曜「ええ!?お風呂壊れたの?」
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曜ママ「給湯器が壊れちゃって、ほら」
ピロリンッ↑ ピッ
< オユハリヲシマス、オフロノセンノシメワスレニチュウイシテクダサイ
曜「ちゃんと動くじゃん」
曜ママ「と思うでしょ?」
< ゴポッ…ゴポゴポッ……プツン
ピロロン↓
曜ママ「ね?」
曜「……勝手に電源が切れちゃった」
曜ママ「うーん、これじゃしばらくお風呂は無理ね」
曜「ええ〜っもう冬なのに〜」
曜ママ「お風呂どころかお湯も沸かせないわ」
曜「そんなぁ……」 曜ママ「お湯どころか修理代によってはお年玉を待ってもらわなくちゃいけなくなるかも」
曜「!?そ、そんなぁ!!!前借りしようと思ってたのに!!」
曜ママ「何か欲しいものでもあるの?」
曜「船長印の懐中時計……」
曜ママ「時計ならベッドの横にあるじゃない。ほら、イルカの形した」
曜「目覚まし時計じゃなくて懐中時計だよ!船乗り仕様で完全防水なんだから!」
曜ママ「海中でも使えるのね。あ、今のは懐中と海中をかけていてー」
曜「説明しなくていいよ!もーっ!」 オユハリヲシマス、オユハリヲシマス、オフロノセンハシマシタカ
だぞ 曜ママ「また今度買えばいいじゃない」
曜「限定版なの!」
曜ママ「でも朝っぱらから故障なんて、ほんと困っちゃうわ」
曜(流された!?)ガーン
曜ママ「今から仕事にいかなくちゃいけないから業者さんを呼ぶこともできないし」
曜「私も今日は終業式が……」
曜ママ「そういうわけだから今日は外で入ってきてほしいの。ママも職場のシャワー室使うから」 曜「外ってどこで」
曜ママ「高海さんちとか……」
曜「言えば入れてくれると思うけどさすがに図々しいよ」
曜ママ「やっぱりそうよねぇ……いくら曜が千歌ちゃんの許婚とはいえ」
曜「?!!?!」
曜ママ「ジョークジョーク」アハハ
曜「ーー〜〜っ、もうママ!!!」
曜ママ「それじゃ、あそこ行ってみたら?ちょうどタダ券もあることだし」ゴソゴソ
曜「……あそこってどこ」
曜ママ「ほら、港の通りにある」ハイ
曜「ーーああ」
曜「あそこかぁ……」
・
・
・ 〜放課後〜
曜「あー、こんな時間になっちゃったよ〜」バタバタ
曜「先生ってば話が長いんだからもーっ」
ガラガラッ
曜「ちーかちゃん!一緒にかーえーろー!……って、あれ?」
梨子「あ、曜ちゃん」
曜「あれ?梨子ちゃんだけ?」
梨子「千歌ちゃんなら今日も急いで帰っていったわよ。今日も用事があるんだって」
曜「……そっか」 梨子「『よーちゃんに待てなくてごめんって伝えて!』って」
曜「うん……」
梨子「先月の末から毎日ね。聞いても詳しく教えてくれないし……曜ちゃんは何か聞いてる?」
曜「ううん……」
梨子「そう……まぁきっと旅館が忙しいのかもね。ほら、もう師走の後半だし」
曜「そ、だね」ハハ 曜(わかってる……年末の今が繁忙期だってことくらい……でも……)
曜(でも、去年までは私に手伝いにきてーって言ってきてたのに……)
曜(……)
曜(……私の手伝いはもういらないのかな……)
曜「……」ゴソゴソ
曜(お母さんからもらったタダ券)
曜(一枚で二人行けるから誘おうと思ってたけど)
曜「……」ハァ ヨンジュウサンド、180リットルデ、オユハリヲシマス
...
...
オフロノセンハシマシタカ? 梨子「私も教会にいかなくちゃいけないからもう帰るけど、曜ちゃんはどうする?」
曜「私も帰るよ、って教会?」
梨子「今がシーズンだからね。バイトよバイト、割のいいバイト」
曜「??よくわからないけど、そっか。頑張ってね」
曜(私は特に何もないし……)
曜(……ううん、何もなくなったし、もうこのまま直行しよう)
曜(港の通りにある “あそこ” に……)
・
・
・ ・
・
・
〜スーパー銭湯『娯楽湯』〜
曜「ここか……」
曜(銭湯にしては大きいよね……?)キョロキョロ
曜(あっ、だからスーパーなのかな)
曜(入口で靴を脱いでロッカーへ、と)ヌギヌギ
曜「……わぁ」 曜(レストランもあるしゲームやガチャポンも……って散髪屋さんとマッサージ屋さんまで)
曜(お土産屋さんもある……なんか旅館みた……はっ)
曜「……」
曜「旅館……旅館、か」ボソ
曜「……」
曜(千歌ちゃん、今頃どうしてるかなぁ……いつもなら私も一緒に……)
曜「……」
曜「……とりあえずお風呂入ろ」 曜「券売機……ええと……大人一枚でいいのかな」ポチッ シャーッ
曜「これを持って番台っと」
曜「番台……番台?」
曜(番台ってあんな感じだっけ? なんかホテルのフロントみたい)
< イラッシャイマセー、バスタオルハゴイリヨウデスカー?
曜「あ、はいお願いします」
< オオキナ オニモツ ナドゴザイマシタラ オアズカリ シマス
曜「いえ、大丈夫です」
< ゴユックリドウゾー
曜「ありがとうございます」
曜「……」テクテク 曜「……」
曜「ええとこれは……注意書きか」
曜「脱衣所や浴場での携帯電話禁止……必ずかけ湯すること……身体を洗ってからお入りください……」
曜「浴槽での遊泳禁止……水着着用禁止……タオルをお湯につけないでください……」
曜「出る時は必ず脱衣所に行く前に水気を落としてから……」
曜「たくさん書いてるけど普通のことばかりだから大丈夫かな」
曜(浴槽内で身体を洗わないでください、ってそんな人いるの!?) 曜(そういえば前に水虫をお風呂の中で一生懸命こすってるお客さんがいたって聞いたことあるけど)
曜(お風呂の中でおしっこしちゃうって話も……)
曜「……」
曜(……うーん)ダイジョウブカナ…
曜「ま、公衆浴場だから、いちいち気にしてられないけど」
曜(プールだって色々あるもんね)
曜「……」テクテク
曜(ええとこっちが女湯でいいんだよね)
< イラッシャイマセー!
曜「ああ、女の人の声がするからこっちで合ってーーって、あれ?」
曜「この声どこかで」ガラガラ
千歌「いらっしゃいませー!」
曜「え」
千歌「いらっしゃーーあっ……」
曜「」
千歌「……ぃませー……」メソラシ
・
・
・ ・
・
・
〜洗い場〜
カポーン
ガヤガヤ ワイワイ
ザバーッ
ガヤガヤ
曜(結構人多いな……)ゴシゴシ
曜(やっぱり夕帯だからかな)
曜(お年寄りも多いけれど若い人もかなり多い)ゴシゴシ
曜(脱衣所ではスーツ姿の人がいたし、仕事帰りに寄る人もいるんだろうな)ワシャワシャ
曜(ふふっ、なんか楽しいかも)ザーッ
曜(……)
曜(それにしても……)チラ
千歌「よいしょっ、と。後ろ失礼しまーす」トテトテ
曜(千歌ちゃんがここでバイトしてたなんて) 千歌「うんしょ!うんしょ!」セッセッ
曜(何運んでるんだろ……マット……?)
千歌「おじゃましまーす」ガチャ
曜(木のドアの中に入ってったけどあそこ何かあるのかな)
曜(ていうか、あんなに沢山……重そう……)
曜(三つ折りくらいのが10〜15枚くらいかな)
曜(千歌ちゃん腕の力あまりないのに……大丈夫かな……)
千歌「おじゃましましたぁ……っふう、ふう、はぁ、はぁ」ヨタヨタ
曜(あ、出てきた……ってまた持ってる!あれって濡れたマットだよね?) 曜(ただでさえ沢山あって大変なのに、ぼとぼとになるくらい濡れたマットなんて)
曜(絶対重いよ!手伝わなきゃ……!)
千歌「ひぃ、ふぅ、ひぅ、ふぅ」ヨタヨタヨタ
曜「ち、千歌ちゃ」
千歌「!!」メソラシ
曜「う……」
曜(そっか、私は今お客さんだから友達として声かけちゃいけないんだ)
千歌「はぁ、ふぅ、はぁ、ふぅ」ヨロヨロ
曜(千歌ちゃん……前に一緒に単発のバイトやった時はテキトーだったのに……) 曜(……そうだ、友達としてがダメなら客として話しかければ)
曜「あの、店員さん」
千歌「!?ひゃい!」フラフラ
曜「えっと、手伝いましょうか?」
千歌「……っ」
曜「その……一人じゃ重たいでしょうし、半分だけでも
千歌「ありがとうございます!でも結構ですので!」ニコッ
曜「えっ」
千歌「仕事ですので大丈夫です!失礼します!」ヨタヨタヨタ…
曜「」 曜「……」ポツーン
曜「……」
「おねえちゃん、おねえちゃん」
曜「……は、はい!」
「ごめんね、混んでるからそこ使ってもいいかな?ウチも洗いたいやん?」
曜「あ、す、すいません今」
「それと、リネンのお嬢ちゃんナンパするんやったらもっと上手くやらなあかんよ」
曜「へっ!?い、いや別にナンパとかじゃなくて」
「一生懸命仕事しとるんやから奪うんやなくて応援してあげるんよ。やり終えた後で良く頑張ったねって声かければイチコロやん?」 曜「奪うってそんなつもりは……というか友達ですし、いつもは手伝ってあげたら喜んでくれるから……」
「あー、なるほどな。それなら尚更やね。今のあの子はリネンさんとして頑張っとる。そして今のおねぇちゃんはあくまでもお客さん」
「助けたいって気持ちは分かるけど弁えんとな」
曜「そう、ですね……」
「まぁ……でも見守っとるだけでも十分助けになるんちゃうかな」
「ウチは三日前から通ってるんやけどな、今日はいつもより張り切ってるように見えるよ」
曜「!」
「じゃ、ウチ今から頭洗わせてもらうから話はここまで。冷えん内に湯船浸かってき」ザーッ
曜「は、はい」
曜「……あの……」
曜「……ありがとうございましたっ」ペコッ
ペタペタペタ…
「……👍」グッ
・
・
・ ちょっと呼ばれたので風呂入ってきます
20分後に再開します >>44
J('-`)し「タカシー、お風呂先入っちゃいなさい」 ・
・
・
曜「……」ペタペタ
曜(そっか……今回は私は手伝うことができないんだ……)
曜「……」ペタペタ
曜(見守るだけでも、か)
曜「……」ピタ
曜「でも、やっぱり寂しいな……」
「修行と書いてファイトだよぉぉぉぉおおおおおっ🙏」ドドド
「負けないにゃぁあああああああ🙏」ドドドドド
「あんたたち早く変わりなさいよ!」ウガー
「三人ともそんなに騒いじゃ迷惑だよぉー」アワワ
曜「……打たせ湯か」 曜「打たれ湯にちょっと打たれればモヤモヤが晴れるかと思ったけど」
曜「混んでるっぽいから後にしよ……」
曜「先にどこか」ペタペタ
曜「……」ハッ
曜(ここは、 さっき千歌ちゃんが出てきた木のドア)
曜(あ、やっぱりサウナだったんだ)
曜(ちょっと入ってみようかな)ガチャ
曜「オジャマシマース……ぅわっ!あつっ」
「あらあら、サウナは初めてかしら?♡」 曜「え?あ、いえ、でも滅多に入らないのでびっくりして……」
曜(綺麗な人……外人さん?というかどこかで)
「でもほら、まだ85度程度だからそんなに熱くない方なのよ?」オンドケイ
曜「ええっ、本当はもっと熱いんですか?」
「フィンランドでは90〜100度くらいかしらね」
曜(ああ、なるほど)
曜「フィンランドの方だったんですか。日本語お上手ですね」 なんだ謎の女喰いロシアンじゃなくてフィンランド人だったかよかったよかった 「いいえ、私は日本人よ。フィンランドへは一度も行ったことないわ」クスクス
曜「え、でも」
「ロシアの血を引いているの。ロシアでもサウナ、というかバーニャは盛んだけれど、温度に関してはここよりも低めね」
曜「へぇ……なんか意外です。すごく寒い国って聞いたことがあるので」
「まぁサウナはサウナでもスチームサウナだから70度くらいで十分なのよ。ほら、あそこ」ユビサシ
曜「?」クルッ
「露天風呂の横に釜風呂があるでしょう?」 曜「釜風呂……って板の上に乗って釜に入るやつですか?」
「それは五右衛門風呂。釜風呂は日本の伝統的な蒸し風呂の一つよ」
「大昔は風呂といえば蒸し風呂のことを指したの。他にも岩風呂や石風呂などの呼称があるけれどここでは釜風呂ね」
「そもそも風呂の語源は蒸すための岩室、つまりムロが訛って風呂になったという説があってーー」ペラペラ
曜「……」ポカーン
「ーーっと、ごめんなさい。大学で日本の民俗学や文化人類学の研究しているものだからつい」
曜「い、いえ、大学生の方だったんですね」 「ええ。大学が冬休みに入ったから久しぶりに友人達と旅行しているのよ」
曜「ご友人……」キョロキョロ
「ああ、今はそれぞれ好きなお湯に入ってるわ。なんたってスーパー銭湯だものね♡」
曜「は、はぁ……」
< シツレイシマース!
曜「!」
千歌「おじゃましまーす」ガチャ
曜「……」ササッ
「あら?顔隠してどうしたの」
曜「い、いえ」 曜「……」チラ
千歌「うんしょっ、よいしょっ」セッセッ
曜(千歌ちゃん、またマット運んでる)
曜(あんなに汗だくで……シャツをぐしょぐしょにして……)
千歌「失礼します!こちら下の二段のお席、マットを交換させていただきます!」ニコニコ
曜(……エプロンしてなかったら下着が透けちゃう……)
曜(女風呂でよかったよホント……////)
「あの子、かわいらしい子ね」ヒソヒソ
曜「!?」 「あの子が気になるんでしょう?」クスクス
曜「え、いえ、その」
「私も気になるのよ、まだ三日くらいしか見てないけれど、きっといい子だわ♡」
曜「!!ですよね!」パァァ
「でもきっと、もうすでにお相手がいるわね……なんとなく分かるわ」ザンネン
曜「!?!?」
「あ、もちろん勘よ?外れたことはないけれど」
曜「」 曜「ち、ちち、ちかち」カタカタ
「私ね、恋してる子ってすぐわかっちゃうのよね」フンス
曜(千歌ちゃんのお相手……千歌ちゃんの……千歌ちゃんが……?いやいやまだ早いでしょ、何、お相手ってイミワカンナイ)
千歌「よいっしょっと……ふぅ、おじゃましましたー!」ニコッ
ガチャ バタン
「あらら、行っちゃった。声かけなくてよかったの?」
曜「」
「?もしもし?」
曜「……ハッ」
「大丈夫?」 _____
/ ヽ
. / ヽ ヽ
/ /`ヽゞ`ヽ__ゞ l
l ノ ○ < ) /
ヾ/)""、_ノ """ノヽゞゞ
. ((l ̄l___________,,レ_/ ))
. ))\ 'ヽ▽_/ ̄`ヽ((
l .i>o<i lヽ_ヽ
l,___:_:___l ヽ)
/_/_l_l_l_l_ヽ_ヽ
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曜ちゃんがこのスレに興味を持ったようそろー 曜「……へ、あ、は、はい……えと、友達なので」
「え?そうだったの?それなら隠れなくても」
曜「……さっき、声をかけたんですけど、その邪魔しちゃって」
曜「ちょっと気まずいっていうか」
「邪魔?」
曜「大変そうだったから手伝おうとしたんですけど……」
「……ああ」 曜「私、千歌ちゃ……あの子が手伝って欲しがってるって勝手に勘違いしちゃって」
「……」
曜「結果的に仕事を奪いそうになってたみたいで」
「……」
曜「でも見守るだけなのは寂しくて」
「……」
曜「どうして手伝わせてくれないの?今までは頼ってくれてたのにどうして……って」
「……」 曜「バカですよね、結局は私自身が頼られたいだけなのに。ワガママでほんと自分が嫌になります」
「……」
「……いいじゃないワガママだって」
曜「え……」
「頼られたいと思うのも役に立ちたいと思うのも、あの子を大切に思うから。でしょう?」
曜「でも」
「チカちゃん、だったっけ?いい名前ね。親近感が湧くわ♡」
曜「親近感?」 「……ってそうじゃなくて」
「あの子ね、私の大切な友達に少し似てるのよ」
曜「ご友人、ですか?」
「似てるっていっても雰囲気だけよ?」
「あんな風にいつも笑顔で一生懸命で、私にとっては太陽みたいな存在だったわ」
「私が救いたいと思っても救えなかったものを、いきなり現れてすごい勢いで救っていったの」
「最初は、どうして後から現れたあなたが……なんて思って」
「何もできない自分との違いを妬んだり、悔しくて八つ当たりしたりもしたわ」
「でもあの太陽はそんな私ごと救っていったのよ。問答無用で強引にね。ほんと無茶苦茶でしょう?」
曜「……なんだかすごいですね」 「それで私も絆されちゃって、気が付いたら彼女に頼ってばかりになっちゃった」
「でも逆に彼女は決して私を頼ってくれなかった。きっと頼り方を知らなかったのね」
「そうしてある日突然、限界を迎えた」
「太陽はいつでも私達を照らしているわけじゃなかった。曇に隠れることだってあるし、沈むことだってある」
「あの雨の日も、あの雪の日も、あの子が無理したり不安を感じている兆候はあったはずなのに」
「折れる瞬間まで私を頼ってはくれなかった……」
「……そして私も、頼らせてあげることができなかった」
曜「……」 「でもチカちゃんは今まではあなたを頼ってくれてたのでしょう?」
曜「……はい」
「それなら大丈夫よ。頼り方も、頼る心地良さも、ちゃんと知っているはずだから」
「頼りたくなくなったわけではないと思うわ」
曜「でも……それならどうして……」
「さっき私、あの子が私の太陽に似てるって言ったわよね?」
曜「え?」
「同時に親近感が湧くとも言ったわ」
「まぁ最初はダジャレみたいなものだったのだけど、話を聞いているとますます親近感が湧いてきたわね♡」
曜「……?」 「いつも頼らせてくれたあの子。頼ってばかりだった私」
「その一点に関して、あの子はあなたで、チカちゃんは私なのよ」
曜「ええと、それってどういう」
「頼ってくれなくなったら今度はこちらから頼るようにしてみなさい」
曜「私が、千歌ちゃんを……?」
「勘だけれどね」
「あなたがチカちゃんに頼って欲しがっているように、あの子もあなたに頼って欲しがってるかもしれないわよ」
曜「!」 「与えられるだけの関係は寂しいもの」
「私がそうだったように、ね」
曜「……」
曜「私が……千歌ちゃんを頼る……」
「……」
曜「……」ボー
「……さて、そろそろ出ましょうか」
曜「……え」
「もう随分入ってるわ。そろそろ出ないと可愛い顔がりんごみたいに真っ赤になってるわ♡」
曜「あ……はい……///」
「ロシアではバーニャから出たらそのまま雪や氷の張った湖に飛び込むんだけれど、ここはスーパー銭湯だから
ちゃんと水風呂が用意してあるわ!あ、ちゃんと掛け水してから入るように!汗を流すのはもちろん、少し慣れさ
せないと心臓に負荷がかかるから気をつけて、それとーー」ペラペラ
・
・
・ |c||^.- ^||続きが気になって仕方ありませんわ ・
・
・
〜ジェットバスエリア〜
ドドドドド
ボコボコボコボコボコ
曜「ふううううー」ボコボコ
曜「背中に効くぅぅぅ……」ボコボコボコ
曜「……」
曜(それにしても綺麗なお姉さんだったな……)
曜(もうちょっと話していたかったかも)
曜(……でも、どこかで見た気がするんだけど……どこだろ)
曜(洗い場で話した関西弁の人もなんか既視感が……ん?)チラ
「はぁぁ生き返りますねぇぇぇ……」ボコボコボコ
「帰国したら絶対来ようと思ってたんだぁ〜……」ボコボコボコ
曜(隣の人たちは普段外国に住んでるのかな) 一見賢いが千歌ちゃん目当てで三日も通うようなガラスの花園どもだぞ 「向こうにはないのよねっゔぇぇあ」ヴェェ
「何おかしな声を出してるんですかぁぁぁ……」ボコボコボコ
「仕方ないでしょ!この電気風呂、刺激が強すぎるのよ!」ヴェェ
曜(痛いなら入らなければいいのでは……)
「痛いなら入らなければいいんだよぉぉ〜……」ボコボコボコ
「この痛さがいいのよ」ヴェェ
曜(……そういう趣味の人なのかな) ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています