうなんだ、楽しみずらぁ〜」
ルビィ「ルビィは上手に話せたかわからないけど、他のみんなのインタビューを見るの楽しみ!」
花丸「ルビィちゃんのも絶対ちゃんと出来てるずら」
ルビィ「そうだといいなあ…って、あ、始まるみたい!」
TV【――】プツ ――――――
ナレーション(善子)「黒澤ルビィ。彼女の本当の姿を知る者は少ない――」
ナレーション(善子)「Aqoursのメンバーであり網漁師家元の次女、そんな彼女とのコンタクトに今回私は成功した」
ナレーション(善子)「虫さえ殺せなさそうなあどけない容姿とは裏腹に一体どんな過去を背負っているのか――闇のベールに包まれた彼女の裏の全てをここに記録していく」
ルビィ「な、なんかおどろおどろしい始まり方だね……?」
花丸「う、うん…」
善子「……やっべ」ボソッ ――――――
ナレーション(善子)「4月某日某所――待ち合わせの時間を10分程過ぎた頃、一台の黒塗りの高級車が私の横へ停車した」
【ネットから拾ってきた黒塗の高級車の映像】
ナレーション(善子)「黒服たちに丁重な扱いを受けながら車を降りる彼女の表情は、人を待たせるのは当然といったもので」
ナレーション(善子)「そんなことが常日頃まかり通っている網漁師家元の持つ影響力に戦慄しながらも、まだ、彼女が普通の箱入り娘なのではないか――という期待を捨てられずにいた」
ナレーション(善子)「そんな淡い期待は一瞬にして崩れ去ることとなる――」
テロップ【なぜ遅れたのですか?】
ルビィ『水責めしてました』
ルビィ「」
花丸「」
千歌「」
曜「」
梨子「」 ――――――
ナレーション(善子)「黒服への折檻――?それとも拷問――?」
ナレーション(善子)「未だ昔の風習が根強く残る内浦でも最大の発言力を誇る黒澤家の次女が、さも当然のようにそう話したことに自らの考えが甘かったということを痛感させられた」
ナレーション(善子)「しかし、もしかしたら黒澤家の娘としてそんなことを強要されているのではないか――と私の中に最後の僅かな淡い希望があったのかもしれない。私は震える声を必死に押し留めながら質問を続けた」
テロップ【なぜそんなことを?】
ルビィ『だって必死に這い上がろうとしてるところに水追加するの面白くて…』
ルビィ「」
花丸「」
クラスメイト「」 ――――――
ナレーション(善子)「黒澤家の風習、教育が彼女を形作った。黒澤家の教育が“彼女にとっての普通”になるのも仕方の無いことなのかもしれない――」
ナレーション(善子)「ここで私は姉である黒澤ダイヤについて聞いてみることにした」
テロップ【黒澤ダイヤについて教えてください】
ルビィ『怒るとすっごい怖くて厳しいことも言われたりする』
テロップ【怒るとどのような感じなのですか?】
ルビィ『パンパンって何度も叩いて、途中からリズムを取ったりしながら叩くの』 テロップ【それは折檻で手をあげられるということ?】
ルビィ『それがダンスの復習になったりするんだっておねぇちゃぁが』
ナレーション(善子)「彼女は折檻でもなんでもなく、ただただ姉がストレス発散とダンスの復習をしたいが為に手をあげられるというのだ」
ナレーション(善子)「それを事も無げに話す彼女の日常を我々に窺い知ることはできない」
ナレーション(善子)「私はこの話が真実なのか、黒澤ダイヤに連絡を取ろうと試みる。しかしそこで彼女が声を荒げた」
ルビィ『やめてっ!』
ナレーション(善子)「配慮が至らなかったことに思い至る。この話が黒澤ダイヤに行くことによって彼女に危険が及ぶことを容易に想像できるだろう。震えながら制止する彼女の姿を見て、スタッフの中に今の話が嘘だと思う者は一人もいなかった」 ナレーション(善子)「次に私たちが連れられてきたのは彼女曰く、幼少期馴染みの深い場所」
【ネットから拾ってきた田舎閑散部のボロ小屋】
ナレーション(善子)「中はほとんど真っ暗で満足歩くことさえできないような造り。ここは一体なんなのだろうか――そんな我々の問いかけは彼女の声によってかき消される」
ルビィ『……やだ』
ルビィ『やだやだやだっ!』
ナレーション(善子)「先ほどまでの落ち着いた様子とは打って変わり、突然の取り乱した様子に我々スタッフも戸惑いを隠せない」
ナレーション(善子)「一体何が……そう思いつつも私たちは彼女の手を引き暗闇が支配する小屋の中へと足を踏み入れることにした」
ナレーション(善子)「それが間違いだとも知らずに――」 ルビィ『――ごめんなさい、ごめんなさい、ルビィはいい子です。これからもっといい子になります……』
ナレーション(善子)「足を踏み入れてすぐ、私たちが目の当たりにしたのは突然丸くなるようにしゃがみ込んで虚空に向かってひたすら謝り出す彼女の姿だった」
ナレーション(善子)「………………」
ナレーション(善子)「ご覧の方々はフラッシュバックという言葉をご存知だろうか?」
ナレーション(善子)「幼少期のトラウマ体験がふとした瞬間に鮮明に思い出される現象のことだ。かくいう私もフラッシュバックは経験したことがある。中学までの堕て――とある経験でつい最近までそれに悩まされていた」
ナレーション(善子)「だからこそ目の前の光景は過去の私と重なる――見覚えのあるものだった」 ナレーション(善子)「そこでふと蘇る先ほどの彼女の言動」
――テロップ【黒澤ダイヤについて教えてください】
――ルビィ『怒るとすっごい怖くて厳しいことも言われたりする』
――テロップ【怒るとどのような感じなのですか?】
――ルビィ『パンパンって何度も叩いて、途中からリズムを取ったりしながら叩くの』
――テロップ【それは折檻で手をあげられるということ?】
――ルビィ『それがダンスの復習になったりするんだっておねぇちゃぁが』
ナレーション(善子)「………………っ」 ナレーション(善子)「すべてが繋がった私たちは言葉を失う他なかった」
ナレーション(善子)「彼女は幼少の頃からこの暗いボロ小屋で姉から“ダンスの復習”という名の虐待を受けていたのだ」
ナレーション(善子)「彼女が直接そう言ったわけではない。問いただしたところで彼女ははぐらかし続けることだろう」
ルビィ『【ピー】ちゃん……【ピー】ちゃあぁぁあ゛ん゛…うわ゛あ゛あぁぁぁ゛ぁん……っ!』ギュウウゥ
ナレーション(善子)「だがそれでも、先ほどと同様、私たちは今の彼女を見て胸を貸す者はいても一笑に付す者は一人としていなかった」
……
…
クラスメート「………………」
花丸「………………」
ルビィ「………………」 ルビィ「……はな――
花丸「」ビクッ
ルビィ「……え?」
花丸「……ぁ」
ルビィ「はなまるちゃぁ……?」
花丸「ぇ、あ、る、ルビィちゃんどうしたずら!?」
ルビィ「ち、違くてね!これ嘘だよ!!こんなことゆってないもん!!!」 花丸「で、でも確かにルビィちゃんが喋ってて……」
ルビィ「花ま――
花丸「あ、そ……そうなんだ!!マルもおかしいと思ったずら〜!!!」
ルビィ「うんっ!」
花丸「」ビクッ
ルビィ「……ぇ」
花丸「………………」
ルビィ「………………」 後に津島善子はこう語る。
「いや〜、あんなに怒ったルビィを見たのは後にも先にもあれだけね。見たことある?真っ赤を通り越して能面みたいになってるルビィ。スカートを震えるほどの力で握りしめててシワっシワっになってるし」
「激怒した翌日からしばらくの間はまるでいないみたいに目も合わせてくれなかったし。でもダイヤがGWに帰省した間だけは何も無かったかのようにニコニコ話しかけてくるのよ?姉に心配をかけたくないのはわかるけど怖すぎるわよあれ」 放送の翌日に事実無根であったこと、そして本来のルビィへのインタビュー映像を流した。それを見た生徒達によりルビィのファンは爆増する結果となり、あるクラスでは――
花丸「……ルビィちゃん」ジワ…
ルビィ「………………」
花丸「おら……昨日の放送見てルビィちゃんのことちょっとだけ怖いって思っちゃって……っ!」
ルビィ「……ゔんっ……ヒグッ…………」ジワ…
花丸「ごめんなざいっ、ルビィちゃんが優しくて思いやりがあるって知ってだのに……っ!」
ルビィ「ゔうんっ、ルビィもあんなふうに見せられたら信じちゃうかもしれないもん……っ!」
友情を深め合うことになった一方で、ルビィの怒りは1ヶ月続き、グループの空気に耐えきれなくなった千歌がダイヤに相談、旧3年生まで動員される大騒動へと発展することとなった。
ルビィ「もうしちゃだめだからね!」
おしまい 網漁師家元ってなんだ…
網元は略称でもなんでもない一単語だぞ… ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています