梨子「おい渡辺気持ち悪いんだよ」
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
曜「っ…ごめん」
梨子「前も言ったけどさ?敬礼とかヨーソローとか辞めてくれない?一昔前のオタクみたいで気持ち悪いんだけど」
曜「…」
梨子「聞いてるの?」
曜「…うん、わかった、やらない」 梨子「千歌ちゃんのことは好きよ。友達として大切に思ってる」
曜「千歌ちゃん泣いてたよ」
梨子「…………」
梨子(じゃあどうすればよかったっていうのよ)
曜「また自分が普通なせいだって言ってた」
梨子「……私だって傷つけたかったわけじゃないわよ」
曜「じゃあ付き合ってあげればよかったじゃん」
梨子「はぁ、何言ってるの?」
梨子「曜ちゃん、おかしなこと言ってるよ」
梨子(本当に何言ってるんだろう) 梨子「曜ちゃん、おかしなこと言ってるよ」
曜「おかしいのは梨子ちゃんでしょ」
曜「千歌ちゃんのことが好きだから、私にあんなに嫌がらせしたんじゃないの?」
梨子「……曜ちゃん、いつになく強気だね、千歌ちゃんが絡んでるから?」
曜「話逸らそうとしないで!」
梨子(曜ちゃんは千歌ちゃんのことをこんなに……)
梨子(でも、千歌ちゃんが好きなのは私で)
梨子(両想いじゃないんだったら、私だって曜ちゃんんこと……)
梨子「…………」
曜「今度はだんまり?」
梨子「……最初はそうだったし、ずっとそう思ってたよ」
梨子「でも昨日告白されて気づいたの」
梨子「今は千歌ちゃんのことそういう風に思ってないんだって」
梨子(……なんて言えば、私のこと少しは見てくれるかな)
曜「飽きたってこと?」
梨子「違うよ」
梨子「そう悪者にしようとしないで」
梨子「千歌ちゃんが私のこと好きでも、私が別の人を好きだったってだけの話でしょう」
曜「他に好きな人がいるんだ」
梨子「ええ」
曜「……」
梨子「……」
梨子(曜ちゃんは、なんて思ったんだろう)
曜「……」
曜「私帰るね」
梨子「!」 梨子「待って、今日は付き合ってよ」
曜「そういう雰囲気じゃないじゃん」
曜「私は聞きたいこと聞いたし」
曜「そもそも今日なんで呼んだの?」
梨子「いいから」
梨子「黙って付き合って」
梨子(今別れたら、もう曜ちゃんと話せない気がする)
梨子「じゃないと、曜ちゃんが千歌ちゃんのこと好きだって、千歌ちゃんに言うよ」
梨子(あぁ、最低だ)
梨子(でも一緒にいれさえすれば謝れる)
梨子(ううん、結局私は)
梨子(自分のことしか……)
曜「いいかげんに……」
梨子「…………」プルプル
曜「…………」
曜「……わかった」
それから今日一日、曜ちゃんは私に付き合ってくれた
会話はずっとなくて、謝ることはできなかった 翌日
梨子「今日千歌ちゃんと曜ちゃん雰囲気悪いね」
梨子「喧嘩したんだ、珍しい」
曜「喧嘩っていうか、なんていうのかな」
曜「ねえ、お願い。梨子ちゃんから千歌ちゃんに否定してよ」
梨子「なにを?」
曜「梨子ちゃんと私が付き合ってるって」
梨子「そんな噂が流れてて、喧嘩したのはそれが原因なんだ」
曜「……うん」
梨子(私と曜ちゃんが付き合ってる)
梨子(そうだったらどんなにいいのかな)
梨子(このままにしてたら、本当にならないかな)
梨子「千歌ちゃんと曜ちゃんが仲良くなるのを、私が助けると思う?」
曜「……そうだよね」
曜「……それでも、お願い」
梨子「…………」 梨子(なんにも言い返さない)
梨子(やっぱり曜ちゃんには千歌ちゃんしか映ってないんだ)
梨子「そんなに、私と付き合ってるって言われるの嫌なの?」
曜「…………嫌に決まってるでしょ」
曜「梨子ちゃんだって、私なんかとそんな噂されるの嫌でしょ」
曜「梨子ちゃんは私のこと大嫌いなんだから」
梨子(早く謝ってれば)
梨子(ううん、私が曜ちゃんのこと避けたりしなきゃ)
梨子(千歌ちゃんが曜ちゃんのことを好きだって勘違いしなきゃ)
梨子(何か変わってたのかな)
梨子「……そうだね、わかったわ」
梨子「誤解解いておいてあげる」 放課後
梨子「千歌ちゃん来てくれるかしら」
梨子「曜ちゃんのためにも、私たちのためにも、誤解解かないと」
梨子(……でも)
梨子(千歌ちゃんの誤解を解いて、それでどうなるんだろう)
梨子(私たちは、元の3人に戻れるのかな)
梨子(きっと無理だよね)
梨子(私と千歌ちゃんは、これからも友達って言ったけど、きっと気まずいまま)
梨子(曜ちゃんに謝れたとしても、千歌ちゃんと気まずい私は、きっと曜ちゃんとも疎遠になる)
梨子(私は1人きりに……)
梨子「……そんなの嫌だな」 梨子(千歌ちゃんが告白して来なければ拗れることもなかったのに)
梨子(千歌ちゃんが曜ちゃんを好きなら)
梨子(そもそも、本当に千歌ちゃんは私のこと好きなのかしら)
梨子(……)
梨子(なんて酷いことを思うんだろう)
梨子(千歌ちゃんの気持ちを疑うなんて)
梨子(千歌ちゃんはとっても良い子だもの、千歌ちゃんと付き合う子はきっと幸せなんでしょうね)
ーじゃあ付き合ってあげればよかったじゃんー 梨子「!」
梨子「だめよ、そんなの」
梨子(でも、仮に千歌ちゃんと付き合ったら)
梨子(私は千歌ちゃんと一緒に居られる)
梨子(千歌ちゃんと一緒に居れば、曜ちゃんとも一緒に居られる)
梨子(そういえば前に言っていたわね)
千歌『ずっとこのままで居られたらいいな』
梨子(そのためならきっと許してくれる)
梨子(なら……)
千歌「梨子ちゃん、おまたせ」
梨子「あ、えっと、ごめんね、急に呼び出して」
千歌「それはいいけど、話って?」 梨子「……千歌ちゃんが告白してくれたときと逆だね」
自分の声と表情が薄ら寒い
千歌「……そういうの、やめてよ。梨子ちゃんは曜ちゃんと付き合ってるんでしょ?」
梨子「付き合ってないよ」
千歌「じゃあ、先週の日曜は2人で何してたの?」
千歌「それに今までだってチカに隠れて2人で色々話してるみたいだったし……」
梨子「それはね……」
千歌「それは?」
梨子「相談に、乗ってもらってたの」
千歌「相談?」
梨子「そう、千歌ちゃんに告白されて、あの時は、びっくりして断っちゃったけど」
梨子「でもやっぱり後悔して」
梨子「曜ちゃんに相談して、背中を押してもらったの」
嘘がスラスラと出てくる自分が気持ち悪い
千歌「それって……」
梨子「告白、断っておいてすっごく図々しいよね。ごめん」
梨子「けど、やっぱり私も千歌ちゃんのことが好き」
梨子「だからどうか私と付き合ってください」
千歌「そんな……」
梨子「ダメかな……」
千歌「ダメじゃない!ダメじゃないよ!」
千歌「チカ、何してたんだろ、勝手に勘違いして怒って、梨子ちゃんと曜ちゃんに迷惑かけて」
千歌ちゃんが本気で申し訳なさそうにしてる前で私はどんな顔をしてるんだろう
今だけは鏡を見たくなかった
千歌「私こそごめん」
千歌「これからよろしくお願いします!」
千歌「大好きだよ、梨子ちゃん!」 こんな嘘だらけの私だけど
千歌ちゃんのことは本気で好きになろう
一番身近で、笑顔の可愛らしいこの素敵な女の子を
でも
千歌ちゃんのことを好きになるなら
曜ちゃんにはもう謝れないんだろうな
梨子「ええ、私も、千歌ちゃんのことが大好き」 保守してくれている方々いつもありがとうございます
本当は分岐して別ルートやるつもりでしたが
別ルート入った場合に曜視点で梨子がなんでこんな行動とったか説明するのが難しかったので
先に展開を沿ったものを書きました 忙しい中お疲れ様です
これは他ルートも続く感じですか? >>386
保守してくれた方や期待してくれてる方には申し訳ないのですが
正直微妙なところです
あとはこうこうこういう予定でした!って書いて逃げてしまいたい感じがあります…… 一応一区切りしてるし逃げても誰も文句言わないと思いますよ
すこし曜に救いがないかなと思いましたが梨子の事情が知れてよかったです
続くにしても設定だけ公開するにしても楽しみにしてますね 書けるもんなら書いてほしいな
先に設定だけだしてあとから気が向いたときに書いてくれても良いけど これで終わったらただの胸糞やん...
続きお願いしますなんでもs 実は>>216までなにも考えずに書いてた
曜が千歌に助けてほしいって思ってるときに、千歌から電話がかかってきて、期待して電話に出たら真逆の内容で曜ちゃん可哀想
というのを見たくてちょっと書いてみただけで続くつもりはなかった
反応があったから続き書いて見た次第です
その後もとにかく振り回しまくれば面白くなるだろうって思って後先考えずに、曜ちゃんをいじめました
千歌と梨子が付き合ったあたりで、曜が自殺して
2人は気まずくなって別れてエンドというのを想定していたのだけど
死はさすがに安易かなと少し考えたら、梨子ちゃん天使説が急遽降りてきて
>>216から展開をちゃんと考えるようになった 実は梨子に悪意なんてなくて
行動は全部2人のためで
曜視点で一番純粋に見えた千歌こそ実は一番計算高かった
視点を変えると印象が全然変わって見えるというのをやりたいと思ってた
そして曜視点では千歌の望みが叶いちかりこルート
梨子視点では曜の望みが叶いようちかルート
千歌視点では梨子の望みが叶いようりこルート(一番純粋だった梨子が報われる意味も込めて)
視点のキャラが報われるんじゃなく、視点のキャラ身を引いて好きな人が幸せになる話にしたかった
急に3年経ったのもそれが理由で
誰も悪意なんて持ってなかったのだから誰かに不幸になって欲しくなくて
それなりにみんな幸せになるように書いた そして一番人物像が語られてない千歌ちゃんについて
千歌は梨子と曜が2人だけで何か話してること
自分がいない時2人の態度が違うことには気付いていて
自分は普通だけど、2人は特別な輝いてる女の子だから置いていかれてしまうと思いました
そして2人が付き合い始める前に自分が告白すれば3人でいられると考えました
千歌にとって梨子と曜の優劣はないけど
曜ちゃんは幼馴染だからどんなことがあっても一緒に居られる
梨子ちゃんはまだ繋がりが薄いから曜ちゃんと付き合ったら離れていってしまうかもしれない
そういう理由で梨子に告白しました
なのである意味梨子の見立ては間違ってもなかったし
だからこそ予想外でした 千歌が自己評価低いのはこの世界だとスクールアイドルを始めていないからです
だから曜も高飛び込みを続けてるし
他のキャラは一切出さないようにした
曜の高飛び込みを見にいった帰りに、梨子が「千歌ちゃんは部活しないの?」って話を振ったり
千歌の家で部の申請届けを見つけるといったイベントを挟むか迷いました
千歌は曜が自分のせいで高飛び込みを疎かにするのが嫌で結局諦めることにしています グランドルートはスクールアイドルを始めて終わりというのも一つの案でしたが
そこまで持っていく文才はなくて
梨子と曜が険悪になる理由は弱かったし(ちゃんと渡辺呼びするくらい険悪だったら、ようちかルートで梨子が身を引くときにスレタイの台詞を言わせて、自分は曜のこと好きなんかじゃないアピールができた)
書いている途中で千歌の行動原理を梨子に取られちゃったりしました
思った以上に長文になってしまってこんなの書くくらいなら続き書けよと思わなくもないですが、自分の力不足をお許しください
そもそもSS自体まともに書いたことなくて
安価のようちかSSを3つ書いたことあるくらいです
自分には力がなくて全然書けませんでしたが、SS書きさんに使える設定があれば是非使っていただければ本望です >>396
SSって生き物なんだな
すごい引き込まれたわ
ありがとう 乙でした
イッチのSS良かったと思うので、気が向いたら
また書いて欲しいな できれば曜ちゃんが報われるルートも見たかったー
梨子視点とと構想晒しも面白かったです。千歌ちゃんそんな事考えてたなんて
そのうちこのスレがラ板にまたたつ日をまったり待ってます ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています