花陽「流行性ネコシャクシウィルス〜」
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とある日曜日、凛と花陽はかわいらしいミニスカートを履いて公園を散歩していた。
凛「それでね、それでね、にこちゃんが真姫ちゃんのお気に入りのサングラス踏んじゃって、そのサングラスがなんと30万円する代物らしくてね」
花陽「ニコチャン30万円フンジャッタノォ!?」
凛「うん!それで真姫ちゃんは大激怒にゃ!それでにこちゃんは弁償するためにデリヘルで働いたみたいなんだけど……」
凛「なんと最初のお客さんが海未ちゃんだったらしいにゃ!」
花陽「ウミチャンレスダッタノォ!!?」
凛「うん!お互い気まずくってそのまま1時間なんの会話もなく終わったらしいにゃ!」
花陽「あっ!凛ちゃん、うわさをすればあそこに真姫ちゃんがいるよ!」 凛は花陽が指さす場所を見ると、中央公園の噴水公園の前で立っている真姫を見つける。
凛「あ、ほんとうだ!真姫ちゃーん!」
真姫「あら、凛、花陽」
花陽「こんにちは、真姫ちゃん!」
凛「真姫ちゃん聞いたにゃ!にこちゃんから30万のサングラス踏まれたんだってwww」
真姫「凛!もうその話知ってるの?」
花陽「真姫ちゃんはすごいなぁ、お金持ちだからサングラス一枚にもこだわってるんだね!」
真姫「当たり前よ!サングラスは今季のおしゃれアイテムなんだから!」
凛「へぇ、おしゃれねぇ」
凛はそう言って真姫を見る。
真姫はかわいらしいノースリーブのトップスと、ちょっとイモっぽい希みたいなロングスカートにサンダルを履いていた。 凛「ぷぷぷwwww真姫ちゃん、おしゃれに気を遣ってる割りにはなにそのスカートwww」
凛「合宿のときの希ちゃんみたいでダサいにゃwwwww」
真姫「……え?」
花陽「り、凛ちゃん!いくらなんでも失礼だよ!」
凛「だって……全然似合ってないし変だにゃそのスカートwwww」
真姫「………」
花陽「ま、真姫ちゃん、そんなことないよ!清楚で似合ってるよ、そのスカート!」
真姫「凛、あんた、時代遅れなのね」
凛「へ?」 カボス「やぁ、待ったかい真姫ちゃん」
真姫「カボスさん!もう、遅いわよ!」
カボス「あはは、ごめんごめん、他の女の子のデートを断ってたら時間がかかっちゃってさ」
カボス「ところで、そのロングスカートかわいいね、まさに流行って感じ!」
凛「え?」
真姫「ふふっ、ありがと。今季の流行りのアイテムのひとつよね、ロングスカート」
花陽「え?そうなの?」
真姫「あら、知らないの、花陽も。凛は当然として」
凛「……むっ」
カボス「ロングスカートは今すごく流行ってるんだよ。芸能人もみんなロングスカートを履いているんだ」
真姫「そうよ、ファッション雑誌でも取り上げられてるし、おフランスではロングスカートこそが若い女の子のたしなみとされているのよ」
真姫「このロングスカートも50万したんだから」
そういうと、真姫は自慢げに凛に見せびらかすように凛に見せつけた。 真姫「ところで、何?その凛のミニスカートwwww」
凛「!?」
真姫「ミニスカートなんて1年前にはもう絶滅したわよwwwねぇカボスさんwww」
カボス「ま、まぁ凛ちゃんには似合ってるんじゃないかなwwww」
凛「むっかぁ!!!なにさ!!そんな田舎のイモ娘や希ちゃんみたいな服装!」
凛「凛からしてみればだっさださにゃ!!」
花陽「み、みんな落ち着いてよぉ!!」
真姫「ふん、世界はあなた一人の意見で回ってるんじゃないわよwww」
真姫「凛がなんと言おうと、世界では真姫ちゃんはおしゃれなのよ。さ、行きましょ、カボスさん」
カボス「悪いね凛ちゃん花陽ちゃん、これから真姫ちゃんとホテルデートなんだ」
凛「ふんだ!!真姫ちゃんなんか大嫌い!行こう、かよちん!」
花陽「う、うん。またね、真姫ちゃん、カボスさん」
反対方向へ歩く凛をかけあしで追いかける花陽。
後ろで真姫が「花陽のあのスカートもないわよねぇwww」とカボスと話す声が聞こえた。 凛と花陽は釈然としない気持ちやイライラを胸に、公園を出る。
凛「なにさ、真姫ちゃんなんて大嫌いにゃ!人を馬鹿にしたような感じ!あーむかつく!」
花陽「でも、周りの女の人、確かにみんなロングスカートだよぉ」
公園を出た先はただの住宅街だが、すれ違う若い女性はみんなロングスカートを履いていた
ビッチ「ぷーーーwwwwなにあのスカートwwwwチョーダサって感じwwww」
ビッチ2「ちょっとぉwwww聞こえちゃうわよwwww」
凛「………」
花陽「………」
凛「凛のうちへ行こうか、近いし」
花陽「……う、うん」
2人とも半泣きだった。 場所は変わり、凛の家
凛「はぁ、なんか一気に疲れたにゃ……」
花陽「まったくだよ、まさかもうミニスカートが流行ってないなんて……」
凛「大体、流行なんて誰が決めてるのかな」
凛「凛にとってははた迷惑だよ!」
花陽「そうだ!ねぇ凛ちゃん、私たちで流行を決めちゃおうよ!」
凛「え?どういうこと?凛たちがメディアに出てファッションリーダーになるの?」
花陽「違うよ、そんなことをしなくても、もっと効率よく流行を決めるアイテムがあるんだ……」ゴソゴソ
花陽は自分の四次元ポケットからあるアイテムを取り出した――― 花陽「流行性ネコシャクシウィルス〜」ぱっぱぱーん
凛「わぁ、かよちん、その黄色い液体なぁに?」
花陽「えへへへ、まぁみててよ、凛ちゃん!」
そういうと、その黄色い液体とは別に、四次元ポケットから灰皿を取り出す。
花陽はこっそり喫煙をしているのは、また別の話――― 花陽はその灰皿の中に、黄色い液体、もとい「流行性ネコシャクシウィルス」を一滴、ぽつりと垂らす。
凛「わぁ、キレイな黄色!」
花陽「えっとね、この綺麗な液体を、今から増やしながら育てるよ!」
凛「え?液体を育てるの?」
花陽「増やしながら、言い聞かせるんだよ!」
凛「???」
花陽「まぁ見ててよ」
花陽はネコシャクシウィルスが一滴だけ入れられている灰皿を手に持ち、口へと近づける。
花陽「ミニスカートが流行る!」 すると、灰皿の中に一滴程度しかなかったはずの、流行性ネコシャクシウィルスに変化が……
それはみるみる内に量が増え、灰皿の中にだんだんと溜まっていく―――
凛「おぉ!かよちん!ちょっとだけ黄色いのが増えたよ!」
花陽「えへへ、凛ちゃんもやってみる?さっきみたいにミニスカートを流行る、みたいなことを言ってくれたらいいよ」
凛「うん!やってみる!!」
凛「ミニスカートこそ流行の最先端!」
ぽわわわわん
流行性ネコシャクシウィルスはまた、量を増やす。
すると―――
凛「わぁ!!液体がなんだか粉みたいになった!
ほんの一滴だった流行性ネコシャクシウィルスは、灰皿いっぱいの黄色い粉へと変わった。 花陽「よし、大体いい感じだね」
花陽「今度はこれを、見晴らしのいいところへ持っていくよ、凛ちゃん!」
凛「おもしろそう!行こうよかよちん!」
花陽「はい、凛ちゃん、タケコブターだよ!」
花陽と凛は、タケコブターを頭につけ、凛の部屋の窓から空中へと飛び出す。
花陽と凛は空中を散歩しながら、街の中心あたりまでタケコブターを働かせる―――
花陽「このへんでいいかな?」 花陽「この育ったネコシャクシウィルスを、風に乗せてばらまくよ!」
そういうと、花陽は優しくネコシャクシウィルスを風に運ばせる―――
凛「わぁ、きれい!黄色い粉が風で町中に運ばれてるにゃ!」
花陽「効き目を見に行こう!凛ちゃん!」
凛「効き目?」
花陽「今のひみつ道具はね、流行性ネコシャクシウィルスっていって」
花陽「自分たちが願ったことがそのまま流行になる粉を育てるひみつ道具なんだ!」
花陽「そして、その粉を風に乗せて流すことで、その願いが、流行になって表れるの!」
凛「ていうことは……」
凛「わかった!さっきかよちんが「ミニスカートが流行る」って言ったからいまの流行がミニスカートになるんだ!」
花陽「その通りだよ!凛ちゃん!」 場所は変わり、ラブホテル「KIRATUBASA」前―――
カボス「今夜は寝かせないよ、真姫ちゃん」
真姫「もう///カボスさんったら……ハクシュン!!」
ぽわわわわーん
風に乗った流行性ネコシャクシウィルスが、真姫とカボスの元へ届き、その鼻の中にウィルスが侵入する―――
すると―――
カボス「……え?」
カボス「真姫ちゃん、何そのスカート……」ドンビキ
真姫「へ?」
真姫「って、えぇええええ!!!!!」
真姫「なによこのロングスカート!!!」 カボス「真姫ちゃん!!どうしたんだ!今季の流行は超短いミニスカートやぞ!!」
真姫「そ、そうよ!!こんな希みたいなロングスカートじゃ街を歩けないわ!!いますぐ着替えなきゃ!!!」
カボス「そんな、真姫ちゃん!!!ホテルは!!!夜の世界は!!?」
真姫「そんなの後よ!あぁ恥ずかしい恥ずかしい!!!」
カボス「そんなぁ〜〜」
真姫は猛ダッシュでホテルを後にする。自宅に戻りミニスカートへと着替えに行ったのだ
上空で
花陽「ね、言った通りでしょ!凛ちゃん!」
凛「すごい!!真姫ちゃんが急いで着替えに帰っちゃったよ!」 花陽「ねぇねぇ、降りてみようよ、凛ちゃん」
凛「うん!」
凛と花陽はホテルの前に足を降ろす。
カボス「―――っ!!」
カボス「凛ちゃん!花陽ちゃん!まるで流行の最先端のミニスカートじゃないか!!」
凛「えっ?そう?」
カボス「うん!すっごくかわいいよ!!今からホテル行こ!部屋はとってあるんだ!」
花陽「そ、そんな///恥ずかしいよぉ」
チャラ男「おい!あの女の子たち超かわいいぞ!」
チャラ男2「ほんとだ!いま流行りの超ミニスカートじゃん!」
チャラ男3「ねぇねぇ、暇なら俺と遊ぼうよ!」
カボス「おいふざけんなよ!この娘たちは俺のものだぞ!」
ウルセーゾカボス!!
ワイワイガヤガヤ
凛「り、凛たち流行の最先端になっちゃったにゃ!」
花陽「えへへへ、なんか気分がいいね、凛ちゃん!」
凛「うん!!かよちん!!」 基本まとめられないから、いっかんせいSSとしてはまぁ見れる 場所は変わり、先ほどまで凛と花陽が散歩していた中央公園
海未「んー、やっぱりこの公園は落ち着きますね」
ことり「ほんとだねぇ、心が安らぐよね、海未ちゃん♪」
海未(はぁ……この間のデリヘルチャレンジは最悪でした、まさか顔見知り、しかも全然好みじゃないにこが来るとは……)
海未(おかげでホテル代込みで2万もドブに棄ててしまいました。最悪です……)
海未「はぁ、なんか面白いことはないですかね、ことり」
ことり「どうしたの?海未ちゃん、何か悩み事かな?」
海未の顔を心配そうに覗きこむことり
海未(ことりにはデリヘルのことは言えませんよね……) ことり「ん?あれは凛ちゃんと花陽ちゃんだ!」
海未「おや、ほんとですね」
ことり「わぁ、ふたりともすごくかわいらしいミニスカート!」
海未「何か話してますね」
凛「いやぁ、すごいね、凛あんなに男の人から声かけられたの初めてだよ!」
花陽「うんうん!私もだよ凛ちゃん!でも、カボスさんが一番かっこよかったね」
凛「うん!やっぱりラブライブに男はカボスさんだけで十分だよ!」
凛「ところで、かよちんの出したこの道具すごいにゃ!」
凛は先ほどの流行性ネコシャクシウィルス入りのビンを目の前に持ってくる。
花陽「えへへ、未来デパートから40万払って仕入れたんだよ、凛ちゃんが気に入ってくれるかと思って///」
凛「かよちん///」 凛「こんなすごい道具よく買えたよね!」
凛「だって、灰皿かなんかに一滴だけ垂らして、流行にしたいものを念じるだけで黄色い粉がたくさん育って……」
凛「それを風に乗せるだけで念じた流行が本当に流行になるんだよ!すごすぎるにゃ!」
花陽「えへへ、今考えたらとんでもない道具だよね」
凛「よーし!凛とかよちんで日本中の流行を決めていこうよ!」
花陽「おぉ、いいね、凛ちゃん!」
凛「次はどんな流行にしようか、かよちん!」
海未「……聞きましたか?ことり」
ことり「うん、ばっちりだよ♪海未ちゃん♪」
海未「にやり」 海未「おや、凛と花陽ではないですか」ニヤニヤ
ことり「こんにちは、かよちゃん、凛ちゃん♪」
凛「あっ、海未ちゃんにことりちゃん!」
花陽「こんにちは、2人とも!」
海未「ところで今の話、全部聞きましたよ」ぐいっ
凛「!!?」
凛と花陽が海未とことりに気づくや否や、海未は即座にネコシャクシウィルスを持っている凛の右手の手首を掴んだ。
凛「な、なに?海未ちゃん、怖いよ……」
海未「凛、そのひみつ道具、私にください」
凛「!!?」
花陽「!!?」 凛「だ、だめだよそんな……ねぇ、かよちん」
花陽「う、うん……だってこれは40万円もしたんだよ……」
海未がそれを聞くに、血相を変えて2人に顔を近づける。
ことりは笑顔を絶やさず、海未の後ろでにこにこしている。
海未「いいですか、凛、花陽」
海未「私がいつも言っていることを思い出してください」
海未「私はいつも、こういっているではありませんか」
海未「あなたのモノは私のモノ、私のモノも私のモノ、と」ギリギリ
凛「痛い痛い!!海未ちゃん手首痛いよ!!」 海未「ことり、花陽を抑えててください」
ことり「はーい♪」
ことりはかわいらしい声で返事をすると、花陽をがっしりと抑える。
花陽「あ……あ……」汗ダラダラ
凛「や、やめようよ海未ちゃん……」汗ダラダラ
海未「くれないのなら……」スッ
バキッドカッグシャッ
ボキッドカッグニッ
海未「ふぅ、じゃ、これはもらって行きますね〜」ネコシャクシウィルス
ことり「まったねー、かよちゃん凛ちゃん♪」
凛「」ボロボロ
花陽「凛ちゃん!!しっかり!!」ポロポロ 場所は変わり、海未の家の道場前
海未「ふふふ、やりました、やりましたよ!これが、私が求めていたアイテムです!」
ことり「海未ちゃん!ことりの家から灰皿持ってきたよ!」
海未「ありがとうございます!ことり!」
ことりは自分の部屋にある灰皿を海未に渡す。
ちなみにことりも喫煙者だが、たばこの吸い殻(マルボーロメンソールの一番タールが高いやつ)と灰を捨ててちゃんと灰皿は洗った状態で海未に提供した。
海未「これで、私の野望が流行になれば、私の夢は叶います……」
ことり(海未ちゃんの野望って一体どんなのなんだろう)
海未「まず、この灰皿に一滴……」
ぽつん 海未「そして、次に、私の野望を声に出して念じるのですよね」
ことり「うん、そうだよ」
海未「………」
海未(長かった、ようやく私の野望が、想いが、伝わるのですね)
ことり「海未ちゃん、はやく!はやく!」
海未「えぇ、行きますよ!」
ことり「ごくり……」
海未「ごくり……」 海未は流行性ネコシャクシウィルスが1滴だけ入っている灰皿を、口元まで持って、強く念じた。
そして、その念を言葉へする―――
海未「この世でレズが当たり前になるっ!!!!!!!」
ぽわわわーん ウィルスって昔はビールスっていったんだよな
仮面ライダーとかでもいう ことり「え……」
予想外の海未の言葉に、ことりは絶句する。
海未「レズは当然!レズは至高!!!」
ぽわわわーん
海未「レズ以外はありえない!!レズ以外は異端!!!」
ぽわわわわーん
海未「この世はレズで溢れる!!!レズを認めなければならない!!!!」
ぽわわわわーん
きづけば、灰皿いっぱいに黄色い粉が詰まっていた――― ことり「う、海未ちゃん、さすがにそれは……」
海未「うるさいです!!邪魔しないでください!!」ゴチン
邪魔をしようとすることりの頭に、一発重いのを喰らわせる海未。
ことり「ぴぃいいいい!!!!海未ちゃんが殴ったぁ!!!びえええええ!!!!」
ことりは泣きながら家に帰っていった。
海未「ふぅ、これで邪魔ものは消えました」
海未「あとはこの粉を―――」
海未「風に乗せるっ!!!!!」 海未「さぁ、頼みましたよ!!」
海未は灰皿ごとネコシャクシウィルスを空へ向かって投げつけた―――
またたくまにネコシャクシウィルスの黄色が、空の青を染める―――
そして、染まったかと思えばすぐに消える―――
流行性ネコシャクシウィルスは、流行性ネコシャクシレズウィルスと名を変えて、空中へと感化したのだ―――
海未「さて、これでいいはずです!!」
海未「まずは効果を調べないと……!」
海未はそう言うと、街のほうへ駆け出した。 音ノ木坂の街中
音ノ木坂はレズで溢れていた―――
どこもかしこもレズばかり―――
男の姿は見当たらない。どこもかしこも手を繋ぎ、イチャイチャしている女の子ばかり―――
海未「これは……素晴らしいです!!!」
右を見ると、おさげで愛嬌のいい、ちょっぴり肉付きがいい女の子と、ロシア人っぽい金髪の碧眼ポニーテールの女の子が手をつないで歩いている。
左を見ると、有名スクールアイドルの女の子3人組が、全裸で乱交をしている。
そんな世界だった―――
海未「間違いありません、叶ったんです」
海未「私の野望が、叶ったんです!!」 海未(ずっと、コンプレックスを持っていたんです)
海未(私は、異端者なのではないかと、ずっと不安だったんです)
海未(その不安も、今日で終わりなんですね―――)
海未は、決意した―――
今、この世界なら、伝えることができる―――
海未「今こそ、私の想いを……」
海未「穂乃果に伝えます!!!」
海未は穂乃果の家へ走る―――っ!
走れ園田! 穂乃果の家
海未「……穂乃果っ!!」
海未「穂乃果はいないのですか!?」
穂乃果「……あっ!海未ちゃんっ!!」
海未「ほ、穂乃果……」ドキドキ
穂乃果「う、海未ちゃん、穂乃果……」
穂乃果「変なの……」
もじもじしながら、穂乃果は言う。
穂乃果「さっきまで、こんなことなかったんだけど、穂乃果、海未ちゃんのことを考えると」
穂乃果「ドキドキが、止まらなくて……」
海未はその言葉を聞くと、瞬時に穂乃果を抱きしめる――― 海未「私もですよ、穂乃果」
海未「私と、付き合ってください」
穂乃果「………」
穂乃果「……はい」
穂乃果は優しく言った―――
海未「あぁ……穂乃果っ!!!」ガバッ!!!
穂乃果「きゃっ///」
海未「穂乃果!!いますぐ部屋へ行きましょう!!シャワーなんか浴びなくていいです!!」
穂乃果「もう、がっつきすぎだよ、海未ちゃん///」
穂乃果「今日はだめ!その……処理、してないから……」
穂乃果は恥ずかしがりながらそうつぶやく―――
園田は鼻血を出していた。 穂乃果「あのね、海未ちゃん……」
穂乃果「穂乃果、キレイなときの穂乃果を見てほしいの」
海未「私は、穂乃果のすべてを受け入れますよ」
そう言って、海未は穂乃果を強く抱きしめる。
穂乃果「……だめ」
穂乃果「私なりの、礼儀だよ。一番綺麗な私を、海未ちゃんにあげる……」
穂乃果「明日、学校が終わったら、ね?」
海未「ほ、穂乃果///」
海未は穂乃果をさらに強く抱きしめる。
穂乃果には幸せが詰まっている。ずっとこうしていたいと、海未は思った。 しばらくして
海未「では、穂乃果、今日はこれで帰ります」
穂乃果「ごめんね、海未ちゃん……」
海未「いいんですよ、穂乃果」ニッコリ
海未「そのかわり、明日、最高のあなたを抱かせてくださいね」
穂乃果「うん!約束するよ!」
海未「はい!!帰ったらラインします、明日も一緒に学校へ行きましょう!!」
そう言って、穂乃果と海未はいったん別れた。
心はひとつだが――― 海未「あぁ……最高ですね、この気持ち、レズは正義とはこのことですね」
海未「すれ違うカップルもみんなレズばかり」
海未「こんな素晴らしい世界はないですよ」
海未は上機嫌で自宅へ戻る。
明日が楽しみで楽しみで仕方がない、心だけ躍る子供のように。
私の未来は海未色なんかではない、穂乃果色だろう―――
海未はそう思っていた。 その日の晩 凛の部屋
凛「いてててて……痛いよぉ、かよちん」ポロポロ
花陽「ひどいよ、海未ちゃんもことりちゃんも……凛ちゃん、大丈夫?」
凛「うぅ……ごめんね、かよちん。流行性ネコシャクシウィルス、とられちゃった……」
花陽「ううん、いいよ、そんなこと!」
凛「海未ちゃん……あのひみつ道具、どんなことに使ったんだろう……」
花陽「ロクなことじゃないよね、絶対……」
この2人は元からお互いのことが限界まで好きなので、ネコシャクシレズウィルスは効いていなかった。 花陽「まぁ、流行性ネコシャクシウィルスの効果はどうせ一晩寝たら消えるからいいんだけどね」
凛「なんだ、じゃ、これ以上大きな被害はなさそうだね!」
花陽「うん!そこだけはよかったよ、ほんと」
凛「ところでかよちん……凛、むらむらするにゃぁ」ギュー
花陽「もう、凛ちゃんったら///本当にエッチなんだから///」
凛「だから、今晩も、にゃ」
花陽「うん……///」 翌日
学院へ登校中
海未「ふぅ……」
海未(ムダ毛よし、生理確認よし、事前準備はばっちりです)
海未(おまけに、花まで買ってしまいました。もう今月はデリヘルを呼ぶことはできませんね)
海未「でも、もうデリヘルは必要ありません!」
海未「これからは毎日穂乃果とレズセックスができるのです……」
海未「はぁはぁ……今からすでに濡れています……もうぐしょぐしょです……」ハァハァ
海未「穂乃果、穂乃果っ!!」
海未はすごい顔をしながら、そして、股をいじりながら、通学路を歩く。
着実に、穂乃果とことりと待ち合わせをしている坂まで足を進める。
ネコシャクシレズウィルスの効果が切れているとは知らず――― そして、待ち合わせ場所へついてしまう―――
海未「おはようございます!!穂乃果!!」
既に穂乃果とことりは居た。
穂乃果の様子を一言で表すと、「そわそわしている」。
それを見て、海未は「カップルである自分と顔を合わせるのが恥ずかしい」のだと思い込む。
海未「ふふっ、かわいいですね、穂乃果は」
しかし、実際には違った―――
ちなみに、ことりはゴミ虫でも見るかのような視線で海未を見ている。 海未「なんですか?その顔は、ことり」
ことり「……別に」
海未「ふん、あなたがどう思おうが勝手ですが、私はめでたく穂乃果と結ばれることになりました」
海未「これからは穂乃果は私の彼女です。ね?穂乃果♪」
海未は、恥ずかしがる穂乃果に対し、安心させるようできるだけ柔らかい笑顔で穂乃果に語り掛ける。
穂乃果「………」
穂乃果は顔を赤くして、うつむく。
海未はこの行動が、正しいものだと確信した。
実際は見当はずれも甚だしいのだが――― 穂乃果「う、海未ちゃん……あのね……」
海未「はい?」
穂乃果の顔を覗き込む海未、もちろん、穂乃果の顔に自身の顔を近づけて―――
穂乃果はそのしぐさに、少なからずドンビキしていた。
穂乃果「その……昨日のことなんだけど……」
海未「………」ニコニコ
海未の笑顔が崩れるまで、あと5秒――― 穂乃果「やっぱり、なかったことにしない……?」
海未「………」
海未「……は?」
海未は、一瞬穂乃果が何を言ったかわからなかった。
しかし、だんだんと頭が働くようになり、穂乃果の冷たい言葉がリピートされるように、海の頭の中でこだまされる―――
海未「……は?」
穂乃果「だから!なかったことにしてほしいの!!海未ちゃんの告白の返事!!」
海未「え?えっ?」
ことりは穂乃果のそばへ近寄る――― 海未(な、なにを言っているんです?穂乃果は)
海未(私はレズの世界を作ったんですよ?レズの神なんですよ?)
穂乃果「ていうか……レズはありえないっていうか……気持ち悪いっていうか……」
穂乃果「だってふつうありえないよね……」
穂乃果「だからその……海未ちゃんとは距離を置きたいっていうか……」
海未「………」
海未の顔に笑顔はなかった。
というか、何もなかった――― 穂乃果「じゃ、じゃぁ、穂乃果、そういうことだから!!!」
穂乃果「きょ、教室でも話しかけないでよね!!」
ことり「あっ、待ってよ、穂乃果ちゃん!」
学校の方へ駆け出す穂乃果とことり―――
それを、海未はただ見ているだけだった―――
海未「………」
海未「……なんで?」 なにがなんだかわからない―――
昨日と、まるで状況が違う―――
海未はふと、あたりを見回す―――
海未は気づいた―――
自分の周りに、昨日はあれだけの数のレズカップルがいたのに―――
今は一組もいないということに、海未はきづいてしまった――― 茫然と立ち尽くす海未の視界に、見知った顔が二人―――
凛「それでね、真姫ちゃんったら昨日ミニスカートに履きかえるために走って帰ったんだけど」
凛「その時に車にはねられて全治1カ月らしいにゃ!」
花陽「えぇええええ!!?思ったより大変なことに!!?」
凛「真姫ちゃんはばちが当たったんだよwwww」
凛「海未ちゃんとことりちゃんにもバチが当たればいいのにwwwww」
海未「………」
茫然と立ち尽くしていた海未は、無意識に、凛と花陽の元へ、その重たい足を進めていた。 海未「花陽……」フラフラ
花陽「あっ、海未ちゃん、おはよう!」
凛「おはよう、海未ちゃん!」
花陽「あ、海未ちゃん、流行性ネコシャクシウィルス、そろそろ返してほしいな」
花陽「あれ、効果自体は一日で切れちゃうんだよ。何を流行にしたの?海未ちゃん?」
海未「効果が……1日?」
その言葉は、海未の心にずしりと食い込んだ。 凛「そうだよ!凛から奪い取ったネコシャクシウィルス返してよ!」
花陽「あれ40万したんだよ〜海未ちゃん〜」
海未の今の心の中にこの2人の声は届かない。
湧き上がる、不条理な怒り―――
それは、誰からも恐れられる、某アニメの暴君ガキ大将と同じような感覚―――
海未「……る」
凛「へ?」 海未「ぶん殴ってやる!!!!!」
そういうと、海未は凛と花陽に掴みかかろうとする―――っ!!
凛「ぎゃーーーーー!!!!!」
花陽「ひえぇええええええ!!!!」
逃げる凛と花陽!
鬼のようなオーラを纏い、追いかける海未!
海未「待ちなさい!!!凛、花陽!!!10発づつ殴らせなさい!!!」
花陽「ダレカタスケテーーーーー!!!!!!」
凛「もう流行性ネコシャクシウィルスなんてこりごりだにゃーーー!!!!」
END 花陽、40万のひみつ道具とられる
凛、2回ボコボコ
海未、失恋で心に傷
真姫、全治1ヶ月
にこ、水商売デビュー
全員かわいそう >>71
希、スカートをアホほどディスられる
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