梨子「定規落とし?」
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梨子「おつかれさまー」ガチャ
梨子「って、千歌ちゃんと曜ちゃんに善子ちゃんだけ?」
千歌「うん、三人で定規落としやってたんだー。梨子ちゃんもやろうよ!」
梨子「じょう……、えっ?なにそれ?」
千歌「定規使ってやるゲームだよー」
梨子「えっと、全然知らなくてもいいならいいけど……」
千歌「全然おっけー。それじゃ定規とペン持ってきてー」 梨子「持ってきたよ」
千歌「じゃあやりながら説明するね」
曜「私もやったことあるから一緒に説明するね」
千歌「このゲームはね、こんな風にペンで定規をはじいて……」ググ
千歌「相手の定規に当てて机から落としたら勝ち」パチン
千歌「それじゃ梨子ちゃんからやっていいよ」 梨子「それじゃあ、えい!」パチン
梨子「あ、ごめん。曜ちゃんの定規の上に乗っちゃった」
千歌「いや、それでいいんだよ」
千歌「相手の定規を押さえ込んだ場合、三回はじいて脱出出来なかったら負け」
千歌「今回だと梨子ちゃんの定規が曜ちゃんの定規の上に乗ってるから、曜ちゃんが三回はじいて抜け出せなかったら曜ちゃんの負け」
梨子「あ、そうなんだね」 曜「梨子ちゃん、まだ勝った気になるのは早いよ」フフフ…
曜「よく見てみなよ、この定規の置き方に何か気付かない?」
梨子「え?置き方?」
梨子「特に普通の……、あ、もしかして裏表反対になってるってとこ?」
曜「その通り!」
曜「そしてこれが何を意味するのか!今見せてあげるよ!」ダン! カタン
千歌「滝登り出たー!」
梨子「え、滝登り?」
千歌「定規の薄い部分にペンを叩きつけることでジャンプさせる技!昔果南ちゃんが名付けたんだよ!」
曜「これで押さえ込みから逃げたり、逆に押さえ込みに持っていけるんだよ」 善子「フフン、次は私のターンね」パチン カン
梨子「あ、もうちょっとで落ちそうだったのにおしいね」
千歌「あ、これは燕返ししかないよ曜ちゃん」
曜「分かってるよ千歌ちゃん。これは燕返しするしかないね」
梨子「今度は燕返しって……」
曜「燕返しっていうのはね、こうやって定規の一部分が机から飛び出した時、ペンにのせて移動させて押さえ込みに持っていく技なんだよ」パタン
善子「むぅ、もう押さえ込まれてしまった……」
曜「反撃だよ善子ちゃん!」
善子「ふっ、この堕天使にかかればここから脱出する事など楽勝よ!あとヨハネ!」パチン 千歌「よーし、次は私かー。そろそろ善子ちゃんあたり脱落させちゃうよー」
千歌「千歌は今日この日のために定規をカスタムしてきたのだ……」フッフッフ
千歌「なんと定規の裏にロウを塗ってきたのだ!これで摩擦力が減って高速な定規のはじきこみが可能!」
善子「な、なんですって!?」
梨子「これはまずいよ善子ちゃん!」
曜「いやでもその分自滅しやすいんじゃ……」
千歌「んっふっふー。そう言ってられるのも今のうちだよー?」 千歌「それじゃ、善子ちゃん!覚悟!」パチン
千歌「げっ!」スカッ
ピタッ
千歌「あっぶなー。上通過しちゃったよー、ロウ塗りすぎたかなー」ドキドキ
善子「一人勝手に改造してきた罰ね!さあリリー!千歌の定規を落としてしまいなさい!」
梨子「え、あ、うん」
善子「ここからは私の独壇場よ!曜も覚悟しておくことね!」
梨子「えい!」パチン スコン
曜「あ」
善子「それじゃ私の番……って、あれ?私の定規は?」
梨子「ご、ごめんね。手元が狂って……」
善子「」ズーン… 果南「おいっすー」ガラッ
千歌「あ、果南ちゃん!」
果南「定規落としやってんの?懐かしいなー」
曜「果南ちゃんもやる?」
果南「やるやる。ちょっと定規用意するから待ってな」ゴソゴソ 千歌「そしたら善子ちゃん負けちゃったからそこから途中参加でいいよ」
果南「それじゃ……そい!」バチン
カッ コン カン!
善子「なっ!?一回の攻撃で三人に攻撃してきた!?」
果南「む、一人も落とせなかったかー」
千歌「やばいよ果南ちゃんめちゃ強だよ!」
千歌「もう次の攻撃で落としにいっちゃえ!」
曜「おっけー千歌ちゃん!」パチン カンッ 曜「よし!これで果南ちゃん落とし──」
果南「甘いよ!とりゃ!」カンッ
スタァン
善子「し、白刃取り、ですって……!!」
梨子「白刃取り!?」
曜「落とされても地面に着く前にペンではじき返して机に戻したらセーフになる技なんだよ」
千歌「でも昔の果南ちゃんでさえ出来なかった超上級者の技なのに……!あといつの間にそこに移動を!」
果南「私も日々進化してるってことだよ」 千歌「と、とりあえず真ん中に移動して安全確保……」パチン
梨子「そ、それじゃ私も」パチン
果南「そんなんじゃ私には勝てないよ?」バチン
千歌「あっ!」
千歌「あっぶなー。折角安全地帯に戻したのにー」
曜「……千歌ちゃん。私、果南ちゃんに勝つために千歌ちゃんに全てを託して賭けに出るよ」
千歌「曜ちゃん、何を……」
曜「見てれば分かるよ。えい!」ダン
カラン 善子「た、滝登りをしたはいいけど千歌の定規の上に乗った?まさか、失敗?」
千歌「……いや。分かったよ曜ちゃん!このまま曜ちゃんの定規を乗せつつ燕返し!」
千歌「押さえ込みから逃げると同時に!果南ちゃんの定規を二枚重ねで押さえ込み!」パタン
果南「それくらいすぐに脱出出来るけど?」パシン
善子「折角二つ重ねたのにすぐ脱出されちゃったわよ!?」
千歌「いや大丈夫、これでいいんだよ」
千歌「さっきのはわざと机の端に近い部分を押さえ込んで、端の方へ逃げるしかないようにしただけ」 千歌「で、次は私の番。ここは軽く位置合わせして……」パチン
善子「え!?端に追いやったのになんで落としにいかないのよ!」
千歌「ここで落としてもダメなんだよ!ほら!果南ちゃん完全に白刃取りの構えしてるもん!」
果南「よく気付いたね!」ババーン!!
千歌「よし梨子ちゃん!そこから思いっきり打って私と曜ちゃんの定規ごと果南ちゃんの定規を落として!」
梨子「え、いいの!?」
千歌「それしか果南ちゃんに勝つ方法はないよ!」 梨子「よ、よーし。えい!」バチッ!!
ガッ!
善子「ッ!千歌の定規が……!」
善子「果南の定規の上を滑って場外に!」シュルルルル
果南「なっ!?」
千歌「そう!私の定規にはロウが塗ってある!」
千歌「そして果南ちゃんが高速で飛び出した私の定規に気をとられている間に……!」グッ
曜「私の定規が!果南ちゃんの定規と自爆!」
曜「これが三人で力を合わせた!」
曜・千歌「「白刃取り封じだー!!」」 果南「……負けたよ」フッ
カ ツ ン
千歌「や、やったーー!!!果南ちゃんを倒したーー!!」
曜「どうだった?梨子ちゃん」
梨子「うん!凄い面白かったよ!」
梨子「あ、もう一回やらない?今度は一人でどこまでやれるかやってみたい!」
千歌「よーしそれじゃあ」
千歌「もう一回戦、やっちゃうよー!!」
「「いえーい!!!」」 ダイヤ「あの、練習の時間、とっくに過ぎているんですけど……」
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