冬休み
かすみ「おはようございま〜す」
璃奈「かすみちゃんおはよう」
歩夢「おはよう、かすみちゃん」
かすみ「あれ?先輩はまだ来てないんですか?」キョロキョロ
彼方「まだだね〜」
果林「歩夢は一緒に登校してないの?」
歩夢「誘おうと思ったんだけど朝からどこかに出かけちゃったみたいで……」
愛「じゃあ今日は休み?」
しずく「グループチャットに連絡は来ていませんね……」
エマ「最近曲作りで悩んでたみたいだから少し心配だね……」
9人「…………」
0048名無しで叶える物語(かつお)2020/02/08(土) 23:45:39.34ID:mGCioTl7
スクスタ時空の聖雪はアクアと面識あるんかな
理亞「ちょっと姉様」ヒソヒソ
聖良「ええ、言いたい事は分かっていますよ理亞」ヒソヒソ
理亞「ありえないでしょ」ヒソヒソ
聖良「でしょうね」ヒソヒソ
理亞「イベントの手伝いとインタビューだけでも都合が良すぎるのにスクールアイドル9番対決って何?」ヒソヒソ
聖良「嘘にしてもあまりに荒唐無稽なので『逆に本当なのでは?』と思えてくる程に酷い作り話ですね」ヒソヒソ
聖良「もしこれが全部本当だったらブロッコリーを一本丸ごと食べてあげますよ」ヒソヒソ
理亞(姉様、それはブロッコリー嫌いじゃなくてもキツイ……)
理亞「やっぱりこの子怪しい……」ヒソヒソ
理亞「さっきも警察に行くのを嫌がってたし……」ヒソヒソ
聖良(私達を騙そうとしているのでしょうか?)
聖良(騙すにしては作り話が幼稚ですし、彼女からは不思議と悪意は感じられません……)
理亞「虚言癖があるとか現実と妄想の区別がついてないんじゃない?」ヒソヒソ
聖良「若しくは自分の事を物語の主人公と思い込んでいる精神異常者か何かですね」ヒソヒソ
理亞「この時期に東京から宿も取らずに函館まで来るなんてどう考えてもおかしいし……」ヒソヒソ
聖良(何が目的でしょうか……)
聖良「やはり高校生にもなって堂々と髪型をツインテールにしてる人はどこか頭がおかしいんですかね」ボソッ
理亞「姉様ぁ!?」ガーン
聖良「なんですか?理亞?突然大声を上げて……」
理亞「姉様はひょっとして私の事嫌いなの?」
聖良「?」
聖良「そんな訳ないじゃないですか」
聖良「大切なたった一人の妹ですよ」
理亞「そ、そう……それならいいんだけど……」
理亞「それと髪型は変えた方がいいと思う?」
聖良「いえ?よく似合っているし変える必要はないかと……」
聖良「でも理亞なら他の髪型にしてもきっと可愛いと思いますよ」
聖良「しかし何故突然そんな質問を?」
理亞「なんでもない……気にしないで……」
理亞(悪意が全くないのが怖い……)
あなた「あの〜」
2人「!」
聖良「失礼しました」
聖良「まさかμ'sやAqoursとまで交流があるとは思わなくて」
理亞「そうそう、ちょっと驚いただけ……」
あなた「そ、そう」
理亞「どうしよう姉様?」ヒソヒソ
聖良「ここは気付かないフリをしてもう少し探りを入れてみましょう」ヒソヒソ
あなた(…………)
あなた(これ、絶対疑われてるよね……)
理亞「μ'sやAqoursとは頻繁に交流があるの?」
あなた「うん、Aqoursとは何回か沼津に遊びに行ったり、逆に東京に来たAqoursのメンバーを案内したりしてるよ」
聖良(東京と沼津って結構距離があったと思うのですが……)
理亞(女子高生がそんなに頻繁に行き来できる訳ないでしょ……)
聖良「μ'sのメンバーとは?」
あなた「最近だとμ'sの合同ソロライブを手伝ったり」
理亞「合同……」
聖良「ソロライブ……」
理亞(って何?なんでグループなのにわざわざソロライブを?)
聖良(ソロに限定する必要はないのでは……)
あなた「あとはμ'sとAqoursと一緒におバカ王決定戦なんかもやったりして……」
聖良「今、何決定戦って言いました?」
あなた「おバカ王……」
理亞(もう、どこから突っ込んでいいいのか……)
聖良(聞けば聞く程ボロが出てきますね……)
なんか久しぶりに王道というかまっすぐなSSを見てる気がする。期待
2人「…………」ジー
あなた(やっぱり疑われてる……)
あなた(でも、全部本当のことだしなぁ……)
あなた「そうだ!Aqoursとイベントの手伝いした時の写真があるから見る?」
2人「!!」
理亞「いいの?」
あなた「もちろんだよ!ちょっと待ってね」
スッスッ
理亞「凄い……Aqoursの写真がこんなに」
あなた「Aqoursよりは少ないけどμ'sの写真もあるよ」
スッ
理亞「μ'sの写真もこんな近くから……」
理亞「もしかしてこの子の言ったこと本当なの?」ヒソヒソ
聖良「…………」
理亞「姉様?」
聖良「なるほど、ようやくわかりました」
あなた「?」
聖良「あなたの狙いは私達の写真ですね?」
あなた「え??」
理亞「どういういこと?」
聖良「理亞は知らないかもしれませんがスクールアイドルのお宝写真を取引する裏サイトが幾つか存在しているんです」
聖良「A-RISEやμ's、Aqoursなどの大人気グループの写真は出回っている数自体が多いせいかそこまでレートは高くないんです」
聖良「一方で私達Saint Snowや虹ヶ咲学園などは人気の割には出回っている写真が少ないので取引としての価値は高い傾向にあります」
聖良「彼女の狙いも恐らくそれでしょう」
理亞「姉様、ちょっといい?」
聖良「何ですか?理亞」
理亞「どうして姉様はその怪しいサイトの事情に異様に詳しいの?」
聖良「…………」
理亞「…………」
聖良「ともかく……」
理亞「スルー!?」
聖良「彼女の嘘も人見知りの理亞とすぐに打ち解ける話術も私達を油断させるためでしょう」
理亞「そんな……こんな人畜無害そうな顔をしてるのに……」
聖良「相手に嫌悪感を抱かせない親しみやすい外見というのも人に近くには重要だったりします」
聖良「巷に出回る盗撮映像なんかも撮影者は本人に接近しやすい同性や仲間内、身内というケースも多いみたいですから」
理亞「身内……」チラッ
理亞「…………」
あなた「そんな、私嘘なんて……」
聖良「しらばっくれても無駄ですよ」
聖良「直接Aqoursのメンバーに聞けばわかる話です」スッ
聖良「実は私達もAqoursのメンバーと交流があるんですよ」
聖良「今からAqoursの高海千歌さんに直接電話して確かめますね」
あなた「え?……うん」
理亞(最初からそうすればよかったんじゃ……)
プルルルル
千歌『もしも〜し、突然ビデオ通話なんてどうしたんです?聖良さん』
聖良「ちょっとお伺いしたい事が……」
聖良「この方をご存じですか?」スッ
千歌『あーっ!あなたは!』
あなた「千歌ちゃん、久しぶり……」
聖良「え?」
千歌『なんで聖良さんと一緒にいるの?もしかして聖良さん今東京に?』
あなた「じゃなくて私が北海道にいるんだよ」
千歌『え〜?いいな〜北海道』
聖良「…………」
聖良「えっと……」
〜〜〜〜
聖良「大変失礼致しました!」
聖良「何でも言う事を聞きますからどうかブロッコリー丸ごとだけはご勘弁を!」
あなた「え?ブロッコリー?」
理亞「姉様!あれはこの人と約束したわけじゃないから……」
聖良「え?そうでしたっけ?」キョトン
あなた「よくわからないけど多分そうかと」
聖良「…………」コホン
聖良「いずれにせよ申し訳ありませんでした」
あなた「正直自分でも出来過ぎな話だなって思うし……」
聖良「しかし、何かお詫びを……」
あなた「そんな!泊めてもらえるだけでもありがたいのに」
あなた「でも、どうしてもって言うなら……」
聖良「なるほど……」
聖良「函館にいる間私達のサポートをしたいと」
あなた「それなら二人を一番近くで見れるから私が学べる事も多いんじゃないかと思って」
聖良「そうですね……ではこう言うのはどうでしょう?」
聖良「丁度週末に私達が出演するイベントがあるので、それまで私達のサポートをお願いします」
聖良「その代わりイベントが終わるまで私達の家に泊まって頂いて構いませんし、空いている時間なら私が曲作りもお手伝いします」
あなた「もちろん!全力で二人をサポートするよ!」
あなた「よろしくね!聖良さん!理亞ちゃん!」
理亞「う、うん……こちらこそよろしく」
聖良(虹ヶ咲学園を一気に注目校へと押し上げたその手腕、確かめさせて貰いますよ)
数日後
あなた「お世話になりました」
聖良「いえ、こちらこそ色々サポートしていただいて大変助かりました」
聖良「理亞もとっても楽しそうでしたし」
理亞:「姉様!」
あなた「こっちも楽しかったよ、ありがとう理亞ちゃん」
理亞「ど……どういたしまして……」
あなた「曲作りもかなり手伝って貰っちゃって」
聖良「私達も他の方と一緒に曲を作るのは初めてでしたからいい経験になりました」
聖良「曲作りに関して何か掴めましたか?」
あなた「何となくですけど……掴めた気がします!」
聖良「そうですか……」
聖良「今私が伝えられる事は全て伝えたつもりです」
聖良「今回作った曲は1曲だけですがあなたならきっと他の曲も作れるはずです」
聖良「そろそろ時間ですね」
あなた「うん、それじゃあ」
理亞「…………」
理亞「今度会うときは敵同士かもね」
あなた「そうだね……」
あなた「でも今より成長した二人が見られるのを楽しみにしてるよ」
あなた「だから……またね理亞ちゃん、聖良さん」
理亞「うん、また……ね」
聖良「そうですね、またどこかでお会いしましょう」
電車内
あなた(良いところだったな、函館)
あなた(Saint Snowの二人には良くしてもらったし)
あなた(曲作りだけでじゃなくて練習メニューまでアドバイスを貰っちゃった)
あなた(練習も見させてもらったけどもの凄い練習量だった……)
あなた(二人のパフォーマンスや自信はあの練習があるからこそなのかな……)
あなた(スクールアイドルの知識や分析もかなりのものだったし)
あなた(何より二人がお互いの事を完全に信頼しきっていた……)
あなた(私達もあの二人に負けないようなパフォーマンスが出来るのかな?)
あなた(ううん、そうじゃない!作り上げるんだ!)
あなた(Saint Snowの二人も熱くさせるような……)
あなた(まずは帰ったら残りの曲も完成させなくちゃ)
翌日
愛「…………」
果林「……………」
あなた「どう……かな?」
果林「とってもいい曲と思うわ、ただ……」
愛「ただ……ね」
あなた「ただ?」
果林「これ、私達の曲なの?」
愛「そう、それ!」
あなた「え?」
果林「私にはSaint Snowのために作った曲に聞こえるわ」
愛「Saint Snowが歌ってるしね」
あなた「それはイメージしやすいようにって二人が仮歌を入れてくれたから」
愛「それにめっちゃメタルだし」
あなた「聖良さんが編曲はこうした方がいいって……」
果林「やけに掛け合いが多いんだけど……」
あなた「デュオなら掛け合いは絶対外せないって……」
せつ菜「なんの曲を聞いてるんですか?」
あなた「あ、せつ菜ちゃん」
せつ菜「…………!」
せつ菜「これは!」
せつ菜「ひょっとしてSaint Snowの新曲ですか!?」
あなた「…………」
せつ菜「未発表の曲ですよね?早く映像付きで見てみたいです!」
果林「…………」
せつ菜「やはりSaint Snowはいい曲を作りますね」
せつ菜「今回の曲も彼女たちのイメージにぴったりの素晴らしい曲だと思います!」
愛「あの……せっつー?」
あなた「直してくるね……」
せつ菜「え?」
愛 果林「…………」
せつ菜「私何か変な事言いました?」
函館
聖良「虹ヶ咲学園ですか……」
聖良(ソロ活動がメインの珍しい学校とは聞いていましたが)
聖良(突然注目を浴び始めたのは彼女の優秀なサポートがあったからだったんですね」)
聖良(彼女はまだ2年生みたいですし来年も注目を浴びるのは間違いないでしょうね)
聖良(対して理亞は……)
聖良(私が卒業した後周りと上手くやっていけるかどうか……)
聖良「…………」
聖良(ん?……)
聖良(虹ヶ咲学園には編入制度があるんですか……)
聖良(成績優秀者は学費に優遇措置があってさらに学生寮も?)
聖良「なるほど……」
数日後
せつ菜「皆さん大変です!!大ニュースです!」
かすみ「突然大ニュースって一体何があったんですか?」
せつ菜「何と……」
せつ菜「あのSaint Snowの鹿角理亞さんが転校してくるかもしれないんです!」
虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会のユニットシングルは12日発売
0081名無しで叶える物語(かつお)2020/02/09(日) 00:34:48.21ID:laNpjjrT
良いお手前でございました
スクスタ世界線だと確実にまだOver the rainbowに至ってないから飛ばされる可能性はあるのか
ラブライブがあるかはおいといて、地区予選がA-RISE、μ's、虹の潰し合いとなり、Aqoursや聖雪まで参加するとかカオス過ぎるなw
スクスタ20章ぐらいでありそうと思いながら読んでた
面白かった乙
あなたちゃんと理亞ちゃんはすぐ打ち解けそうな感じする
やはりツインテール……ルビィさん……うっ頭が
衝撃の事実です
> アア キーラリ カガーヤク
かすみん、20章くらいまでには先輩とお付き合いできてるってことですよね……
あぁんどうして連れてってくれなかったんですかぁ〜!
乙乙
スクスタのバレ感とかすみんの正妻っぷりよ
理亞ちゃぁはまた転校するのか…てんふぇすやね
乙
とても面白かったです
最近良いSS多くて捗りますなぁ
0095名無しで叶える物語(もんじゃ)2020/02/09(日) 08:21:38.92ID:0sbzxzO+
面白かったです!!
また次回作楽しみにしてます!!!!!!