ルビィ「もぐもぐマルちゃん」
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花丸「のっぽパン美味しいずら〜」
ルビィ(また)
花丸「このハンバーガー最高ずら〜」
ルビィ(まただ)
花丸「おかわりずら!」
ルビィ(また食べている)
花丸「うーん、肉まんも美味しいずら〜」 ルビィ(まるでブラックホールのように吸収されていく)
花丸「やっぱり内浦といえばみかんずら〜」
ルビィ(どれだけ食べるんだろう)
花丸「やっぱりのっぽパンは最高ずら〜」
ルビィ(振り出しに戻った……)
花丸「マルはまるまるっと丸くなったずら〜」
ルビィ(これでどうして体重は増えていないの?)
ルビィ(でも、それより――) ――部室――
ルビィ「善子ちゃん、この件についてどう思う?」
善子「ヨハネ!」
ルビィ「そういうのいいから」
善子「る、ルビィ。今日は少し冷たくない?」
ルビィ「今はそれどころじゃないんだよっ」 善子「お、落ち着きなさいよ。いくら部室だからって、騒いだら怒られるわよ」
ルビィ「落ち着けないよっ! このままだとマルちゃんが大変なことになるのに!」
善子「大変な事?」
ルビィ「気づいてないの?」
善子「ええ」
ルビィ「それなら何でこの会議の場に来たの?」
善子「貴女が来るように言ったからでしょ……」 ルビィ「全く仕方ないなぁ、善子ちゃんは」
善子「ねえ、人の話聞いてる?」
ルビィ「特別にルビィが教えてあげるよぉ」
善子「……まあいいわ、教えなさい」
ルビィ「マルちゃんはいつも何かを食べてるよね」
善子「そうね。でもあれだけ食べても太らないんだから、羨ましい限りだわ」
ルビィ「そう、マルちゃんは太らない」
ルビィ「だけどね、あれだけの量を食べると、体重以外にも発生する問題があるんだよ」 善子「体重以外の問題?」
ルビィ「マルちゃん、よく高校生であれだけ食べ物を買えると思わない?」
善子「言われてみると、確かにね」
ルビィ「バイトでもしていない限り、あれだと普通ならすぐお金なんてなくなるよね」
善子「でもお金が無くならないってことは、人よりお小遣いをたくさんもらってるんじゃない?」
善子「よく本とか大量にまとめ買いするぐらいだし」
ルビィ「ううん、違うんだよ」 ルビィ「確かにマルちゃんはお小遣いをたくさんもらってるけど、それは本以外に使っちゃいけないきまりなの」
ルビィ「逆にそれ以外に使えるお金は、ほとんど貰ってないはず」
善子「えっ。でもそれだとあれだけ食べ物を買うお金はどこから」
ルビィ「貯金だよ」
善子「貯金?」
ルビィ「マルちゃんは昔から貯めていたお年玉とかの貯金を削って、あれだけ色々な物を食べているんだよ!」
善子「!」 善子「それは本当なの?」
ルビィ「うん、本人から教えられたから間違いないよ」
善子「そ、そんな」
ルビィ「Aqoursに入るまでのマルちゃんはあんなに大食いじゃなかったし、趣味も本ぐらいしかなかったから、貯金はたくさんある。だからあれだけ食べてもお金が尽きなかったの」
善子「あ、中学の時は別に大食いじゃなかったのね」
ルビィ「でもね、それもいつかは尽きる」
ルビィ「そうなったら、マルちゃんは人からお金や食べ物をせびるようになって、最悪犯罪者になっちゃうかもしれない……」 善子「流石にそこまではいかないんじゃ」
ルビィ「甘いよ善子ちゃん。この映像を見るびぃ!」
――パソコンの画面内:黒澤家――
花丸「プリン美味しいずら〜」
ダイヤ「〜♪」
ダイヤ(ふっふっふ。今日はルビィが居ないから安心してプリンを食べられますわ) 花丸「あれ、ダイヤさん?」
ダイヤ「は、花丸さん!? なぜここに」
花丸「ルビィちゃんに遊びに誘われたんだけど、本人が何故かいなくて……」
ダイヤ「そうですか。やれやれ、愚妹の行動にも困ったものです」
花丸「駄目だよ、そんなこと言ったらルビィちゃんが悲しむずら」
ダイヤ「フフフ、花丸さんは友達想いの良い子ですわね」
花丸「えへへ、照れるずら〜」 ダイヤ「では待たせてしまっているお詫びも兼ねて、私のプリンを――あら?」
ダイヤ「プリンがありませんわね。確かにあったはずなのに」
花丸「ぷ、プリン?」
ダイヤ「ええ。花丸さん、なにか知りませんか?」
花丸「えっと――ルビィちゃんが食べてるのをみた、かな」
ダイヤ「まあ、またあの子は――帰ったら説教ですわね!」 ――部室――
ルビィ「……」
善子「る、ルビィ?」
ルビィ「後で問い詰めないと」
善子「そ、そうね」
ルビィ「ルビィが盗るのは基本アイスだけなのに」
善子「いや、それはそれでどうなのよ」
ルビィ「だってお姉ちゃんのアイスはルビィのものだし……」 善子「というかどこから持ってきたのよ、この映像」
ルビィ「黒澤家に設置してある防犯カメラからだよ」
善子「……まあ細かい事はともかく、これは深刻ね」
ルビィ「うゅ、既に人のおやつを無断に食べるようになってるんだもんね」
善子(まあ、あんたには言われたくないでしょうけど)
ルビィ「やっぱり、早くなんとかしないと手遅れになっちゃう」
善子「でもどうするの?」 ルビィ「急いで家に帰って、今の件について問い詰めて、反省してもらうんだよ」
善子「その程度だとあんまり意味なさそうだけど」
ルビィ「大丈夫! お姉ちゃんにお説教をされたらしばらくは食べ物を盗ろうなんて思えなくなるから」
善子「あら、やけに自信満々ね」
ルビィ「……実際に体験して分かってるからね、あの恐ろしさは」
善子「あぁ、なるほど」
ルビィ「さあ行くよ、善子ちゃん!」 ――黒澤家――
ルビィ「マルちゃん!」
花丸「あ、ルビィちゃん。遅いよ〜」
ルビィ「ごめんね――じゃなくて!」
ダイヤ「こらルビィ! また貴女は私の――」
ルビィ「ち、違うよ。その件の犯人はマルちゃんだもん!」
花丸(ギクッ) ダイヤ「花丸さんがそんなことするわけありません!」
ルビィ「むぅ、証拠だってちゃんとあるもん!」
例の映像『プリン美味しいずら〜』
花丸「ずらっ!?」
善子「あんた、ちゃんと録画してたのね」
ルビィ「うん、お姉ちゃんが食べ物についてルビィの言葉を信用してくれるわけないから」
善子「分かっているなら信頼を得る努力をしなさい」 ダイヤ「……ルビィの発言は気になりますが、この映像は本物のようですね」
花丸「」ダラダラ
ダイヤ「花丸さん」
花丸「は、はい」
ダイヤ「勝手に人の家の物を食べるなど、泥棒そのものではありませんか!」
花丸「ず、ずら……」
ダイヤ「何か、言い訳はありますか?」 花丸「え、えっと、その……」
善子「これは反論できないわね」
ルビィ「全くだよ。家族の物なら食べても問題ないけど、他人の家の物だもんね」
花丸「!」
善子「あんたはあんたで自分を正当化しないの――」
花丸「家族ずら!」 善子「はっ?」
ルビィ「うゅ?」
ダイヤ「はい?」
花丸「マルはダイヤさんの妹だから、問題ないずら!」
ダイヤ「……私にはルビィ以外の妹ができた記憶がありませんが」
善子「そうよ、無理があるでしょ」
花丸「ま、マルはルビィちゃんの恋人だもん!」 ルビィ「ピギィ!?」
ダイヤ「恋人!?」
善子「いやいや、その嘘は無理があるでしょ」
善子(そんな話、聞いたこともないわよ)
花丸「嘘じゃないもん。ねっ、ルビィちゃん」
ルビィ「え、えっと、それは、その……」
善子「えっ、その反応、マジなの?」 花丸「うん、中学の時からのずっとお付き合いしてるずら」
ダイヤ「……」
ルビィ「ま、マルちゃん! 他の人には内緒だって――」
花丸「ごめんねルビィちゃん。でも今は緊急事態だから……」
善子「いやいや。説教を避けるために暴露するような内容じゃないでしょ!?」
花丸「でもいつかはばれることだし」
善子「そりゃそうかもだけど……」 花丸「この後も沼津にデートに行く約束だったの」
花丸「最近新しいスイーツのお店ができてね、一緒に行こうって話してて」
善子「あぁ、何か聞いたことあるわね」
花丸「ルビィちゃんとはよく2人で食べ歩きデートしてるの」
花丸「ルビィちゃんやさしいから、お願いしたら時々奢ってくれることもあるんだよ〜」
善子「そ、そうなの」
善子(自分の財布も直撃してるなら、必死に大食いを治そうとするわけだわ……) ダイヤ「ルビィ、花丸さんとお付き合いしてるというのは本当なのですか?」
ルビィ「……本当だよ」
ルビィ「ルビィとマルちゃんは恋人同士なの」
ダイヤ「……そうですか」
花丸「ダイヤさん……」
ルビィ「やっぱり、認めてもらえないのかな」
ダイヤ「いえ、そんなことはありません」 ルビィ「ほ、本当!?」
ダイヤ「ええ。全く、いつの間にそんな関係になっていたのか」
善子「いやいや、そんな風に呑気にしていていいの?」
ダイヤ「いいではありませんか。可愛らしくて」
善子「あんたがいいなら構わないけど……」
ダイヤ「確かに恋人同士なら、実質家族みたいなものですわね」
花丸「ダイヤさん!」
ルビィ「えへへ、良かったね、花丸ちゃん」
花丸「うん!」 ダイヤ「それに、家族かどうかなど、関係ありませんから」
ルビまる「へっ」
ダイヤ「例え身内であろうとなかろうと、勝手にプリンを食べたことを許すかどうかは別問題」
善子「そうでしょうねぇ」
善子(家族云々はルビィが勝手に言ってただけだし)
ダイヤ「むしろ妹なら容赦せずにお仕置きができて好都合です」
花丸「だ、ダイヤさん、何か怖いよ」 ルビィ「あ、諦めてマルちゃん。ちゃんと後で慰めてあげるから――」
ダイヤ「もちろん、ルビィも無関係ではありませんよ」
ルビィ「ピッ?」
ダイヤ「貴女、昨日も私のアイスを勝手に食べたでしょ」
ルビィ「ぴ、ピィ……」
ダイヤ「2人仲良く、教育を施して差し上げますわ」
ルビまる「「ピギィ――――」」 ダイヤ「おやおや、息ピッタリ。流石恋人同士ですわね」
ルビィ「た、助けて、善子ちゃん!」
善子「いやよ、巻き込まれたくないもの」
花丸「そ、そんなこと言わずに――」
ダイヤ「2人共、ごちゃごちゃ言ってないでいらっしゃい」
ダイヤ「大丈夫、盗った食べ物のカロリーの数字の分だけ折檻する程度ですから」
ルビまる「「い、嫌だ〜」」 食べたものが胃じゃないどこかに飛ばされてるって話かと思った ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています