ダイヤ「わたくしの大切な友達」
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とある休日、ダイヤの部屋…
ダイヤ「さあ、どうぞ上がってください」
鞠莉「オジャマシマース!ダイヤから家に誘われるなんて珍しいわね!」
果南「ホントだね。今日はどうしたの?」
ダイヤ「ふふ…!今日お2人を呼んだのは他でもありません…!」ギラン
鞠莉「オゥ…いつになく真剣なダイヤの目…!」
ダイヤ「なんとこの度わたくしは…!」
果南「…!」ゴクリ
ダイヤ「スマホデビューを果たしたのですわーーーっ!」ジャーン
果南・鞠莉「…」
果南・鞠莉「えっ?それだけ?」
ダイヤ「反応うっっっすいですわね!?」 ダイヤ「これは大事件ではなくて!?厳格な黒澤家の長女であり、黒髪古風美少女を絵に描いたわたくしがスマホですわよ!」
果南「自分で美少女って言っちゃったよ。てかルビィもスマホだし別に驚かないって」
鞠莉「でも新鮮な感じはするわネ。ねえ、もう操作は覚えたの?」
ダイヤ「ええ、昨日みっちり説明書を熟読しましたからね」フフン
ダイヤ「ああ…!これでみんなとグループトークが出来るのですね!」ウキウキ
ダイヤ「ほら早く“ふりふり”しましょう!“ふりふり”!」キラキラ
果南・鞠莉(ダイヤが楽しそうで何より)
ピロリン♪×2
果南・鞠莉「「ん?」」スマホチラッ 果南「あ、マルからLINEだ」
鞠莉「私もちょうど善子からLINEが来たわね」
ダイヤ「練習の打ち合わせですか?」
果南「ううん、明日マルと遊ぶ約束しててさ。一緒に映画に行くんだよ」
ダイヤ「花丸さんと遊びに?」
鞠莉「あらキグウね!私は明日、善子とロックなCDショップ巡りをするのよ〜♪」
ダイヤ「…鞠莉さんは善子さんと?」
ダイヤ「…」
ダイヤ「あ、あの〜…」
果南・鞠莉「ん?」
ダイヤ「…お2人はよく1年生と遊びに行くんですの?」 果南「まあ、ちょくちょくね。ルビィともよくショッピングに行くよ」
鞠莉「私もよ。善子は音楽の趣味が合うから一緒にライブに行くし、花丸とはよくランチに行ったりするわ」
ダイヤ「そ、そんな頻繁に遊びに行ってるんですか!?」ガーン
果南「そこまで驚くことかなあ?」
ダイヤ「だってわたくし…」
ダイヤ「1年生と遊びに行ったことなど無いですわよ!?」
果南・鞠莉(あ、確かに聞いたことない…) ダイヤ「大体お2人は、いつの間に下級生とそんなに仲良くなったんですか!」
果南「だって何ヶ月も一緒なんだよ。遊びに行くくらいはするって」
鞠莉「そういえばマリーたちと遊ぶときも、ダイヤから誘うことって滅多に無いよネ」
ダイヤ「…」
ダイヤ「あの…失礼なことを聞きますが、お2人はわたくしの友達ですよね?」
果南「当たり前だよー!今さら何言ってんのさ!」
ダイヤ「では下級生のみんなはどうなんでしょう…。遊びに行ったことも無いのに果たして友達なのか…」
ダイヤ「それともただのグループメンバーや先輩後輩なんですかね…」
鞠莉「みんなダイヤと気兼ねなく接してくれてるじゃない。立派な友達だよ!」
ダイヤ「そう言ってくれると嬉しいですが…わたくしとしては、まだ友達という感じがしないです…」シュン 果南「だったらさ、普通に遊ぶ約束したらいいじゃん」
ダイヤ「えっ!」
鞠莉「そうよネ。なーんにも難しいことじゃないわ」
鞠莉「遊びに行って今より仲良くなれたら、自信をもって友達と言えるわよん♪」
ダイヤ「む、無理ですわ!Aqoursみんなで遊びに行くならともかく!」
ダイヤ「善子さんや花丸さんと2人きりになったら、何を話したらいいのか分かりません!」
果南「そんな、お見合いじゃないんだから」
ダイヤ「特にあの堕天使!あの子は唐突に“ラグナロク”だの“ユグドラシル”だの!」
ダイヤ「善子さんが言ってる単語の8割は理解できませんわ!」
鞠莉「うん、まあソコは同感ね」 果南「よし、ダイヤにミッションを指令するよ!」
果南「来週中マルと善子に遊びにいく約束を取り付けること!」
ダイヤ「そ、そんな急にですか!?」
鞠莉「期限は5日もあるんだから大丈夫デース!気兼ねなく誘えばいいじゃない♪」
ダイヤ「…」
ダイヤ「わ、分かりました!わたくしも1年生の子たちと仲良くなりたいですし!」
ダイヤ「買ったこのスマホでLINEをする仲になってみせますわーーー!」グッ
果南・鞠莉「おー!がんばれダイヤー!」 夜、ダイヤの部屋…
ダイヤ(…とは言ったものの)
ダイヤ(遊びに誘うだけとはいえ、今までそのようなことは無かったのですから…)
ダイヤ(何か仲を深めるきっかけの話題が必要ですわね…)
ダイヤ「…確か花丸さんはよく図書室にいましたね。小説を読んでいたようでした」
ダイヤ「わたくしも読書は好きですし気が合いそうですね」
ダイヤ「花丸さんとなら今よりもっと仲良くなれそうですわ!」キラキラ
ダイヤ「…問題はあの自称堕天使ですわ」
ダイヤ「あの子が好きなのはゲームに黒魔術…鞠莉さんいわくロックな音楽も好きらしいですが」
ダイヤ「一つもわたくしの趣味と合わないではないですか!」
ダイヤ「い、いえ…これも善子さんと仲良くなるためです!」
ダイヤ「まずは黒魔術から勉強してみましょうか…」スマホポチ
――――
――
― 月曜日、浦の星女学院の図書室…
ダイヤ「…」キョロキョロ
ダイヤ(ルビィによると花丸さんは図書室に行ったようですが…)
花丸「あれ、ダイヤちゃん?」
ダイヤ「あ、あら花丸さん奇遇ですわね。ちょっと面白い本は無いか探しておりまして」
花丸「そうだったんだ、何か気になる本があったらマルも探してあげるね」
ダイヤ「ありがとうございます。花丸さんは何を読んでいるのですか?」
花丸「古い小説だよ。『ロミ男とジュリエッ子』っていうタイトルずら!」
ダイヤ「き…」
ダイヤ(キマシタワーーー!ロミ男とジュリエッ子ならわたくしも詳しいですわ!)
ダイヤ(さっそく共通の話題が見つかりましたね!)グッ ダイヤ「ロミ男とジュリエッ子はまさに悲劇…!涙無くしては読めませんわよね…」
花丸「そうなの!マルも何回も読んでるけどラストで涙が止まらなくて…」
ダイヤ「分かりますわ…舞台も観に行きましたが、2人の最期はあまりにも切ないですわね」
花丸「マルは舞台は観たことないずら〜、面白そうだね!」
花丸「良かったら舞台はどんな感じか教えて欲しいずら!」
ダイヤ(おおっ!花丸さんがわたくしの話題に興味津々ですわ!)
ダイヤ(ここで最大限に舞台の良さをアピールできれば、一緒に観に行けるもしれません!)
ダイヤ「ゴホン…そうですわね、舞台はこんな感じですわ」
ダイヤ「スゥ…」
ダイヤ『ああ、ロミ男!どうして貴方はロミ男なの!(大声)』
花丸「!?」ビクッ
周りの生徒「!?!?」ビクッ ダイヤ『お父様も家も捨てて!それが駄目ならばわたくしを愛すると誓って!(大声)』
花丸「あ、あのダイヤちゃん…?」 ポカン
ダイヤ『ああ、ロミ男!貴方の名前など捨てて!わたくしのすべてを受け取ってー!(迫真)』
ダイヤ『受け取って…受け取って…受け取って……!(エコー)』
ダイヤ「と、こんな感じですわ」
花丸「そ、そうなんだ…面白そうだね…」アハハ…
ダイヤ(…気のせいでしょうか。花丸さんの顔が引きつってるような…) 花丸「えっと…」アセアセ
花丸「そ、そうずら!マル先生に呼ばれてたんだった!」
花丸「だ、ダイヤちゃん!また練習でね!」ソソクサ
ダイヤ「あ、ちょっと花丸さん!?」
ダイヤ「…」
ダイヤ「し…」
ダイヤ「しまったぁああああ!?明らかにやり過ぎましたわーーー!」ガーン
ダイヤ「花丸さんドン引きだったではないですかぁーーーーー!」バンッ
図書委員「あ、あの生徒会長…図書室ではお静かに…」 廊下…
ダイヤ(くっ!遊びに誘うつもりが完全にやり過ぎてしまいました…!)テクテク
ダイヤ(善子さんとの会話はもっと慎重にならなければ…)
善子「はぁ…全然終わらなーい!」カキカキ
ダイヤ「…おや?」チラッ
ダイヤ(善子さんが理科室で勉強してますわね。これはチャンス!)
ダイヤ(今なら仲良くなれる絶好の機会ですわね!) ダイヤ「よ・し・こさぁ〜ん♪」スッ
善子「ひいっ!?なによ突然!」ビクッ
善子「いきなりそんな甘い声で入ってこないでよ!ダイヤらしくないわね!」
ダイヤ「ふむふむ、化学の勉強ですか?」
善子「ええ、宿題忘れたから課題をやらせれてるのよ」
善子「ぜーんぜん終わらなくてやんなっちゃうわ…」ハァ
ダイヤ「そうですか、それは大変ですわね」 善子「…」
ダイヤ「…」ジー
善子「…」
善子「あの…何か用?」
ダイヤ「えっ?えっと、そうですわね…」
ダイヤ(先程みたくやり過ぎないようにしなくては…)
ダイヤ「あの、善子さんは黒魔術をよくしているそうですわね」
善子「なによ急に…。まあ、そうだけどダイヤはそんなの興味ないでしょ?」
ダイヤ「いえ?そんな事はありませんわ。調べると意外と面白いですわね」
善子「えっ!ソレほんと?」ガタッ
ダイヤ「ええ」
ダイヤ(よしっ!話に乗ってきましたわ!)グッ 善子「そっかぁ…!ついにAqoursにも黒魔術の良さが分かる人が…!」キラキラ
ダイヤ(ふふ、黒魔術については色々とリサーチ済みですわ)
ダイヤ(2日かけて善子さんが好きそうな魔法や悪魔関係を調べたのですから!)
ダイヤ(これで善子さんと距離が縮まること間違い無しですわっ!)フフン
ダイヤ「オカルトには否定的でしたが、悪魔契約の儀式など興味深い要素がありましたね」
善子「そうなのよ!召喚する悪魔によって呪文や必要な道具が違うのよね〜!」
善子「ここは理科室…!悪魔を呼び出すための道具があるかもね…!」ギラン
ダイヤ「確かに…様々な薬品がありますものね」キョロキョロ
ダイヤ(ふむ、善子さんなら多少オーバーリアクションでも良さそうですわね)
ダイヤ(いつも中二的なことを言ってますし、食いついてくるかもしれません!) ダイヤ「例えばこの薬品とか…」スッ
ダイヤ「はっ!こ、これは!?」
善子「えっ!その薬がどうかしたの!?」
ダイヤ「これは…先生!一体なんて物を置いてるんですの!?」
善子「そ、そんなにヤバイ物なの!?」
ダイヤ「はい!こんなのは黒の教科書の挿絵でしか見たことないですわ!」
善子「黒の教科書ですって…!?まさかダイヤ、機関の機密情報を読んだというの…?」
ダイヤ(おおっ!いい感じですわよ善子さん!)ワクワク
ダイヤ「こちらのビンには一体どんな恐ろしいものが…!」クンクン
ダイヤ「エンッ!!!」
バターン!
善子「ダイヤぁあああああああ!?」
――――
――
― 練習後、部室…
花丸「ええっ!ダイヤちゃん鼻血を出して倒れたずら!?」
善子「そうなのよ、ワケのわからない薬品を直嗅ぎしたせいで保健室で休んでるわ…」
善子「てか私にもあの薬品の匂いが染み付いたんですけど…」ツーン
花丸「だから練習に参加しなかったんだね…」
花丸「…」 花丸「…ねえ善子ちゃん、今日のダイヤちゃん変な感じしないずら?」
善子「思った!なんだか無理やり私に話を合わせてたというか…」
花丸「何かあったのかな…」
ガラッ
ダイヤ「うぅ…ようやく鼻血が止まりましたわ…」フラフラ
花丸「ダイヤちゃん、もう大丈夫ずら?」
ダイヤ「ええ…ご心配をおかけしました…」
ダイヤ「うっ、まだ薬品の匂いが取れませんわ…」ツーン
善子「まったく!私にも少しかかったんだからね!」ツーン
ダイヤ「も、申し訳ありませんでした…」 花丸「…ねえダイヤちゃん、マルたちに何か企んでないずら?」
ダイヤ「えっ!き、急にどうしたのです!」ドキッ
善子「だって今日のダイヤ変よー。まあたまに変な時はあるけど」
ダイヤ「失礼な!べ、別に私は何も企んでなど…」メソラシ
花丸・善子「「ダ・イ・ヤ(ちゃ・ん)〜?」」キッ
ダイヤ「ひいっ!?」ビクッ
ダイヤ「わ、分かりました!言いますわよー!」
ダイヤ「…その代わり絶対に笑わないでくださいよ?」
善子「笑わないわよ。で、どうしたの?」
ダイヤ「実は…」
――――
――
― 花丸・善子「「〜〜〜〜〜っ!」」バンバンッ
善子「あははは!何よソレー!」アハハハ
花丸「まさか遊びに誘おうとしてたなんて思わなかったずら〜」アハハハ
ダイヤ「コラ!笑わないでと言ったでしょう!///」カァアアア
花丸「それにマルたちとダイヤちゃんはもうとっくに友達ずらよ〜」
ダイヤ「ほ、本当ですか!?」
善子「トーゼンよねー?それにしても可愛いとこあるわねダイヤ〜?」ツンツン
ダイヤ「ほ、頬っぺたをツンツンするのはおやめなさい!///」
花丸「ねえねえ、それじゃ週末に3人で遊びに行かない?」
善子「賛成ー!もちろんプランはダイヤが考えてくれるのよね?」
ダイヤ「えっ!わたくしが?」 花丸「うん、せっかくだしダイヤちゃんの行きたい所にしようよ!」
善子「ちゃんとヨハネたちをエスコートしてよね!もっとダイヤと仲良くなりたいし!」
ダイヤ「…はいっ!分かりましたわ!」
ダイヤ「お2人をとっても楽しい場所に連れて行ってあげますわ!」
花丸・善子「「わーい!楽しみー!」」
ダイヤ(やりました果南さん!鞠莉さん!ミッション達成しましたわ!)グッ
ダイヤ(それに花丸さんと善子さんがわたくしを友達と言ってくれました!)キラキラ
ダイヤ(ふふ、次の休みが楽しみですわね)ワクワク
――――
――
― そして休日…
花丸「善子ちゃん遅いずらね〜」
ダイヤ「まったくあの堕天使は!ほんっと時間にルーズなのですから!」
善子「ごめんごめ〜ん!」タッタッタ
ダイヤ「善子さん!待ち合わせ時間に6分20秒も遅れましたよ!」
ダイヤ「Aqoursの一員として規律ある行動をしなさいとあれほど…」クドクド
善子「もーストップストップ!せっかく遊びに行くんだからー!」
善子「ホラ!早くダイヤが選んだ場所に行きましょ!」ギュッ
ダイヤ「仕方ありませんわね…。次は気をつけるのですよ!」
花丸「それで今日はどこに行くずら?」 ダイヤ「スマホのメモ帳に書いてきましたわ。今日の予定はこんな感じです」スッ
善子「なになに…最初に美術館の絵巻物展、次に映画館で古い名作映画のリマスター上映を見て…」
善子「そのあと喫茶店で茶道体験会、最後に歴史資料館で30年に一度一般開放する掛け軸を見る…」
善子「…ってなによコレは!」
ダイヤ「どうです、このプラン?綿密に時間調整をしたんですのよ」フフン
善子「…」
善子「ちょっとずら丸…」チョイチョイ
花丸「ん?」 善子(ダイヤがドヤ顔してるところ悪いけど全くそそられないわ…)ヒソヒソ
善子(てか行くところが“館”ばっかりじゃないの!)ヒソヒソ
花丸(まあまあ、普段マルたちが行かない場所だし面白いかもしれないよ)ヒソヒソ
花丸(せっかくダイヤちゃんが予定立てたんだから楽しまなきゃ)ヒソヒソ
善子(わかったわよ…全体的に地味だから、せめて映画は派手なアクション物がいいわね…)ヒソヒソ
ダイヤ「ちなみに今日の映画は『嵐と共に去りぬ』。上映時間4時間ですわ」
善子「ギルティ!」
――――
――
― そして映画鑑賞終了…
善子「や、やっと映画が終わった〜…」フラフラ
花丸「マル、トイレ行きたくてしょうがなかったずら…」フラフラ
ダイヤ「やはりスカーレット・大原のキャラクターは素晴らしいですわ〜!」キラキラ
ダイヤ「不朽の名作とはこの作品に相応しい言葉ですわね!」
善子「そ、そうね…」
善子(途中から寝ててよく覚えてないけど…)
花丸「次は喫茶店でやってる茶道体験会だね」
ダイヤ「はい!わたくしの稽古の成果を見せる時ですわ!」
ダイヤ「さあ花丸さん!善子さん!行きますわよっ!」
善子「おー…」
善子「…ダイヤ元気いっぱいね」
花丸「遊びに行けたことがよっぽど嬉しかったみたいずら」 喫茶店…
善子「もう足いったーい!痺れたー!」ビリビリ
善子「それに何よ、あの苦いお茶は!散々正座させられてこの仕打ち!」
花丸「マルは楽しかったよ?善子ちゃんは精進が足りないずら」
善子「アンタはお茶菓子を食べたかっただけでしょーが」
ダイヤ「善子さんは日本のわびさびが分かっておりませんわね」
ダイヤ「今度わたくしの家に来なさいな。茶道をみっちり叩き込んであげますわ!」
善子「オコトワリシマス!」ビシッ 花丸「喫茶店でご飯も食べたし、次は掛け軸を見に行くんだよね」
ダイヤ「ええ、その前にお手洗いに行ってきますので少々お待ちを」スッ
テクテク…
善子「…」
善子「掛け軸って…全然そそられなーい!」
善子「どう考えたって女子高生の休日で見る物じゃないわよ!」
花丸「そんなこと言ったらダメだよ、ダイヤちゃん楽しんでるんだから」
善子「それは分かるけど…。せめて近くで面白いことやってないかしら…」スマホポチ
善子「…ん?」 善子「ちょっと!近くのモールで“ゲームの歴史展”やってるじゃない!」
善子「掛け軸なんかよりこっちの方がよっぽど面白そうだわ!」ワクワク
善子「…」
善子「…ずら丸、ちょっとこの催しに行ってみない?」
花丸「えー?ダイヤちゃんは断ると思うけど…」
善子「だから今のうちに行くのよ。30分くらいここで待っててもらいましょうよ」
善子「散々ダイヤの趣味に付き合わされたんだから!LINE入れとけば少しだけなら大丈夫よ」
花丸「うーん…でも…」
善子「ちょうどこのモールで“北海道うまいものフェア”もやってるみたいだけど?」スマホチラッ
花丸「!!」
花丸「そ、そうだね…少しだけなら良いかも…」
善子「決ーまり!じゃあお会計だけ済ませて行きましょ♪」 しばらくして…
ダイヤ「お待たせしましたわ…あら?」
ダイヤ「お2人はどこへ行ったのかしら…」キョロキョロ
ダイヤ「…ん?善子さんからLINEが入ってますわね」
ダイヤ「なになに…」ピッ
善子『近くにあるモールのイベント行ってきまーす!ダイヤは興味無さそうだから少しだけ待ってて!』
善子『堅苦しいとこばっかり行ってたから息抜きしてくるわ!』
ダイヤ「…は?」
ダイヤ「ンマー!?わたくしを置いて2人でどこかに行ってしまうなんて!」
ダイヤ「戻ってきたらお説教ですわね!」プンプン
ダイヤ「…」
ダイヤ(もしかして…今日行った場所がつまらなかったのかしら…) 一方、花丸と善子…
善子「あー面白かった!やっぱレトロゲームはいいわよね〜♪」テクテク
花丸「マルも美味しい特産品たくさん食べてきたずら〜♪」
善子「さてと…ダイヤが待ってるから喫茶店に戻りましょ」
花丸「うん…ってあれ?」
花丸「マルたちがいた喫茶店どっちだったっけ??」キョロキョロ
善子「確かこっちの方でしょ」
花丸「でも何か人気の無い路地裏に入っちゃったずらよ…?」
善子「スマホで調べよっか。えーと店の名前は確か…」
???「ちょっとー!そこのオネーさんたちー!」チョイチョイ
花丸・善子「えっ?」 怪しい女A「2人とも美人だねー。ねえねえ、短時間で稼げるバイトあるんだけど興味ない?」
善子「え、ほんと!どんなバイトですか?」キョウミシンシン
花丸(いやいや善子ちゃん!明らかに怪しいずらよ!)ヒソヒソ
怪しい女B「怪しくないよー!ちょっとDVDの撮影するだけ!」
女A「30分で5万!パパパっとやって終わりだからさ!」
花丸「…そんな短時間で5万なんて…それっていやらしい撮影ですよね…?」
善子「えっ!イヤよそんなの!それ先に言いなさいよね!」
女B「今時キミらみたいな若い子はみんなやってるよ?大丈夫だってー!」
花丸「興味ないずら。善子ちゃん行こっ」プイッ
善子「そ、そうね!」テクテク
女A・B「…」
女A「…逃がさないわよ!久々にこんな上玉を見つけたんだから!」
――――
――
― 喫茶店…
ダイヤ「…」
ダイヤ「…遅いですわね。すぐ戻るとのことでしたが」
ダイヤ「電話してみましょうか…」ピッ
プルルルル…
ダイヤ「2人とも繋がりませんわ…何かあったのかしら」
ダイヤ「近くのショッピングモールに行くと言ってましたね。わたくしも行きましょう」スッ 外…
ダイヤ「スマホの地図によるとモールはこっちの方ですわね」テクテク
ダイヤ(今日はせっかく遊びに来たというのに、わたくしの趣味に付き合わせてしまいました…)
ダイヤ(会ったら謝らないといけませんわね…)
ダイヤ「…ん?」クンクン
ツーン
ダイヤ「うっ…!この微かですが鼻を突き刺すイヤな匂いは…!?」
ダイヤ「昨日の理科室の薬品の匂いですわ!」
ダイヤ「善子さんに付いていたわずかな残り香が…ということはこの辺にいるのでしょうか…?」キョロキョロ
善子『ちょっとー!離してよー!』
ダイヤ「! 善子さんの声ですわ!」
ダイヤ「向こうの裏路地からですわね!」ダッ 裏路地…
花丸「やめるずらー!放すずらー!」ジタバタ
善子「これ以上ヨハネに触ったら最悪な不幸が起きるんだからねー!」ジタバタ
女A「スマホ取ったわよ!これで助けは呼べないわね!」
女B「ナイス!このまま車に連れ込んじゃいましょ!」
花丸「わーん!誰かーーー!」ジタバタ
善子「助けてーーー!」ジタバタ
女A「こんな裏路地に誰も助けなんか…」
ダイヤ「あなたたち…何をしてるんですか!」バッ
女B「なっ!?」ビクッ 花丸「ダイヤちゃん!」
善子「ダイヤ!」
女B「この子たちの連れみたいね。ふーん、彼女もかなりイケてるわね」
女A「あれ?この3人、ひょっとして人気のスクールアイドルじゃない?」
女B「マジ?じゃあこの子も出演させちゃいましょうか」ニヤリ
花丸「ダイヤちゃん!この人たち、いやらしいDVDを撮影するつもりずら!」
善子「私たち無理やり連れていかれそうになって…!」 ダイヤ「状況は分かりましたわ…!」
ダイヤ「…その薄汚い手を離しなさい」
女A「はあ?ガキが粋がっちゃって〜」
女A「私は昔、女子空手の全国大会に出たほどなのよ?」シュッシュッ
女B「やっちゃえやっちゃえー♪あ、顔は殴らないようにね!」
ダイヤ「…もう一度言いますわ。手を離しなさい」
ダイヤ「わたくしの…友達から!」ダッ 女A「は…速っ…!?」ビクッ
女A「く、喰らえっ!」ブンッ
ダイヤ「打ち方が甘いですわよっ!」パシッ
ダイヤ「はあっっ!」ガシッ
女A「ひ、ひいっ!ちょちょ、ちょっと待って!?」アセアセ
ダイヤ「もう遅いですわっっっ!」ブンッ
女A「いやああああああっ!?」グルン
ビターン!
女A「」ピクピク
花丸・善子「す、すごい一本背負い…」ポカーン
ダイヤ「さて次は…!」キッ
女B「ひいっ!ま、待って!暴力反対よ!」アセアセ
ダイヤ「…では、そこの倒れてる方が目を覚ましたらお説教タイムですわ!」
ダイヤ「いいですわね!」キッ
女B「は、は、はいぃっ!」 そして…
女A「…」セイザ
女B「…」セイザ
ダイヤ「ガミガミガミガミ!」
ダイヤ「ガミガミガミガミガミガミ!」
女A・B「ひぃいいいい…」ガタガタ
花丸「わわ…お説教が始まったずら…」
善子「これは長くなりそうだわ…」 30分後…
女A「うぅっ…グス…すみませんでした…」グスグス
女B「もう2度しません…お母さんごめんなさい…」グスグス
ダイヤ「…いいこと?あなた方自身と家族のためにも、ちゃんと自首しなさいね」
ダイヤ「これからは改心して真面目に生きていくのですよ?」
女A・B「「うわ〜〜〜ん!本当にずびばぜんでしたぁ〜〜〜〜!」」ビエーン
花丸・善子「あ、ハイ…」
花丸(いつの間にか、お説教から優しい口調で改心させたずら…)
善子(なんか敏腕刑事みたいだわ…)
ダイヤ「では一緒に警察に行きましょうか」
女A・B「はいダイヤさん…ありがとうございます…」グス
花丸・善子(ダイヤ(ちゃん)すごい…)
――――
――
― ダイヤ「…ふう、色々と大変でしたわね」
ダイヤ「2人とも、お怪我はありませんか?」
善子「うん…あの、ごめんなさいダイヤ…」シュン
花丸「マルたち…勝手に自分たちの好きなとこ行ったりして…」シュン
ダイヤ「…いえ、わたくしも自分だけが楽しめる場所を選びすぎましたわ」
ダイヤ「友達なのに…まだまだ理解が足りませんでした…」
善子「…ううん、私たちのことを助けに来てくれたじゃない」
花丸「ダイヤちゃんとマルたちが友情で結ばれてる証拠ずら!」
ダイヤ「善子さん、花丸さん…」
ダイヤ「…ありがとうございます」クス 善子「…さてと!まだ資料館は開いてるわよね!」
ダイヤ「え?」
花丸「早く滅多に見れない掛け軸を見に行くずら!」
ダイヤ「えっと…見に行ってもいいのですか?」
善子「もちろん!ただしヨハネにも分かるように説明してよね!歴史は苦手なんだから!」
花丸「こないだテストで赤点取ってたもんね〜!」
ダイヤ「何ですって?」ピクッ
善子「あ!コラずら丸!」
ダイヤ「それはいけませんわ!今度みっちり予習する必要がありますわね!」
ダイヤ「次は善子さんの家で勉強会です!いいですわね!」
花丸「賛成ずらー♪」
善子「もー!余計なこと言うんじゃないわよー!」
アハハハ…
――――
――
― 数日後、ダイヤの家…
果南「おじゃましまーす」
鞠莉「曲作りの打ち合わせに来たわよん。はい、お菓子も買ってきたわ♪」
ダイヤ「いらっしゃい。わざわざありがとうございます」
果南「それでどう?こないだマルと善子と遊びに行ったんだよね?」
ダイヤ「ええ、とても楽しかったですわ」
鞠莉「ダイヤ、前より1年生と仲良くなったわよネ」
ダイヤ「そ、そう見えますか?なんだか嬉しいですわね///」 ピロリン♪
果南「ん?ダイヤのLINE?」
ダイヤ「ええ、そうみたいですわね」スッ
鞠莉「ダイヤもスマホ使いこなしてきたわね〜。誰から来たの?」
ダイヤ「えっと…」ピッ
花丸・善子『次の休み、家に遊びに行くねー!』
ダイヤ「…」
ダイヤ「ふふっ…」クス
ダイヤ「わたくしの大切な友達からですわ」ニコッ
おわり |c||´.-`|| おわり。読んでくれた方ありがとうございます。 3年組の話かと思いきやまさかの組み合わせ
面白かったで >>35
|c||´.-`|| ここちょっと時間おかしいですね
ダイヤ「昨日の理科室の薬品の匂いですわ!」
↓
ダイヤ「この間の理科室の薬品の匂いですわ!」 【速報】クオカード500円分かすかいらーく優待券をすぐ貰える
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