千歌「>>3で廃校を阻止するのだ」
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千歌「デュエルで廃校を阻止するんだよ!」
曜「それってあのカードゲームだよね」
千歌「遊戯王ならきっと学校を救えるよ!」
曜「よくわかんないけど千歌ちゃんがやるならわたしもやるよ!」
千歌「ありがとう曜ちゃん!」
曜「で、まずなにするの?カードゲーム部でも設立するの?」
千歌「>>7するよ!」 曜「闇の…ってなんかそれヤバいやつだったりしない…?」
千歌「命がけだからこそ価値があるんだよ」
曜「命がけなの?!ゲームだよね!?」
曜(親友として…千歌ちゃんをこのまま闇のデュエリストにしていいのかな…)
千歌「曜ちゃん?どうしたの?」
曜「……千歌ちゃん!」
千歌「ほぇ?」
曜「>>10」 カードゲームがいかに女性人口が少ないかを早口で説く 千歌「…なんでそんなこと言うの?」
曜「ねぇ、千歌ちゃん」
曜「わたし、千歌ちゃんに傷ついてほしくないんだ」
千歌「曜ちゃん…」
曜「たしかに今から廃校を止めるには、方法がないのかもしれない」
曜「…それでも千歌ちゃんが犠牲になる必要はないと思う!」
千歌「…!」
曜「千歌ちゃん、今ならまだ引き返せるよ」
千歌「曜ちゃん…私のこと心配してくれるんだね」
千歌「チカは…>>14」 曜「千歌ちゃん…本気なんだね」
千歌「わたし…やっとやりたいことを見つけたの」
千歌「そのためならどうなってもいいって覚悟を決めてるんだよ」
曜「……わかった。もう止めたりしないよ」
千歌「…ありがとう曜ちゃん」
曜「…でも一人だけでかっこつけさせたりしないよ?」
千歌「曜ちゃん…!」
曜「私も一緒にやる!」
千歌「うん!」 曜「…で、最初は何すればいいの?」
千歌「>>18」 デュエルするにはバイクが必要だからバイクの免許を取る 千歌「時代はデュエマだよ!」
曜「えっと…それって遊戯王とは違うの?」
千歌「そーだよ」
曜「千歌ちゃんさっきといってること違…」
千歌「いいんだよ最終的に廃校阻止できれば」
曜「あれ〜?」 曜(そういうわけでまず活動を認めてもらうために生徒会室にやってきたんだけど)
千歌「生徒会長!お願いします!」
曜「わ、わたしからも!お願いします」
ダイヤ「デュエマ…ですって?」
千歌「はい」
ダイヤ「>>24」 曜(また新しいの出てきた…)
ダイヤ「はぁ?高校生にもなってデュエマ?」
ダイヤ「ありえませんわ!ぶっぶー!!!ですわ!」
千歌「いいじゃないですかぁ!?」
ダイヤ「では伺いますけど」
ダイヤ「デュエマにギャザのような高度な戦略性があって?」
千歌「あ…ありますよっ!カードゲームだもん!」
ダイヤ「ともかくっ!デュエマは認められませんっ!!!」 千歌「むきーっ!ダイヤさんめぇ……」
曜「ダメだったね…もうやめる?」
千歌「やめない!」
曜「やめないんだ…」
千歌「どうにかして生徒会長を見返してやりたいよ…こうなったら…>>31」
曜(その動機は正しいんだろうか) 賞金でるくらいしっかりしたゲームもあるのにコンマイときたら 曜「何それ」
千歌「曜ちゃん知らないの?ウィクロスだよ」
曜(また新しい奴出てきた…ってか千歌ちゃんってカードゲーム好きだったんだね)
千歌「生徒会長を私のデッキに加えてやるのだよ!」
曜「そっかぁ」 千歌「たのもーう!」ドグシャァ
ダイヤ「生徒会室の扉を蹴破らないで!ってまたあなたたちですのね…」
千歌「ダイヤさん…覚悟してもらいますよ」
ダイヤ「今度はなんですの?もうあなたたちと話すことなど何も…」
千歌「今日は生徒会長にルリグになってもらうためにきました」
ダイヤ「は……正気ですの!?」
千歌「これでもくらえー>>35!」
ダイヤ「くっ…こうなったら>>38」 千歌「えぇっ?!」
ダイヤ「こちらのデッキは預からせてもらいますので」
千歌「そんなぁっ!!」
ダイヤ「高校生の本分は勉学ですわ!バカをやるのもほどほどになさい!!」
曜「ぐうの音も出ない正論…!」
ダイヤ「今回は大目に見ます。放課後になったら取りにいらっしゃい」
ダイヤ「それから扉は直しておいて頂戴」 千歌「あー生徒会長ノリ悪いよなぁ…カードゲーム好きならもうちょっとこうノッてくれても」
曜「千歌ちゃん…もうカードゲームにこだわるの止めたほうがいいんじゃない?」
千歌「…どぉしよっかなぁ〜」
曜(お?)
曜「ねぇ千歌ちゃんさ…やめる?」
千歌「>>45」
曜「だよね!」 千歌「そうだよね…高校生にもなってカードゲームなんてどうかしてたよ」
曜「千歌ちゃん…」
曜(なんだろう、安心してる自分がいる)
千歌「これがチカが今まで集めたカード全部だよ」どさっ
曜「うわぁ…」
千歌「引いてるの?」
曜「す、すごいね…」
店員「買取の方ですか?」
千歌「あの…査定の方だけ…一応」 千歌「…どうですか?」
曜「……」ソワソワ
店員「総額で>>48円になります」 千歌「よんせんろっぴゃく…」
曜「…こんなにいっぱいあるのに?」
店員「そうですね〜レアリティ高いカードはプレミア価格になってるんですけど」
店員「通常のカードはほとんど値が付かないんで〜このくらいでも十分ですかね〜」
千歌「そ、ソウデスカ…」
店員「どうされます?」
千歌「…売ります」 曜「よかったの?千歌ちゃん」
千歌「うん…もう高校生だし…」
曜「そっか…」
千歌「それより曜ちゃん!」
曜「なに?」
千歌「せっかくの臨時ボーナスだし…パフェでも食べに行かない?」
曜「そのお金…いいの?」
千歌「いいのっ!チカのお金だから使い道はチカが決めるのだ!」
曜「うん…行こっか!」 千歌「…曜ちゃん!」
曜「うん?」
千歌「私のワガママに付き合ってくれて…ありがとね」
曜「いいよ、千歌ちゃんと一緒なら私はそれでいいの」
千歌「曜ちゃん…」
曜「さ、お店へ向かって全速前進!ヨーソロー!」
千歌「おー!!」 おわり
>>1はここまで出てきたカードゲームどれもプレイしたことありません 仕方ないね
俺もカードゲームやらないよ
小学生までだよね 曜「でね、そのパフェがすっごくおいしかったんだ〜」
梨子「ふふっ、いいなぁ」
千歌「……」
曜「桜内さんも今度一緒に行こうよ!」
梨子「いいの…?」
曜「もちろん!ね、千歌ちゃん」
千歌「……う」
梨子「…高海、さん?」
千歌「違う!!!」どんっ!
ようりこ「「わぁっ!?」」 千歌ちゃん自分の写真のスリーブ作って売れば儲かるんじゃね? 曜「どうしたの急に立ち上がって」
千歌「曜ちゃん!違うんだよ!」
曜「違うってなにがさ」
千歌「わたしたちの目的は何?そう廃校を阻止すること!!」
曜「落ち着いて、クラスの皆がこっち見てるから」
千歌「なんかいい感じに締めちゃったけど着地点はそこじゃないんだよ!」
千歌「今からならまだ間に合う!」
千歌「>>61!>>61で廃校を阻止するよ!」 曜「ポケモンかぁ懐かしいな、昔千歌ちゃん色違いのカイリュー持ってたよね」
千歌「そんなことどうでもいいよ」
曜「」
千歌「ポケGOだってあるし、これなら世界にも通用するよ!」
梨子「高海さん…すごいんだね、私も応援する!」
千歌「何言ってんの?桜内さんも一緒にやるんだよ?」
梨子「えっ」
曜「ごめん…少しだけ付き合ってくれる?」
梨子「はぁ……」
千歌「よーし三人でポケモンマスター目指すぞー!」 梨子(というわけで活動を承認してもらうために生徒会室にやってきました)
千歌「こんちかー!」
ダイヤ「こんにちは…ってまたあなたですの?」
千歌「生徒会長!お願いがあります!」
ダイヤ「ダメです」
千歌「まだ何も言ってなーいー!」
ダイヤ「ふんっどうせまたろくでもないことを頼みに来たのでしょう」
千歌「…いいんですかそんな態度取って?」
ダイヤ「はい…?」
千歌「わたし知ってるんです…生徒会長の秘密」
ダイヤ「!?」
千歌「もし断ったら…会長が>>65だってこと全校にばらしちゃいますよ?」
梨子(セコい……) 曜「へ、へぇ〜……///」
梨子「はわわ……///」
千歌「いいんですかダイヤさん?」
ダイヤ「くっ…何故それを」
千歌「一年生に妹さんいますよね?」
ダイヤ「そうですが…まさか…!」 千歌「昨日パフェおごったら何でもペラペラ喋ってくれましたよ」
ダイヤ「知らない人にはついて行っちゃいけないとあれほど言ったのに…!」
曜(はぇ〜あの子生徒会長の妹だったんだ)
千歌「ちゃんとしつけないと駄目ですよ?」
ダイヤ「くっ…」
千歌「で、どうするんですか」
ダイヤ「>>70」 曜「えっ」
ダイヤ「おほん…///ですから!」
ダイヤ「わたくし、ポケモンの知識ではだれにも負けないと自負しておりますの」
ダイヤ「あなた方が本気で廃校阻止したいと考えているなら…わたくしも手を貸さないこともないですわ」
千歌「協力してくれるんですか!?」
ダイヤ「ですからその件は不問にしていただいて…///」
千歌「わかりました、交渉成立です!」 千歌「それで会長、いえ博士!ポケモンマスターになるにはどうしたらいいのでしょうか!!」
ダイヤ「あなた…それも知らずにここに来たって言うんですの?!」
千歌「わたし、思いついたら即行動なんで」
ダイヤ「それは素晴らしいことですが…ぶっぶっぶーですわ!!」
ダイヤ「真のポケモンマスターを目指すためにまずすべきことがありますのよ」
千歌「ほぇ〜」
ダイヤ「それは>>78です!」 ダイヤ「まずはポケモンの名前を覚えてもらいますわ!」
千歌「えぇ〜地味」
ダイヤ「まぁっ…何事も基本なくして始まりませんわ!」
千歌「暗記苦手…」
曜「まあまあ千歌ちゃん、わたしも桜内さんも一緒に頑張るからさ!」
千歌「曜ちゃん…」
梨子(あ、逃げられないのね)
ダイヤ「一週間後にテストをしますわ!それまでにしっかり覚えておいてくださいまし!」
ようちかりこ「は〜い」 安価スレでデュエル()ってレスする奴毎回カビのように湧くけどこの世から根絶されないかな 帰り道
曜「はぁ〜…生徒会長ってなんでも詳しいんだね〜」
梨子(なんだかとんでもない人たちとお友達になってしまったかも…)
千歌「二人とも頑張ろうね!」
曜「うん…そうだね」
梨子「…高海さんって、すごい行動力だね」
千歌「ううん、わたしなんて普通だよ」
曜(そうかなぁ…) 千歌「わたし、昔っから得意なことなんて何にもなくて…」
千歌「曜ちゃんみたいに>>85が得意だったりしたらよかったのかな、なんて」
梨子「へぇ…渡辺さんもすごい人なんだね」
千歌「曜ちゃんはね、県の強化指定選手なの!>>87にも出場したことあるんだよ!」
曜「えっへへ…千歌ちゃんあんまり言わないでよ…」
千歌「梨子ちゃんは何か得意なこととかあるの?」
梨子「わっ私?私は…>>89なら少しだけ自信があるけど…」 曜「えっ!とてもそうは見えないけど」
梨子「う〜ん…ここの筋肉とか結構自信あるんだけど」ムキッ
曜「おおっ…カッコいい…」
梨子「ふふっ…そっちこそ、いい鍛え方してるじゃない」
曜「そうだ!今度帰りにさ一緒にジムいかない?」
梨子「本当?いいの?」
曜「うん!一緒にトレーニングしてくれる女友達ってなかなかいないからね…」
曜「梨子ちゃんと一緒だと楽しいだろうな〜!」
梨子「私も!楽しみにしてるね!」
あはははは!うふふふふ!
千歌「………」
千歌「……一人で頑張ろう」 自宅
千歌「ちくしょぅ…あのフィジカルモンスターどもには頼らないよ」
千歌「一人でもわたし、輝きたい!」
フンッ…フンッ…
千歌「ってかむしろ一人で輝きたい!」
フンッ…フンッ…
千歌「えーっとまずは…チョロネコ…ツタージャ……」
フンッ…フンッ…
千歌「なんか外がフンフンうるさいぞ…」がららっ
梨子「ふんっ…あ、千歌ちゃん?!やだ恥ずかしい///」
千歌「お前かよ!っつか隣だったのかよ!」 梨子「ベランダでトレーニングすると捗るのよ」
千歌「知らないよそんなの」
梨子「でも日課だし…」
千歌「もっと静かにやって!」
梨子「は、はぁい……」
がららぴしゃっ
千歌「スゴい筋肉だった…///」
千歌「っていかんいかん…今は覚えないと…」 一週間後
ダイヤ「皆さん、予習はちゃんとやってきましたか?」
千歌「はい!」
梨子「緊張する…がんばります!」
曜「筋トレしながら覚えたからばっちりだよ!」
ダイヤ「それでは…ミュージック、スタートっ!」
――――――――――
曜「よし、歌い切った!」
梨子「間違えなくてよかった…」
千歌「どうですか、ダイヤさん?」
ダイヤ「>>98」 ようちかりこ「ええ〜っ!?」
ダイヤ「当然ですわ!全てのポケモンを覚えてこそポケモンマスターですのよ?」
千歌「そんなのってないよ〜」
ダイヤ「ふふっ…もっと精進してらっしゃい」 ――――――――――
黒澤邸
ダイヤ「遅くなりました。只今帰りましたわ」
ルビィ「おかえりおねいちゅぁ」
ダイヤ「ふふっ、ただいまルビィ」
ルビィ「…おねいちゃ、最近楽しそうだね」
ダイヤ「そうかもしれないわね」
ルビィ「ぅゅ」
ダイヤ「ルビィはどう?部活に入ったりはしないの?」
ルビィ「うゆ…最近は花丸ちゃんと>>102してるんだぁ」 ダイヤ「ルビィ…本気ですの?」
ルビィ「るびぃ達もおねいちゃと同じ。廃校を止めたいんだよ」
ダイヤ「だからと言って力に訴えるのは…」
ダイヤ「…もしや近頃校内で起こっている>>105や>>107はあなた達の仕業なの?」
ルビィ「しょうがないうゆ…言いたいことも言えないこんな世の中じゃ」 ルビィ「ルビィ達は言葉より行動で示すんだ…お姉ちゃんは邪魔しないでね」
ダイヤ「はぁ…ケガをしないように気を付けるんですのよ」
――――――――――
何日か後
ダイヤ「三人ともポケモンの知識はしっかり身についたようですわね」
千歌「ダイヤさんのおかげですよっ」
ダイヤ「そうですか///」
ダイヤ「おほんっ…それはそれとして、そろそろ次の段階に進む時が来ましたわ!」
千歌「本当ですか!?」
ようりこ「ごくりっ…」
ダイヤ「ポケモンマスターへの道その2!>>111ですわ!」 >>109 >>111の追加 ギエピーもお願いします ダイヤ「皆さんに読んでもらうために自宅から全巻持ってきましたの」どさっ
梨子「…多くないですか?」
千歌「う〜っ…いくら漫画でも読み切れないよ…」
曜「っていうか私物の持参は校則違反なんじゃ…」
ダイヤ「わたくしがルールですわ!」
曜「無茶苦茶だこの人!」 ドゴォンッ!
千歌「わぁっ、何?!」
曜「ドアが粉々に吹っ飛んだ?!」
ダイヤ「こらっ!扉を破壊して入るのはおやめなさいとあれほど……ルビィっ!?」
ルビィ「うゆ」
花丸「ここが執行部ずらか、しけてるずらね」
ダイヤ「花丸さんまで……どういうつもりですの?!」
ルビィ「おねいちゃ…もうこんなことはやめにして」 >>119
53巻もあるからね
最近ではドラゴンコミックスにコロコロイチバン連載だけを詰め込んだ特別版もある
ギエピーもたくさんあるし ダイヤ「なんですって……!」
ルビィ「まだわからないの、お姉ちゃん」
ルビィ「二年生の先輩方も…お姉ちゃんの思い出作りにつき合わせてしまってごめんなさい」
ダイヤ「思い出作り…ですって……?」
花丸「そうずら。今からこんなペースでポケモンマスター目指したって廃校が阻止できるわけないずら」
ルビィ「今やってることはしょせんごっこ遊びなんだよおねいちぇぁ」
曜「たしかに」
梨子「そうよね」 ダイヤ「違う…違いますわ……」
花丸「そうやって現実から逃げている。廃校を止められなかった現実から」
ルビィ「でも安心しておねぃちぇぁ。おにぇぃちぁの悲願はるびぃ達が引き継ぐ」
花丸「聞く耳もたない大人たちにマルたちの力を思い知らせてやるずら」
ダイヤ「…ダメです…駄目…ルビィ…花丸さん…力で解決しようとするのは…!」
曜(展開について行けない)
梨子(私もよ)
曜(こいつ直接脳内にっ…!) 花丸「既に全校生徒の8割はマルたちの手中にあるずら」
ルビィ「遅かれ早かれ穏健派のおにぇぅちゃぁには退場してもらうよ」
ダイヤ「クーデター…というわけですのね」
ルビィ「言ったよね、ルビィ達は行動で示すって」
ダイヤ「ルビィ…あぁっ……」
ルビィ「大丈夫…上手くやるから、お姉ちゃんは大人しく引退して」 千歌「……待って」
曜「…千歌ちゃん?」
ダイヤ「……千歌さん」
千歌「ダイヤさん…本気だよ」
千歌「あなたたちと同じで…本気で浦の星を救いたいって頑張ってるんだよ!!」
花丸「……」
千歌「そのために未熟なわたしたちに力を貸してくれて…」
ルビィ「……」
千歌「たしかにダイヤさんは素直じゃないけど…この学校を思う気持ちは負けてない!」
千歌「まだ諦めたりなんかしてないんだよ!」 ルビィ「時間がないんだよ?!」
花丸「どっちにしたって…そんな回りくどいやり方ではもう間に合わないことは明白ずら」
ルビィ「…残されるるびぃ達のことも…考えてよ…」
ダイヤ「………」
花丸「そもそも、最初から交渉するつもりで来たわけじゃないずら。…ルビィちゃん」
ルビィ「うゆ……さよならお姉ちゃん」キュイイイン…
梨子「ルビィちゃんの身体から、光が…?」
ダイヤ「ルビィは黒澤流の最終兵器(ファイナルウェポン)…」
ダイヤ「光子力レーザーでこの部屋ごとわたくしを焼き払うつもりね……」
曜「そんな…どうにかして止めないと…!」
千歌「わたしにいい考えがある」
ようりこ「千歌ちゃん!」
千歌「行け!>>129!」 曜「えぇっ!?」
梨子「無理無理ぃ!」
千歌「本気をぶつけたら敵うんじゃないかな?!」
曜「やるだけやってみるけどさ」
梨子「う〜レーザーとか怖いよぉ…」
ずんずん…
花丸「こっちに来る…ルビィちゃん早く!」
ルビィ「ダメ…まだ…チャージ中……」 花丸「る、ルビィちゃんには近づけさせないずら…」
千歌「曜ちゃん!『ばかぢから』!」
曜「ごめんねー」がしっ
花丸「ひっ…はなして……」
曜「よいしょ」ごきゃっ
花丸「」チーン
ルビィ「は…花丸…ちゃん……」キュイイイ…
千歌「梨子ちゃん!『ゆびをふる』!」
梨子「し、失礼します……えいっ」デコピン
ルビィ「ふぎゃッ」プシュー… 千歌「いや〜二人ともお疲れ様」
梨子「千歌ちゃんの指示のおかげだよ…」
曜「本当になんとかなるとは…」
ダイヤ「申し訳ありません…わたくしの身内が……」
千歌「…ルビィちゃんたちも、寂しかったんですよ」
曜「…浦の星、なくなっちゃうんだもんね」
梨子「……皆にとっては、思い出の場所だものね」 ダイヤ「この学校は…こんなにも生徒に思われているのですね」
千歌「ダイヤさん…」
ダイヤ「…本当はわたくし、もう駄目なんじゃないかと思っていましたの」
ダイヤ「でも今は違います。心の底からそれを否定できる」
ダイヤ「あなたたちのおかげですわ」
千歌「……はいっ」
ダイヤ「千歌さん、曜さん、梨子さん…絶対、浦の星を存続させてみせましょうね」
ようちかりこ「はいっ、ダイヤさん!!」 ポケモン編おわり
>>1の実家には初代プレステしかなかったのでポケモンで遊んだことはないです 言えるかなを覚えるのにツタージャとか言ってるから知らないのかなとは想ってたがよくやった!
お疲れさま、面白かったよ 千歌「わたし、輝きたい!」
梨子「どうしたの藪から棒に」
曜「ポケモンマスターの夢はもういいの?」
千歌「ポケモンはもういいよ、うちにはもうモンスターいるからね」
梨子「…それって千歌ちゃんちで飼ってるワンちゃんのこと?怖いよね〜」
千歌「おめーらのことだよ」
梨子「酷いよ千歌ちゃん!これでも見た目には気を使ってるのに…」
曜「あはは……」
千歌(見た目は良いんだけどね)ぼそっ
梨子「え、今何か言った?」
千歌「べ、別に何も」
梨子「そう…」しゅん
千歌「……」 千歌「というわけで>>150!」
千歌「今度こそ>>150で廃校阻止するからね!!」 千歌「女の子同士の禁断の関係…よくない?」
曜(またなんか変な漫画でも読んだのかな…)
がたんっ
梨子「いい!いいわ!!千歌ちゃん最高!!!」
曜「えっ」
千歌「おお、梨子ちゃんそいうのいけるクチ?」
梨子「私っ!百合って大好きなの!!」がしっ
梨子「がんばって浦の星を盛り上げましょう!!!」ギチギチ
千歌「ありがとう…梨子ちゃん手放して折れそう」 千歌「…というわけで今後の活動方針は『百合営業』に決定しましたー」
曜「いぇーい」
梨子「やったわ!」
ダイヤ「……」
花丸「……」オドオド
ルビィ「……」オドオド
千歌「なにか質問のあるひとー」
花丸「あ、あの」おずおず
千歌「はいそこのずら子ちゃん」
花丸「花丸です」
千歌「あ、そなの?」
花丸「どうしてマルたちはここに連れてこられたんでしょうか」ガクブル 千歌「そりゃあもちろん一緒に百合営業するためだよ!」
曜「みんなで学校救おうね!」ずいっ
ルビィ「ピギッ」
梨子「…逃がさないわよ」ずずいっ
花丸「ずらぁ……」
千歌「じゃあ、具体的にどんな活動をしたらいいかみんなの意見を聞かせてね」
千歌「挙手でお願いします」
梨子「はいっ!」フンス
千歌「はい梨子ちゃん」
梨子「>>160がいいと思うわ!」 ひとまず、
ちかルビ
ようまる
ダイりこ
に分かれて営業してみる 千歌「なるほどーカプごとに分かれて活動かぁ」
梨子「どう千歌ちゃん?」
千歌「うーん採用!皆もいいよね?」
曜「よくわかんないけどオッケー!」
ダイヤ「構いませんわ」
ルビィ「そ、そうですね」
花丸「どうせ拒否権はないずら…」 ―ちかルビの場合―
千歌「よろしくねルビィちゃん」
ルビィ「はっ、はい…」
千歌「そんなおどおどしなくてもいいよ!パフェおごってあげた仲でしょ?」
ルビィ「そうですねっ」
千歌「まずはなにする?ナニする?」
ルビィ「えぇ…///ルビィそういうの詳しくなくって…」
千歌「そっかーじゃあ>>163してみよっかー」 ルビィ「ツーショット…ですか?」
千歌「仲良しアピール、大事でしょっ?」
ルビィ「でもいろんな人に見られちゃぅ…///」
千歌「大丈夫だよルビィちゃん可愛いから」ぎゅっ
ルビィ「そ、そうですか…?///」
千歌「じゃ、撮るよっ」
ルビィ「はわわ///」 千歌「ほらルビィちゃんもっと寄って」すりすり
ルビィ「で、でも……顔近くて///」
千歌「それでいいんだよ、ねっ」
ルビィ「はっ…恥ずかしぃ///」
千歌「目つぶっちゃだめだよー」
ちゅっ
ルビィ「ふぇ…!?ほっぺに///」
千歌「えへっ、いい顔いただき!」
ルビィ「はわぁ…///」ぷしゅー
千歌「うん!いい感じじゃない?」
ルビィ(おねぃちぇぁ…百合ってしゅごいんだね…///) ―ようまるの場合―
曜「……」ニコニコ
花丸「……」オドオド
曜(花丸ちゃんしゃべらないなー緊張してるのかな)ニコニコ
花丸(オラはまだ忘れたわけじゃ無いずら…この人にチョークスリーパーかけられたことを…)オドオド
曜(よしっ、ここは先輩として優しくリードしてあげなきゃ!)
曜(>>167しよう!!) ―沼津市街―
花丸(言われるがままついてきてしまった…)
花丸「…制服でこんな風に遊ぶの、初めて」
曜「意外。ルビィちゃんとかと放課後遊んだりしないの?」
花丸「マルたちは…廃校阻止運動で忙しかったから…」
曜「そっか、頑張ってたもんね」
花丸「……」
曜「そうだ!花丸ちゃんの好きなものって何?」
花丸「え?えっと…読書とか…あとは>>170」 曜「ハッキング…ってあのパソコンでいろいろしたりするやつ?」
花丸「ざっくり言えばそうずら」
曜「サイバー攻撃とかしたりするの?」
花丸「多少は……」
曜「すごいね!わたしそういうの全然わかんないから…尊敬しちゃうなー!」 花丸「曜さんは見るからに体育会系ですもんね」
曜「そうだよ!なんていうか…体動かしてないと気が済まないんだよね」
花丸「マルはそういうのないから…すごいと思います」
曜「ありがと!」
花丸「いえ…」
曜「…本当は私のこと、苦手だって思ってるでしょ」
花丸「えっ……」
曜「いくら脳みそ筋肉でも、わかるよそのくらい」 花丸「だって……」
曜「だって…?」
花丸「この前のこと…技かけられたの、まだ許してないから…」
曜「えぇっ!?あぁ、ごめんごめん!そうだったね…反省してるよ」
花丸「そういうのいいですから」
曜「えっ?」
花丸「今から…マルのこと楽しませてくれるなら…許す、かも?」
曜「…了解っ!渡辺曜、花丸ちゃんをしっかりエスコートさせていただきます!」 曜「ほらほら、こっちこっち!」
花丸「は、速いよぉ……」
曜「あぁ…ごめんごめん」
花丸「そういうところ直したほうがいいですよ」
曜「たはは…善処しまーす」
花丸「で、どこに向かってるずら?」
曜「ふふん、>>176だよ!」 ―カリフォルニア―
曜「ふぅ…やっと着いたね……」
花丸「あの…旅費、大丈夫ずら?」
曜「安心して!私スポンサーいっぱいついてるから!」
花丸「未来の金メダル選手はすごいずら」
曜「いっぱい思い出作ろうね花丸ちゃん!」
花丸「……ずら!」
このあと一週間みっちり滞在して仲を深めた ―ダイりこの場合―
ダイヤ「ふふっ…二組ともしっかり営業できているようですね」
梨子「可愛い女の子たちの絡み…いい…いいわぁ…!」
ダイヤ「梨子さんはこういうのがお好みですの?」
梨子「大好物ですッ!!!」くわっ
ダイヤ「そ、そうですの……ではわたくしたちもそろそろ」
梨子「そうですね…>>180とかどうでしょうか」 ダイヤ「工場見学…ですか?」
梨子「はいっ!…駄目でしょうか?」
ダイヤ「構いませんけど、どうして工場なんですの?」
梨子「実は私ずっと行ってみたかったんです、>>182の工場に!」 工場外観のやや古ぼけた絡み合うパイプって美しいよね... ダイヤ「まあ!わたくしもプリンは大の好物ですの」
梨子「本当ですか?!」
ダイヤ「ええ!早速まいりましょう!」
梨子「楽しみですね!」
―某所・菓子工場―
ダイヤ「なんだかワクワクしますわね」
梨子「ダイヤさんもですか?」
ダイヤ「ええ、つい童心に帰ってしまいます」 (見学シーンはカット)
――――――――――
梨子「はぁ〜すごかったですね…」
ダイヤ「設備のいろいろなところに作り手の創意工夫を感じましたわ」
梨子「私たちのところに届くまでにあんな過程を経ているだなんて知りませんでした…」
ダイヤ「お土産にできたてのプリンまでもらえるとは…はぁ〜たまりませんわ」
梨子「食べます?食べちゃいます?」
ダイヤ「うぅっ…我慢できませんわ…!」
梨子「いただいちゃいましょう!」 梨子「そうだダイヤさん、食べさせあいっこしませんか?」
ダイヤ「いいですわね、百合営業のアピールにもなりますし」
梨子「もう…営業とかそういう言い方止めてください」
ダイヤ「無粋でしたわね…ごめんなさい」
梨子「じゃあ…いきますね…あーんっ」
ダイヤ「あむっ…///」
梨子「どうですか?」
ダイヤ「最高ですわあ!ほら梨子さんも…あーんっ///」
梨子「はむっ…うんっ、美味しいですっ」
ダイヤ「うう…実際やるとなんだか照れますわね///」
梨子「照れてるダイヤさんも可愛いですよ?」
ダイヤ「梨子さん…やめてくださいまし///」 ◇◇◇◇◇◇◇
千歌「うんうん!これは手ごたえありだよ!」
千歌「今回撮った写真とかを添えて浦の星のホームページにアップするよ!」
千歌「みんなの反応はどうかな?」
ネットの反応
>>188-193まで まさかあのガーネットとダイヤがそんな仲だったなんて…! 曜「好意的な評価が多いみたいだね!」
ルビィ「ルビィのことも書いてある…恥ずかしぃ///」
花丸「こういうの人気なんだね…」
梨子(ガーネット…ってなんだろう…?)
ダイヤ「これなら、学校存続にも期待できそうですわ」
千歌「みんな、これからもがんばろうね!」
六人『おーっ!!!』
◇◇◇◇◇◇◇ ―ダイビングショップ―
曜「はい、ディズニーのお土産だよ」
梨子「私からも抹茶プリンのお裾分けを…」
果南「二人ともありがと。にしても千歌たちが百合営業かぁ」
千歌「楽しいよ!果南ちゃんも一緒にやらない?」
果南「ん〜…どうかなぁ。お店の手伝いもあるし」
曜「まだ登校できそうにないの?」
果南「残念だけどね」
梨子「果南さんが休学してるのって…?」
千歌「あー梨子ちゃんには言ってなかったっけ」
果南「私のお父さんが>>196しちゃってね…しばらくお店の経営を手伝わないといけないんだ」 梨子「なんかごめんなさい…聞くべきじゃなかったですね…」
果南「だいじょーぶ。悪いのはあのクソ親父だから」
果南「それに、この生活も悪くないよ?」
果南「もし卒業できなかったらもう一年千歌たちと勉強できるし」
千歌「本気で言ってるの?」 果南「あははっ、冗談に決まってるでしょ」
千歌「もうっ…だったらいいけど」
果南「…そういうことだから、もう少し待っててほしいかなん」
果南「ダイヤにもよろしく言っといてね」 ――――――――――
梨子「果南さん、優しい人だね」
千歌「うん」
曜「…ねぇ千歌ちゃん」
千歌「……なに?」
曜「千歌ちゃんが浦の星にこだわってるのって…本当は果南ちゃんのためだよね」 千歌「………」
梨子「そうなの…?」
曜「…実はね」
千歌「待って…わたしが言う」
曜「……」
梨子「……?」 千歌「…浦の星は、二年前には統廃合の予定が決まってたの」
千歌「それを撤回させたのは、果南ちゃんたちなんだ」
梨子「そうだったんだ…」
千歌「果南ちゃん、ダイヤさん、>>202ちゃん」
千歌「3人は>>204を結成して、学校存続のために>>205とか>>206とか…いろんな活動をしたの」
千歌「その甲斐あって、条件付きで統廃合が先延ばしになったんだ」
曜「でも結局…浦の星はなくなる」
千歌「…わたし、守りたい」
千歌「みんながせっかく救ってくれた学校を終わらせたくない…」 梨子「あの…ダイヤさんと果南さんはわかるけど…」
曜「ああ、聖良さんのこと?」
梨子「うん…内浦にはいないみたいだけど…」
千歌「聖良ちゃんは今>>211にいるよ」
曜「風の噂だけど、妹の理亞ちゃんと>>212してるんだって」 梨子「あ、一応沼津にはいるんだね」
曜「…正直あの三人がまた集まればなんとかなるんじゃないかって思うけど」
千歌「駄目だよっ!もう果南ちゃんたちだけに背負わせたりしない!」
曜「千歌ちゃん……そうだね」
千歌「………ねぇ、曜ちゃん、梨子ちゃん」
千歌「チカって…本当にダメダメで、飽きっぽくて、普通怪獣だけど…」
曜「………」
千歌「こんなわたしでも、叶えたい夢…やっと見つかったんだよ」
梨子「………」
千歌「だからねっ…」 曜「これからも一緒に頑張ろうね、千歌ちゃん!」
千歌「!」
梨子「友達だもん、最後まで付き合うよ!」
千歌「……もうっ…どうしてチカより先に言っちゃうのっ?」
曜「そういうしんみりしたの、千歌ちゃんには似合わないよ!」
千歌「曜ちゃん…」
梨子「私も、今は千歌ちゃんと一緒に夢を叶えてみたいの」
千歌「梨子ちゃん…」 千歌「二人とも…」
がばっ
ようりこ「!!」
ぎゅっ
千歌「大好きっ!」
曜「…うん!」
梨子「…私たちも!」
ぎゅっ!!! ◇◇◇◇◇◇◇
翌日
曜「おはヨーソロー!」ケイレイッ
梨子「おはよう曜ちゃん」
曜「…あれ、千歌ちゃんは?」
梨子「なんか骨折だって…昨日夜中に救急車来ててびっくりしたよ…」
曜「そっか…心配だねー」 从*> ᴗ •*)レゞ `¶c从˘ヮ˚)レ ほ・も・あい♡ ほーも・あいっ♡ ―数日後―
千歌「まったく酷い目に遭ったよ!」
曜「ごめんね千歌ちゃん…」
梨子「今度からは気を付けます…」
千歌「二人とも加減ってものを知らないから困っちゃうよ!」
ルビィ「何かあったの?」
花丸「千歌さん、曜さん梨子さんとハグし合ったら骨にヒビが入ったらしいよ」
ルビィ「ひぇぇっ……」 千歌「ギャグ時空だからよかったけどさっ」
ダイヤ「そんなことより、今日はいったい何をしますの?」
千歌「そうですねー…なんかみんなやりたいことあるー?」
ルビィ「考えてなかったんですね…」
千歌「たまにはみんなの意見も尊重するよ!」
曜「とはいってもなぁ…」
梨子「百合はダメなの?」
千歌「う〜んもう飽きちゃった」
梨子(千歌ちゃんが何やってもうまくいかないって理由がわかった気がする…) 千歌「何か案がある人挙手で!」
花丸「ずらっ」
千歌「はい花丸ちゃん!」
花丸「実はずっと温めておいた秘策があるずら」フンス
千歌「なんと!?」
花丸「マルが考えた浦の星を廃校から救う方法…それは>>233ずら!」 花丸「マルたちをモチーフにしたマスコットぬいぐるみを販売するずら!」
曜「ほ〜、ぬいぐるみかぁ」
花丸「ルビィちゃんが試作品を作ってきてくれてるずら」
ルビィ「うゆ」寝そべり取り出し
梨子「わぁ…かわいい!千歌ちゃんそっくり」
ダイヤ「最近夜中に何かしていると思ったら……」
ルビィ「えへへ…」
千歌「いいね!これなら女の子ウケ間違いないし、お金も稼げて一石二鳥だよ!」 花丸「みんなから高評価がもらえてよかったずら…」
花丸「そこでもう一つ提案があるんだけど」
曜「なになに?」
花丸「ただのぬいぐるみを売るだけじゃ、大手企業を相手に戦い抜くのは難しいずら」
ダイヤ「いやに現実的ですわね…」
花丸「だから完成版の寝そべりちゃんにはいろんな機能を付けたいと思ってるずら」
千歌「花丸ちゃんかしこーい!」 梨子「押すと、鳴き声がするとか音楽が流れるとか…そういう感じ?」
花丸「そこはまだ具体的に決まってないんだ」
千歌「じゃあわたしたちで決めようよ!」
曜「そうだね!皆が欲しくなるようなぬいぐるみの機能かぁ…>>237とかどうかな?」
梨子「私は>>238機能が欲しいなぁ」
ダイヤ「難しいわね…>>239とか?」
ルビィ「寝そべりちゃんが>>240したらすっごくかわいいと思うっ!」
千歌「チカは>>241!!」 ――――――――――
生徒「寝そべりルビィちゃん一つくださーい」
千歌「はいどうぞ!」
曜「売れ行き好調だね!」
ダイヤ「最初はどうなることかと思いましたが…」
梨子「ぬいぐるみって、同年代の娘たちだけじゃなくっていろんな世代にも人気なんですね」
花丸「浦の星の公式サイトにも注文ページを設けたずら」
ルビィ「うゆゆ…でも手作りだから大変だよぉ」 曜「でも…いいのかなあ」
千歌「なにが?」
曜「いろんな機能を付けたのは良いけど…パッケージには振動機能とお掃除機能しか書いてないんだよ?」
千歌「サプライズだよサプライズ!そこは買ってからのお楽しみだよ!」 ――――――――――
聖良「理亞ー?宅配便届いてるわよ?」
理亞「本当?」
聖良「何買ったの?」
理亞「……ぬいぐるみ」
聖良「え?」 理亞「ちっ、違うの!……浦の星で作ってるっていうから…その…」
聖良「ふふっ…私にも見せて」
理亞「うん……」
聖良「…へぇ、可愛いわね」
理亞「姉様もそう思う?」
聖良「私だってぬいぐるみは好きだもの。あら……?」 聖良「これって…ダイヤじゃない?」
理亞「うん……」
聖良「そっか…元気でやってるんだ」
理亞「姉様……」 ◇◇◇◇◇◇◇
理亞「姉様、おやすみなさい」
聖良「ええ、あったかくして寝るのよ?」
寝そべり「……」
理亞「…おやすみ、寝そべりちゃん」
寝そべり「………」
寝そべり「………」ピシッ
寝そべり「………」メリメリ…
寝そべり「……ヴァアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!」ブブブブブブ… ―同時刻・桜内宅―
寝そべり千歌「……」チョコン
梨子「…ルビィちゃんに頼んで在庫から一つだけもらってきたけど」
寝そべり千歌「……」
梨子「…ちょっとだけなら…いい、よね///」
スルッ…パサッ… 寝そべり千歌「」ヴィイイイイン
梨子「ち…千歌ちゃんっ…んっ…///」
寝そべり千歌「」ヴィイイイイイン
梨子「イイ…かも……んんっ///」
寝そべり千歌「」ヴィイイイイイイン
梨子「この絶妙な刺激…腹筋を仕上げるのにちょうどいいっ…!」 寝そべり千歌「」ヴィイイイ...ピシッ
梨子「んっ…?」
寝そべり千歌「」ヴィイイイイ...メリメリメリ
梨子「なんだぁ、脱皮しただけかぁ」
寝そべり千歌「」ヴィイイイイイ...ムクムクムク
梨子「え……きゃああああああっ!?!」 がららっ
千歌「梨子ちゃん?!何かあったのっ!?」
梨子「ね、寝そべり千歌ちゃんが」
寝そべり千歌「ギャアア!ギャアア!」ヴィイイイイイ...ムクムクムクムク...
千歌「うわキモッ!」
梨子「脱皮してどんどん成長してるみたいなの…!」 寝そべり千歌「ギャアアーッ!」ピョーン
梨子「こ、来ないでええええ!!!」
千歌「梨子ちゃーん!?」
梨子「ふんっ!」パンチ
寝そべり千歌「ギャッ!?」グシャァ 寝そべり千歌だったもの「」
千歌「と…止まった…?」
梨子「はぁぁ……怖かったぁ……」
千歌「それにしてもどうして寝そべりちゃんが……」ピロン
千歌「ん?着信…曜ちゃんからだ」ピッ
曜『もしもし千歌ちゃん!?』
千歌「どうしたの曜ちゃん」
曜『大変なことになってるの!!テレビ点けて!!』 ニュース『速報です。日本各地でぬいぐるみに似た生命体が被害をもたらし…』
千歌「え……」
ニュース『中には人間に危害をもたらすケースも…』
千歌「これもしかして……」
ニュース『さらには10メートル級の個体も確認されており……』
千歌「寝そべりちゃん…なの…?」 ◇◇◇◇◇◇◇
千歌「ごめんねみんな、こんな時間に集まってもらって」
花丸「仕方ないずら」
曜「まさかこんなことになるなんて……」
ダイヤ「先程から学校の方へ電話が殺到しておりますわ」
ルビィ「うゆゆ…とんでもないことになっちゃった…!!」
梨子「大丈夫なのかな…」 ダイヤ「とりあえず既に販売した分は回収するよう指示を出しました」
梨子「でも動いてる寝そべりちゃんたちは……」
ダイヤ「警察や消防に対応してもらっておりますが、いかんせん異常な成長速度で手が付けられず…」
曜「ただのぬいぐるみがどうして…」
ダイヤ「そんなの…わかりませんわ」 花丸「分析完了したずら」カタカタッターン
花丸「寝そべりちゃんは脱皮を繰り返すことで徐々に成長…」
花丸「そして掃除機能で吸い取った物質をエネルギーに変換…」
花丸「そのサイクルを繰り返すことで成長しているずら」
曜「すごい……まるで生き物だ」 千歌「とにかく、わたしたちで何とかしないと…」
ダイヤ「無茶ですわ!相手は正体不明の新生物といっても過言ではないのですよ!」
千歌「それでも…責任はわたしたちにあるよ」
ルビィ「千歌さん…」
千歌「だったら…わたしたちの手で寝そべりちゃんたちを止めるべきだと思う」 曜「私も千歌ちゃんに賛成かな」
千歌「曜ちゃん…!」
曜「……千歌ちゃん、こういうときだけは融通効かないもんね」
梨子「わ、私も…人任せじゃダメだと思う」
ダイヤ「あなたたち本気ですの?」
ルビィ「ルビィも手伝います…!作ったのは、ルビィだし…」
ダイヤ「何ですって!?」
花丸「…少なくとも小さいうちなら簡単に退治できるずら」
ダイヤ「花丸さんまで……!」 ダイヤ「まったくあなたたちはっ…いつもいつも人の話を聞かないで…!」
千歌「ごめんなさい」
ダイヤ「もう…好きになさい」
千歌「ダイヤさん、ありがとうございます」
ダイヤ「…もしもの時はわたくしがなんとかしますわ」 千歌「じゃあそれぞれ手分けして寝そべりちゃんをやっつけよう!」
六人「おーっ!!!」 花丸「千歌さん、これを着るずら」
千歌「…着ぐるみ?」
花丸「そうずら」
千歌「ねぇ、なんでこんな格好させられてるの?」E:みかん着ぐるみ
花丸「その恰好でちょっとそのあたりを一周してきてほしいずら」
千歌「それはちょっとさすがに恥ずかしい…っていうかだから何の意味が」
花丸「いいから行くずら!」
千歌「ええっ?!ちょ、押さないでよ〜!?」 千歌「むぅ…花丸ちゃんどういうつもりなのだ…?」
がささっ
寝そべり「キェェア!」
千歌「ひっ!寝そべりちゃん?」
がさがさっ!
寝そべり「イェア!」
千歌「こっちにも?!」
ぞろぞろぞろぞろ…
寝そべり's「「「ヴェアアアアア!!!」」」
千歌「ひぃぃぃぃぃ!?いっぱいでたぁ!!」 ルビィ「花丸ちゃん…どうして千歌さんにあんな恰好を?」
花丸「寝そべりちゃんに搭載した機能の中に『みかんの皮剥き』があるよね?」
ルビィ「千歌さんが提案した機能だね」
花丸「だから寝そべりちゃんはみかんを剥きたがるずら」
ルビィ「……ってことはつまり」 どどどどどどどど……!
寝そべり「ヴェアア!」
寝そべり「キシャーッ!」
千歌「うわああああああああああ!!!花丸ちゃぁん!!ルビィちゃ〜ん!!た〜す〜け〜てぇ〜!!!」
寝そべり's「「「ヴェェアアアアアア!!!」」」
ルビィ「ぴぎっ!?」 花丸「来た来た。ルビィちゃん、光子力レーザーは撃てる?」
ルビィ「う、うん」
花丸「千歌さんが寝そべりちゃんに追いつかれるギリギリを狙ってほしいずら」
ルビィ「わかった!」 ルビィ「“RUBY”、起動…」キュイイイン…
説明しよう!黒澤ルビィは浦の星女学院に通う女子校生
だがそれは世を忍ぶ仮の姿…
その正体は黒澤家が開発したパーフェクトサイボーグなのだ!
寝そべり's「「「ギエ゙アアアアッ!!!」」」
千歌「やばい!やばい!あー!早くたすけてよぉ〜!!」
ルビィ「チャージ完了…ターゲットロックオン…発射!!」ビィィィム
寝そべり's「「「ヴェアッ!?!?」」」
どっかーん…
ルビィ「…対象の殲滅を確認」 千歌「ぜぇ…ぜぇ…し…死ぬかと思った……!」
花丸「マルたちの作戦勝ちずら」
ルビィ「やったね!」
花丸「この調子でどんどん行くずら〜!」
千歌「ちょっと待って…チカの扱い…酷くない…?」 ―同時刻・沼津―
曜「千歌ちゃん大丈夫かなぁ」キック
寝そべり「ピギィ!?」グシャッ
梨子「やっぱり心配?」パンチ
寝そべり「ズラァ!?」ベチャッ
曜「うん…相手がぬいぐるみとはいえ、万が一のことがあったらって思うとね」フミツケ
寝そべり「ブッブー!?」グチャッ
梨子「千歌ちゃんは私たちと違って体力があるわけじゃないし…」アイアンクロー
寝そべり「ヨーソロー!?」メメタァ 曜「梨子ちゃーん」
梨子「なあに?」
曜「今、何体ぐらい倒したかな?」
梨子「50体くらいまでは数えてたんだけど忘れちゃった」
曜「そっかぁ」 寝そべりだった物達の山「」
梨子「でもこのペースなら早く終わりそうだね」
曜「じゃあこれが終わったらさ、みんなでご飯でも食べに行かない?」
梨子「もう、曜ちゃんってばのん気なんだから」
曜「えっへへ…でもこういう時こそ、楽しいことを考えたほうがいいんだよ!」 どすーん!どすーん!
梨子「きゃっ…地震…?」
曜「いや…違う…あれは!」
ぬうっ……
10m寝そべり千歌「キセキダヨー!!」 どすーん!
ようりこ「わあああああああああっ!?!」
10m寝そべり千歌「ヨウチャン!リコチャン!」
梨子「曜ちゃん大丈夫っ!?」
曜「大丈夫…かすり傷だよ。それにしてもこの寝そべりちゃん…!」
梨子「お…おっきすぎるよぉ……!」 曜「梨子ちゃん、私に合わせて!同時攻撃で行こう!」
梨子「うん!」
10m寝そべり千歌「ワタシ、カガヤキタイ!」
曜「千歌ちゃんの声で…しゃべるなぁ!!」
梨子「とぉりゃーっ!」
ぼふん
10m寝そべり千歌「ンッ?」
曜「……あれ?」
梨子「そっか…このサイズのぬいぐるみじゃ打撃を吸収されちゃうんだ…」 曜「ってことは…」
梨子「私たちには、どうしようもない…」
曜「そんな…」
どすーん!どすーん!
10m寝そべり千歌「ヨウチャン!リコチャン!」
聖良「諦めてはいけません!」 10m寝そべり千歌「セイントスノー!」
聖良「久々の大物…腕が鳴ります…!」E:鮪包丁
10m寝そべり千歌「ミカンー!」
聖良「はっ!」
ザシュッ!
10m寝そべり千歌「ナ、ナニッ」
聖良「ほっ!!」
ザシュッ!
10m寝そべり千歌「イッターイ!」
聖良「とどめです…!!!」
ズバッ!
10m寝そべり千歌「ム、ムネンナノダ...!」
ずぅん……
聖良「ふぅ…なんとかなりましたね」 梨子「すごい…あんな大きな寝そべりちゃんを真っ二つに…」
聖良「…二人とも、怪我はありませんでしたか?」
曜「聖良さんっ!」
聖良「え…曜ちゃん、なの?」
曜「はいっ!渡辺曜でありますっ!」ゞ
聖良「ふふっ…まさかこんなところで会えるなんて…」 曜「紹介するね。この人が鹿角聖良さんだよ!」
梨子「ダイヤさんと果南さんと一緒に浦の星を救ったっていう…」
聖良「照れますね…そんな大げさなことじゃないのに……」
曜「で、この子が私の友達で桜内梨子ちゃん!」
梨子「はじめまして」
聖良「はい。よろしくお願いしますね」 梨子「あの、聖良さんはどうしてここに?」
聖良「もちろん、あのぬいぐるみを退治するためです」
曜「理亞ちゃんは大丈夫なの?」
聖良「理亞はこの戦いにはついてこれないでしょうから避難させました」
曜「聖良さん…こんなことになっちゃって本当にごめんなさい!」
梨子「実はあれ、私たちが作ったんです…」
聖良「知っていますよ。私たちもあのぬいぐるみを買いましたから」
梨子「そうだったんですか…」 聖良「ぬいぐるみが動き出すなんて、まるでパニック映画みたいだけど…」
聖良「私は、今起きている現実から目をそらすことはできない」
聖良「困っている人が目の前にいるなら、私ができることをしたい」
曜「聖良さん、やっぱりカッコいい!」
聖良「…なんて、少し気取り過ぎですかね」 ブッブー ブッブー
梨子「曜ちゃん、電話鳴ってるよ」
曜「あ、ほんとだ…ダイヤさんからだ。もしもし〜?」
聖良「ダイヤ…」
曜「はい、こっちはだいたい駆除し終わりましたよ」
梨子「ダイヤさん、なんて?」
曜「えっ…そんな!」
聖良「どうかしたんですか?」
曜「浦の星が…!?」 花丸「浦の星に残っていた在庫の寝そべりたちが…!?」
ルビィ「あーっ、忘れてた!」
千歌「ダイヤさん、すぐそっちに向かいます!」
ダイヤ『心配ご無用。あなたたちはあなたたちの仕事をなさい』
ルビィ「でもお姉ちゃん一人じゃ……」
ダイヤ『わたくしをだれだと思っていますの?』
ルビィ「お姉ちゃん…」
千歌「わかりました…こっちが終わったらすぐ浦の星に行きます」
花丸「無理はしないでくださいね」
ダイヤ『ええ、あなたたちも』 ―浦の星女学院―
ダイヤ「…とは言ったものの」
ダイヤ「わたくし一人でどこまでやれるか…」
寝そべり's「「「ヴェアアアアアアアアア…」」」
10m寝そべり's「「「ギィエエエエエエエ…」」」
50m寝そべり千歌「アアアアアアアア…」
ダイヤ「…必ず…守ってみせますわ」 ◇◇◇◇◇◇◇
千歌「早くしないと、ダイヤさんが…」
ルビィ「お姉ちゃん…っ!」
花丸「あ、曜さんたちずら!」
曜「おーい!みんなー!」
梨子「よかった…合流出来て」 千歌「曜ちゃん、梨子ちゃん…ダイヤさんが…!」
曜「うん、心配だよね…」
花丸「あれ?そちらの方は?」
ルビィ「ぴぎっ!聖良さん!?」
聖良「お久しぶり、ルビィちゃん」 曜「さっき沼津で私たちを助けてくれたんだ」
梨子「とっても強くてかっこよかったの!」
千歌「そうなんだ…聖良ちゃんがいてくれるなら百人力だよ!」
聖良「千歌ちゃんは大げさなんですから」
千歌「そんなことないよ。…戻ってきてありがとう」 梨子「みんな、あれ見て…!」
曜「なになに?」
梨子「浦の星の近くに…あんなドームみたいなもの…あったっけ?」
花丸「いや…あれは多分……」
ルビィ「ね、寝そべりちゃんの頭…?」
千歌「え、えええええええええええええ!!!」 曜「沼津で聖良さんが倒したのよりもはるかに大きい…!」
花丸「本当?これ…大丈夫ずらか…?」
梨子「ダイヤさんはあんな大きなのを相手に……!?」
ルビィ「…お姉ちゃん!」
千歌「ルビィちゃんどこいくの!?」
ルビィ「千歌さん、みんな…ルビィ、先に見てきます!」
梨子「み、見てくるって…?」
ルビィ「アンチグラビティリアクター、起動!」
きゅいいいん…びゅーん……
千歌「飛んで行った…」
花丸「未来ずら…」 ルビィ「お姉ちゃん…無事でいてね…!」
ルビィ(上からだと地上の様子がよくわかるね…)ちらっ
ルビィ「ぴぎぃ!?」
ルビィ(大量の、しかもおっきな寝そべりちゃんが…)
ルビィ(内浦の…ルビィたちの町を…飲み込んでいく…)
ルビィ(ひどい…ひどいよ……!) きぃぃぃん…
ルビィ(そろそろ浦の星の上空……!?)
50m寝そべり千歌「ウオオオオオ…」
ルビィ(あれが下から見た奴…本当におっきい…)
ビーッ!ビーッ!ビーッ!
ルビィ(攻撃アラート…どこから…?)
べしーん!
ルビィ「ぴぎぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!?」
ルビィ(おっきな寝そべりちゃんのアホ毛が伸びて…対空攻撃!?)
ルビィ「うわぁぁぁぁぁん!ぉおねぃちゃぁ〜ん!!」
ルビィ(あぁ…ルビィはこのまま内浦の海に沈んで…)
ざっぱーん… 曜「はっ…はっ…はっ…」
千歌「だ、大丈夫曜ちゃん?チカを背負って走るなんて…」
曜「平気平気!それよりも早くルビィちゃんに追いつかないとね」
千歌「ごめんね…チカが足手まといになっちゃって」
曜「そんなことないよ、私鍛えてるから」
千歌「曜ちゃん…」
曜「あ、でも確かに前よりずっしり感じるね。千歌ちゃん、間食はほどほどにね」
千歌「な…ば、バカぁー!」
曜「わわ、揺らさないで!」 梨子「はいっ、着いたよ」
花丸「梨子さん運んでくれてありがとうずら」
梨子「どういたしまして」
曜「改めてこの距離で見ると…大きいね…」
花丸「気づかれないうちに校舎に入るずら!」
千歌「うん!」 ―校舎内―
千歌「ダイヤさん、いないね…」
梨子「寝そべりちゃんに警戒して進みましょう」
曜「私が先頭に行くよ。千歌ちゃん花丸ちゃんは私たちの後ろを歩いて」
花丸「わかったずら」 寝そべりちゃんの残骸「」
曜「この辺りは寝そべりちゃんがいないね」
花丸「ほとんど動かなくなってるみたいずら」
千歌「あれ、何か床がキラキラしてる…?」
梨子「ガラスの破片…かな」
花丸「いや、これはダイヤモンドずら」
曜「へ?どうしてそんなものが…」
聖良「ダイヤが生み出したものね」 聖良「黒澤流の術は使い手の内的イメージを武器として外界へと投影し、敵を退治する戦闘技術」
曜「そっか、ダイヤさんなら名前の通りダイヤモンドが武器ってこと?」
聖良「飲み込みが早くて助かります」
千歌「ダイヤさん…」
梨子「私たちが来るまでひとりで戦ってたんだね…」 花丸「あ!あそこを見て!」
ダイヤ「」
梨子「ダイヤさん!?」
千歌「ダイヤさん!助けに来ました!しっかりしてください!」
ダイヤ「うぅ…千歌さん…遅かったではありませんか…」
千歌「ごめんなさい待たせてしまって…」
曜「動いて大丈夫なんですか?」
ダイヤ「少々力を使い過ぎただけです…まだやれますわ……」 聖良「ダイヤ、久しぶりですね」
ダイヤ「…聖良さん…何故ここに」
千歌「聖良さんは曜ちゃんたちを助けてくれたの」
聖良「なんでも一人で背負い込もうとするのは…あの時から変わっていませんね」
ダイヤ「…あなたは自ら浦の星を去った。今更戻ってきたところで…」
聖良「許してもらおうだなんてつもりはないわ。ただ私は私の正義に従って行動しているだけ」
ダイヤ「ふん…勝手になさって頂戴」 千歌「…聖良ちゃん…ダイヤさん…」
梨子「感動の再会…って空気じゃなさそうだね…」
曜「あの三人が別れてしまった理由…いったいなんなんだろう」
花丸「気にはなるけど…そのことは今は後回しずら」
曜「そうだね、まずはあの超でっかい寝そべりちゃんをやっつけないと!」 ダイヤ「それは……難しいですわね」
千歌「そんなに強いんですか?」
ダイヤ「わたくしは、あの寝そべりは突然変異のようなものだと推測しておりますわ」
曜「突然変異?」
ダイヤ「あれは他の寝そべりとは違う。隙あらば仲間の寝そべりさえも吸収しさらに強さを増す」
花丸「仲間を、食べる……」
ダイヤ「ともかく、わたくし一人では対処できませんでしたわ…」 聖良「あなた一人では無理でも、そこに私が加わればどうでしょう?」
梨子「聖良さん!」
曜「確かに…内浦を救ったレジェンドが束になって掛かれば!」
ダイヤ「…不本意ですが、賭けてみる価値はあるでしょうね」 ダイヤ「皆さんはここで見ていてください」
千歌「はい…必ず、帰ってきてくださいね」
聖良「では、私が切り込みます」
ダイヤ「サポートはお任せくださいな」
聖良「私の背中を撃つのはナシですよ?」
ダイヤ「どうかしら、手が滑ってしまうかも」 聖良「…参ります!」
グラウンドに陣取る巨大寝そべり千歌に向かって、聖良が目にもとまらぬ速さで飛び出す。
トライアスロン選手として視力にはそれなりの自信を持つ曜にすら、それは瞬間移動のように見えた。
聖良「はぁあッ!!」
腰に構えた鮪包丁―聖良自身の背丈に匹敵する業物である―を居合抜きの要領で振り抜く。
さらに振り抜いた切っ先を即座に返し、二度目の斬撃を寝そべりに浴びせる。
この間、わずか0,7秒。 聖良「…そういうことか…ッ!」
聖良の刀は確実に寝そべりの表面を切り裂いていた。
だが、その表面は脱皮によってすぐさま修復され、最初から傷一つなかったように元通りになった。
聖良「ダイヤ!聞こえる?」
ダイヤ「なんです?」
聖良「連携攻撃で行きましょう。私が切った瞬間に切り口を狙って!」
ダイヤ「なるほど、わかりましたわ」 聖良「はぁッ!…今です!」
ダイヤ「『レイ・オブ・ブリリアンシー』!」
ダイヤモンドの光沢を思わせるレーザー光線が、切り裂かれた寝そべりの表面をじりじりと焼いていく。
すると寝そべりの表面の再生は止まり、中から綿がぼろぼろとこぼれ出た。
50m寝そべり千歌「イ…タイ…!」
ダイヤ「効いていますわ!」
聖良「この調子で…倒します!」 50m寝そべり千歌「ヤ…ヤメロー…!」
ヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴ…
聖良「くぅっ…!?」ガキン
ダイヤ「聖良さん!」
聖良「すみません、弾かれてしまいました…」
ダイヤ「振動機能ですか…やっかいですわね!」 ヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴ…
50m寝そべり千歌「ゼロカラ…イチヘ…!」
がたがたがたがた…ぱらぱらぱら…
曜「うわっ!?皆かがんで!」
梨子「すごい揺れ…」
千歌「なにこれ…地震っ?」
花丸「これは…寝そべりちゃんの振動機能ずら」
千歌「ウソでしょ…他のとケタ違いじゃん!?」
梨子「このままじゃ校舎にまで被害が…!」 ダイヤ「この揺れでは手を打てませんわ!」
聖良「体を支えるのが精いっぱい、ですね…!」
50m寝そべり千歌「ゲンキゼンカイ!」びゅん!
自身に迫る脅威を認識した寝そべりは、自らの周りをうろつく邪魔者に向かって攻撃を繰り出す。
思うように動けないでいる聖良とダイヤめがけて、髪飾りのクローバーをブーメランのように飛ばした。
聖良「ダイヤ、体勢を低くして!」
ダイヤ「そんな攻撃アリですの!?」 50m寝そべり千歌「ヤルゾオオオー!」ぶんぶんぶん
寝そべりの頭頂部に生えたアホ毛が鞭のようにしなる。
しかもその先端は槍の穂先のように鋭くとがっていた。
その剛柔兼ね備えた凶器をもって、寝そべりは足元の二人を薙ぎ払った。
ダイヤ「光輝なる大王の石よ…『グレート・ムガル』!」
詠唱の声に合わせ、カットされた巨大なダイヤモンドの盾が攻撃を防ぐ。
ダイヤモンドの盾は確かに傷一つつかなかったが、寝そべりはそれを払いのけるようにして盾ごとダイヤを弾き飛ばす。 聖良「ダイヤ!…くっ!」
残り一人も倒してやると言わんばかりに、執拗な攻撃が聖良に降り注ぐ。
聖良は鮪の解体ショーで培った華麗な身のこなしで攻撃をことごとくいなしていくが、それにも限界はあった。
50m寝そべり千歌「ガオオオオオー!」べしっ!
聖良「あぁっ……そ、んな……!」がくっ 梨子「聖良さんまでやられちゃうなんて…!」
曜「もう…おしまいなのかな……」
花丸「マルは念仏を唱える準備をしておくずら」
梨子「……あれ?千歌ちゃんは?」
曜「え…いない…?千歌ちゃん!?」 50m寝そべり千歌「トドメダ…」
ダイヤ「ここまでのようですね……」
聖良「…理亞…ごめんなさいね」
50m寝そべり千歌「サヨナラ…」ジャキン
千歌「待って!!」
50m寝そべり千歌「ム?」 千歌「こっちだよ!こっち見て!!」E:みかん着ぐるみ
50m寝そべり千歌「アナタハ…?」
千歌「ほーらほらほら…おいしいみかんだよ〜!」
ダイヤ「千歌さん!?何をやっていますの!」
聖良「どうして出てきたの!下がって!!」 千歌「二人こそ早く逃げて!」
千歌「この子がチカを見てるうちに早く!!」
50m寝そべり千歌「ミカン…ミカン!」ギラン
千歌「ひ…っ…!」
千歌(あ……チカ…これで死んじゃうんだ…)
千歌(ごめんね…みんな……)
千歌(わたし…結局なんにもできなかった……)
千歌「っ!」ギュッ 千歌「………」
千歌「ぁ…あれ……?」
そこには五体満足の千歌の姿があった。
寝そべりが放った致命の一撃は、やさしい潮風の匂いをまとった青髪の少女の手に受け止められていた。
果南「千歌、よくがんばったね」
千歌「果南…ちゃん…!」
果南「私の可愛い幼馴染に、傷はつけさせないよ!」 とりあえずここまで
脱線して別方向行ってますが次で寝そべり編は終わらせます 果南はつかみ取ったアホ毛を力任せに引き千切ると、そのアホ毛を寝そべりに突き刺した。
思わぬ反撃を受けた寝そべりの動きが止まる。
50m寝そべり千歌「ギエェェッ!?」
果南「さ、今のうちに逃げるよ」
千歌「う、うん!」 曜「千歌ちゃぁん!」ぎゅーっ
梨子「もう…心配させないでよっ…!」ぎゅーっ
千歌「ごめんね…!」
果南「千歌、無茶もほどほどにね」
千歌「……ありがとう、果南ちゃん」 花丸「果南さん、背中に背負ってるのってもしかして…」
果南「うん、さっき海で助けたんだよ」
ルビィ「ぅぅ……」
ダイヤ「ルビィっ!」
果南「泳いでたら急に上から降ってきたんだもん」
果南「届けてあげるついでに陸に上がったら、まさかこんな緊急事態だったなんてね」
ダイヤ「あぁ…ルビィ…心配しておりましたのよ…」ぎゅっ
ルビィ「ぁ…ぉねぃ…ちゃ…」
花丸「ルビィちゃん…無事でよかった……」ぎゅっ 果南「それにしてもずるいよ二人とも」
果南「私抜きで集まっちゃったりなんかしてさ!」
聖良「いや…なんというか成り行きでして…」
ダイヤ「果南をのけ者にしようだなんてそんなつもりは…」
果南「つーん」
聖良「ご、ごめんなさい!」
ダイヤ「そこまで拗ねなくてもいいじゃありませんの…」 50m寝そべり千歌「ヨクモヤッタナー!」
花丸「ひぃ!また動き出したずら!」
聖良「ほら果南、拗ねてる場合じゃないですよ」
果南「…わかってる。ちょっと寂しかっただけ」
ダイヤ「曜さんと梨子さんは他の皆さんを守ってあげてください」
曜「了解であります!」
梨子「三人とも…無事でいてくださいね!」 果南「さぁ、ダイヤ!聖良!やるよ!」
ダイヤ「鍛え直したわたくしの実力、二人にも見せて差し上げますわ!」
聖良「二人がいれば、私も怖いものなしです!」
果南「うんうん、やる気十分だね!さっさとやっつけちゃおっ!」 寝そべりはダメージ部位の再生を終え、万全の状態で果南たちの前に立ちはだかる。
聖良「まずは私から…!」
三人中最速の瞬発力を誇る聖良が先陣を切る。
ダンスを舞うような華麗なステップで迎撃をかわしながら寝そべりの真正面まで接近する。
そして、まるで羽が生えたかのように寝そべりの頭上まで飛び上がった。
聖良「とりゃああぁぁぁっ!!!」
聖良はそこから一気に剣を振り下ろし、落下の勢いも乗せ、寝そべりの身体を真っ二つに引き裂いた。
果南「おぉ〜、相変わらず聖良はすごいね」
ダイヤ「次はわたくしの番ですわね」 ダイヤ「崇高なる帝国の秘宝…燦然と輝く金剛の峰よ!」
ダイヤ「さあ、照覧あれ!『光芒天峰(コー・イ・ヌール)』!!!」
詠唱の言葉と同時に、地響きと共に校舎よりも巨大な山が姿を現す。
それは丸ごとダイヤモンドの塊で創られていて、朝焼けの光を反射して眩しく照り輝いていた。
ダイヤ「対象捕捉、照射はじめ!」
掛け声に合わせ、ダイヤモンドの頂上から極大のビームが寝そべりめがけて発射された。
光線は、聖良が作った傷口を押し広げるように降りかかる。
その怒涛の勢いは寝そべりの巨体をたやすく押し出し、内浦の海へと叩き落とした。 ダイヤ「ぁっ……」がくっ
果南「ダイヤ!?」
ダイヤ「少し…無茶をし過ぎました…あとはお任せしますわ」
果南「…うん、任せてよ」 寝そべりは一切の抵抗もできないまま、内浦湾にその身を浸していた。
聖良とダイヤにこじ開けられた傷を修復しようと、掃除機能で海水中のイオンを取り込んでいく。
果南「ありがとうダイヤ…これなら心置きなく戦える」
50m寝そべり千歌「シオミズガシミルー!」
果南「海の中なら、私の勝ちは決まりだね」
50m寝そべり千歌「ヒェッ…」
果南「容赦はしないよ!!!」 50m寝そべり千歌「ヤダー!マケルパターンダロコレェ!」
果南「一撃で仕留める…!」
果南「我が名は“カナン”!」
果南「すなわち、約束の大地である!」
果南「我らが天の主との盟約に依りて、汝を悠久の楽土へと還そう…!」
繰り出される掌底の一撃は、天よりの罰に等しい。
クッションでできた肉体を持つ寝そべりですら、その衝撃には抗えなかった。
その見上げるような巨躯は、あまりにもあっけない幕引きを迎えた。
千歌たちが海岸に駆け付けるころには、寝そべりは少しの欠片さえ残さずに塵と化していた。 ◇◇◇◇◇◇◇
果南「……ぷはぁっ!」
千歌「お〜い…果南ちゃ〜ん!」
果南「千歌…みんなは無事?」
千歌「うん!」
曜「果南ちゃん、やったね!」
梨子「すごいです果南さん!」
果南「曜…梨子ちゃんも…」 聖良「お疲れさまです、果南」
果南「聖良も。グッジョブだったよ」
ダイヤ「はぁ…どっと疲れましたわ…」
ルビィ「おねぃちゃ…ルビィも…」
千歌「みんな、がんばってくれて本当にありがとう!!」 花丸「みんなー朗報ずらー」
千歌「まるちゃん!」
花丸「今警察から連絡があって、寝そべりちゃんの回収が完了したらしいずら!」
梨子「よかったぁ…」
曜「これで一件落着かな」 果南「じゃあみんなで祝勝会いっちゃう?」
千歌「さんせ〜い!行こ行こ!」
曜「いっぱい動いたしお腹すいちゃったよ」
梨子「わ、私も…美味しいもの食べたいかな」
花丸「マルはスイーツが食べたいずら〜」
ルビィ「ルビィはアイスがいいなっ!」
ダイヤ「皆で…ですか」
聖良「……」 果南「…ダイヤってばまだあのこと根に持ってるの?」
ダイヤ「そういうわけでは…」
千歌「え〜気になるなぁ〜」
果南「言っちゃってもいいかな…」
ダイヤ「むぅ…」
聖良「私は…構いませんよ?」
果南「じゃあ言うね。私たちが解散した理由は…」
1・2年生「ごくり……」
果南「>>366が>>368したからなんだよね」 果南「元々浦の星は私たちの代が来る前に廃校になる予定だったのは知ってるでしょ?」
聖良「でも私たち三年生は、どうしてもクラスメイト全員で浦の星を卒業したかった」
ダイヤ「そのためにわたくしたちは三年を代表して、様々なことに奔走しました」
果南「ゲームの大会に参加して浦の星の知名度を上げようとしたり…」
聖良「即時廃校を画策する忍者集団を潰しに遠征もしましたね…」
ダイヤ「結果として、わたくしたちの卒業する二年後までなら廃校を延期してもよい」
ダイヤ「ということになりました」 果南「でも、鞠莉の留年が決まって…目論みは崩れた」
聖良「…えぇ」
ダイヤ「……」
果南「…ダイヤが聖良を許せない気持ちはわかるよ」
ダイヤ「だって…あのタイミングで転校などと…」
ダイヤ「わたくしたちを裏切ったも同然ではないですか!」
聖良「仕方ないでしょう!」
聖良「目的を達成できないなら、浦の星にいつまでもいさせるわけにはいかないと」
聖良「家族と…そう約束していましたから」 梨子「…その…鞠莉さんって今は二年生なんですよね?」
果南「そうだけど?」
梨子「千歌ちゃん…私が転校してきたときそんな子いたっけ?」
千歌「あれ?梨子ちゃん知らない?」
梨子「うん…」
曜「鞠莉ちゃんは>>374」 梨子「…え……それってどういう…」
果南「まあ湿っぽい話はこれくらいにしてさ」
果南「ダイヤも聖良も今日くらいは仲良く行こうよ!」
ダイヤ「…仕方ありませんわね」
聖良「果南がそう言うなら…」
千歌「やったー!みんなでおいしいもの食べに行こ!」
花丸「ルビィちゃん一緒にアイス食べよ!」
ルビィ「うゆ!」
曜「それじゃあ全員で全速前進ヨーソローであります!」
わいわい がやがや
梨子「えっ…えっ?」
千歌「りーこーちゃーん!」
果南「置いてっちゃうよー!」
梨子「あ、ま…待ってよ〜!」 ??「姿を現すのはもう少し後にしたほうがよさそうね…」
??「シャイニー☆」 寝そべりの逆襲編おわり
厨二っぽい戦闘描写書くのってたのしい ――――――――――
千歌「あーあ、今回はうまくいかなかったな〜」
曜「結局儲けたお金も買ってくれた人に返金しちゃったしね」
梨子「おまけに学校もボロボロになっちゃって…」
ダイヤ「皆さん!お喋りしている暇があったら校内の片づけを手伝って下さい!」
千歌「は〜い…」 曜「そういえば花丸ちゃんとルビィちゃんは?」
ダイヤ「二人なら沼津に」
ダイヤ「クラスメイトの方に会いに行く…とか言っていましたわ」 ―某マンション―
ぴんぽーん
花丸「津島さ〜ん」
ルビィ「いますかー?」
花丸「授業のノートとプリントを届けに来たずら」
しーん…
ルビィ「いないのかな…?」
花丸「そんなことはないと思うけど…」 ルビィ『津島さ〜ん』
花丸『早く学校来るずら〜』
善子「うぅ…またあいつら来た…」
善子「…ここは居留守を使うわ」
どんどんどんどん!
善子「ひぃっ!」
善子「今時ドア叩くとか非常識すぎない!?」
花丸『いないの〜?津島さ〜ん!』ドンドン
ルビィ『ね、寝てるだけかもしれないよ』 花丸『とりあえずノートとプリントはここに入れておくずら』
ルビィ『それじゃあ行こっか』
善子「………」
善子「静かになったわね」
善子「…帰ったのかしら」そろーり…
がちゃ
花丸「あ〜やっぱり起きてたずら」
ルビィ「こんにちわ津島さん」
善子「なんでまだいるのよっ!?」 ルビィ「ルビィたちの作戦勝ちだね」
花丸「帰ったと思わせてドアを開けさせる作戦だったんだ」
善子「…私はまんまと引っかかったっていうのね」
花丸「それじゃあお邪魔しま〜す」
ルビィ「わぁ…可愛い置物がある!」
善子「ちょっと!?勝手に上がらないで!!」 ―善子の部屋―
ルビィ「すごいお部屋…」
花丸「黒づくしずら〜」
善子(クラスの子を部屋に上げるなんて想定外よぉ…)
善子「余計なものに触らないでよね…」
ルビィ「あ!花丸ちゃんこれ見て!」
善子「言ってるそばから!?」
ルビィ「>>388だよ!」
花丸「こんなもの持ってるなんて津島さんはすごいずら〜」 善子「か、返して!」
ルビィ「ご、ごめんなしゃい…」
花丸「大事なものなんだね…」
善子「…だ、大事って程でもないわ」
善子「それはヨハネが神の御使いであった証…でも」
善子「この穢れた大地に堕とされたときに、そのメビウスの輪は扱えなくなったのよ」
ルビィ「じゃあルビィが使ってもいい?」
善子「そ、それはダメ!」
花丸「どうして?」
善子「>>391」 ルビィ「ぴぎっ!?それって死…」
善子「ええ、一瞬にして神の御許に還ることになるわ」
ルビィ「る、ルビィ…これいらない…」
善子「フフッ賢明な判断ね…」 花丸「まあおふざけはこのくらいにして」
善子「おふざけじゃなーいー!」
花丸「津島さん、どうして学校に来ないの?」
善子「うっ…!」
ルビィ「うん、みんな心配してるよっ」
花丸「少しでもいいから元気な姿を見せてあげてほしいずら」
善子「…行けるわけないじゃない」
善子「だって私…入学早々>>394しちゃったのよ!」 花丸「そういえば…」
ルビィ「そんなこともあったかなぁ…」
ほわんほわんほわん…
善子「魔導領域形成…深淵なる闇との交信を開始…」
善子「邪悪なる大地よりいでし魔皇力を捧げる…」
善子「40%…50…60…まだよ…」
善子「80…90…くっ、足りん!かくなる上は我が魔力も捧げる!」
ぬぎぬぎ…ぱさっ 善子「…来た!120%!!」
善子「デモンズ・フィールド、始動!」
善子「我は堕天使ヨハネ!」
善子「冥府を統べる魔王っ!我が呼び声に応え参上せよ!」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…
ぽんっ!
善子「やった!召喚に成功したわ!」
>>398「ここは…?」 善子「あ、あなたが魔王?」
沙耶「いえ…?魔王、ではないですけど」
沙耶(この子はなんで全裸なんだろう)
善子「クックック…成程理解したわ!」
善子「私は呼び寄せてしまったのね…」
善子「宇宙(そら)からの侵略者をっ!!」 コツコツコツ…
善子「!!」
沙耶「誰かの足音がしますね」
善子「なんですって…ふ、服着ないと!!」
通りすがりの生徒「あっ」
善子「えっ」
沙耶「おっ」
きゃあああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!?! 善子「……もう学校なんかいけなーい!」
ルビィ「うゆゆ」
善子「あんたたちにわかるの?!」
善子「私はこれから三年間『全裸で女の子に迫る露出狂レズ』と言われて過ごしていくのよ?!」
花丸「違うずら」
善子「へ?」
花丸「津島さんは『素っ裸でグロ肉と対話するやべーやつ』と呼ばれているずら」
善子「」 ルビィ「そういえばその召喚した女の子?はどうしてるの?」
善子「知らない…あのあと無我夢中で家に帰ったんだもの」
善子「元気にしてると良いわね」 善子「とにかくこのままじゃ学校には行けないの!」
ルビィ「みんなそこまで気にしてないと思うけど」
花丸「…なるほど、イメージを払拭したいと?」
善子「そ、そうね」
花丸「なら方法はひとつしかないよ!」
花丸「古い印象を拭い去るには、新しいイメージで塗り替える!」
善子「国木田さん…!」
ルビィ「ルビィも手伝うよ!」
善子「黒澤さん…!」 善子「そうね、私、自信が湧いてきた!」
善子「二人とも、私のニューイメージを浸透させる手伝いをしてちょうだい!」
花丸「もちのろんずら」
ルビィ「うゆ!」
善子「とは言ってみたものの…どんな風にしたらいいの?」
花丸「みんなに話しかけてもらえるようなフレンドリーな感じがいいよね」
ルビィ「>>407してみるとか?」 善子「人類堕天計画…ですって!?」
ルビィ「うん!津島さんの堕天使の魅力でみんなをトリコにしちゃうんだよ!」
善子「みんなを…ヨハネの魅力で…?」
ルビィ「花丸ちゃん、良いよね!」
花丸「仏教的にはNGだけど…津島さんのためなら全然OKずら!」 善子「手始めにあなたたちを私のしもべ…リトルデーモンにしてあげるわ」
ルビィ「やったあ!」
花丸「じゃあ、これから名前で呼んでもいい?」
善子「えっ…す、好きにしなさい」
花丸「善子ちゃん!」
ルビィ「善子ちゃん!」
善子「ふぇ…ぁ、あなたたち……!」
ルビィ「これからもよろしくね、善子ちゃん!」
花丸「布教がんばるずら!」
善子「うんっ!」 ―数日後―
ダイヤ「最近校内で妙な集団が台頭しているようなのですが」
ルビまる「……」
ダイヤ「皆さん何か存じ上げませんか?」
曜「堕天使のヨハネちゃんですよね」
千歌「一年生なのにすごい人気だよねー」
梨子「ミステリアスな美少女…いい…」 ダイヤ「一年生の二人は何か知りません?」
ルビィ「るるるるるルビィなんにもしらないよ」
花丸「ひゅ…ふゅ〜ふゅ〜」
ダイヤ「口笛、吹けていませんわよ…」 ダイヤ「何か知っているのですね?」
ルビィ「善子ちゃんは悪い子じゃないもん!」
花丸「そうずら、善子ちゃんのおかげで浦の星の知名度もぐんぐん伸びてるずら!」
パソコンスッ
曜「『巷でカルト的人気を誇る堕天使系アイドル津島ヨハネとは?』…」
梨子「Yahooニュースのトップ記事だよ、これ…」
花丸「さらにこれ!」カチカチッ
千歌「ツイッターの公式アカウントのフォロワー数500万人突破?!」
花丸「善子ちゃんは浦の星の廃校を救う救世主なんだよ!」
ルビィ「うゆ!」 がららっ
善子「あら、こんなところにいたのね…ルビィ、花丸」
曜「ヨハネちゃんキタ━(゚∀゚)━!」
梨子「あの、サインください!」フンス
善子「いいわ」スラスラ
曜「梨子ちゃんずるい!写真いいですか?!」
善子「構わないけど…私の魔力が強すぎてカメラが壊れてしまわないかしら」
曜「ヒューッ!イカス!」パシャパシャ ダイヤ「向こうから来て頂けるなら好都合ですわ」
ダイヤ「あなたが津島善子さんですわね」
善子「善子とは世を忍ぶ仮の名…我が真の名はヨハネ」
ダイヤ「どっちでもいいですが…その破廉恥な恰好はなんですの?」
善子「堕天使の正装よ」
ダイヤ「おだまらっしゃい!!!」
善子「ひっ」 ダイヤ「校内では必ず制服か、あるいは校内の活動で認められた服装をするようにと校則で決まっているのです!」
善子「うるさいわね!あんた何者よ!」
ダイヤ「わたくしは黒澤ダイヤ、生徒会長です!」
善子「へ…黒澤って……」
ルビィ「うちのお姉ちゃんがごめんね……」
ダイヤ「それだけではありませんわ!」
善子「まだあるの?!」 ダイヤ「校内で勝手に布教まがいの活動をして、生徒をたらしこんでいるそうね?」
善子「だって…ヨハネがあんまりチャーミングだから…」
善子「私がいくら堕天使でも、下界の人間には眩しすぎるのね…」
ダイヤ「ふざけるのも大概になさい!」
善子「ひえーっ!?」
ダイヤ「あなたがどれほどの人気か知りませんが!」
ダイヤ「これ以上学校の風紀を乱すようならわたくしが教育的私導を下します!」 善子「はっは〜ん、わかったわ!」
善子「アナタ、大切な妹を私に奪われて嫉妬しているのね?」
ダイヤ「そっそんな訳ありませんわ!?」
善子「でも気にする必要はないわ」
ダイヤ「はぁ?」
善子「アナタもルビィと同じように私のリトルデーモンになってしまえばいいの」
ダイヤ「リトル、デーモン…」
善子「ええ…姉妹で同じ主人に忠誠を誓うの」
善子「そうすればずっと一緒にいられるじゃない…」
ダイヤ「ルビィ…」 善子「私はいずれすべての人類を堕天させる」
善子「世界にはびこる苦しみから…皆を救ってあげるわ!」
善子「当然廃校の危機もね」
梨子「スケールが大きすぎる…」
曜「これが堕天使の力なのか…」
善子「手始めに浦の星の全生徒、全職員を堕天させるわ」
善子「人類堕天計画の最初の楔を打ち込んでやるのよ!」 曜「ヨハネちゃんなら、浦の星の廃校を救ってくれるよ!」
梨子「うん!千歌ちゃんもそう思わない?」
千歌「………」
梨子「…千歌ちゃん?」
千歌「ねぇ善子ちゃん」
善子「ヨハネよ。なにかしらリトルデーモン」
千歌「>>422」 千歌「善子ちゃん、歌もすっごく上手なんでしょ?!」
千歌「わたし、歌を聴いてみたいの!」
善子「ヨハネの歌ですって…なんて恐れ知らずなのかしら…」
善子「いいわ…特別に聴かせてあげる」
千歌「うん!」
善子「曲は…>>425」 善子「ミュージックスタート!」
♪〜
善子「♪嬉しい?愛しい? 世界一」
善子「♪ハッピーな恋〜」
♪〜
善子「♪つかまえて ぎゅっと」
善子「♪もっと 私を見て…」
善子「♪Loveで接近 だって大好き」 曜「Fooooooooooo!!!! 」
梨子「あぁ^〜」
千歌「善子ちゃん最高だよ!」
善子「あなたたちも一緒に堕天…しない?」
ようちかりこ「うおおおおおお!!!」 こうして浦の星女学院は公認アイドルとして津島善子を全面的にバックアップ。
世にも新しい堕天使系アイドルは、若者を中心に瞬く間に爆発的人気を獲得し一躍大スターに。
そして津島善子を支える全世界のリトルデーモンたちからの寄付により浦の星は新たにアイドル養成専門の学科コースを設立。
ヨハネに憧れる世界中のティーンエイジャーがこぞって殺到したことで廃校問題はほぼ解決し、浦の星の存続は半ば確定的なものになりつつあった…。 ――――――――――
千歌「ちょっと待って!」
梨子「どうしたの千歌ちゃん」
千歌「これっておかしくない?」
曜「なにがさ」
千歌「善子ちゃんばっかりズルくない?!」 梨子「でも学校存続が決まったのは善子ちゃんのおかげだし…」
曜「そうだよ!千歌ちゃんだってそれを望んでたじゃん」
千歌「それとこれとは別だよ!」
千歌「わたしが輝きたいんだよ!」
曜「本音が出たね」 千歌「梨子ちゃんも曜ちゃんも日和り過ぎ!」
千歌「このまま後輩のバーターで終わっていいの?」
梨子「千歌ちゃんその言い方はちょっと…」
千歌「決めたよ!わたしが善子ちゃんを引きずり下ろす!」
曜「えぇー…」
梨子「無理でしょ、というかやめてよ」
千歌「やめない!」 千歌「というわけで勝負だよ善子ちゃん!」
善子「千歌さん…リトルデーモンの分際で叛逆を企てようなど愚かな…」
千歌「わたしが勝ったら善子ちゃんには堕天使引退してもらうからね!」
善子「構わないわ、その代わり千歌さんが負けたら>>434してもらうわよ」
千歌「望むところだよ…!」 千歌「ぐっ…善い子すぎる…」
梨子「向こうの方が人間がよっぽどできてるよ」
曜「こりゃ千歌ちゃんに勝ち目はないね」
千歌「ち、チカには転んでもただじゃ起きないど根性があるもん!」
梨子「自分で言うか!」 千歌「いいから曜ちゃん梨子ちゃんはそこで見てて!」
千歌「勝負内容はこっちが決めるからね!」
善子「いいわよ」
千歌「でもすぐ負けたら悔しいから七番勝負で」
曜「姑息か!」
――――――――――
曜「さあ世紀の対決が今まさに始まりました!」
曜「七つの戦いを制し、勝利の栄冠を掴みとるのはいったいどちらなのでしょうか!?」
曜「実況は私、渡辺曜!解説は…」
ルビィ「がんばルビィ!こと黒澤ルビィでお送りします!」
曜「なおこの放送は全世界90の国と地域で中継生放送しております!」 曜「今回の勝負はここ、内浦湾海上に設けられた特設フロートよりお送りしておりますが」
ルビィ「リトルデーモンの皆さんありがとうございます」
曜「空は雲ひとつない快晴、絶好の水泳日和であります」
ルビィ「わぁ!カモメしゃん!」
曜「会場には約1万人のリトルデーモンたちが、主の入場を今か今かと待ち構えております!」
ルビィ「内浦にこんなに人がいるの初めてだよぉ」 曜「おっとここで両選手の入場だぁ!」
善子「ヨハネ、降臨…!」
千歌「えへへ、どもども〜」
わあああああああああああ!!!!!
曜「一気に会場のボルテージが最高潮になりました!」
曜「そしてさんさんと降り注ぐ太陽の熱量…!」
曜「会場に満ち満ちる熱気はさながら地獄のボルケーノだぁぁぁ!!!」
わあああああああああ!!!!!
ルビィ「よ、曜さん気合い入ってますね…」 曜「それでは僭越ながら、私から両選手の紹介をさせていただきます」
曜「まずは赤コーナー!」
曜「皆様ご存知、沼津に、いやこの地球に舞い降りた伝説の堕天使!」
曜「ヨハネこと津島善子!」
わあああああああああ!!!!!
善子「はぁい、ヨハネよ」
曜「デビューから瞬く間に名を轟かせ、世界を地獄に叩き落とした罪深き堕天使…」
ルビィ「普段はクールでカッコいいけど、実はみかんがニガテだったりするの」
曜「なるほど…ミステリアスでありながらキュートな女の子らしさも兼ね備えているんですね」
曜「くぅ〜!この短い時間では堕天使ヨハネの魅力は語り尽くせません!」 曜「対する青コーナーには…」
曜「内浦のエマ・ワトソンこと、高海千歌!」
わあああああああああ!!!!!
千歌「わたし、輝きたい!!」
曜「今回ヨハネに挑戦状を叩きつけた命知らず」
曜「私の幼馴染でもあります」
曜「実況のルビィちゃん」
ルビィ「うゆ」
曜「実はリトルデーモンの中には千歌ちゃんファンもいるというのは本当でしょうか?」
ルビィ「善子ちゃんのPVにルビィたちも映ってるからね」
ルビィ「『ヨハネ様の後ろにいる娘たちは何者?』って問い合わせも結構多いんだぁ」
曜「高海千歌、内浦が誇るぱいぱいでかみかん」
曜「向かうところ敵なしの最強堕天使ヨハネを倒すことができるのでしょうか?!」 曜「それでは二人に試合前の意気込みを聞きたいと思います」
梨子「は、はいっ、レポーターの桜内梨子です」
梨子「まずはヨハネちゃんから」
善子「はぁい、リトルデーモンのみんな」
善子「今日はわざわざ私の応援に来てくれてありがとう」
<うおおおおおお!!!
<ヨハネー!!! 善子「テレビの前のリトルデーモンたちも応援よろしくね」
梨子「勝つ自信はありますか?」
善子「さぁどうかしら?大切なお友達と争い合うのは心苦しいけど…」
善子「だからって手を抜いたりはしないわ!」
梨子「自信たっぷりのコメントいただきました!」
梨子「次は千歌ちゃん!」 千歌「みなさーん!こんちかー!」
<こんちかー!
千歌「おお、私のファンもいるもんだね」
梨子「千歌ちゃん、自信のほどは?」
千歌「当然あるよ!」
千歌「今日はリトルデーモンのみんなをチカのファンに変えちゃうからね!」
梨子「千歌ちゃんから強気の発言が飛び出しました!」 曜「二人のコメントをいただいたところで、次に移りたいと思います」
曜「大会実行委員会の黒澤ダイヤ生徒会長から、勝負内容の発表です!」
ルビィ「うゆゅ…おねぃちゃ…」
ダイヤ「それでは最初の種目を発表いたします」
善子「フフッ」
千歌「ごくり…」
ダイヤ「最初の種目は『可愛いものだけで山手線ゲーム』です!」
わああああああああ!!!! ルビィ「お姉ちゃんも考えたね」
曜「第一の関門はかわいさ対決といったところでしょうか」
ルビィ「知識や常識力も試されるところだね」
曜「この勝負、先に言葉が詰まったほうが失点となります」
曜「さあ運命の第一戦、先に勝利を掴むのはどちらか!」 花丸「よーい…はじめ!」
カーン!
