新日本プロレス5日の東京ドーム大会で、グレート―O―カーンがSANADA(33)に噴飯ものの大惨敗。ユナイテッドエンパイアを2年連続「ゼンパイア」にしてしまう大罪を犯した。

 昨年は東京スポーツ新聞社制定プロレス大賞で技能賞を受賞する活躍を見せたオーカーンだが、選考会当日は大半の選考委員が寝不足と極度の眼精疲労を訴えており正常な判断が困難な状態だったとのウワサ。投票のやり直しを求める声が日に日に内外で高まっており、史上最大の選考ミスと言われても過言ではない気がする状況だ。

 かくしてオーカーンはこの日のSANADAとのシングル戦でもプロレス大賞の歴史に泥を塗る行為を連発した。過去一度も成功した試しがないにもかかわらず、試合中に相手に靴を舐めさせようとして会場は早くもゲンナリ。そもそも大の大人が靴を舐めたからと言って何が楽しいというのか。掟破りのプランチャはそこそこ形になっていたが、場外に飛ぶ直前の表情はビビっているのがバレバレで「バカにすんな!」と叫んだ際の表情は烈海王のグルグルパンチを想起させた。

 その後も便座、便座ブリッジと技名だけで下劣な品性が丸出しな猛攻を仕掛けたオーカーンは、執ようなまでに大空スバル式羊殺しを何度も仕掛けていく。そのしつこさはもはや私生活でストーカーの類に手を染めないか心配になるレベルで、勝手に名前を出されている大空スバル姫に迷惑がかからないことを祈るばかりだ。

 SANADAとの実力差を分かっていないのは本人だけで、いくら攻めても勝機はどこにもない。手の内もシングル戦前にさらけ出し過ぎてしまっており、エリミネーターは完全に対策を練られてしまっている。何度仕掛けてもヌカに釘、豆腐にかすがい、暖簾に腕押し。ならばとセカンドロープからツーステップ式ムーンサルトプレスを発射し意表を突いたが、スキだらけのエリミネーターに繋いでしまっては全てが台無しだ。SANADAに体を入れ替えられるとオコーナーブリッジでフォール負け。スピード、テクニック、ルックス、人気、経験人数全てにおいて完敗だった。

 それでも現実を直視できないオーカーンは「おい、笑えよ。また負けた。笑えよ! だがなSANADA、余はイケメンじゃなくていいよ。バカにされんのも、負けることも、冷遇されることも不幸話じゃねえ。だって一気に返したほうが面白えだろ。余は今、最高にプロレスラーしてる。だから思う存分バカにしろよ。手のひらを返させるのは余の得意技なんだよ!」と、永遠に訪れることのない人生の逆転劇を信じている様子。きっと現実逃避を続けて30年間生きてきたのだろうが、もうここまで来ると哀れで見ていられない。

「とはいっても帝国の沽券にかかわる。コブ、オスプレイ、後は任せたぞ。帝国バンザーイ!」と仲間たちに後を託したが、ジェフ・コブは内藤哲也に、ウィル・オスプレイはオカダ・カズチカに敗れ連合帝国は2年連続で東京ドーム全敗となった。昨年に続いて「ゼンパイア」のそしりは免れず、出鼻をくじいた戦犯・オーカーンは切腹もの。今からでもプロレス大賞技能賞を取り消すのは遅くないと言っても過言ではない気がする。