千歌「あっ!!!待って待っその髪は切らn」美容師「え?」ジョキンッ
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千歌「」ブクブクブク ビクッビクッ
美容師「!?!!?おおお客様!?!?お客様っ!?!?」 ・・・・・
ガラガラガラッ
梨子「千歌ちゃん!!!」
曜「あ…梨子ちゃん……」
千歌「」
曜「…千歌ちゃ…千歌ちゃんが……うぅ…」
梨子「何があったの!!?」
曜「…」グスン ボロボロ
梨子「ねぇ!曜ちゃん!」
曜「……うぁ…ああ…」ボロボロ
梨子「曜…ちゃん…」 ・・・・・
梨子「…落ち着いた?」
曜「うん…ありがと梨子ちゃん、あ、ごめんね…千歌ちゃん、眠ってるだけで体はなんともないみたい」
梨子「そう…だったの……ああ…良かった……それで、何があったの?千歌ちゃんが沼津の病院に運ばれたって…」
曜「実は……千歌ちゃん、沼津の美容院で髪の毛切られちゃったみたい……」
梨子「そんなっ………へ…?」 梨子「……」
梨子「???」
梨子「?????」
梨子「……ごめん曜ちゃん」
梨子「その………意味が分からないんだけど………」 曜「……そうだよね……」
梨子「ねぇ…曜ちゃんやっぱりまだ」
曜「梨子ちゃんはさ、千歌ちゃんの髪の毛でいっつも一箇所跳ねてるとこ、どう思ってる?」
梨子「え?……それってここの毛のこと……(短くなってる…)」
曜「うん、いつも跳ねてるこのアホ毛のこと」
梨子「??…千歌ちゃんと知り合ったばかりの時は少し気になってたけど…だんだん気にしなくなった、かな…?」
曜「うん…みんなすぐ気にしなくなるんだよね」
梨子「???」 曜「このアホ毛…不思議だと思わない?毎日いつでもどんな時でも跳ねてて…髪が濡れてもすぐに元どおり、帽子を長く被ってても倒れない」
梨子「言われてみれば…確かに…でもそれと千歌ちゃんが倒れたことと何か」
曜「このアホ毛は普通の髪の毛じゃない、って言ったら?」
梨子「………」
梨子「どういう…こと……?」 曜「信じられないと思うけど…このアホ毛、神経が通ってる髪の毛の集まりなんだ」
梨子「!!……」
梨子「……?…???」
梨子「…どういう…こと…??」 梨子「神経???が通ってる???の????」
曜「うん…このアホ毛、ちかちゃんの意思で動かせるの」
曜「たまに動いてたりしなかった?」
梨子「……風とか…頭の動きで揺れてるだけかと……」
曜「それに…痛みも感じるの」
梨子「痛み……」
梨子「!!!まさか」
曜「うん…多分切られた時に痛すぎて気絶しちゃったんだと…思う…」 曜「昔ね…千歌ちゃんが傘さして雨の中歩いてた時、アホ毛が何本か傘に挟まって、無理やり取ろうとして抜けちゃった時があったんだ、その時は私と一緒にいたんだけど」
曜「千歌ちゃん、ものすごい絶叫して泣きじゃくって…あの時は本当に大変だった」
曜「後で聞いたんだけど、肌を無理矢理ひっ千切られたみたいだったって」
梨子「………」 梨子「でも…そんな大事なこと…なんで教えてくれなかったの…?」
曜「梨子ちゃんだけじゃないよ、みんな知らない、知ってるのは千歌ちゃんの家族と私だけ…」
曜「私も…今言った事件でたまたま知ることになっただけで…それがなかったら知らないままだったと思う」
梨子「……千歌ちゃん…どうして…」 曜「私も千歌ちゃんが心配で聞いたことがあるの、『どうしてみんなにいわないの?』って」
曜「そしたら千歌ちゃん、『みんながしっちゃったら、チカとおそとであそんでても きになって たのしくなくなっちゃうかもしれないから』って」
曜「その時は小さかったけど、今でもみんなに心配かけたり気を遣わせたりしたくないって気持ちは変わらないんじゃないかな」
梨子「…でも…それでも…今みたいなことになっちゃったら…」
曜「ホントだよね…でもそうならないように、普段から気をつけてるみたいだった…のに…」
梨子「…どうしてこんなことに…」 曜「さっきまで千歌ちゃんの家族がみんな来てて、その時言ってたんだけど」
曜「千歌ちゃん、今日はいつも行ってる内浦の床屋に行こうとしてたんだって、そしたら」
曜「美渡姉が"私がお前くらいんときにはもう沼津の 美 容 院 で切ってもらってた"みたいなこと言って千歌ちゃんを煽ったみたいで」
曜「それでムキになって勢いで沼津に来て」
曜「でもいざ美容院に入ってみたら変にテンパっちゃったみたいで、『そこの跳ねてる毛は切らないでください』っていつも言ってること言い忘れちゃったみたい」
梨子「……美渡さん……」
曜「私が暫くここにいるって言ったら、一度帰って家族会議だって千歌ちゃんのお母さんが…」
梨子「………美渡さん……」 千歌「……ん……うぅん…あ…れ…?」
曜「千歌ちゃん!!」
梨子「千歌ちゃん!!」
千歌「あ…曜ちゃん…梨子ちゃん……ふぁぁ…おはよ…?」
曜「千歌ちゃん!大丈夫?痛くない?」
千歌「へ?…別にどこも…あ…そうだ、思い出してきた」
千歌「2人ともごめんね?お騒がせしちゃって…あ、…もしかして梨子ちゃん」
梨子「うん、曜ちゃんから聞いたよ」
千歌「……そっか」 千歌「ねぇ、今私のアホ毛どれくらいの長さ?」
曜「え?えっと…いつもの半分…ともう少し短いくらいかな」
千歌「あー…」ソ-...サワサワ
千歌「えへへ、随分切られちゃったなー…」
梨子「…ホントに今は痛くないの?」
千歌「うん、今は全然。切られたとこが塞がったのかなぁ?抜けたことは前にあったけど切られたのは初めてだからよくわかんないや」 曜「…まぁとにかく、大丈夫そうで良かったよ……ホントに…」
千歌「ありがとう曜ちゃん、ずっとそばにいてくれたの?」
曜「うーん…どれくらいここにいたんだろ?千歌ちゃんちから電話がきて、沼津の病院って聞いて飛んできたけど時計とか見てなかったからなぁ」
千歌「そうなんだ…ありがと曜ちゃん、梨子ちゃんも、わざわざ来てくれてありがとね」
梨子「ううん、私は隣…千歌ちゃんの家がなんだか騒がしくて、何かあったのか聞きに行ったら………」
梨子「それで行かなきゃって思ったけど…ほかに何にもできなかった…」
千歌「そんなこと言わないで?心配してくれただけでもすっごく嬉しいんだよ?だから、ね?」
梨子「…うん……」 千歌「……このこと…Aqoursのみんなには…」
曜「言ってないよ、知ってるのは私と梨子ちゃんだけ」
千歌「…じゃあ…3人だけの秘密にして欲しいんだけど…」
梨子「やっぱり…みんなには言わないの?」
千歌「…うん、言わないでいて欲しい、かな」 曜「…わかった、今まで通り言わないでおくよ」
梨子「でも…せめて何か今までよりアホ毛を守れる方法ってないの?」
曜「…そうだね、もういっそアホ毛を分散させて他の髪に紛らせて今のアホ毛みたいに束にならないようにするとか?」
梨子「髪の毛一本でも何かあるとすごく痛いみたいだけど、今日みたいに一気に被害を受けるよりはマシ…かも」
千歌「………ごめん、せっかくだけど…このままじゃダメかな?」
梨子「……理由を聞いてもいい?」 千歌「……私ね、普通なの、普通どころか中身なんて何にもない、空っぽだったの」
千歌「あ、今はちょっとずつ自分のことが好きになれてきたかも、みんなのおかげだね。でも…それまでは自分のこと、嫌いだった」
千歌「この髪の毛も、何本か抜けちゃった時にお父さんもお母さんもすっごく心配そうで不安そうで、迷惑かけるばっかで何かに使えるわけでもないし、抜けても傷ついてもすっごく痛いし」
千歌「こんなの生えてなきゃ良かったのにって思ってた」 千歌「でも、これ以外で自分の特徴っていうか、人より優れてることとか自分にしかないものとか、自分じゃ見つけられなくて」
千歌「うまく言えないけど、自分が自分じゃなきゃいけない理由…みたいなのがわかんなくなっちゃったの」
千歌「私がいなくなっても、他の人が私の場所にいたとしても、別にいいのかもって、そんなこと考えてたら全部どーでもよくなっちゃったりして」 千歌「でもね、鏡を見るとこのアホ毛があって、例え見た目だけだとしても他の人が持ってないものが確かにそこにあって、ちょっと安心できたんだ」
千歌「だから、出来ればこれはこのままがいいかなって」
千歌「長々と語っちゃってごめんね、要するにこれは私のトレードマークみたいなものだからってだけなんだけどね、えへへ」 曜「…そうだね、私もアホ毛あった方が可愛くていいと思う!」
千歌「あはは、もー照れちゃうなー」
梨子「……」
梨子「ごめんね、私はやっぱり心配かな」 梨子「というか傘に挟まる以外は今までよく何もなかったね」
千歌「まぁ…みんなで言う指みたいなものだよ、普通に生活してたら抜けたり千切れたりしないでしょ?」
千歌「それに、何か当たったりしそうになって危ないって思ったら動かせるところは動かして避けるじゃん?そんな感じ」
梨子「な…納得できるような………できないような………でも今日普通に生活してて避けられずに切られちゃった訳だし…」
千歌「うっ、あ、あれはがっつり掴まれちゃってたから…事故だよ事故、指だって普通に生活しててもなくなる時は無くなるし」
梨子「えぇぇ…最初と言ってることが…」 曜「…そういえば、これもいつのまにか気にしなくなっちゃってて聞いたことなかったけど、千歌ちゃんのお母さんのあれはどうなの?」
梨子「あ!そういえば!え、まさか」
千歌「あ、ううん、あれはただの癖っ毛だよ」
曜 梨子「「……そうなんだ…(解せない…)」」 曜「……」ジー...
千歌「?曜ちゃんどうかした?」
曜「いや……アホ毛伸びてない?」
梨子「………確かに…」
千歌「え、うそ!?うそうそ!?どんくらい!?」サワサワ
曜「さっき、いつもの半分とちょっと短いって言ったよね、いつもの4割ぐらいって言えばいいかな、今多分5.5割くらい…」
千歌「!?結構伸びてないそれ!?」 梨子「…ちょっとつまんでもいい?」
千歌「えっ い、いいけど…優しくね?」
梨子「うん、わかってる(先端をつまんで、っと)」
ムニッ
梨子「……」
梨子「……」
梨子「……」
ッニュッ!
梨子「!!!!!」
曜「わっ!!!」
千歌「え!?なになに!?!?」 梨子「…これって本当に神経が通ってるだけの髪の毛?」
曜「これはちょっと…エロいやつは前髪伸びるの早いとかそう言う次元のスピードじゃないよ…」
千歌「エエエロくないし!?!?/// え何の話??」 梨子「もしかして、これが髪の毛っていう認識が間違ってたのかも」
曜「動く髪の毛じゃなく、そもそも髪の毛とは別の器官ってこと?」
千歌「えっ髪じゃないの?」
曜「でもこの再生速度…何の器官なんだろ?」
梨子「というかこんな速さで再生する体を持ってる生き物なんて聞いたことないわ」
曜「一般的な生物に当てはめない方がいいのかな?」
千歌「…そんな宇宙人みたいな…」
梨子「宇宙人…あり得るわね」
千歌「ええ!?私宇宙人だったの!?」 曜「……普通の生物じゃないとなると、常識じゃ考えられないことができるかもってことか…」
千歌「……よ、曜ちゃん?なんかさせようとしてない?」
曜「千歌ちゃん、ちょっと試してほしいことがあるんだけど」
千歌「な…何…?」
曜「そのアホ毛…伸びろーって念じて伸ばせないかな?」
千歌「いや無理だよっ!!!」 梨子「千歌ちゃん、」
曜「やめる?」
千歌「………あ…あの…」
曜「可能性は無限大!!物は試しだよ!!」
千歌「あーもーわかったよ!!何も起きなくても文句言わないでね!?」
曜「うん!いつでもいいよ!」 千歌「…ん……んんん…ふぬ……ぅんんん……」
ッニュッ
曜 梨子「「!!!!!」」
ニュニュニュニュッ
曜 梨子「「!?!!?!」」
ニュニュニュニュシュルルルルッッ
曜「ちょ、千歌ちゃ!!!ストップストッープッッ!!!」
千歌「え?……うわ!?!!?!なにこれぇ!?!!?え!?どうしよ!??!どうすんの?!??」 梨子「お、落ち着いて千歌ちゃん!…それ…動かせる?」
千歌「え?え?こうかな?」
シュルルッギュンックルクルッ
曜「お、おお…すごい……!!」
梨子「……」
梨子「……」 梨子「千歌ちゃん、それ、私の腰に巻きつけられる?」
千歌「え?…んと…えいっ」
シュルルルッ
梨子「うん、上手ね、じゃあそのまま持ち上げられる?」
千歌「え?できるかな?…んんん…」
グググ...
曜「!!浮いた!!!」
梨子「うん、その調子!じゃあ今度は全身に絡めるように」
千歌「待って…えーとっ…」
曜「ん?……あっちょっ!??」
千歌「えいっ」
梨子「あ♡」
曜「千歌ちゃんやんなくていいから!!!!」 梨子「…その…つい出来心で…反省してます…」
曜「まったく…まぁそんなことより…」
千歌「どうしよ!?!?めっちゃ伸びたまんまなんだけど!?」
千歌「今まで伸びなかったし切らなくてよかったのに…もしかして切らなきゃダメかな…」シュン
シュルルルッシュルックルクルッシュンッ
曜「……(めっちゃ動いてる)」 梨子「…今度は逆に縮めーって念じるのは?」
千歌「あ!それだ!あっと…えと…縮め〜縮め〜」
曜「一本集中ー!」
梨子「できるよー!」
千歌「んんん…」
ズズズ...
ズズズズ....
曜「!!!」
ズズズズ.....
梨子「もう少し…!」
ズズズズ スコンッ
曜 梨子「「!?!!?」」 千歌「……」サワ...サワサワ...サワ...
千歌「…ん…?…ん??…あれ…???」スカッスカッ
千歌「無くなってない!?!?!」
曜「……無くても…可愛いよ…」メソラシ
梨子「うん…可愛い…よ…」メソラシ
千歌「ちょっと!?!?」 千歌「どーすんのさ!?あああ私のアイデンティティがぁあ…!!」
梨子「お落ち着いて!…そうよ!無くなったならまた生やせばいいのよ!!」
曜「そ、そうだよ!頑張って千歌ちゃん!!」
千歌「また生やせば…よ、よし…」
千歌「……んんん……はぁっ!!」
ッピョコッ!
曜「…やった…!」
梨子「生えた…!」 千歌「お…おお……おおお!!!」サワサワサワ
千歌「生えてる!戻ったぁ…!!!」フリフリフリッ
曜「うん!うん!やっぱりあったほうがいいよ!」
千歌「やっったぁーー!!」フリフリフリッ
梨子「はぁー……これでやっと元に…」
フリフリフリッ♪
梨子「元…に…」
フリフリフリッ♪ 梨子「…千歌ちゃん、嬉しいのはわかるけど、少し落ち着いて?」
千歌「あ、ごめんごめん」
フリフリフリッ
梨子「…千歌ちゃん?だから落ち着いて?」
千歌「?大分落ち着いたよ?」
フリフリフビュンビュンビュンッ
曜「…一旦アホ毛止められる?」
千歌「え?動かしてないよ?」
ビュンビュンビュンビュンビュンッッ 草
一体なにがどういうことなんだよw
てかお前!桜内ィ! らんま1/2で主人公の乱馬が呪いかなんかで束ねてない時むちゃくちゃ髪伸びる設定なの思い出した 恐らく自責の念で死にそうな顔してる美渡姉を早く安心させて差し上げろ アホ毛は千歌ちゃんのチャームポイント(あんちゃん談)だゾ! >>64
なるほど…よく考えると怖い系の…
…んなわけあるかっ! おつおつ、シュールな笑いで面白かった
家族会議の前に美渡ねえ涙目で後悔してそう…… >>55 >>56 >>57
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