曜「今回審判を務めますのは国木田花丸ちゃんであります」
ルビィ「花丸ちゃんとルビィは幼馴染なんだぁ」
千歌「わたしから行くよ…うさぎ!」
善子「黒猫!」
千歌「いちご!」
善子「さくらんぼ!」
千歌「ショートケーキ!」
善子「マカロン!」
曜「続いている続いているぞ、これはなかなかの接戦か!」
ルビィ「可愛いものというかおいしいものになってるビィ」 千歌「アイス!」
善子「ポンデリング!」
千歌「みかん!」
善子「鳩サブレ!」
千歌「もみじ饅頭!」
曜「両者、スイーツが続いているが審判は止めません!」
ルビィ「花丸ちゃん的に可愛いとおいしいはイコールなんだね…」 善子「えーと…○ッキーマウス!」
千歌「キ○ィちゃん!」
善子「くまのプ○さん!」
千歌「ム○ミン!」
善子「う…えーっと…」
曜「おおっと!ここで堕天使ヨハネが詰まった!?」 曜「このままでは挑戦者に勝ちを譲ることになるぞ〜!?」
ルビィ「善子ちゃんがんばルビィ!」
善子「えーっと…えーっと…」ちらっ
千歌「ふふん…」
善子「………>>463」 千歌「へぇっ///?!」
善子「さ、さぁ!次はあなたの番よ///!」
千歌「よ…善子ちゃん///」
善子「///〜っ!!」
曜「なんだこのかわいい生き物たち」
ルビィ「かわいい女の子たちが、かわいい言葉を交わしあって、かわいい表情をする…」
ルビィ「まさにかわいさの暴力」
ルビィ「ここにキマシタワーを建てましょう」
曜「お、おう」 曜「さぁ審判のジャッジは!」
花丸「ドロー!」
曜「両者続行不能により、引き分けの判定となりました!」
花丸「善子ちゃんも千歌さんもかわいかったずら〜」
曜「二人の尊い掛け合いにより、会場の熱量もますます熱さを増しております」
曜「ここで休憩を挟みます」 曜「それでは休憩を挟みまして、勝負は第二ラウンドに突入いたします」
ダイヤ「第二試合は…『愛してるゲーム』対決です!」
曜「解説のルビィちゃん、『愛してるゲーム』というのは?」
ルビィ「一時高校生を中心に流行った遊びだね」
ルビィ「仲良しさん同士で対面して、お互いに愛の言葉をささやきあうの」
曜「ふんふん…」 ルビィ「たとえばこんなふうに…」すっ
曜「え…ルビィちゃん近」
ルビィ「『曜さん💕』」
曜「?!?!」
ルビィ「『すき💕あいしてます💕』」
曜「え?!ぁ…うへぇ…///」
ルビィ「『曜さんも💕ルビィに言って💕』」
曜「ぇ…ぃゃ…はずかし…///」
ルビィ「…とこんな感じで、先に照れたら負けになります」
曜「な、なるほどぉー……///」 曜「そ、それでは両選手の準備も整ったようであります!」
千歌「は、恥ずかしいなぁ…」
善子「私にかかればこのくらい大したことないわ…たぶん」
花丸「れでぃせっつ…ふぁいっ!」
カーン!
曜「開始の鐘が鳴りました!」 善子「『千歌さん…』」
曜「おおっとヨハネが先手をとる!」
善子「『ぁ…愛してるわ…』」
曜「堕天使ヨハネの口から愛の言葉が飛び出した!」
うおおおおおお!!!
曜「もうただそれだけで会場は大盛り上がりでございます!」 曜「続いて高海千歌の反撃であります、どう出るか」
千歌「『チカも…』」
千歌「『でもね…チカのほうがもっともーっと…』」
千歌「『善子ちゃんのこと、愛してるよ?💕』」
曜「Foooooooo!!!!」
曜「俯きながらの上目遣い!」
曜「これが内浦のエマ・ワトソンの実力なのかー?!」 善子「『フフッ、それはどうかしら』」ぐいっ
千歌「あっ///」
善子「『私の堕天使の愛は…地獄の業火に匹敵する』」
善子「『私の愛で…たっぷり溶かしてあげる』」
曜「ヨハネがここで体をぐっと近づけて愛を囁く!」
ルビィ「体を密着させるのはレベルが高いですね」
曜「ルビィちゃんこれはOKなのでしょうか」
ルビィ「照れさせたら勝ちだからボディタッチでもなんでもありだと思うよ」 善子「////」
千歌「『愛してるよ善子ちゃん…』」
千歌「『チカ…善子ちゃんのこともっと好きになっちゃう…💕』」
善子「////〜っ?!」
曜「高海千歌、ヨハネの接近を逆手にとって耳元でささやく!」
曜「はたしてヨハネは脳をとろかすこのウィスパーボイスに敵うのでありましょうか?!」 善子「千歌さんっ!」
千歌「はぇ///」
曜「ヨハネ、千歌ちゃんの顔に手を添えた!」
善子「ヨハネ…ううん…津島善子は…千歌さんのことを…」
千歌「////」
善子「世界で、宇宙で一番、愛してるっ!💕」
曜「お互いの吐息がかかるほどの距離で渾身の一言!」
曜「はたしてどうなるんでありましょうか?!」 千歌「善子ちゃん…💕////」
善子「千歌さん…💕////」
曜「おぉ?!両者そのまま顔を寄せていく〜?!」
曜「って!?これじゃMK5、マジでキスする5秒前になっちゃうよぉ!?」
ルビィ「キース!キース!キース!」
善子「千歌さん…っ💕///」
千歌「んっ……💕///」
曜「うわああああ!!!見たいけど見たくな〜い!」 花丸「そこまで!」
ちかよし「!!」
花丸「勝者、津島善子!」
うおおおおおお!!!!!
曜「あ…危なかった……」
ルビィ「ちぇ、花丸ちゃんいいとこで止めに入るね」
曜「ジャッジにより第二試合勝者は…」
曜「堕天使ヨハネであります!」
わあああああああああ!!!!! 曜「リトルデーモンたちの熱も冷めきらぬまま、第三試合の内容がダイヤさんより発表されます!」
ダイヤ「第三試合は『ベイブレード』対決です!」
曜「ベイブレードといいますと」
ルビィ「早い話がベーゴマですね」
ルビィ「お姉ちゃんの趣味だと思います」 曜「今日のこの日のために、二人が選んだベイブレードはいったいどんなものなんでしょうか」
善子「クックック…私はこれよ>>481」
千歌「チカは>>482!」 曜「解説のルビィちゃん」
ルビィ「はいっ、解説がんばルビィ!」
ルビィ「善子ちゃんが操るはドラシエル、防御型のベイブレード」
ルビィ「攻撃的でもなければ変に飛び跳ねる色気もないけど」
ルビィ「どっしりスタジアムに居座る堅実さはベテランも納得の強さだね!」
ルビィ「その代わりめちゃくちゃ重いよ」 ルビィ「対する千歌ちゃんのベイはフラッシュレオパルド2」
ルビィ「先代にあたるフラッシュレオパルドは攻守に秀でたバランス型だけど…」
ルビィ「フラッシュレオパルド2ではN極マグネコアを採用」
ルビィ「ベイそのものがスタジアムと引き合うことで安定性が増して防御が伸びてるよ」
ルビィ「そのかわり軸の摩擦が大きくなったからスタミナが犠牲になったの」
ルビィ「先代が優秀だっただけに評価は分かれるところだね」 曜「両者ともに安定性重視の防御型ですが、なにか理由があるんでしょうか?」
ルビィ「たぶんこのステージが海の上にあるからじゃないかなあ」
曜「なるほど、波で揺れやすいもんね」 曜「さてそろそろ第三試合開始いたします」
曜「挑戦者の千歌ちゃんそろそろヨハネから一点もぎ取りたいところではありますが」
花丸「両者構えて!」
善子「………」
千歌「………」
曜「さあ全世界が固唾を呑んで見守ります第三戦」
曜「勝利の女神が微笑むのはいったいどちらなのでしょう!?」 ちかよし「ゴー…」
ちかよし「シューッ!!」
曜「シューターからベイが勢いよく解き放たれました!」
ルビィ「どっちもディフェンス型だから真ん中に寄っていくね」
曜「ふたつのベイブレードが中心を奪い合うようにぶつかり合っております!」
曜「これはスタミナ勝負になりそうかー?!」
千歌「そうはいかないよ!>>488」
曜「おっと千歌ちゃんのベイブレードには何かギミックがあるようだ?!」
善子「こっちだって隠し玉があるのよ!>>489」
曜「堕天使ヨハネもただでは起きない!」 曜「なんと両者のベイブレードが宙を舞ったー!!!」
曜「そして空中で激突!!」
ルビィ「ジャンプはうまく命中すれば一気に相手を倒せるけど…」
ルビィ「失敗すれば自分もバランスを崩すし、リカバリーがきかない」
ルビィ「まさに諸刃の剣なの!」
曜「さあ結果はどうだ?!」
>>491 善子「えっ」
千歌「あっ」
花丸「あー…」
曜「な…」
曜「なんということかー!!!」
曜「ふたつのベイブレードは互いに弾き合い場外にドロップアウト!」
曜「その勢いのまま波間に消えたー!!!」
ルビィ「まあ当然といえば当然かなぁ…」 曜「審判の判定は?」
花丸「…ドロー!」
曜「引き分け!またも引き分けです!」 曜「七番勝負も折り返し、四つ目の勝負となりました」
曜「これまでの戦い、互角の勝負が続いております」
曜「第一、第三試合はドロー」
曜「第二試合でヨハネが一点を獲得し、かろうじて一歩リード」
曜「未だ0点であります挑戦者の千歌ちゃん、ここで点を稼ぎたい!」
曜「それではダイヤさん、次の勝負の発表お願いします!」
ダイヤ「第四試合は…」
ダイヤ「『ババ抜き』です!」 ざわ…ざわざわ…ざわ…
ルビィ「ば、ババ抜き?!」
曜「これはいったいどういうことかー?!」
ルビィ「二人でババ抜きはちょっと厳しいんじゃ…」 ダイヤ「いいえ、ご安心を」
ダイヤ「二人でババ抜き対決をする秘策をちゃんと用意しております!」
曜「なんと!」
ルビィ「そ、それは……?」
ダイヤ「それは…」
ダイヤ「>>498」 羞恥心を刺激し! 先にリタイアしたほうが負け! ババを引いてしまう事に一枚脱ぐというルールを設けますわ! 花丸「ダイヤさんから、3枚のみの一発勝負という提案が出ましたが?」
千歌「いいよ!」
善子「神引きならぬ堕天使引き、見せてあげる!」
曜「両者気合い十分といったところでしょうか!」
曜「それでは第四試合始まります!」 曜「まずはじゃんけんで引く順番を決めます」
花丸「勝ったほうが先に引いてくださいね」
千歌「さーいしょはラブ♥??」
善子「さんさんサンシャインで」
ちかよし「じゃんけんぽん!」
千歌「あ、負けた」パー
善子「え?勝った?」ヨハネチョキ 花丸「カードを配るずら」
曜「最初に引くのは堕天使ヨハネ」
曜「千歌ちゃんが持っている2枚のどちらかがジョーカーですが…」
善子(啖呵を切ったはいいけど…私のラックの低さは天下一だし……)
善子(さっきのじゃんけんで運使いきったりしてないよね…)そわそわ 千歌「善子ちゃん来なよ」
善子「フフッ一発で決めてあげるわ」
善子(これかな…?)
千歌「从c*^ヮ^§ 」
善子(……いや、こっちかな…?)
千歌「从c*•_•§ 」
善子「……………」すっ
千歌「从c*^ヮ^§ 」ぱぁっ
善子「……………」すすっ
千歌「从c*•_•§ ……」 善子(ダメよヨハネ!これは真剣勝負なんだから!)ぶんぶん
善子(でも…千歌さんの純粋さを玩弄するのも心が痛むし…)
千歌「从c*•ヮ•§ ??」
善子(…ええい、ままよ!)
善子「フォールンエンジェルドローっ!」
善子が引いたのは>>504 善子「あー!やってしまったー!」
千歌「次はチカのばん!えいっ」すっ
善子「あっ」
千歌「やった!私の勝ち!」
花丸「勝者は千歌さん!」
うおおおおおお!!!
曜「千歌ちゃんが一点獲得、これでヨハネに追いついたぞー!!」
善子「ち、千歌さんが悪いんだからね!!」
曜「後半戦に突入する前に休憩入ります」 更新しようと思ったがやっぱ寝るので
だれか保守たのむわ (*> ᴗ •*)ゞ `¶cリ˘ヮ˚)| えっ!? ほもあいしていいの? └(*・ᴗ・*)┐┌`¶cリ˘ヮ˚)| ┘ほ・も・あい!ほ・も・あい!
――――――――――
曜「それでは第五試合まいりましょう!」
曜「両選手の再入場です!」
<うおおおおおお!!!
<ヨハネ様ー!
善子「暫しの別離…寂しくなかったかしら…?」
千歌「わぁー!後半戦もよろしくね!」
ルビィ「あっ、ふたりとも着替えてるね」
曜「浦の星指定の体操服、ジャージ姿であります!」 ダイヤ「続いての試合は『シャトルラン』ですわ!」
曜「ここにきての体力勝負となりましたが解説のルビィちゃん」
ルビィ「うゆ…ルビィは体力ないから…二人にはがんばってほしいなぁ」 曜「お、準備が整ったようです」
花丸「それでは位置について…」
善子「…やるわ!」
千歌「体力には自信あるよ!」
花丸「よーい…どん!」
曜「体力維持のため両者とも序盤は軽めの走り」
曜「ここから徐々にペースアップしていきます」
ルビィ「ルビィこの音楽聞いてるだけでいやになるよぉ…」 善子「はぁっ…はぁっ…」
曜「ヨハネ、快調な走りです」
ルビィ「善子ちゃん運動はそんなに得意じゃないはずだけど…どうかなぁ」
曜「美少女が汗を流す姿…たまらないでありますなぁ!」
ルビィ「曜さん…」 曜「千歌ちゃんのほうはどうかな?」
千歌「ふっ…はっ…」ゆっさゆっさ…
曜「これは……」
曜「ぱいぱいでかみかんだあーっ!!」
曜「皆さんご覧になりましたでしょうか?!」
曜「たわわに実った果実が上に下にと揺れて、いや暴れている!」
曜「梨子ちゃん(カメラ)もうちょいアップで撮って!」
ルビィ「曜さん……」
曜「いや、私はあくまでスポーツ選手として肉体の研究に余念がないだけだよ」 結果 コンマ=回数
千歌>>523
善子>>524 (*ー ᴗ ー*)ゞ で、>>523自分で取ったみたいだけどどう判定するんでありますか? 曜「千歌ちゃんの勝ちです!」
千歌「えっへへ、やった!」
ルビィ「陸上部でもないのにすごいです…」
千歌「う〜ん、毎日曜ちゃん梨子ちゃんに付き合ってるからかな?」
善子「ぜーっ…ぜーっ……もぉ無理ぃ……」 曜「ここに来て千歌ちゃんが一歩リードいたしました」
ルビィ「体力勝負は善子ちゃんには酷だったみたい…」
曜「ぜひとも第六試合でポイントをとっておきたいですね」
ルビィ「千歌ちゃんが次で引き離す可能性もあるね」
曜「となるとヨハネにもプレッシャーが掛かってくるわけですね」
ルビィ「次がスポーツじゃないことを祈るよ」
曜「ここでCM入ります」
エァセェヒィ〜〜スゥープゥァードゥラアァァ〜〜〜イ!! 曜「それでは次の勝負にまいりたいと思います。ダイヤさんどうぞ」
ダイヤ「次の勝負内容は『ポッキーゲーム』ですわ!」
うおおおおおおおおお!!!
曜「次の勝負、第六試合はポッキーゲーム!」
曜「会場のリトルデーモンたちもテンションマックスといったところか?!」
ルビィ「これはあれだね、第二試合のリベンジだね」
善子「ぽ、ポッキーゲーム…」
千歌「ひゃ〜…恥ずかしいなぁ」 曜「今回使用するのは正真正銘グリコのポッキー」
ルビィ「1966年発売、世界的にも有名なベストセラー商品なんだよっ」
ルビィ「そのポッキーを両端から食べ合っていく、一種の余興だね」
曜「これで勝敗は決するんでありましょうか」
花丸「準備はいい?」
善子「負けないわよ…」
千歌「チカだって!」
花丸「よーい!はじめ!」 曜「花丸ちゃんの合図と共に始まりましたこの勝負」
ぽりぽり…
曜「まずは両者様子見と言ったところか…ゆっくりと食べ進めていく」
善子(千歌さんの顔が近い…うう〜っ…///)
千歌(善子ちゃんきれいな顔だなぁ〜)
曜「ぉ、お互い見つめ合いながら食べていますね」
ルビィ「ふたりとも耳が真っ赤だよぉ」
曜「見てるこっちが恥ずかしくなってきた…」 曜「全世界1000万人のリトルデーモンが固唾を飲んで見守るこの勝負」
ぽりぽり…
善子(う〜っ…早く終わってぇ…///)
千歌(善子ちゃん早く食べてよ///)
曜「おっとここで先に動いたのは>>536!」 善子(いいえ!ここで勝たなきゃ後がない!)
ぽりぽりぽり…
千歌(ょ、善子ちゃんきたぁ…///)
ぽりぽりぽり…
善子(千歌さん?!なんで目つむるのよ///)
ぽりぽり…
千歌(あ…)
善子(当たっ)
💕ちゅっ💕
しーん…
わあああああああああああ!!!!!
曜「うおおおおおお!!!」
ルビィ「いぇぇぇぇぇぇい!!」
花丸「ずらあああああああ!!!」
梨子「メノ^ノ。^リ」
ダイヤ「|c||^.‐^||」 曜「さ、最後までいってしまったが…判定は!」
花丸「…善子ちゃん!」
曜「第六試合!勝者はヨハネ!」
曜「これで同点に並んだぁー!!!」 曜「さぁ長らく中継してきましたこの七番勝負もついに最後となってしまいました」
曜「ここまで得点は両者ともに2点ずつ」
ルビィ「次の試合でほんとに決着がつくわけだね」
曜「はたして堕天使ヨハネ、その漆黒の翼で逃げ切れるか」
曜「それともチャレンジャー千歌ちゃんがヨハネを引きずり下ろすのか」
曜「全世界のリトルデーモンが、その瞬間を待ち構えております」 曜「最後の試合内容が黒澤ダイヤ生徒会長より発表されます!」
ダイヤ「最終対決、第七試合は…」
ダイヤ「『鉄骨渡り』勝負です!」
ざわ…ざわ……
曜「鉄骨…渡り…?」
ルビィ「とんでもないのが来ちゃった…!」 曜「えー鉄骨渡りというのは、解説のルビィちゃん?」
ルビィ「文字どおり、鉄骨を渡って行くゲームだよ」
ルビィ「綱渡りの要領で鉄骨の橋を渡り、ゴールまでのタイムを競います」
曜「ほうほう」
ルビィ「ただし鉄骨の幅はゴールに近づくにつれてどんどん細くなっていくから要注意!」 花丸「千歌さん善子ちゃんこちらへどうぞ」
善子「ちょっと待って」
花丸「ずら?」
千歌「…なんでチカたちは階段を上らされてるのかな」
花丸「今回の鉄骨渡りは地上30メートルからお送りしますずら」
善子「先に言いなさいよ!」
千歌「命に関わるパターンだろこれぇ!」 曜「今回は安全面を考慮いたしまして…」
曜「命綱を装着して競技を行います」
ルビィ「二人には事前に生命保険にも署名いただいてるからね」
善子(え、あれそういうことだったの?!)
善子「あ、そうね、ぁ、案ずることはないわ」
善子「だってヨハネには堕天使の翼があるもの…」 曜「もし万が一落下した場合にもご安心ください」
曜「海中で待機している果南ちゃんがしっかりキャッチしてくれる手はずになってるので」
千歌「安心したようなそうでもないような」
曜「特設フロートの隣に設置されました鋼鉄製の4本のタワー」
曜「海面からの高さは約30メートル」
ルビィ「だいたい10階建てのマンションくらいあルビィ!」
ルビィ「世界に3億人ともいわれるリトルデーモンの皆さんからの投げ銭で建造しました!」 曜「そして2本ずつタワーの間に架けられた鉄骨…」
曜「長さは15メートル、走ればすぐに着く距離ではありますが…」
曜「柵などはいっさいございません」
曜「また進むにつれて徐々にその幅が狭くなっております」
曜「渡りきるのは簡単ではないぞ!」
ルビィ「ひぃぃ…ルビィだったら気絶しちゃうかも…」
曜「さて、二人の準備は整いましたでしょうかー?」 梨子「命綱をつけるね」かちゃかちゃ
千歌「うん」
梨子「もし落ちて宙吊りになっても暴れたりしないでね」
千歌「なんで…?」
花丸「それはね…ワイヤーが外れて…」
千歌「外れて…?」
花丸「ひゅー…」
善子「ぇ……」
花丸「……ぐしゃっ」
ちかよし「ひぃぃいぃいぃぃぃぃ!?」 梨子「もー、花丸ちゃん怖がらせ過ぎ!」
花丸「あぅ、冗談のつもりだったんだけど…」
千歌「えぇ…」
善子「ぉ、お脅かさないでよ!」
梨子「でももし踏み外したときは助けにいくまでじっとしてること」
梨子「わかった?」
ちかよし「」こくこく
花丸「準備おーけーずら!」
善子「こうなったらやってやるわよ!」
千歌「負けないよ…!」
曜「それでは両者スタート位置について…」
花丸「スタートずら!」ぱぁん こつ…こつ……
善子「……!」
千歌「………」
曜「両者ゆっくりと、慎重に鉄骨の上を進んでゆきます」
ルビィ「どうか事故だけは起きませんように…!」 千歌「…………!」
曜「おっと…これは」
ルビィ「千歌さんペース早い!」
曜「千歌ちゃん、意外にも好調です!じわじわとヨハネを引き離していく…!」 善子「くっ……」ブルブル
曜「ヨハネ、追い付きたいところだが足が震えている!」
曜「一度地上に落ちた堕天使は二度と大空に戻れないとでもいうのかー?!」 曜「だがまだ勝負は決していない!がんばれ千歌ちゃん!がんばれヨハネ!」
ルビィ「……え、え?」
曜「ん、どしたのルビィちゃん」
ルビィ「曜さんこれ…」ちょいちょい 曜「『悪いけどちょっとクジラと格闘してくる』…?」
曜「 『喧嘩売られて黙ってらんないよね』…」
ルビィ「果南さんからLINEです」
曜「果南ちゃーん!?」 こつ…こつ…
千歌(これなら…いける…)
千歌(わたしは善子ちゃんに勝つ!)
つるっ
千歌「あ」
千歌(しまった…でも命綱が)
がちゃん…
千歌「え、」
曜「あ…」
ルビィ「いや…!」
花丸「あぁ」
梨子「ちか、ちゃ…」
ダイヤ「そんな…!?」 善子「!?」
善子(千歌……っ?!)
善子(お…落ちた、の?)
善子「………ダメ…」
善子「そんなの駄目っ!」
かちゃかちゃ… 花丸「なにしてるの善子ちゃん?!」
梨子「命綱を外したらあなたも…!」
善子(私が…私が千歌さんを助ける…!)
善子「とうっ!」
ひゅーんっ…
花丸「善子ちゃぁぁぁぁぁぁん!?!」 善子(今は…これに賭けるしかない!)ギュッ
天使の輪っか「」
善子「我を追放せし蒼天の主人よ…」
善子「我が罪、決して赦されるものではない」
善子「なれど!」
善子「我が友の命を救うため、今一度…」
善子「我に翼を授けたもう!!」 天使の輪っか「」ピカー
善子「やった……!」
ばさぁっ……!
ひゅー………
千歌(今度こそ……駄目みたい…)
千歌(さよなら…みんな…)
ばさぁっ…ばさぁっ…
千歌(羽の音…?でも…鳥じゃないな…) ヨハネ「千歌ぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
千歌「へ……?」
がしっ ぎゅっ
ヨハネ「捕まえた…!」
千歌「よしこ、ちゃ…ん」
ヨハネ「ヨハネを置いて一人でいっちゃうなんて…」
ヨハネ「絶対…絶対許さないんだからね!」
千歌「善子ちゃん…」 <うおおおおおおおお!!
<ヨハネ様マジ堕天使!!!
曜「み…皆様、見えていますでしょうか」
曜「堕天使ヨハネは…まさしく天使でありました!」
ルビィ「天使だ…天使だよ!」
梨子「漆黒の天使…ね」
花丸「善子ちゃん…千歌さん……!」
ダイヤ「奇跡、とでもいうのでしょうか…」 ばさっ…ばさっ…
ヨハネ「よっ、と」
千歌「わぁっ」
ヨハネ「無事?怪我してないわよね?」
千歌「うん、善子ちゃんのおかげ」 梨子「千歌ちゃん!」
花丸「善子ちゃ〜ん!!」
千歌「みんな…」
曜「なんともなくて本当によかった…」
千歌「心配かけてごめんね」 ルビィ「善子ちゃんその羽…」
ヨハネ「フッ…これがヨハネの真の姿よ」
ルビィ「かっこいい!」
ダイヤ「新月の夜空のような真っ黒な翼…綺麗ですわ」
ヨハネ「褒めてくれてありがとう。でも…」
天使の輪っか「」ピシッ…
ヨハネ「もう限界のようね」 千歌「あ…」
曜「羽根が…」
善子「そんな残念そうな顔しないで」
善子「ヨハネは堕天使なんだもの」
善子「今回は特別だったってこと」 ルビィ「あ、あのっ」
梨子「どうしたのルビィちゃん」
ルビィ「これって…この勝負ってどうなるんでしょうか?」
千歌「一応、先に踏み外したのはわたしだし…」
花丸「じゃあ善子ちゃんの勝ち?」
善子「そんなのどうだっていいじゃない」 善子「私、もう決めたの!」
千歌「決めた…って?」
善子「会場のリトルデーモンたち!」
善子「そして画面の前のリトルデーモン!」
善子「よーく聞いておきなさい!」 善子「今日、この日をもってヨハネは…」
善子「普通の女の子に…津島善子に戻ります!」
千歌「え……」
「「「えええええええええええええ!?!」」」
ルビィ「ょ、善子ちゃんが…?」
ダイヤ「そんなこと勝手に決めないでくださいまし!」
花丸「善子ちゃんにはこれからもっと浦の星のために頑張ってもらいたいのに」 善子「うるさいうるさ〜い!」
善子「だってみんなのヨハネのままじゃ…」
善子「…千歌と一緒にいられないんだもん」もっぎゅー
千歌「え///」
善子「だ、ダメだった…?」
千歌「……ぃぃょ///」
善子「あ、でも千歌の前だけでなら…」
善子「ヨハネになっても…いいのよ?」
ダイヤ「あら^〜」
梨子「やったわ。」 善子「そういえば私が勝ったときの約束…」
善子「忘れてないでしょうね?」
千歌「覚えてるよ」
善子「さっそくその権利、使わせてもらうわよ!」
千歌「な、何するの…?」
善子「ん〜…まだナイショ!」
千歌「えぇ〜教えてよ〜」
善子「悪いようにはしないから!さ行きましょ!」
花丸「恋の始まりはいつでも突然」
花丸「戦う間に生まれることもあるってことかな…」
ルビィ「とりあえず堕天使編、終わルビィ!」
ダイヤ「そこ!会場の撤収を手伝いなさい!」
ルビィ「ぴぎぃ?!」
花丸「ずらぁ…」 堕天計画って適当に書いたのにここまで書いてくれて本当に感謝 花丸「ん〜、くじらのお肉最高ずら〜」もぐもぐ
果南「ははっ、花丸はほんとおいしそうにご飯食べるよね」
梨子「鯨の大和煮って缶詰でしか食べたことなかったけど…お家でもできるんですね」
果南「あとで作り方、教えてあげるよ」
ルビィ「でもこんなにいっぱい食べたら太っちゃったりしないかなぁ…」
曜「大丈夫!鯨は脂肪分が少なくてヘルシーだからね!」 善子「ち、千歌!」
千歌「ん〜?」
善子「はいっ…ぁ…あ〜ん…///」
千歌「はむっ…もぐもぐ」
果南「お味はどう?」
千歌「おいしい!」
善子「と、当然よね!ヨハネが食べさせてあげたんだもの!」
果南「作ったのは私なんだけど…まいっか」
果南「こういうのは気持ちが大事、だもんね」 聖良「でも、突然連絡が来てビックリしました。『鯨を仕留めたから捌いて』だなんて…」
果南「私が捕って、聖良が捌く。いいコンビじゃない?」
ダイヤ「わたくしは?」
果南「ダイヤは座ってていいよ」
ダイヤ「何ですのその扱いは!?」 果南「っていうかダイヤは働きすぎ。少しくらい休んだほうがいいよ」
ダイヤ「そうはいっていられません!学校存続が確定して、仕事が山積みですのよ!」
花丸「マルも書類整理とかお手伝いしてるんだけど…大変ずら…」
ダイヤ「果南が早く復学して、わたくしの仕事を手伝ってくれれば楽もできますけどね」
果南「えー…頭脳労働はパスしたいかなん」 千歌「ふふふっ…」
善子「どうしたの急に…?」
千歌「こうしてみんなで集まって同じテーブルを囲んでるって、素敵だなって」
善子「私は千歌と一緒にいられたらそれで十分なんだけど…」
千歌「もちろんよっちゃんも一緒がいいよ」
千歌「でもね、それだけじゃない」 千歌「今まで学校を救うためにいろんなことやってきて…」
千歌「辛いこともあって、たくさんの難しいことにぶつかったりして…」
千歌「でも、それがすっごく楽しかったの」 千歌「それで…気づいたんだ」
千歌「大切な仲間と出会って、私たちだけのかけがえのない思い出を残すこと―」
千歌「わたしが求めてた輝きって、そういうものだったのかもしれない」
善子「…私も、今がすごく楽しい」
千歌「善子ちゃん…」
善子「それは…あなたのおかげよ、千歌」 曜「ヨーシコー!」
ちかよし「わぁっ!?」
善子「ちょっと曜!今いいところだったのに!」
曜「二人きりでいちゃいちゃとは感心しませんなぁ〜?」
梨子「何の話してたの?」
善子「リリーまで〜!」 千歌「…わたしね、みんなに伝えたい」
曜「何を?」
千歌「わたしの感謝の気持ち。『ありがとうございます』って」
梨子「千歌ちゃん…」
曜「それはこっちの台詞だよ」
千歌「曜ちゃん…?」
梨子「私も…ううん、私たちも」
千歌「みんな…!」 梨子「確かに千歌ちゃんは、不器用で、無鉄砲で…」
曜「いつも私たちを振り回して!」
ルビィ「は、恥ずかしいこともさせられたし…///」
花丸「正直、無茶苦茶だったずら」
ダイヤ「本当…迷惑でしたわ」
千歌「うう…反省してます」
梨子「でも」
梨子「千歌ちゃんのおかげで…みんなの思いが繋がった」
聖良「私たちの思いを受け継いで…」
果南「そして、成し遂げてくれたね」 千歌「違う…わたし、ひとりじゃなんにもできなくて…」
千歌「みんながいなきゃ…浦の星は…」
曜「そんなことない!」
千歌「よーちゃん…」
曜「千歌ちゃんがいなかったら…私たちは多分、ここにいなかった」
曜「別々の道を歩いてた私たちをひとつにしてくれたのは…」
曜「千歌ちゃんなんだよ!」 ダイヤ「さあ皆さん、準備はよろしいですね?」
曜「せーの!」
『ありがとう!千歌ちゃん!!』
千歌「うんっ……!」
鞠莉「そうはいきマセーン!」
一同『!?』
花丸「誰ずら…?」
果南「…鞠莉」
梨子「え…この人が、マリーちゃん…?」 鞠莉「イェス!久しぶりデスね!」
聖良「…鞠莉さん、あなた今まで一体どこに…」
鞠莉「ン〜…それはヒ・ミ・ツ」
鞠莉「そんなことよりも!」
鞠莉「マリー抜きでtrue endingなんて…」
鞠莉「そんなの認められないわ!」 鞠莉「あなたたちには悪いけど…」
鞠莉「浦の星の存続…なかったことにしてもらうわ」
果南「ちょっと、勝手に何言ってんのさ…」
ダイヤ「そうですわ!あなたに何の権限があって?!」
鞠莉「Shut up!」 鞠莉「とにかく、これはもう決定事項だから…」
鞠莉「アナタたちはそこで大人しくしていることね」
バララララララララ…
鞠莉「…Sorry、迎えのhelicopterが来てしまいマシタ」
千歌「ま、待ってよ鞠莉ちゃん!!」
ダイヤ「まだ話は終わっておりません!」
鞠莉「Ciao〜!」
バララララララララ… 果南「鞠莉……」
梨子「一体どういうことなんだろう…」
千歌「鞠莉ちゃん…本気で言ってるのかな…?」
曜「とりあえず学校に行ってみよう!」 ―浦の星女学院・校門前―
千歌「着いた!」
梨子「あれ…校門の前に誰かいる?」
千歌「誰だろう…」
守衛A「………」
守衛B「………」 ダイヤ「見覚えのない方ですわね…」
善子「だ、誰よアレ…」
梨子「見て…銃を持ってる!」
善子「ど、どうせモデルガンでしょ…?」
ダイヤ「いえ、あれは実銃ですわね」
善子「ひぇえ…てゆーかなんでわかるのよ…」 果南「鞠莉の差し金だとしたら……小原家の犬か…」
ダイヤ「その可能性が高いでしょうね」
聖良「では、正面突破は厳しいですね…」
ダイヤ「聖良さん、裏門を確認してきていただけます?」
果南「え、多分もう抑えられてるんじゃない?」
ダイヤ「念のため、ですわ」
聖良「わかりました、皆さんはここで待っていてください」
善子「いや、生徒なんだからコソコソしなくても入れてもらえるんじゃないの?」
果南「蜂の巣になりたいなら行ってくればいいんじゃないかなん」
善子「」 千歌「鞠莉ちゃん…本気なのかな?」
千歌「本気で浦の星を…なくすつもりなの?」
曜「千歌ちゃん…」
梨子「だとしたら目的は何?」
千歌「果南ちゃんたち何か知らない?」
果南「さあね」
ダイヤ「鞠莉さんはわたくしたちにさえなかなか心を開いてくれませんでしたから…」 果南「でも…鞠莉はいつでも私たちより一歩先のことを考える。そういう子だよ」
千歌「じゃあ…何か考えがあって?」
ダイヤ「それは…わかりませんわね」
聖良「裏門、見てきました」
果南「ご苦労様、どうだった?」
聖良「駄目ですね、あっちも武装した見張りが数名」 千歌「ねぇ、本当に正門から入れないのかな?」
果南「やめたほうがいいね」
千歌「でも…鞠莉ちゃんは同じ浦の星の仲間だよ?」
千歌「仲間を傷つけるようなことするかな?」
ダイヤ「それは…」 果南「うん、可能性にかけてみるってのは嫌いじゃないよ」
千歌「果南ちゃん!」
果南「でも危険だから、行くのは私一人」
果南「ダイヤ、聖良…もしものときはみんなのことよろしくね」
ダイヤ「ええ」
聖良「」コク ――――――――――
果南「………」
守衛A「……止まれ」チャキッ
果南「は〜い」
守衛A「貴様…ここの生徒か?」
守衛B「………」
果南「そうだよ」
果南(なんかじろじろ見られてる……) 守衛A「悪いが学校はしばらく休校だ、お引き取り願おう」
守衛B「こちらレイブン1…侵入者の特徴は…」ツウシン
果南(もう一人…何処かと会話してるな…)
守衛A「聞いてるのか?」
果南「ああ、うん」
守衛B「…了解……」スッ
果南(あの手…何かのサイン?)
守衛A「…!」
守衛A「娘、動くなよ」
果南「はぁい」
果南(何が狙いなの…?)
キラッ…
果南(ん…校舎の屋上らへんで何か光っ)
バスッ バスッ
果南「」
どさっ…
ルビィ「ぴっ……!」
梨子「ぅ…撃たれ…」
千歌「果南ちゃ…むぐぅっ?!」
ダイヤ「しっ!声が大きいですわよ!」 守衛A「そっちにも誰かいるのか?!」
聖良「気づかれました、皆さん逃げましょう」
曜「でっでも果南ちゃんが」
ダイヤ「いいから早く!」
守衛B「……」ジャキ
バババババババ!!!
ルビィ「本当に撃ってきたぁ?!」
花丸「死にたくねぇずら〜!!」
善子「い〜や〜!!!」
――――――――――
ダイヤ「全員揃っていますか?」
梨子「はい…」
ルビィ「なんとか…」
聖良「追っては来ないようですね…」
ダイヤ「ひとまずは安心といったところでしょうか…」 梨子「千歌ちゃん…曜ちゃん…」
千歌「だ…大丈夫…」
曜「うん……」
梨子「無理しないで…辛いの、わかるから」ぎゅっ
曜「っ……」
善子「千歌…ヨハネがついてるからね…」ぎゅっ
千歌「よっちゃん…ぅっ…」 ダイヤ「果南っ……わたくしたちがいながら…!」
聖良「私たちは向こうの罠にまんまと引っ掛かったみたいですね…」
花丸「罠?」
聖良「ええ。果南も私たちも、正門の守衛に気をとられていましたが…」
聖良「その隙に屋上に配置されたスナイパーが果南の心臓を撃ち抜いた」
聖良「実に用意周到ではないかと」 ダイヤ「とにかく、果南を欠いてしまったのは痛いですわね…」
聖良「これは厳しい勝負になりそうです…」
――――――――――
果南「…………」
果南「……んっ…」
鞠莉「Goodmorning、果南❤??」
果南「鞠莉…」
鞠莉「相変わらずバケモノじみた生命力ね」
果南「どうも」 鞠莉「会えて嬉しいわ…果南…」
果南「私を生かしておいてどうするつもり?」
鞠莉「あぁ…そんな怖い顔しないで」
鞠莉「私は皆をunhappyにしようとか…そういう考えで行動してる訳じゃないの」
果南「じゃあ何なのさ」
鞠莉「教えてあげてもいいけど…、ひとつだけ条件があるわ」
果南「なに?」
鞠莉「私のものになって…果南」 果南「…やだ、って言ったら?」
鞠莉「果南の可愛い幼馴染…千歌と曜って言ったっけ?」
果南「鞠莉っ!!」
鞠莉「ンーまだ名前を言っただけよ?」
果南「二人に手を出したら…どうなるかわかってる?」
鞠莉「あら、どうするの?」
果南「鞠莉…お前を潰す……っ…!?」ガクッ 果南「ぅあ…っ…あ゛ぁ…!!」ズキッ
鞠莉「あーぁ、まだ安静にしてないと」
果南「ぃ……た…ぁっ…!」
鞠莉「いくらアナタの生命力がモンスターでも、粉々になった骨はそうそう治らないわよ?」
果南「鞠莉…ぃ…」
鞠莉「もう一度だけ聞くわ果南…」
鞠莉「マリーのものになってくれる?」
果南「………」 曜「千歌ちゃん…ちょっといいかな?」
千歌「うん……」
曜「隣…座るね」
千歌「………」
曜「……」
千歌「わたしのせいだ……」
千歌「チカがあんなこと言わなきゃ…果南ちゃんは……!」
曜「………」
千歌「果南ちゃ…んっ……!」
千歌「うぅ…ヒック…グスッ……」 曜「…じゃあさ、やめちゃおうか」
千歌「え……」
曜「辛いなら…逃げてもいいんじゃない?」
千歌「ょぅ…ちゃ…?」
曜「千歌ちゃんは今まで十分すぎるくらい頑張ってきたし」
曜「今逃げたって誰も文句は言わない」
曜「責めたりもしないよ」 千歌「………」
曜「このまま果南ちゃんとお別れするのも…」
曜「学校がなくなるのも…」
曜「…しょうがないんだよ」
曜「だって私たちにはもうどうしようもないもんね」 千歌「やだ……」
曜「……」
千歌「そんなのやだよ…!」
曜「………」
千歌「わたし…諦めたくない!」
曜「…そう言うの、待ってた」
千歌「曜ちゃん……」 曜「千歌ちゃんは…どうしたい?」
千歌「わたしは…果南ちゃんを助けたい!」
千歌「それで、学校も…浦の星も守りたい!」
曜「決まりだね」
千歌「うん……!」
――――――――――
ダイヤ「はぁ………」
ルビィ「お姉ちゃん…」
ダイヤ「ルビィ…もう遅いわ、早く寝なさい」
ルビィ「うん…お姉ちゃんも…おやすみ」
ダイヤ「ええ、おやすみなさい」
ルビィ「…ルビィ…お姉ちゃんに無理してほしくないよ」
ダイヤ「……わかってるわ」
ダイヤ「ふぅー……」
ダイヤ(鞠莉の考えがさっぱりわからない…もやもやしますわ)
ダイヤ(…果南……無事でいて…)
ダイヤ「ん……電話…」
ダイヤ「…鞠莉さんから?!」 鞠莉『Hello、ダイヤっ💕』
ダイヤ「鞠莉さん…あなたいったいどういうつもりですの!?」
鞠莉『Oops、電話口で叫ばないで、耳がおかしくなっちゃう』
ダイヤ「またはぐらかして!」
鞠莉『どうどう…落ち着きなさいよ。今日は用件があってかけたの』
ダイヤ「…なんですの?」
鞠莉『果南、まだ生きているわよ』
ダイヤ「果南が…?…よかった……!」
鞠莉『電話、代わるわね』 果南『ダイヤ…聞こえてる?』
ダイヤ「果南っ!怪我は?無事なんですのね?」
果南『ダイヤ…ごめん…』
ダイヤ「謝らなくてもいいですわ…あなたが無事ならそれで…」
果南『私…みんなにはもう会えそうにない』
ダイヤ「は………?」 果南『…ダイヤと話すのもこれが最後になりそうだよ』
ダイヤ「どうして…何を言ってますの?」
果南『みんなと過ごせて本当に楽しかったな』
ダイヤ「バカ言わないでくださいまし…こんな…!」
果南『あ、そうだ…千歌と曜に言っておいてくれるかな?』
ダイヤ「果南さ……っ……!」
果南『私の幼馴染でいてくれてありがとう』
果南『これからも元気でね…って』 ダイヤ「っ………」
鞠莉『…お別れの挨拶は済んだかしら?』
ダイヤ「鞠莉さん…ッ!」
鞠莉『そういうことだから、あなたたちとはもうサヨナラ』
鞠莉『あ、でも…』
鞠莉『別れの挨拶くらいは…できるかもね?』
ダイヤ「!」
鞠莉『じゃ、淡島ホテルの最上階で待ってるから』
鞠莉『Goodbye、ダイヤ』
鞠莉『…あなたたちと浦の星で過ごした時間…短かったけど、楽しかったわ』
ダイヤ「待っ……」
《通話を終了します》
ダイヤ「………」
翌日・夜明け前
善子「ふあぁ…こんな時間に呼び出して…」
梨子「鞠莉さんから連絡があったっていうのは本当なんですか?」
ダイヤ「ええ。皆さんに伝えた通りですわ」
聖良「十中八九、罠でしょうけどね」
千歌「だからって果南ちゃんを見捨てられないよ!」
曜「鞠莉ちゃんに会って、果南ちゃんを取り返そう!」
ルビィ「千歌さん…曜さん…」
花丸「二人の気持ち、わかるずら!」 ダイヤ「皆さん、こんな時間にも関わらず集まっていただけたということは…」
ダイヤ「死地に赴く覚悟を決めてきた、ということですわね」
千歌「果南ちゃんを助けたいって…その気持ちだけで飛び出してきたの」
千歌「何ができるかわからないけど、何もしないで立ち止まってられないよ!」
曜「私も…千歌ちゃんと同じ気持ちだよ!」 聖良「ふふっ…果南が羨ましいですね」
ダイヤ「本当に。こんな友達思いの幼馴染を持って…」
善子「しょーがないわね!私の唯一無二のリトルデーモンの願い、叶えてみせようじゃない!」
梨子「どこまでお役に立てるかわからないけど…やります!」
ルビィ「がんばルビィ!」
花丸「マルも!」 ダイヤ「淡島まではこちらに用意した船で乗り込みますわ」
曜「操縦はおまかせヨーソロー!」
聖良「できれば太陽が上る前に…皆さん早く乗り込んでください」
ダイヤ「あ、花丸さんはこちらに残っていただけますか?」
花丸「ずらっ?」
ダイヤ「少し…やって頂きたいことがありますので」
🛥??🌊🌊
ノξソ`>ω◎´ハ6 「ンー…」じー
鞠莉「うふっ…来たみたいね…」
鞠莉「…聞こえるかしら?」
鞠莉「イェス!予定通り、やってちょうだい!」
千歌「曜ちゃん、どう?」
曜「うん、こんな暗い中運転するのはじめてだよ」
梨子(無免許運転なのはもうツッコまないからね…)
ルビィ「…何か、聞こえない?」
善子「え、気のせいじゃないの…?」
ルビィ「ううん…レーダーに反応あり…上から何か来るっ!」
バラバラバラバラバラバラ…
善子「へ、ヘリコプター!?」 聖良「やはり待ちかまえていましたか…!」
ダイヤ「皆さん姿勢を低くして!」
ヘリパイロット『Fire!』
バババババババババ!!!
千歌「うわぁあぁぁぁあ!?!」
曜「逃げるよ、みんなしっかりつかまってて!」
千歌「わあー!すごい揺れてるー!!」
善子「曜!あんたもっと上手に運転しなさいよ!」
曜「だってそんなこといってる場合じゃ…!」
ダイヤ「目が回ってきもちわりぃ…ですわ…」おろろろ
善子「船の上で吐くなぁー!!」 梨子「わわ…なんとかしなきゃ…!」
ダイヤ「うっぷ…梨子さん、後ろのコンテナを…」
梨子「えっ?」
ダイヤ「その中のを使ってくださいまし…」
梨子「はいっ!………これは?!」
ダイヤ「バズーカーですわ」 梨子「行きます!」ジャキン
ルビィ「支えルビィ!」がしっ
梨子(弾は一発きり…確実に当てなきゃ!)
梨子「ルビィちゃん…お願いね」
ルビィ「任せルビィ!敵挙動予測開始…弾道距離計算…」ピコピコピコ
ルビィ「今だよっ!」
梨子「ふぁいやぁーっ!!!」
カッ
ドカーン…… 鞠莉「Ouch…」
鞠莉「あのシコルスキー高かったのに…」
鞠莉「ま、ここまでは想定内デース」
鞠莉「今回のために凄腕のGuardmanを雇いましたから!」
鞠莉「アナタたちにはしっかり働いてもらいマース!」
鞠莉が雇ったのは…
>>674
>>675
>>676 ポケモンがポケモンの技を受けてもすぐ回復するが人間が受けると後遺症が残る 曜「みんな、このまま着岸するよ!」
善子「それって要するに衝突よね?!」
曜「総員衝撃に備えよ!」
善子「人の話聞きなさいよ!」
千歌「うわー!やべーい!」
ルビィ「ぴぎゃぁぁぁぁぁぁ!?」
がっしゃああん… 千歌「けほっ、けほっ…」
ダイヤ「めがぐるぐる〜……」
善子「完全に事故でしょコレ…」
聖良「皆さん、無事ですか?手足はちゃんとついていますね?」
梨子「聞き方がおかしいです聖良さん…」 ダイヤ「つ、着きましたわね…敵の本丸に」
曜「この上に果南ちゃんと鞠莉ちゃんが…」
千歌「…みんな、気を引き締めて行こう!」 聖良「待ってください、何か居ます…」
ルビィ「あれは…!?」
ダイヤ「ヒトカゲ!ゼニガメ!フシギダネ!」
ダイヤ「カントー御三家ですわっ!!」
ヒトカゲ「カゲェ!」
ゼニガメ「ゼニィ!」
フシギダネ「ダネフシー!」 ダイヤ「なるほど…わたくしたちの前に立ちはだかろうというのですね!」ッキラキラ
ダイヤ「いいでしょう!ここはわたくし、ポケモン博士の黒澤ダイヤがお相手いたしますわ!」キラキラ
千歌「あ、ダイヤさん復活した」
ルビィ「お姉ちゃんノリノリだよぉ…」
ダイヤ「千歌さん!わたくしの代わりに果南を…お願いしますね」キラキラ
千歌「はい!」
ダイヤ「さあ早く!行ってくださいまし!」キラキラ
千歌「ありがとうダイヤさん!」 ダイヤ「出てきなさい、わたくしのポケモンたち!」
ダイヤ「梨子さん!」
梨子「はっはい!」
ダイヤ「曜さん!」
曜「ヨーソロー!」ゞ
ダイヤ「そして善子さん!」
善子「はっ…善子いうなー…って、え゛!?」
ダイヤ「この三匹で…お相手いたしますわ!」 鞠莉「予想通り二手に分かれたわね…ふふふっ」
鞠莉「当然ホテルの中には無数のトラップを仕掛けてあるわ…そう簡単には…」
千歌「し、失礼しま〜す」
ルビィ「誰もいませんね」
聖良「油断はできません。警戒しながら進みましょう」
鞠莉「アラッ?」 鞠莉「What?ドユコト?」
部下『お嬢様!実は数時間前からセキュリティシステムに異常が発生しておりまして…』
鞠莉「なんですって…?」
部下『何者かが侵入してプログラムを書き換えた模様です!』
鞠莉「……はは〜ん」
鞠莉「一人足りないと思ったら…そういうことね…」 ――――――――――
花丸「ほいほい〜…っと…」カチャカチャ
花丸「これでOK…ずら」ッターン!
花丸「小原グループも案外サイバーセキュリティは甘いんだね」
花丸「…みんな、頑張ってね」
―――――――――― →〔りこっぴー〕♀ Lv71 かくとう/エスパー
〔ようそろ〕♀ Lv73 みず/かくとう
〔よはね〕♀ Lv62 あく/ノーマル
ダイヤ「梨子さん!『ドレインパンチ』です!」
梨子「はわわ…」ブンッ!
ゼニカメ「ゼニィ?!」バキッ
ダイヤ「曜さん!『アクアジェット』!」
曜「曜ちゃんにお任せ!」ジャブジャブ
ヒトカゲ「カゲーッ!?」
ダイヤ「善子さんは…何が使えますの?」
善子「なにも使えないわよ!」 ダイヤ「とりあえず何かやってみてくださいまし」
善子「そんなこと言われたって…」
ダイヤ「えいえいってやったらきっと何か出ますわ!」
善子「ぐ、ぐぬぬぬ…」
フシギダネ「フシャー」
善子「ええ〜い!どうにでもなれ〜!!!>>703」 善子「蕾を背負いし小さき獣よ…」
善子「アナタもヨハネと一緒に…堕天しない?」
フシギダネ「!?」
ダイヤ「効いてる!効いていますわ!」
善子「い、今のうちに!」チョップ
フシギダネ「フシャ!?」
善子「や、やった!」 フシギダネ「フシャー」(クソゥッ…やられた…)
ヒトカゲ「カゲカゲェ」(何やってやがるッ!)
フシギダネ「ダネフシー」(てめェらこそあっさりやられやがってよ…)
ゼニガメ「ゼニィ」(だがまだ諦めるわけにはゆかん)
ヒトカゲ「カゲーッ!」(そうだぜ…鞠莉ちゃんに拾ってもらった恩を返さねェとな!)
ゼニガメ「ゼニゼニ」(拙者らにはまだ奥の手がある)
ダイヤ「何か話し合ってるみたいですわね…」
善子「ここだけ切り取ったらもう何の話だか…」 ヒトカゲ「カゲェーッ!」(コイツを見ろ!)すっ
曜「ダイヤさん、あれは?」
ダイヤ「あれはメガストーンですわ!」
ゼニガメ「ゼニゼーニ」(左様。これは鞠莉お嬢様から授かりし宝)
フシギダネ「ダネフッシャー!」(俺達は最終進化を飛び越え…更なる高みへ!)
ぴかーっ…
ずぅん…
メガリザードンY「ギャオオオオオオオ!!!」
メガカメックス「グオオオオオオン!!!」
メガフシギバナ「シャアアアアアアア!!!」 メガリザードンY「ギャオオオン」(オレは上に行った奴らを追う)
メガフシギバナ「シャッ」(ああ、任せたぞ)
メガカメックス「グオンオオオン」(小童どもが、我らの力思い知れ)
梨子「あ、あわわわ…」
曜「バトル中に進化とか…ズルいぞー!」
ダイヤ「千歌さんたち…早く鞠莉さんを止めて……!」 千歌「ここが最上階の部屋だね…」
ルビィ「ごくり…」
千歌「開けるよ」
がちゃり…
千歌「鞠莉ちゃん!」
鞠莉「……ハァイ、ちかっち。意外と早かったわね」
鞠莉「優秀なお友達のおかげかしら」
千歌「果南ちゃんを返して…」
鞠莉「ン〜…せっかちさんね。もう少しマリーとお喋りしない?」
千歌「ごまかさないでよ!」 鞠莉「そもそも…」
鞠莉「『会わせてあげる』とは言ったけど『帰してあげる』とは言ってないわ」
聖良「…ならば、力尽くで奪い返すまで…!」
鞠莉「じゃ、やってみる?」
聖良「望むところッ…!!」ジャキィン キィン…!
聖良「ぐっ…!?」
ルビィ「そんなっ、聖良さんの剣が止められた…!」
鞠莉「残念ね…私が無為無策であなたたちを待っているわけないじゃない」
聖良「コイツは……!」ギリギリ…
鞠莉「この子は私が一番信頼するボディーガードなのデス!」
>>713「………」 果南「ふんっ…!」
聖良(速い…っ!)
果南「ハッ!」ギチギチギチ…
聖良「ッ……!?」
果南「………」ギチギチ…
聖良「かはっ…ぅ…ぁ………」ガクッ
ドサッ
果南「………」
ルビィ「せ、聖良さんが…ぁ…!」 千歌「果南…ちゃん…?」
鞠莉「ご苦労様、果南」
果南「大したことないよ、こんなの…」
ルビィ「果南さんが…鞠莉さんの味方に…?」
千歌「果南ちゃん…なんで…?」がくっ 鞠莉「果南、わかっているわね?」
果南「………」
鞠莉「その子たちを始末しなさい」
果南「…りょーかい」
ルビィ「ち、千歌さん、下がってください!」
千歌「やめて…果南ちゃん…果南ちゃんっ!?」 果南「ハァ…ッ!!」バキッ
ルビィ「ピギィ……ッ!?」
ルビィ(初撃が視えなかった……?)
果南「ふ……っ!」ブンッ
ルビィ「う゛っ!」ゴシャッ
果南「あれ…まだ意識あるんだ…」
ルビィ「ぐっ…けほっ……ごほっ……!」
果南「そっか、サイボーグだっけ?」
果南「殴りがいがありそうだね…!」ズドン!
ルビィ「っ゛がぁッ!!」ミシミシッ 果南「ふっ…はっ……!」ズドン!ズドン!
ルビィ「あ゛っ!がッ、ぐぇ…ぁあ゛ッ!」メキメキ…
果南「はー…しぶといなぁ…」
千歌「もうやめて…やめてよ!」ポロポロ
ルビィ「ちか…さん、ぅ…にげて…」
果南「………」
千歌「果南ちゃん!!」
果南「……千歌…」 ルビィ(今だ…!)キュイイイン…
果南「!…レーザーかぁ…」
ルビィ「最大出力です…この距離ならいくら果南さんでも…!」キュイイイン…
果南「へぇ、考えたね……じゃ、我慢比べといこうか」
ルビィ「光子力レーザー、照射っ!!!」
果南「―――――」
ルビィ「―――――」
果南「発想は悪くなかったけど…」
ルビィ「」
果南「…惜しかったね、ルビィ」
鞠莉「Excellent!」
鞠莉「黒澤家謹製のPerfectCyborgを破るとは…流石ね!」
果南「………」
千歌「ルビィちゃん…そんな……」ポロポロ
ルビィ「」
千歌「返事してルビィちゃん…ルビィちゃんっ!」ポロポロ 果南「無理だよ」
千歌「ぁ………」
果南「私の攻撃で反応炉にヒビが入ってたからね」
果南「あんな状態でレーザーを撃てば、エネルギーが逆流して壊れるに決まってる」
千歌「………」
果南「………」
千歌「果南ちゃんのバカ…っ!」ベシッ
果南「痛っ……」 果南「千歌」グイッ
千歌「ぁ…っ!?」
果南「……ごめん」ドスッ
千歌「あ…」ガクッ
果南「………」 鞠莉「ブラボー!」パチパチ
果南「………」
鞠莉「あなたの覚悟、見せてもらったわ」
果南「……もういいでしょ、それよりも」
鞠莉「わかってる、」
鞠莉「急がないと…取り返しのつかないことになるわ」 ばさっばさっ
メガリザードンY「ギャオオオン!!!」(鞠莉ちゃん!無事か?)
鞠莉「あら、いいところに来てくれたわね」
果南「………」
鞠莉「ちょっとだけ乗せていってくれないかしら、浦の星まで!」
メガリザードンY「ギャオオオン…」(あ…?構わねえけどよ…)
鞠莉「いい眺めね、果南?」
果南「そうだね」
鞠莉「…さ、出発してちょうだい!」
メガリザードンY「ギャオオオオオオン!!!」
――――――――――
花丸「はー一仕事終えたあとののっぽパンは美味しいずら〜…ん?」
花丸「これ…何ずら…?」
花丸「浦の星上空に…超強力なエネルギー反応?」
花丸「なんだか…嫌な予感がする……」
花丸「ルビィちゃん…みんな……!」
――――――――――
メガカメックス「グオオオン…」(無念なり…)
メガフシギバナ「ギシャシャ…」(畜生…やるじゃねぇか嬢ちゃんたち…)
ずうん……
善子「はぁー…きつかったけど…なんとか倒せたわね」
梨子「千歌ちゃんたち、大丈夫かな…?」
曜「早く行こう、心配だよ!」 ポツ…ポツ……
梨子「あれ……雨……?」
善子「こんなときに…ホントついてないわ…」
ザアアアアアア…
ゴロゴロ…ピシャッ!
善子「か、雷まで?!」
曜「おかしいな…天気予報じゃ晴れの予定だったのに…」
ダイヤ「……はっ!」
梨子「ダイヤさん、どうかしましたか?」
ダイヤ「皆さん、あちらをご覧になって…!」 善子「なによあれ…!」
曜「あっちの空だけ…オーロラみたいに変な色になって…!」
梨子「あそこって、浦の星の真上だよね…?」
曜「ほんとだ…」
ダイヤ「いったい…何が起ころうとしているの…?」 鞠莉「始まってしまったわね…」
果南「大丈夫…今ならまだ抑えられるよ」
鞠莉「果南…この計画、あなた抜きでは成功はないわ」
果南「わかってる…あの“ゲート”を閉じなければ…内浦が大変なことになる」
鞠莉「内浦だけじゃない…日本が、この世界すべてが危険に晒されるわ」
鞠莉「“邪神”の降臨だけは…なんとしても私たちの手で食い止めるの!」
――――――――――
…………………………
…………………
…………
……
………
…きて…………!
……ち……ちゃん!
……きて……千歌……!
…千歌…っ……千歌ちゃんっ!
千歌「ぁ……」ぱちり
曜「千歌ちゃん…!」
善子「千歌ぁ……!」
千歌「ここは……?」
曜「千歌ちゃん家だよ」 梨子「様子はどう?」
曜「千歌ちゃん、目が覚めたよ!」
梨子「本当…?お姉さんたちに伝えてくるね!」
曜「うん、お願い」
善子「バカぁ…あのまま死んじゃうかと思った…」ギュッ
千歌「よっちゃん…」
善子「うぅっ……」 千歌「そうだ…ルビィちゃん…」
善子「………」
千歌「ねぇ…ルビィちゃんが…ルビィちゃんがっ…!」
善子「それは…」
曜「千歌ちゃん…ルビィちゃんはね……」 黒澤邸・地下施設
ルビィ「」
花丸「………」
ダイヤ「…どうですか、花丸さん」
花丸「……ううん、厳しいかも」
ダイヤ「………そう…」
花丸「……ダイヤさん」
ダイヤ「っ…うぅ…っ…」ポロポロ 花丸「ダイヤさん…」
ダイヤ「ルビィ…っ……!」ポロポロ
花丸「ダイヤさん…オラはまだ、諦めてないずら」
ダイヤ「…先程は…元に治すのは…難しいと…」
花丸「状態から言って…ルビィちゃんを復活させるのは…99,9%不可能ずら」
花丸「でもオラは…、マルは賭けてみたいの。小数点以下の確率に」 ダイヤ「花丸さん…」
ダイヤ「どうか…お願いしますわ」
ダイヤ「わたくしの…この世にたった一人の妹なの…」
花丸「…お任せずら!」 千歌「そっか……」
曜「酷い状態だったけど…花丸ちゃんが何とかして見せる、って」
善子「あんな状態になるまで…臆病なクセに無理し過ぎなのよ」
がららっ
美渡「千歌っ!」
千歌「みと姉…」
美渡「こんのバカチカぁ!」
千歌「わぁ!?」
美渡「まったく…心配させんなっての……!」
千歌「うん…ごめん…」 志満「本当に…無事でよかった」
千歌「しま姉…」
志満「みんなにお礼言っておくのよ?家までちゃんと連れて帰ってきてくれたんだから」
千歌「うん」
志満「そうだ、お腹すいてるでしょ。ごはん用意してるから持ってくるね」
志満「みんなもどうぞ食べていってね」
梨子「すみません…ご迷惑かけてしまって…」
志満「全然。うちは旅館だからこのくらいどうってことないのよ」
曜「久しぶりだなー千歌ちゃんちのごはん!」
志満「ふふっ、好きなだけ食べていって」
◇◇◇◇◇◇◇◇
曜「はー美味しかった」
梨子「まんぞくですぅ…」
善子「あんたたち食べすぎじゃない…?」
梨子「だって…体を動かすとどうしても…」
曜「しかも運動した後はごはんが進むんだぁ」 千歌「あはは…二人とも男の子みたいだね」
梨子「千歌ちゃんまで〜…」
曜「心は乙女だぞ〜?」
善子「ぷっ…何よその言い方…!」
千歌「あははっ…」
四人「あははははははは!」 ザアアアアアアア…
千歌「はぁー……」
曜「……」
善子「……」
曜「外、すごい雨だね…」
善子「ええ…」
梨子「…どうして…」
梨子「どうしてこんなことになっちゃったのかな…」 ザアアアアアアア…
善子「聖良さんが言ってたけど…」
善子「その…果南さんが鞠莉さんの側についたって…本当なのかしら」
千歌「うん…」
梨子「え…じゃあ…本当に果南さんが…ルビィちゃんを」 千歌「ルビィちゃんは…わたしをかばったの」
善子「それで…あんなことに…」
曜「………」
梨子「…果南さん、どういうつもりなんだろう」
千歌「わかんない…全然わかんないよ…」 <千歌ー!
