海賊版サイトについての見解
 パソコンや携帯電話など、デジタル技術が発達して、マンガの読まれ方はずいぶん変わりました。
 そして以前よりもずっと気軽に、容易く作品を手にしてもらえるようになっています。
 本当にすばらしいことだと思います。
 私たちマンガ家に限らず、ものを創作する人間は、作品を読んだり、観たり、聴いたりしてくれる人たちに、まずは楽しんでもらいたい、と考えています。
 そして、一生懸命作り上げた作品がきちんとみなさんの心に届き、感動として実を結んだときに、私たち作り手は充実感とか達成感を感じ、また次の創作に向けて頑張ることができるのです。

 でもそれには、作り手と、作品を利用するみなさんが、きちんとした「輪」のなかでつながっていることが大事です。
 残念ながら最近、私たち作り手がその「輪」の外に追いやられてしまうことが増えています。
 その代わりに、全く創作の努力に加わっていない海賊版サイトなどが、利益をむさぼっている現実があります。

 世の中には、マンガ以外にもたくさんの作品があふれています。
 それらを観たり、読んだりするときに、その「輪」のなかに、創作した人たちがちゃんと一緒に入っているだろうか? と、ちょっと考えてみてくれませんか?
 私たち作り手は、どんなに頑張っても、その「輪」の外側では作品を作り続けられないのです。

 このままの状態が続けば、日本のいろいろな文化が体力を削られてしまい、ついには滅びてしまうことでしょう。
 そのことをとても心配しているのです。

平成30年2月13日
公益社団法人日本漫画家協会

NHKニュース7で取り上げていただきました。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180211/k10011325131000.html
NHKサイトでは、より詳しい記事を掲載していただいています。

公益社団法人日本漫画家協会
https://www.nihonmangakakyokai.or.jp/?tbl=information&;id=7015
あいうえおかきくけこさしすせそたちつぷぷっぴどぅ