0001名無しで叶える物語(わんこそば)2023/01/08(日) 20:39:22.98ID:pLJrCJEz
ちぃちゃんのポーズがアレにちょっと似てると思ったので
かのん「くぬぬぬぬ…!」ギュギュッ
すみれ「何よ手なんか握って…」
ちみれ「これは…」
ドクン ドクン
すみれ「ガ」「アッ」「ア」「ア」
ちみれ「お姉ちゃん!」
すみれ「痛い痛い!何か血が熱い!細胞壊れるぅ!」ガハッ
かのん「やっぱりダメか~」パッ
すみれ「???」ゴフッゲホッ
かのん「いっぱい想いを込めたんだけど、入らなかったみたい」
すみれ「想いって…殺意?」
かのん「すみれちゃんにもっと幸せになって欲しいって、思いっきりオーラを込めたんだけどね」
すみれ「…幸せどころか、死に至らしめられるとこだったんだけど」
ちみれ「ただ込めるだけでは、お姉ちゃんにオーラは戻らない」
ちみれ「枯れたお花に水をやるようなもの…なのかな」シュン
すみれ「かのん、冗談でもやめなさいったらやめなさい」
すみれ「上手く行っちゃって、私みたいにオーラが戻らなくなったらどうすんのよ!」
かのん「そうかな?私のオーラは多分枯れたりしないよ」
すみれ「すごい自信ね」
かのん「あと、そうなっちゃってもいいかな~ってね」ニコ
かのん「オーラ貧民の生活でも、あなたとならば~♪ってやつ?」
すみれ「はぁ?」
かのん「すみれちゃんは自分の事を犠牲にしてもいいくらい、ちみれちゃんを大切に想っていたから…オーラが受け継がれたんだよね?」
ちみれ「……」
かのん「私はそんな優しいすみれちゃんの事が大好き。だから、今度は私の想いですみれちゃんを満たしてあげたい」
かのん「それが今日ハッキリした、私の気持ちなんだ」
すみれ「かのん…」
ちみれ「だ、ダメです!」バッ
すみれ「?」
ちみれ「お姉ちゃんと一緒に幸せになるのは、私…」ジッ
かのん「………」ジッ
可可「あぇ?かのんがまだ残って何かやってマス!」
夏美「こうしちゃいられませんわ!」
ワイワイ
かのん「ちみれちゃん」
ちみれ「……」
かのん「ちみれちゃんが一番好きで一緒に居たいのがすみれちゃんでも…」
かのん「今のすみれちゃんはLiella!が一番の居場所で…スクールアイドルとして輝くのが一番の目標なんだ」
ちみれ「…分かってます」
すみれ「あ、あんた!」
かのん「だから…」ウデカラメ
すみれ「わわっ」
かのん「奪いに来てよ!将来…スクールアイドルになってさ?」
かのん「大人のショービジネスと違って、悪い感情は(あんまり)漂ってない…みんな自分の夢と学校のために一生懸命頑張ってる」
すみれ(結女は他の学校よりちょっとアレなとこあるけどね)
かのん「お姉ちゃんと同じ大好きに、ちみれちゃんもまたチャレンジしてみようよ!」
すみれ「かのん…」
ちみれ「…お姉ちゃん」
すみれ「?」
ちみれ「私、お姉ちゃんからこんな力をもらって…でもどうすればいいか悩んでたけど…」
ちみれ「今日かのんさんと出会って、わかった…!」
かのん「うん」ニコニコ
ちみれ「私は…この人を倒すために生まれてきたんだって」
Liella!コソコソ話
若菜四季は初めて飼ったクワガタムシを自分のミスで死なせてから、「病の克服」「永遠の命」というものを意識するようになりました。
長寿であるカメにも愛着を見せるのはそのためです。
かのんの体質とオーラを薄々感じ取っており、スクールアイドル活動と平行して研究を行っていました。
今の日々が幸せすぎて、不死の薬を開発したらメイにも飲ませてずっと一緒に生きたいという少女じみた夢を加速させていきましたが、それに対するメイの言葉で思い直しました。
今回の件があってからは、先輩たちとすぐ仲良くなってしまうメイを奪われないため、とりあえず強大な相手のオーラを弱める薬の開発を始めたそうです。
0119名無しで叶える物語(わんこそば)2023/01/14(土) 20:37:12.38ID:gzu8pTA7
すみれ「な、何でそうなるのったらそうなるの!?」
すみれ「二人で頑張ろうね!って終わるとこじゃないの!?」アワアワ
かのん「…ホントにすみれちゃんはダメだね~」ハァ
ちみれ「おいたわしや、です」(信じられないものを見た目)
すみれ「????」オロオロ
ちみれ「私、もう一回…歌とダンスの練習する」
ちみれ「かのんさんたちがスクールアイドルでどんな記録を作っても、それを超えてみせる」
すみれ「あんた…」
恋「では、高校は是非とも結ヶ丘に!」ズァッ
ちみれ「わっ!」
恋「将来私が理事長になる(であろう)結ヶ丘で、共に光を掴みましょう!」ギュッ
メイ「恋先輩、たくましいな…」
可可「結ヶ丘でスクールアイドル活動が始まってから、レンレンは物心リャンメンで得しかしてないデスから」
千砂都「最初はあんなだったのにねー♪」
恋「……」
かのん「ちみれちゃん、待ってるよ」ニコ
かのん「私もこれからもっと頑張るし…すみれちゃんのオーラも何とかしてあげたい」
ちみれ「うん」
かのん「だからね、すみれちゃん」ススス
すみれ「わっ!」ビクッ
かのん「いろんな姿勢とか体勢?とか試せば、ちみれちゃんみたいにオーラが渡せるようになるかもしれないから…」
かのん「これからも色々よろしくね、すみれちゃん//」ウワメ
すみれ「えぇえ…?//」
可可「こ、コレハ…!」
夏美「まずいですわ!」
ちみれ「…かのんさん」
かのん「な、何かな?」(今いいとこなのに!)
ちみれ「さっき…ありあさんと比べるために、かのんさんの体を見たんだけど」
かのん「?」
きな子「いきなり何の話っすか…?」
ちみれ「かのんさんの体には咽頭が7つ、脳が5つあるよ」シレッ
かのん「え゛!?」
ちみれ「だから歌が上手だし人格も変わる」
メイ「ん、んなワケ…」
恋「まぁ!それはすごいですね!」ニコニコ
千砂都「通常、調子乗り、やさぐれ、ビビり、イケメン…ってとこかな」ユビオリ
きな子(この先輩たち…)
すみれ「………」マジマジ
かのん「すみれちゃん?そんなに見ないで…//」
すみれ「ば、化け物…鬼の王!」ヒィッ
かのん「は!?」
メイ「マジかこの人?」
千砂都「鬼って私のことだよね…?」
すみれ「わ…私は妹と家に帰るわ!思い出の残る家にね!」ダダッ
ちみれ「うん!」テテッ
ちみれ「…またね、かのんさん!」エヘ
かのん「え…?え…?」ポツン
恋「本当に、帰ってしまいましたね…」
四季「Unbelievable!…臓器という複雑なものを、一個体の保有数をも超えて…!」
メイ「ウソに決まってんだろそんなの…」
夏美「ナイス妹さん!ですわ」フゥ
可可(さっきまでの事があったにシテモ…)
きな子(すみれ先輩、妹の事を信じ過ぎっす…)
千砂都「そっちのスカウトは失敗だね、かのんちゃん?」ニコニコ
かのん「あ…」ワナワナ
可可「ホラかのん、クク達も帰りマスヨ?」ズルズル
かのん「すみれちゃん!すみれちゃん行かないで!」ジタバタ
きな子(とんでもない往生際の悪さっす…)
メイ(Liella!のスターの姿か?これが…)
かのん「私を置いて行かないでエエエエ!!」
Liella!コソコソ話
鬼塚夏美は澁谷かのんのオーラに惹かれてLiella!に入りましたが、自分の金策を見抜く現実感覚を持ちながら、自身の才能を見限ることなく無謀ともいえる夢を追い続ける平安名すみれに興味が移っていきました。
彼女は自分の気持ちを似たような境遇ゆえの共感と捉えており、彼女がかつて夢想していた憧憬の中の「完璧なモデル」の容姿にすみれを重ねている事は自分でも気付いていません。
他の人がすみれに興味を抱く事をいつも疑問に思っており、将来にわたって彼女を支えられるのは自分だけだという自負を勝手に持っています。
これまで虚言を弄し続けてきた事で自分の言葉を振り返るのを嫌う傾向があり、不安な時期に彼女の言葉に導かれたとして慕う桜小路きな子の気持ちには全く気付いていません。
0129名無しで叶える物語(わんこそば)2023/01/15(日) 20:02:53.57ID:OOaqK+3y
その日の夜・例の公園
千砂都「フッ…フッ…」
千砂都「シイィィイイ…」
恋「やっぱりここにいらっしゃいましたね」テクテク
千砂都「…恋ちゃん」
恋「もう夜は寒い季節です。そろそろ戻りませんか?」
千砂都「去年から、ここで一緒に練習を始めて…」
千砂都「恋ちゃんは『透き通る世界』に入れるようになってたんだね」
恋「ええ。常時というわけではないですが」
千砂都「痣は出てない?」
恋「そこまで無理はしていませんよ」
千砂都「…良かった」フゥ
恋「でもおかげ様で、『遠慮なんてしないチョップ』も高速で出せるようにもなりました」シュシュシュ
千砂都「…ありあちゃんのこと、恋ちゃんだよね?」
恋「………」
千砂都「どうしてあんなことをしたの?」
千砂都「今日はやっと習得できた『羅針』を試すってだけの予定だったよね」
恋「かのんさんの店には何度もお邪魔していますから…」
恋「彼女が誰を見て、どんな悩みを抱いているかというのが…何となく分かりましたので」
恋「すみれさんの家にちょうど良くお邪魔することになり、それを少し後押ししただけのことです」
恋「実際、彼女の役に立つことができました」
千砂都「…で、ほかには?」
恋「……」
千砂都「かのんちゃんでしょ?」
恋「ええ。かのんさんのああいう性格は好かれる要素の一つなのでしょうが…」
恋「この一件でそろそろ自分の気持ちに気付いて、色々決めてもらわないと」
恋「揺らいでしまいますからね、千砂都さんが」
千砂都「だから、私とかのんちゃんはそういうのじゃないって…」
恋「(ジー…)」
千砂都「………」
千砂都「やっぱり…期待みたいなものは、あったのかな…?」
恋「今日だって…私と『一緒』に練習して型を習得したのを、隠す必要はありませんからね」
千砂都「言われてみれば、そうだよね」
千砂都「かのんちゃんのためにここまで出来るようになったのを見て欲しかったし、これからも一緒に居たいって言ってもらいたかった」
恋「それは当然の気持ちだと思いますよ」
千砂都「でも、ありあちゃんとちみれちゃんの事があって…かのんちゃんが選んだのは、すみれちゃんだった」
千砂都「強い弱いどころか、オーラそのものが無い人」
千砂都「何年もの練習で技とオーラを積み上げても、かのんちゃんに選ばれるという目的に対しては…無意味だった」
千砂都「何ともまぁ…惨めで、滑稽で、つまらない話だよ」
恋「…それは、とても素敵な事だと思いますよ」
千砂都「?」
恋「他を圧倒するオーラに満ちたかのんさんと、枯れ木のようなすみれさん」
恋「その事実がはっきり分かったというのに、かのんさんは彼女を微塵も下に見たり、憐れむ気配はなかった…」
千砂都「それどころか、危険を承知で自分の力を与えて救おうとした」
恋「力を持った王は、時としてその権威を維持することだけに固執する生命体になりがちですが…」
恋「かのんさんは、そういう心配は全く無い…とても優しい方です」
千砂都「…そうだね」
千砂都「好きになった自分が誇らしいくらい、優しい人」
恋「……」
千砂都「私ね、昔…恋ちゃんにちょっと似てる子たちにいじめられてたんだ」
恋「前もお話は聞いていましたが…私に似てるって情報、必要ですか?」
千砂都「でも、初対面のかのんちゃんに助けてもらった」
恋「はい…」
千砂都「あの時から、かのんちゃんは変わらない」
千砂都「私にとって最高のヒーローで、スターで…」
千砂都「…幼馴染なんだ」
Liella!コソコソ話
平安名ちみれは聡明な子で、姉のオーラを自分が奪った事実を知られたら憎まれるのではないかと、これまで内心怖れを抱いて生きていました。
しかし、すみれの事を一番愛してもいたので、彼女の私物を欲しがる等のわがままを言ったりして、彼女との絆をいつも確かめていました。
彼女が質量ともに最高のオーラを持つこととなったのは、渡し手のすみれが雑念の一切ない若年者であったこと、渡し手と受け手のオーラの質が似通っており拒否反応を起こさなかったこと、ちみれが死に瀕して扉を開けたことでオーラを受け入れる器が飛躍的に大きくなったこと、以上の原因があります。
今回の件でこれまで苛まれてきた罪悪感から解き放たれた彼女が、その太陽のような表現力で将来スクールアイドルとしてどんな活躍を見せるのか、大いに期待できるところです。
恋「千砂都さん」
千砂都「ま、これからも私のやることは変わらない」
千砂都「他の皆のオーラと実力も分かったし、やっぱり今日は良かったよ」
恋「特にきな子さんは、身体操作はまだ未熟ですが…オーラの理解と使い方に関する才能は素晴らしいものがあります」
千砂都「さすが北海道育ちだよね」
恋「厳しい環境で動物達と一緒に生活することで、生き物のオーラを察知する能力や呼吸が身に付いたのでしょう」
千砂都「かのんちゃんがあの子にこだわっていた理由が、やっと分かったよ」
恋「千砂都さんは…現に現れている実力以外の見切りはやや苦手ですから」
千砂都「とにかく目に見える結果のため、自分を高めることに必死だったからね」
恋「だからと言ってあの時、図書室で偶然見つけた古文書から型を覚えようとするとは思いませんでしたよ」
千砂都「あれで呼吸や闘気の事を知り…一番私に合っていると思った『破壊殺』を通じてオーラを高めようとしたのも、かのんちゃんに並ぶ強さが欲しかったから」
恋「破壊殺…『羅針』『空式』『乱式』『脚式・冠先割、流閃群光、飛遊星千輪』『鬼芯八重芯』『砕式・万葉閃柳』『終式・青銀乱残光』『滅式』、そして『鈴割り』…」
恋「ここでの練習で、これだけの型を習得しましたからね」
千砂都「うん…この型を1曲の中で全て出せれば、かのんちゃんの歌に頼らなくてもどんな相手にも勝ち、ラブライブを制覇できると思った」
千砂都「かのんちゃんに『誰も彼も役には立たなかった』なんて思われないよう、強くなりたかった」
千砂都「でも、勝ちたいと思うばかりに…かのんちゃんと丸とダンス以外全てを捨てた『何か』になりかけた」
千砂都「かのんちゃんのオーラと歌の力は、追い付こうとする私の意識をそれ一色に塗りつぶすくらい強かったんだ」
恋「たまに寝てても『ちぃちゃん!』って呼ぶ声が聞こえるって言ってましたものね」
千砂都「…それを救ってくれたのが、恋ちゃん」
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高校1年の冬・東京大会終了後
恋『千砂都さん、もうやめて!』
千砂都『…手を放して』
恋『もうやめにしましょう…たこ焼きカーに戻りましょう』
千砂都『駄目だよ。私はサニパさんを倒さなければならない。もっと強くならなきゃならない』
千砂都『強くなって、優勝旗を持って帰らなきゃならないんだ』
恋『………』
恋『千砂都さんの型…』
恋『鬼と呼ばれた人物が開発したとは思えないくらい、花火のように綺麗ですよね』フフッ
千砂都『…?』
恋『神津島に花火を見に行く話をしたの…覚えていますか?』
恋『スクールアイドル部に入った後…千砂都さんとのささいなお話で私、嬉しいことがたくさんありました』
恋『皆さんと神津島に行けなかった…楽しい思い出も作れず、島で開催された花火大会も見れなかったと惜しむ私に、来年…再来年も見に行けばいいって言ってくれましたよね?』
千砂都『……』
恋『私はあの頃、皆さんに受け入れてもらって嬉しかったですが…不安もありました』
恋『来年も再来年も結ヶ丘とある私の人生…というものが、うまく想像できませんでした』
千砂都『恋ちゃん…』
恋『母もそうだったのでしょう…自分の夢が消えてゆくのを見たくなくて、病に倒れたのです…きっと』
恋『父も心のどこかで諦めているのが分かっていました。私があまりにも意固地すぎて』
千砂都『それは分かるかも』
恋『だけど千砂都さんには私の未来が見えていた…当たり前のことのように』
恋『本当に嬉しかった…』
千砂都『………』
恋『私は千砂都さんがいいんです』
恋『私と……になってくれますか?』
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千砂都「いやー…昨年のことなのに、何か懐かしいね」
恋「私は、昨日の事のように覚えていますよ?」
千砂都「…恋ちゃんを志半ばで亡くなった、花さんのようにはしない」
千砂都「改めて言うけど、恋ちゃんに心配掛けない程度に…もっと強くなって、皆を信じて夢を叶える…」
千砂都「そして、これからもあなたを…」
恋「(ジー…)」
千砂都「これからもあなたを…守るyo!//」
恋「まぁ、千砂都さんたら…//」
千砂都「さ、さぁ帰ろう?呼吸が使えるとはいえ…今日はちょっと疲れちゃった」
恋「えぇ。でも千砂都さん…?」
千砂都「ん?」
恋「今年の夏、『誰か』の決定で合宿を分けた結果…」
恋「1年生の皆がすごく頑張った事で私達も遊ぶ空気じゃなくなり…結局花火を見に行けませんでしたよね?」
千砂都「………」
千砂都「あっ…!?」(想起)
恋「あの時はとりあえず同意しましたけど、実は内心穏やかではなかったのですよ?」
千砂都「……」
恋「(ニコニコ)」
千砂都「……………」
千砂都「破壊殺…滅式…!」ズァッ
恋「自分で自分を攻撃しなくていいですから」ギュッ
恋「…来年こそ、一緒に見に行きましょう?」
千砂都「恋ちゃん…」
『部長として許可します』
『ハードル上げていいかもって』
『もちろん、今のままじゃ難しいと思うよ?』
千砂都(私の部長生活は、大切な恋ちゃん達の神経を逆撫でしてばかりのものだったのかもしれない)
恋「さぁ行きましょう…あぁ、親御さん達には連絡しておいてくださいね?」
千砂都「うん!」
千砂都(でも…)
サヤ「お帰りなさいませ、恋様、嵐様」ニコ
チビ「ワン!」(歓迎)
千砂都「お邪魔しますサヤさん、チビ」
千砂都「…そして、恋ちゃん…」
恋「お帰りなさい…なんて、ね//」
千砂都(ここが、この人が…かのんちゃんの夢の果てを見届けた私の…帰る場所になればいいな)
0146名無しで叶える物語(わんこそば)2023/01/16(月) 20:47:14.49ID:uFrGH0SG
3月・ラブライブ終了後
スクールアイドル部 部室
可可「行ってくるのデース!」
千砂都「気をつけてねー!」
かのん「………」トボトボ
恋「行ってしまいましたね…」
すみれ「えぇ…やっぱり寂しくなるわね」
メイ「しかし、やっぱりかのん先輩はすごかったんだな」
きな子「世界トップクラスの学校から留学を打診されるなんて…」
千砂都「かのんちゃんの実力とオーラが証明されたってことだよ」
夏美「…でも、良かったんですの?」チラッ
すみれ「なによ」
夏美「すみれ先輩が、可可先輩の時のように…また一人で『留学しちゃうのよおぉぉ』って暴走するのを心配してましたの」
四季「それは言い過ぎだけど、すみれ先輩はまた汗を流すかと思ってた」
すみれ「あんた達、私を何だと思ってるのよ…」
可可「かのんはあの時のククとは違いマスよ」
すみれ「これからかのんが行くのは、光り輝く未来への夢の道」
すみれ「だから私は…あの子が夢を全うするその日まで、幸せであるよう…」
すみれ「決してその夢が、理不尽に脅かされることのないよう…」チラ
可可「……」ニコ
すみれ「願うったら願うだけよ」フフ
可可(ククの家族との約束が理不尽というのはどうかと思いますが…)
可可(そう思って必死に戦ってくれたあなたのおかげで、ククは夢を叶えることができました)
可可(そしてククには、新しい夢ができたのですよ?)
可可(結女を卒業しても…そう、小さな家がいい…)
可可(一緒の布団で、あなたの顔を見て…手を繋いで眠りにつきたい…)
可可(…果たして、帰国して結女を卒業するかのんは、それでも気持ちは変わらずすみれを求めるのでしょうか)
可可(だとすれば…この1年はククにとって、次の夢を叶えるための準備運動の期間でもありますね!)
可可(…でも)
可可(かのん…私の華やかな夢を叶えてくれた最初の光…)
可可(できるのなら、あなたと一緒のLiella!の日々が…いつまでも続いて欲しかった…)
可可「………」シンミリ
ドタドタドタ
かのん「ハイ、澁谷でございます!!」扉バーン
8人「…………」
8人「「え!?」」
かのん「し、澁谷でございます!」メソラシ
可可「か…カノン!?」
すみれ「何で戻ってきてるのよアンタ!」
かのん「ひ、久しぶり…」ヘラ
可可「まさか…留学が嫌にナッテ!?」
千砂都「逃げた!!逃げた、恋ちゃん、かのんちゃんが逃げた!!」
恋「逃亡…!」(戦慄)
かのん「いや、これはね…」
すみれ「!?まーたこっちをオーラマシマシで説得するつもりね!」
きな子「その無駄にデカいオーラで何とか結女に残ろうとしても、そうは行かないっす!」
千砂都「世界に歌を響かせるんでしょ!?」
かのん「ち、違…」
四季「かのん先輩用の薬は完成している…メイお願い!」
メイ「南無 阿弥陀仏!(浄土真宗)」ガシッ
かのん「メイちゃん!?何を…モゴゴゴ!」ゴクン
夏美「飲みましたわねかのん先輩、私のレインボーたこ焼きスムージーを!」
きな子「何が入っていたと思いますっすか?」ニヤリ
かのん「…まさか、私のオーラを!?」
かのん「そんなものができるはずは…」
四季「残念、はずれです」
かのん「…ゴブッ」
すみれ「!?…吐いた!!」(たこ焼きを)
可可「よっぽどマズかったんデスね」
恋「薬は4つですよ…」
四季「1年生返り、顔芸化、教祖化阻害、そして…尊厳破壊!」
かのん「!?」
かのん「あ…何か聴こえて…」
-高い~♪高い~♪-
おばさん『シブヤサン?シブヤサン!?』
ママ『ニアッテルワヨ、セイフク!』
音楽科モブ『フツウカノセイフクモカワイイヨネ(苦笑)』
野良猫『ニャーンw』
鬼『ワタシハカノンチャンノウタ、キイテイタイケドナ?』(即立ち去り)
ポニテ『トニカクキョウハカエッテクダサイ、オンガクカノセイトノジャマニナラナイヨウニ』
金髪『ワタシヲダレダトオモッテルノォ!』
-高い~♪高い~♪-
かのん「アキラメナイキモチ…アキラメナイキモチ…」
メイ「何か変顔しながらブツブツ言ってるぞ…」
夏美「薬で入学当時のトラウマが呼び覚まされているようですわね…って」
千砂都「…私があの時、自分でかのんちゃんを…」(タイスタ顔)
恋「…文化祭は音楽科をメインで行う事と決定しました!一人で勝手に決めたんですけどね?」ウフフ
すみれ「…ウワァ~美味しそ~ぅ…」♪リエラジのテーマ
きな子「かのん先輩の呟きで、他の先輩達にもダメージ入ってるんすけど…」
夏美「すみれ先輩、スムージーを顔に塗りたくってますわ(ドン引き)」
四季「お互い傷付け合いながらも想い合い、今のLiella!がある」
四季「私とメイと同じ…//」髪クシャ
メイ「それは違うと思うぞ」
可可「………」
可可「さ、サァかのん?」
可可「アナタの大嫌いな初登校(2回目)がすぐ其処まで来たデスよ」ヤケクソ
かのん「アァ…」
ガラッ
ウィーン「お邪魔します」
夏美「!?」
かのちぃすみれん「「…はっ!」」
メイ「お前は…」
可可「マ、マルガレーテー!」
きな子「制服なんか着て…何の用っすか?」
ウィーン「何でシブヤカノンがDepression状態なのかは知らないけど…」
ウィーン「向こうで色々あって、留学は中止になったわ」
8人「「……は?」」
ウィーン「その報告と謝罪に来たの」
かのん「シブヤデ…ゴザイマス」
可可「そんな…中止だナンテ…」
すみれ「何でったら何でよ!?」
千砂都「何度でも聞くよ?その理由を」ゴゴゴ
恋「流閃群光はウィーンさんが戻ってこれなくなるのでやめてくださいね?」
ウィーン「詳しい事情はこれから話すとして…今回の件はうちの実家も関係しているから、まずは謝らせてもらうわ」
ウィーン「ご迷惑をおかけしまして」ペコ
ウィーン「…日本語これでいいのかしら」
8人「「………」」
かのん「わ…私のLiella!への想いは不滅…永遠だから…」ナミダメ
千砂都「………」ゴゴゴゴ
かのん「………」ドキドキ
千砂都「ま、事情があるならしょうがないか」パッ
千砂都「明日からまた練習だよ?もちろんかのんちゃんも!」
かのん「…ちぃちゃん!」パアァ
恋「今年こそ、皆で花火を見に行きましょうね?」
きな子「これからも猪突猛進っす!」
メイ「フン!…かのん先輩は戻ってくると思ってたぜ!」ズビ
四季「これからも、かのん先輩で…永遠の命の研究ができる…!」
夏美「これから配信スッタァートしますの!これは再生数期待できますの!」
ワイワイ
可可「…どうやら、この騒がしい日々はまだまだ続くようデス」
可可「ネ…すみれ?」クスクス
すみれ「もう…ちかたないわねぇ!」クスクス
かのん「みんな…」
8人「「おかえり」」
かのん「…ただいま」ニコ
ラブライブ!スーパースター!! 3期に続く…
おわり