千歌「あ、みと姉だ」
美渡「お客さん、来てるよー?」
千歌「お客さん…?」
善子「こんなときに…誰よ?」
美渡「待たせちゃ悪いから早く出なー」
ザアアアアアアア…
果南「……」ボロボロ
鞠莉「」グッタリ
千歌「…果南ちゃん」
果南「手当て…してもらえないかな…」
千歌「………」
果南「………」
千歌「………」こく
果南「…ありがとう」 曜「千歌ちゃーん、お客さんって…!?」
善子「ウソ…」
梨子「果南、さん…」
果南「………」
曜「っ!」ダッ
梨子「曜ちゃん…?」
曜「……果南ちゃん」
果南「……曜」
曜「バカ…ッ!!!」ブンッ
果南「痛…っ…」バキッ |c||^.- ^|| ……
|c||^.- ^|| ドキドキワクワク 果南「…手荒い歓迎、どうも」
曜「よくも…ルビィちゃんを…!」
果南「………」
曜「いくらなんでも…あんなになるまで殴ることないじゃん!!」
曜「花丸ちゃんが…ダイヤさんが…どれだけ傷ついたと思ってるの!?」
果南「………」
曜「千歌ちゃんにまで手を上げて…何考えてるのさ!」
果南「………」
曜「何とか言ってよ…」ガッ
果南「ぅぐっ……」
曜「何か言えよっ!!!」
千歌「…曜ちゃんもういいよ」 曜「千歌ちゃん…けどこの人は…!」
千歌「わたしの代わりに怒ってくれてるんだよね」
千歌「でも、もういい」
曜「……はぁ…」パッ
果南「けほっ……」
千歌「二階、上がってて」
梨子「…わ、私救急箱持ってくるね!」
善子「ヨハネは…ええと…布団敷いてくるわ! 梨子「…これでよし」
鞠莉「………」クー
千歌「鞠莉ちゃんの具合、どう?」
梨子「少しだけ擦り傷はあるけど…気を失ってるだけみたい」
千歌「そっか……」 曜「………」消毒液ブシャー
果南「痛った…もっと丁寧にやってよ」
曜「ふん…どうせ不死身なんだから関係ないでしょ」包帯巻き巻き
果南「はぁ……厳しいなぁ…」
曜「…はい、できた」
果南「…ありがと」 千歌「果南ちゃん」
果南「ん」
千歌「わたしには…果南ちゃんが何を考えてるのかぜんぜんわからない」
千歌「だから…何があったのか…何が起こってるのか…知ってること、全部説明してほしい」
果南「……」
善子「そうよ、じゃなきゃ私たち納得できない!」 果南「…わかった」
果南「……私も鞠莉から聞いただけで…詳しくはわからないんだけど」
果南「この内浦に…“邪神”が現界しようとしている」
善子「邪神ですって?!」
千歌「よっちゃん、知ってるの?」
善子「いや、知らないわ…つい勢いで」 梨子「その…邪神っていうのは…?」
果南「この世界に滅びをもたらす存在だ、って鞠莉は言ってた」
果南「自分の今までの行動は…そいつを内浦に来させないためだ、ともね」
千歌「それで果南ちゃんは…鞠莉ちゃんに協力したんだね」
果南「………」こく
曜「…そのために私たちを…」
曜「ルビィちゃんを犠牲にしたっていうの?」 果南「私もあそこまでしたくなかったよ」
果南「でもルビィには…サイボーグには弱点がないから」
果南「手加減ができなかったの」
善子「そんなの…言い訳にしかならないじゃない…!」
果南「……ごめん」 果南「…それで、見ての通りだけど」
果南「私たちは邪神の封じ込めに失敗して、こうなった」
千歌「………」
曜「果南ちゃんでもどうにもならないなんて……!」
梨子「そんな…じゃあ内浦は…」
果南「まだ猶予はあるよ…けれど……」 鞠莉「果南、あとは私の方から話すわ…」
千歌「鞠莉ちゃん…!」
梨子「あ、まだ起き上がらないほうが…」
果南「鞠莉、無理は禁物だよ!」
鞠莉「いいえ、そんなこと言ってる余裕はないわ…」
鞠莉「千歌っち、ダイヤたちも呼んでくれないかしら?」
千歌「え?」
鞠莉「本当のことを…すべて伝えたいの」
――――――――――
鞠莉「…全員揃ったわね?」
ダイヤ「………」
花丸「………」
聖良「……こほん」
千歌「鞠莉ちゃん、お願い」
鞠莉「OK、ちかっち」
鞠莉「事は二年前に遡るわ―――」 二年前、浦の星の廃校が決まったとき…果南たちが学校存続のために動いたのは、皆さんご存知の通り。
その裏で私は独自に調査を始めたの。
果南たちには気にならなかったみたいだけど、私にはどうしても不思議に思うことがあった。
――何故、大人たちが廃校にこだわるのか。
二年前のことを思い出してちょうだい。
確かに浦の星は…生徒数も少ないし、お世辞にも栄えているとはいいがたい。
けれど廃校の通達は…あまりにも性急過ぎた。
私は、この決定には何か裏があると思ったの。 私はあらゆる手段を尽くして、真実にたどり着きたいと思った。
果南やダイヤ、聖良と同じように…私も学校が大好きだったから。
あなたたちのような力はなくても、役に立ちたかった。
そしてついに…その尻尾を掴んだわ。
もっとも調査の方に根を詰めすぎたせいで、進級に必要な単位を落としてしまったのは痛かったけど…。
鞠莉「私が掴んだ真実、それは―」
鞠莉「浦の星が“邪神”を呼び寄せる地だということよ」 鞠莉「正確には…浦の星女学院の地底に眠る未知の物質が―」
鞠莉「―磁石のような働きをすることで…邪神を引き寄せている、というワケ」
ダイヤ「……妄想にしか聞こえませんわ」
鞠莉「でしょうね。私も最初は突飛すぎて信じられなかった」
鞠莉「だけど…これは紛れもない事実よ」
鞠莉「今内浦に起こっているこの異常気象だって…邪神の降臨が近づいていることの証左」 花丸「質問いいずら?」
鞠莉「あなたね?うちのsecurityを破ってくれたcrackerさんは?」
花丸「うん、割と簡単だったよ」
鞠莉「そうなの?うちのスタッフが聞いたら腰を抜かしちゃうかも」
花丸「それはそれとして…そもそも邪神ってなんずら?」
鞠莉「Sorry、つい話がそれちゃったわね」
鞠莉「邪神…外なる神、とも言うけれど…まあエイリアンだと思ってくれていいわ」
鞠莉「底知れないpowerを秘めた悪意の塊…」
鞠莉「故に…私たちは邪なる神と呼んでいるの」
花丸「本当ずら?」
鞠莉「心当たりはないかしら?最近妙な事起こってない?」
鞠莉「たとえば…ぬいぐるみが動いたりとか」 梨子「まさか…寝そべりちゃんが暴走したのって…!」
善子「もしかしてヨハネが変な女の子を召喚出来ちゃったのも…?」
鞠莉「邪神がこの浦の星に接近している影響ね…」
鞠莉「無生物に命を吹き込んだり…外天体の宇宙生物を引き寄せたり…」
鞠莉「けれどそれらは邪神が振るう力の一端に過ぎない…」
鞠莉「邪神そのものがこの世に現れれば世界は…」
聖良「では、浦の星の廃校は……」
鞠莉「そう。世界を救うために必要なことだったってワケ」 ダイヤ「だったらどうして…」
果南「………」
ダイヤ「わかっていたなら何故わたくしたちに言わなかったのです?!」
鞠莉「言えるわけないじゃない…!」
鞠莉「あれだけひたむきに頑張っていたあなたたちに…」
鞠莉「『全て無駄でした』なんて…!」
鞠莉「そうなるくらいなら…、私一人がVillainになればいいって…」 聖良「ふざけないで…あなた一人で悪役を背負う?」
聖良「そんな自己犠牲を…私たちが許すと思いますか?」
ダイヤ「だいたいあなたはいつもそうやって一人で抱え込んで…」
ダイヤ「少しはわたくしたちを信用してくれてもいいじゃありませんか!?」
鞠莉「聖良…ダイヤ……」
果南「そうだよ…」
ダイヤ「果南もですわよ」
果南「うぐっ…ごめんなさい…」 ダイヤ「ルビィが戻ってきたら…ちゃんと謝ってくださいましね」
果南「…わかってる」
千歌「じゃあ、決まりだね!」
曜「何が?」
千歌「みんなで邪神を追い払うんだよ!」
鞠莉「ちかっち…本気デスか?」
千歌「そのためにみんなを集めたんじゃないの?」 千歌「鞠莉ちゃんひとりじゃどうにもならないことでも…」
千歌「みんながそろえば何とかなる!」
梨子「千歌ちゃん…」
千歌「それに…この町が…わたしたちの町が大変なことになってるときに…」
千歌「黙ってじっとしてるだけなんて嫌だよ!」
曜「…うん、そうだね」
善子「千歌…ヨハネが地獄の底まで付き合ってあげる!」
花丸「マルも…ルビィちゃんの分までがんばりたい!」
果南「千歌が言うなら、仕方ないよね?」
ダイヤ「また千歌さんに背中を押されてしまいましたわね…」
聖良「私たちの本気…ぶつけにいきましょう!」 梨子「邪神はいつごろやってくるんですか?」
鞠莉「うちのスタッフの予測では…明日の正午といったところね」
花丸「あと20時間後ずら」
鞠莉「相手はとにかく未知数の存在よ…」
鞠莉「何が通用するかは全くわからないわ」
ダイヤ「今までにない強敵、という訳ですわね…」
果南「各自でコンディションをベストな状態に持っていくくらいしか対策はないか…」 鞠莉「一つだけ可能性があるとすれば…」ちらっ
千歌「ほぇ?」
鞠莉「オゥ…これはトップシークレットなのでした」
千歌「なになに?気になるよ〜」
鞠莉「ン〜、切り札は最後まで取っておく主義なのです!」
千歌「えぇズルいっ、仲間なんだからいいでしょ?」
鞠莉「そうね〜…じゃあこの後二人きりでお話ししましょ」 千歌「鞠莉ちゃん!」
鞠莉「…来たわね」
千歌「来ちゃった…えへへ」
鞠莉「さっそくだけど…少し質問いいかしら?」
千歌「なあに?」
鞠莉「ちかっち…あなた得意なことはある?」
千歌「あはは…その質問、痛いなあ」
千歌「…わたし、昔から特別上手なこととか、人より自慢できるような才能とかそういうの全然なくって…」
千歌「何やっても長続きしないし…」
鞠莉「普通星の普通星人って感じかしら」
千歌「普通星人どころか普通怪獣かも…がおーっ!」
鞠莉「…ふふっ、それでいいわ」 千歌「どういうこと?」
鞠莉「…マリーのとっておきの切り札、知りたい?」
千歌「うん!」
鞠莉「それはあなたよ、千歌」
千歌「へ…え、えぇえぇぇっ?!」
鞠莉「ビックリした?」
千歌「でも、チカ……普通だよ?!」
鞠莉「『普通』、その普通が大事なのデス!」
千歌「えっ…?」 鞠莉「内浦の人間…特に浦の星の生徒はそうなんだけど…」
鞠莉「彼らは大なり小なり、邪神が発する宇宙波の影響を受けているの」
千歌「そうかなぁ…そうなの?」
鞠莉「ちかっち、あなたのお友達を思い出してみて…」
千歌「ん〜…曜ちゃんでしょ…果南ちゃんでしょ…梨子ちゃん…」
鞠莉「OK、それ以上はもういいわ」
千歌「うん、それがどうかしたの?」
鞠莉「…ただの人間があそこまで強靭だと思いますか?」
千歌「でもみんな鍛えてるし…」
鞠莉「ちかっちも案外毒されてマスネ…」 鞠莉「おほん!とにかく彼女らは普通ではありまセーン!」
鞠莉「…でもちかっちはどうかしら?」
千歌「あ……」
鞠莉「超人ぞろいの中に合ってあなただけはいたって普通!」
鞠莉「平凡アンド平凡!ベストオブ普通星人なのですよ!」
千歌「…うー…そこまで言うことないじゃん…」
鞠莉「ごめんなさい…」
千歌「つまりどういうことですか?!」
鞠莉「つまり…ちかっちは邪神の力の影響を受けていない…」
鞠莉「邪神の力を打ち消し対抗できる唯一の存在かもしれないのデース!」
千歌「…おお、なるほど」 鞠莉「わかったかしら?マリーにとって、あなたは最後の希望よ」
千歌「鞠莉ちゃん…うん!」
鞠莉「明日…必ず成功させましょうね」
千歌「絶対上手くいくよ!」
鞠莉「…ありがとう、千歌」
千歌「……?」
鞠莉「さ、もう遅いわ。そろそろ部屋に戻りましょ」
千歌「みんなでこうして集まって眠るなんて…合宿みたいでドキドキするっ!」
鞠莉「そうね…でも今夜ハシャぐのはノー、デスよ?」
千歌「わかってる!」 ―浦の星女学院―
千歌「とうとうこの時が来たね…」
曜「みんな、準備はいい?」
ダイヤ「当然ですわ!」
梨子「うん、出来るだけのことは準備してきたよ」
果南「私たちにできること、全力でやってみようよ!」
聖良「学校を…この町を守りましょう!」
善子「ククク…この濃密な瘴気…悪しき神の権能が、我が空疎なる器を満たすッ…!」
鞠莉「そろそろ来るわね…全員衝撃に備えてっ!」
グモモモモモモモ…!
曜「見て!虹色の空がねじれて…穴が!」
善子「あれが邪神の現れる門(ゲート)という訳ね…」
果南「ヤツが、出てくる…!」
千歌「あれは……!?」
安価で邪神の特徴・能力
>>798-802 千歌の容姿ベースに二次創作でありがちなaqours9人の能力を使える >>798
なんやそれ
でも格闘ゲームとかにありがちな2Pカラーっちはかっこよさそう 9人分の力と闇魔法を使い攻撃力を半分にする2pカラーちかっち(2cm) 邪神「………」ちょこん
善子「小っちゃ!」
鞠莉「油断してはいけないわ…まだ変身を残しているかも!」
果南「捕まえるよ!」 曜「てりゃー!」
邪神「♪〜」ひょい
善子「リリー!そっちにいったわ!」
梨子「えっ!えっ?」
邪神「♪♪〜」ぴょんっ
ダイヤ「あーもう!すばしっこいですわね!」
千歌「大丈夫だよ!必ず捕まえよう!」 邪神「≪フェーズ2・パンプアップ≫」ムキムキ…
ギギギギギギギ…
聖良「!…何かしてきます!」
善子「なんか…成長してない?!」
曜「あの姿は…」
邪神千歌「………」
一同「!?」
千歌「……わたし…?」 邪神千歌「ァ……!」
聖良「ッ…!」チャキ
ダイヤ「来ますわ!千歌さんは隠れていて!」
千歌「でも…」
鞠莉「約束、したでしょう?ここは私たちに任せてくれる?」
千歌「うん……みんな、無事に戻ってきてね!」 邪神千歌「ハッ!!」バシュン
善子「魔力の塊をぶつける黒魔法ね…上等じゃない!」
ダイヤ「ここはわたくしが!……『エスクード・ディアマンテ』」
きらきらとしたダイヤモンドの結晶が防壁を形成し、攻撃を霧散させる。
ダイヤ「…いかがです?」
邪神千歌「まだ…勝負はこれから……」
邪神は不敵な笑みを浮かべながら、自らの能力の一つを行使する。
彼女の背中が裂けて、そこから真っ白い一対の翼が生えた。
善子「あれは大天使の翼…どうしてアイツが!?」
邪神千歌「…おいで」バサァッ 善子「挑発のつもり?…乗ってやろうじゃない!」
曜「善子ちゃん!?」
ダイヤ「善子さん、無茶だけはしないでください…!」
善子「わかってる!…ヨハネ、堕天」E:天使の輪 ヨハネ「来てやったわよ…」バサァッ
邪神千歌「ヨハネ、神の分霊でありながら地に落ちた哀れな子…」
ヨハネ「っ!これ以上千歌のカッコして喋らないで!」
ふたつの翼が空中でぶつかり合う。
そのたびに白と黒の羽根がはらはらと舞い落ちる。 ヨハネ(段違いね…スピードも力も私以上…っ…!)
邪神千歌「あなたとの遊びは…もう終わり」
ヨハネ「勝手に決めつけないで――!?」
懐に飛び込んだ重い一撃。
一瞬にして間合いを詰めた邪神は、善子の腹部に正拳突きを叩き込んだ。
ヨハネ「―――――――」
梨子「あ…あぁ…!」
ダイヤ「…駄目、でしたか」 クレヨンしんちゃんの映画思い出した
野原一家がヒーローになるやつ 邪神千歌「……次は、誰が来るの?」
果南「…曜、梨子、あいつの動きを止められる?」
曜「え……」
果南「その隙に私が一発ぶち込んで決める、いいね?」
曜「わかった!せーので行くよ梨子ちゃん」
梨子「うんっ!」
ようりこ「せー…のっ!!」
邪神千歌「……!!」 曜「えいっ!」ガシッ
梨子「大人しくして!」ギチギチ…
邪神千歌「無駄なことを…!!」
邪神はつかみ掛かってきた二人を反対につかみ返した。
曜「うぐっ…!」
梨子「きゃ…っ…!?」
鞠莉「なんてpowerなの…!」
果南「不味いっ…今助ける!!」
邪神千歌「そうはさせないよ……!」
果南が動き出すより早く、曜と梨子をそれぞれ両腕で締め上げたまま邪神は上空に舞い上がる。
そして空中で身体を反転させ、一気に急降下して二人を地に叩き付けた。 ドー…ン…!!!
果南「曜!梨子!」
曜「ぅぇ…っ…」
梨子「うっ…けほっ…」
邪神千歌「フン……」
果南「お前っ…私の可愛い後輩をよくも…っ!!」
邪神千歌「……!」 果南「はぁぁぁぁぁぁぁっっ!!!」
勢いに任せた攻撃を繰り出す果南。
実践で研ぎ澄ましたその一撃一撃は確実に邪神を捉えていた。
にもかかわらず、果南は戦いの中に妙な違和感を感じ始めていた。
邪神千歌「くっ…ふふ……」
果南(嫌な感じ…!)
果南(力が入ってないわけじゃないのに、手応えがない…!)
果南(何よりこの姿…やりづらいよ…!)
一瞬の思考が、果南の隙を生んだ。
邪神はそれを見逃さず反撃に転じる。 果南「っあぁ!!」
聖良「下がって!」
邪神千歌「誰が来ても…同じかな」
果南「気を付けて聖良!そいつ…なんかおかしい!」
邪神千歌「心外だなー…そういう言い方は」
聖良「余所見とはずいぶんな余裕ですね…!」シャキィン
邪神千歌「うん、実際余裕だしね」
死角からの剣撃にもかかわらず、邪神は一分の隙も無く聖良の剣を躱す。
邪神千歌「…でも果南ちゃんたちは鍛え方が違うかな?」
聖良「当たり前です…ッ!」
邪神千歌「ちょっとだけ…本気になっちゃう!」 果南「ねぇダイヤ、お願いがあるんだけど…」
ダイヤ「はい?」
果南「アイツを海まで吹っ飛ばす…できる?」
鞠莉「なるほど!海は果南のホームだもんね!」
果南「うん…あっちでケリをつけたいの」
ダイヤ「…わかりました、やりましょう!」 ダイヤ「最輝星、南天の雫…『スター・オブ・アフリカ』!!」
詠唱によって宙に現れたのは、巨大な金剛石の岩塊。
ダイヤ「聖良、避けてください!」
聖良「OK!」
邪神千歌「なに…!?」
大質量の銀色の流れ星のように勢いよく降り注ぐと、邪神を彼方まで弾き飛ばした。
邪神千歌「うわああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…!?」 弾かれた邪神がたどり着いたのはどす黒くうねる嵐の海。
邪神千歌「へぇ…ぁ…案外やるじゃん…」
果南「――でしょ?」
邪神千歌「!?」
果南「ここからは…私のワンサイドゲーム、かな」
先日の雨の影響で海は黒く濁り、潮は荒々しくうねっていた。
海中で無敵の強さを誇る果南は、波にもまれる邪神に対しても一方的に振る舞う。
果南「破ァっ!」
邪神千歌「うぐっ!」
果南「おらおらおらおらおらぁッ!!」
邪神千歌「ごぽぽっ……!」
荒れ狂う潮の流れを意にも介さず、イルカのように周囲を回遊しながら打撃を浴びせ、少しずつ相手の体力を削いでいく。
―――ところが。
されるがままに見えた邪神が突如として牙を剥いた。 邪神千歌「≪偽・約定の腕≫…起動」
果南「…は……!?」
青白く光り輝き始めた邪神の両腕。
果南「どうして…私と同じ力を……!」
邪神千歌「果南ちゃん…冥途の土産に教えてあげるよ」
邪神千歌「わたしはね…あなたたち全員と同じ能力が使えるの」
果南「…そんな…っ…!?」
邪神千歌「―――――さよなら、果南ちゃん」
轟音。
黒の海面に天を衝くような水柱が上がる。 ダイヤ「…果南…やりましたの?」
千歌「ダイヤさん!みんなー!」
ダイヤ「千歌さん!どうして出てきましたの?!」
千歌「凄い音がしたから…あの、邪神は?」
ダイヤ「果南が水中で蹴りをつけると言って…」
千歌「…果南ちゃん…!」
ダイヤ「あ、お待ちになって!」
聖良「追いかけましょう」
ダイヤ「ええ…」 邪神千歌「……ふふっ」
果南「う…っ……」
邪神千歌「続ける?」
果南「みんなのところへは…行かせない……」
邪神千歌「へぇ…じゃあもうちょっとだけ遊んであげる」
ミシ…ッ…バキバキバキ…
果南「うあ゛ぁぁぁぁぁぁっ…!!」
邪神千歌「あーあ、折れちゃったねー」
果南「ぅ……」ガクッ
邪神千歌「あ、気絶した」 千歌「果南ちゃ…っ!?」
邪神千歌「やっほー、わたし。遅かったね」
ダイヤ「果南!…あぁ…なんてこと…」
聖良「…千歌さん、逃げてください!」
邪神千歌「駄目だよ」
邪神千歌「“わたし”にはここで死んでもらうんだから」 ダイヤ「そうはさせませんわ!」
聖良「私たちがいる限りは…手は出させませんよ」
邪神千歌「チッ…うっとうしいなあ」
邪神千歌「じゃあ先に殺ってあげるよ」
そう言うや否や邪神は自らの腕にダイヤモンドの粒子をまとう。
邪神千歌「『フィスト・ディスパーション』」
ダイヤ「―――――――」
超硬質化した拳がダイヤを襲う。
頭部を狙った一発は、ダイヤをノックアウトに追い込んだ。 聖良「……何故あなたがダイヤの技を!」
邪神千歌「なんでだろうね?」
聖良と邪神、両者の剣と拳が目まぐるしく交錯する。
途中、何度も聖良の剣が邪神に食い込むも、ダイヤモンドの障壁に阻まれてしまう。
そして―――――
聖良「うっ…!」ドスッ
邪神千歌「はい二匹目」
聖良「果南…ダイヤ…ごめんなさい…!」 邪神千歌「最後はあなただよ、『高海千歌』」
邪神が千歌に襲い掛かるその瞬間。
一発の銃弾が邪神の肩を掠めた。
鞠莉「…そうはいかないわ」
千歌「鞠莉ちゃん…!」
鞠莉「千歌を倒したいなら…このマリーを倒してからになさい!」
鞠莉はそう言い放つと、手にしたグロック25を構え直す。 邪神千歌「あはっ…そんなオモチャでわたしに勝てるとでも?」
鞠莉「やってみなければ…わからないわ」
狙いをすまし、トリガーに力を入れる―――
しかし邪神の動きはそのわずかな動作よりも速かった。
鞠莉「ッあ!?」
邪神千歌「残念だったね鞠莉ちゃん」ギギギ…
千歌「鞠莉ちゃんっ!!」
鞠莉「こっちに来ては駄目!!」
邪神千歌「…終わりだよ」ギシッ…
鞠莉「千歌…!!」
鞠莉「…あとは、頼むね」
邪神千歌「…これでもうあなたを守ってくれる人間はいない」
千歌「………」
邪神千歌「わたしにとって…あなたは一番厄介な存在なの」
千歌「…わたしが、あなたの力を打ち消せるから?」
邪神千歌「あ、知ってるんだ?」
邪神千歌「…ならなおさら潰しておかないと」
千歌「っ……」
邪神千歌「今度こそ…覚悟を決めな」
千歌「………」
キィィィィィィン… ィィィィン…!!
ルビィ「たぁぁぁあああああああああッっっ!!!」
邪神千歌「何ッ!?!」
空気を切り裂く勢いで飛び込んできたのは、ルビィだった。
高速飛行で突っ込んできた勢いのまま、ルビィは邪神を吹き飛ばす。
ルビィ「千歌さん…間に合ってよかった…」
千歌「ルビィちゃん…!」
邪神千歌「くそ…ガラクタごときがわたしの邪魔をっ!!」
ルビィ「スキャニング開始…花丸ちゃん解析お願い!」
花丸『了解っ!』 花丸『解析完了ずら!』
花丸『敵は特殊なバリアを張って攻撃のダメージを減衰させているみたい』
花丸『でも…逆位相のエネルギーをぶつければ破れるはず…!』
千歌「だったらわたしの力を…!」
花丸『ルビィちゃん、あれを使って!』
ルビィ「うん!…エナジーエンハンサー、起動!」ガコン
千歌「チカのパワー、ルビィちゃんに全部…!」
邪神千歌「小細工なんて、させない…!」
ルビィ「千歌さんの力、お借りしまぁぁぁぁす!!!」ギュイイイイイン
邪神千歌「なっ――――――――」 邪神千歌「うぅぅぅ……」シュゥゥゥ
邪神千歌「ち、力が…わたしの力が…!?」シュゥゥゥ
千歌「やった!」
邪神千歌「お、おのれ…こうなったらこの町ごと破壊して…!」
曜「そうはさせないよ!」
善子「さっきはよくもやってくれたわね!」
梨子「たっぷりお返し、させてもらいます」
鞠莉「イェス!ここからはcounterattackのお時間デース!」ライフル構え
聖良「…斬り甲斐が…ありそうですね」
ダイヤ「覚悟は…よろしいですか?」
果南「お前程度片腕で十分だよ」
邪神千歌「ひっ―――」
―――こうして、浦の星に迫る危機は去ったのだった。
◇◇◇◇◇◇◇◇
キーンコーンカーンコーン…
ガララッ
曜「遅れてごめーん!」
梨子「あれ…三年生の皆さんも?」
果南「うん、千歌に呼び出されたんだけど…曜たちも?」
曜「そうだよ」
鞠莉「聞いてるわ、千歌っちってtrouble makerなんでしょう?」
ダイヤ「また何か突拍子もないことを思いついたのではないでしょうね…?」
梨子「あはは…」 ガララッ
善子「ククク…ヨハネ、降臨…!」
花丸「失礼しますずら」
ルビィ「やっぱりお姉ちゃんたちも来てたんだね」
梨子「一年生まで呼び出して…」
曜「千歌ちゃん、何考えてるんだろう?」
ダイヤ「そして肝心の本人が来ないとは…どういうことですの?!」
果南「まぁまぁダイヤ、そう怒らないの」
鞠莉「イェ〜ス!シワが増えちゃうわよ〜?」
ダイヤ「なっ…!」 ガララッ
千歌「やぁやぁ皆の衆!」
曜「千歌ちゃん!」
梨子「もう、遅いよ〜」
千歌「ごめんごめん…」
善子「で、今日は何の用なの?」
千歌「実はわたし、見つけたの…やってみたいこと!」
ルビィ「やってみたいこと…?」
花丸「いったい何ずら?」
ダイヤ「…わざわざわたくしたちを巻き込んで、ですか?」
千歌「うん!この九人でしかできないこと!」
果南「なになに?気になるじゃん!」
鞠莉「早く聞かせて!」
千歌「ふふっ…それはね―――」
全体としてはひとまず完結ということにさせて下さい
本当は序盤のようなノリで通したかったのですがついやってしまいました 拙い文章でしたが長い間お付き合い頂いたみなさんありがとうございました |c||^.- ^|| いちおつですわ
>>798取ったの私だけどよくあの無茶をまとめて下さってありがとうございます ポケモンだのベイブレードだの色々無茶振りしてすまんかったな
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