あまりに勘違いや思い込みで作者や作品を貶める奴が多いから言っておく。

まず、ハルが屋形越え中に記憶を失ったのは偶然じゃない
記憶を失うタイミングで勝負をするよう獏が誘導したから

@獏は「ハチの王子様」の書店を買収しており、ハルが注文するたびに手元に注文票が(蜂名直樹の名義で)届いていた。その注文票が届くのが「一ヶ月周期」⇒記憶喪失の周期が「一ヶ月」と把握
A卍戦の際、獏は「時」の札で「一ヶ月」を指定。さらに、ハルと「卍戦のケリがついたらその場で即、屋形越えをする」ことを約束させる
B卍戦の開始日にハルが記憶を失ったばかりであることは、書店での遭遇&手元に届いた注文票で当然把握してる

あとは、ハルの記憶が飛ぶこと(時間感覚が無くなること)のメリットを生かした勝負に持ち込むだけ。
ここで、一ヶ月後が閏秒のタイミングである偶然を勝負に生かす。
卍戦中、獏は夜行に「屋形越えはどんなゲーム候補があるのか」と尋ね、夜行は紙にリスト化したゲーム一覧を見せた(その中に「ハンカチ落とし」がある)
獏はその中で「記憶喪失のタイミングを知る優位」生かせるゲームはどれなのか、1つ1つのゲームを想像し、思考を巡らせ、「ハンカチ落とし」の可能性に行き当たる。

卍戦後、屋形越えの立ち会い者を決める際、獏は夜行の後ろに立ち、ハンカチを落としてみせる。これは、偽のハンカチの使用を夜行に思い付かせる意図もあるが、その後、夜行が「ハンカチ落とし」を屋形越えのゲームとする刷り込みにもなっている(マジシャンズセレクト)

また、閏秒を利用するために、卍戦の後にリュウセイに電話をかけさせ、閏秒の時報が有効なエリアにいることを確認させてもいる

屋形越えの舞台がオベリスクの頂上と予想し、壊れた時計を置いたのも、時報を勝負の基準に選ばせるための「マジシャンズセレクト」

こうして、一ヶ月を、いや、ハルと別れてから注文票で記憶喪失を暴く行動を下準備と考えるなら数年間をかけて、獏は入念に策を張り巡らせ、勝利を掴んだ。
偶然なんてとんでもない!(負ける要素があるとすれば、閏秒のタイミングで勝負がつくようたち振る舞う最中に、お屋形様に殺される可能性くらい)