善子「ルビィが心を開いてくれない」 [無断転載禁止]©2ch.net

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0001名無しで叶える物語(プーアル茶)@無断転載は禁止2017/09/24(日) 20:10:04.75ID:yxzGLnRv
善子「おはよう…… いい朝ね、リトルデーモン達」

花丸「よしこちゃん、おはようずら」

ルビィ「お、おはようございます…… 津島さん…………」

善子「だーかーらー! よしこでも津島さんでもなくて ヨ・ハ・ネ! だってば!!」

ルビィ「ピギィ! ご、ごめんなさい……」ナミダメ

花丸「よしこちゃん、やめるずら。ルビィちゃんが怖がってるよ?」

善子「…………」

ルビィ「うゆゅゅゅ……」ビクビク

花丸「よしこちゃん?」

善子「……ずらまる、ちょっと来なさい」

花丸「急にどうしたずら?」

善子「いいから! こっち!!」グイッ

花丸「あっ、分かったから…… 引っ張らないで欲しいずら」

ルビィ「うゅ……?」キョトン

〜校舎裏〜
花丸「それで? こんなところに連れてきて、どうしたずら?」

善子「ルビィが一向に心を開いてくれない」プクー

花丸「……うん?」

善子「だから! ルビィが私に対してよそよそしすぎるってこと!」

花丸「はあ」

善子「何よ、『津島さん』って…… 私たちはもうAqoursの仲間で、と、友達じゃない……」

花丸「ふーん、そういうことずら〜」ニコニコ

善子「なによ! その顔は!?」

花丸「なんでもないずらよ〜」

花丸(よしこちゃんもかわいいとこあるなぁ)

善子「まあいいわ……」ムスッ

善子「ずらまるはルビィと親しいでしょう? 私もその…… リトルデーモンとの絆を深めておかないと! 【あちら側】との戦いのときに不利になるかもしれないし!!」

花丸「要はルビィちゃんと仲良くしたいってことずらね」

善子「ま、まあ、ずらまるに分かりやすく言うならそういうことね」

花丸「ルビィちゃんは元々人見知りだから、すぐに仲良くなるのは難しいと思うずら」

善子「で、でも、その割にはAqoursには馴染んでいるじゃない? 2年の先輩とも普通に話せてるし」

花丸「最初は大変だったずら。千歌さんがAqoursに勧誘してきたときも、ルビィちゃんすっごく驚いて叫んでたから」

善子(そういえば、あの叫び声にびっくりして木から落ちちゃったんだわ)

善子「そこからどうやってAqoursに加入するまでいったの?」

花丸「うーん、色々あったけど…… きっかけは千歌さんが飴をくれたことじゃないかな」

善子「飴?」

花丸「うん。ルビィちゃんはお菓子が大好きだから」

花丸「千歌さんに飴をもらって、バスの中でお話して…… それで少し打ち解けたみたいだったずら」

善子「なるほどね…… それなら、ヨハネのとっておきのお菓子を与えましょう」

花丸「ルビィちゃんは甘いのが好きだから、甘いお菓子がいいと思うずら」

善子「わかったわ」

〜翌朝・教室〜
善子「おはよう、リトルデーモン!」

花丸「おはようずら」

ルビィ「お、おはようございます…… 」

善子(今日こそはルビィを懐柔するわよ!)

善子「今日はヨハネのお気に入りのお菓子を持って来たの。リトルデーモン達も、ひとついかがかしら?」

ルビィ「え、お菓子!?」ワクワク

善子(早速食いついて来たわね)

花丸「これは…… 真っ黒な飴? ずら??」

善子「堕天使にふさわしい漆黒のキャンディーよ」

ルビィ「でも、コインとかお魚さんとか、いろんな形があってかわいいね」

善子「さあ、好きなのを選んでちょうだい」

ルビィ「じゃあルビィはこのお魚さんにしようっと」アーン

花丸「マルは菱形のやつにするずら。 なんか漢方薬みたいな匂い…… 」

花丸「…………」モグモグ

花丸「ずらーーっ!! しょっぱい! 辛い! 生臭い!!」ゲホゲホ

花丸「よ、よしこちゃん? これは一体なにずら?」

善子「なにって…… サルミアッキっていう飴よ。 美味しいでしょ?」

花丸「すさまじい味ずら…… 美味しいとか不味いでは語れないぐらい」

善子「そう? こんなに美味しいのに」モグモグ

花丸「ずらぁ……」

花丸「そう言えばルビィちゃんは?」

ルビィ「あわゎゎゎゎ…………」ブクブク

花丸「大変! ルビィちゃんが白目剥いて気絶してるずら!」

善子「え、うそ!? なんで?」

善子「ルビィ! しっかりしなさい!!」

ルビィ「うゆぅ〜〜……」

ルビィは保健室へ運ばれ、2日ほど学校を休んだ

0008名無しで叶える物語(SB-iPhone)@無断転載は禁止2017/09/24(日) 20:22:27.40ID:DIwP6rNt
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善子「ルビィとの距離が広がった」

花丸「そりゃあ、まあ……」

善子「あのあと普通の飴も持ってきたけど、『大丈夫です』とだけ言って目も合わせてくれなかったわ」

花丸「仕方ないずら。あの錆びるめっき? はマルにとってもとらうまずら。あんなすさまじい味の食べ物があるなんて」

善子「『サルミアッキ』ね。美味しいのになぁ」

花丸「よしこちゃんは、普通の人は味覚が違うみたいずら」

善子「それって堕天使的ってこと!?」キラキラ

花丸「あぁ、うん、そうずらねー……」ジトー

善子「でもこのままじゃまずいわね。 ずらまるは頼りにならないし」

花丸(今回のはマルのせいじゃないずら)

花丸「じゃあ上級生に相談してみたら?」

善子「上級生、ね…… そう言えば梨子さんは転校生なのに、千歌さんや曜さんとも昔からの友達みたいに打ち解けているわ」

善子「ちょっと梨子さんに秘訣をきいてくる!」ダッ

花丸「がんばってずら〜」

0011名無しで叶える物語(家)@無断転載は禁止2017/09/24(日) 20:25:27.46ID:iKf7AHJO
|c||σ.-σ||
メイ*σ _ σリ

0012名無しで叶える物語(かぶらずし)@無断転載は禁止2017/09/24(日) 20:25:45.04ID:yPYZw6QW

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善子「と言うわけで、ルビィとの距離を縮めたいんだけど……」

梨子「なるほど…… 状況はわかったわ」

梨子「それでは、善子ちゃんに、古来より伝わる禁断の秘技を伝授します」

善子「禁断の秘技……」ゴクリ

梨子「そう。この技を受けた乙女は須らくめろめろになってしまいます……」

梨子「その名も壁ドン!!」

善子「壁ドン」

梨子「からの壁クイ」

善子「壁クイ……?」

梨子「言葉で説明するよりも実際にやってみた方が早いわね。 いいかしら?」

善子「お、お願い!」

梨子「まずは相手を壁際に追い詰め、顔の横で手をつく」

梨子『おい、善子!』ドン

善子「ひっ」

梨子「そして相手の瞳を見つめながら、顎に指を添えて……」

善子「り、りこさん?」ドキドキ

梨子「甘い声でこうささやくの」

梨子『私の物になれよ……』

梨子「と、こんな感じよ」パッ

善子「……」ポー

善子「はっ……! これはなかなか……」

梨子「どう? 参考になったかしら?」

善子「え、ええ! ありがとう梨子さん」

善子「早速ルビィに試してくるわ」タッ

梨子「ふ、また一人導いてしまったわね」

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善子「ルビィと会話すらままならなくなったわ」

花丸「梨子さんに聞いたことをそのまま実践したの?」

善子「ええ! 完璧に『壁ドン』をマスターしたはずなのに…… 何がいけなかったのかしら」

花丸「……よしこちゃん、もしかしてばかなの?」

善子「馬鹿じゃないわよ!!」ムキー

花丸「……」

善子「でも、正直もう打つ手なしだわ。 ルビィを見かけても、話しかける前に逃げられちゃうし」

花丸「よしこちゃんは本当にルビィちゃんと仲良くなりたいの?」

善子「当然でしょ! ……その、リトルデーモンを使役できないなんて堕天使失格だし」

花丸「それなら、ダイヤさんに相談してみたらいいずら。 ルビィちゃんのことを一番よく知ってるのはダイヤさんずらよ」

善子「確かに、ダイヤさんなら……」

花丸「でも! これで駄目なら、今度こそ本当にどうしようもなくなっちゃうよ? 慎重にいくずら」

善子「わ、わかったわ」

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ダイヤ『なるほど…… お話は分かりました』

ダイヤ『ルビィは善子さんのことが嫌いな訳ではありません。 ただ少し怖がっているだけですわ』

ダイヤ『あの子は昔から怖がりで…… オバケとか妖怪とか、そう言った話を聞くと眠れなくなって、よく私の布団に潜り込んできていましたわぁ』

ダイヤ『こ、こほん。 ……『堕天使は怖くない』ということが分かれば、ルビィも怯えることはなくなるでしょう。あとは、一緒に過ごしていればいつの間にか仲良くなれますわよ』

〜沼津市街〜
善子(ダイヤさんのアドバイスは聞けたけど…… これをどうやって活かせばいいかしら?)テクテク

善子(そもそも堕天使は怖くないし! かっこいいわよ)

善子(まあ、それがルビィに伝わらないとダメなんだけど…… 黒い服がいけないのかしら?)

善子(ルビィの服はパステルカラーのかわいい系ばかりだし。そう、ちょうどあそこにいる子みたいな……)

善子「って、あれルビィじゃない! ……一緒にいる二人組の男は何かしら? よくみたら、なんか絡まれてるぽい?」

男A「ねえ君、今何してるの? ヒマだったら俺たちと遊びに行こうよ」

男B「この子すっげーかわいいじゃん! ほら、おごるからお茶しようよ」

ルビィ「あ、あの……」ブルブル

男B「さあ、行こうぜ!」グイッ

ルビィ「ピギッ……」

善子「ちょっと、嫌がってるじゃない! 離しなさい!!」パシッ

男B「イテッ! なんだよお前」

ルビィ「津島さん……」

男A「あれ、もしかしてこの子の友達? だったら君も一緒に遊ぼうよ」

男B「そ、そうそう! 俺らこの子と一緒に楽しもうって言ってただけだし」

善子「楽しむ? この子が怖がってるの、わからない?」

ルビィ「うゆゅゅゅ……」ガクガク

善子「それ以上しつこくするなら、ヨ、ヨハネが地獄の業火でおしおきしちゃうんだからっ!」

男B「はぁ? ヨハネ? 地獄??」

男A「なんかこいつめんどくさそうだな」

ヨハネ「だ、堕天龍鳳凰縛をおみまいしゅるわよ!」ブルブル

男B「……」

男A「オーケー、悪かったよ。俺らは退散させてもらうわ。行こうぜ」

男B「ああ」

善子「ほっ……」

善子「ルビィ、大丈夫? 腕とか痛くしてない?」

ルビィ「うん……///」ポー

善子「そう、ならよかった」

ルビィ「……ごい」

善子「え?」

ルビィ「津島さん、すごい……! あんな風に男の人に立ち向かえるなんて、かっこいい!!」

善子「ま、まあね? 堕天使にかかれば人間ごとき余裕っていうか? あと津島さんじゃなくてヨハn」

ルビィ「堕天使ってすごい! ルビィも堕天使にしてください!!」キラキラ

善子「えぇ!? どうしたの急に」

ルビィ「お願いしますヨハネ様!」

善子「ヨ、ヨハネ様……」ニヘー

善子「はっ……! オ、オホン、仕方ないわね…… でも、いきなり堕天使になるのは無理なの。だから、まずは貴女をヨハネのリトルデーモンにしてあげるわ」

ルビィ「はい! お願いします!!」

善子「では、貴女に堕天名を授けましょう…… 貴女の名は、『ルキフェル』」

ルビィ「ルキフェル……」ゴクリ

善子「リトルデーモンの契約は、血より濃く宵闇より深い魂の契約…… 今後貴女は、いつ何時もヨハネの魂と共に在るのよ。覚悟はいいかしら?」

ルビィ「もちろんです、ヨハネ様! 」

ルビィ「えへへ、これでルビィ……じゃなくてルキフェルもリトルデーモンに……!」

〜1週間後・校舎裏〜
善子「ルビィに懐かれすぎて辛い」

花丸「のろけは結構ずら」

善子「のろけじゃないわよ! この1週間、ルビィったら四六時中べったりなのよ? 毎朝わざわざうちまで迎えにくるし、帰りも付いてくるし……」

花丸「でも、よしこちゃんはルビィちゃんと仲良くなりたかったんでしょ?」

善子「仲良くなるってレベルじゃないわよ! 確かに距離は縮まったけど…… あの子には0か100かしか無いの!?」

花丸「ルビィちゃん、スクールアイドルもそうだけど好きな人はとことん好きだから」

善子「あ〜、そう言えばそんなタイプだったわね…… 調子に乗って『魂の契約』なんて言うんじゃなかったわ……」

ルビィ「あ、ヨハネ様いた! 何の話をしてたんですか?」

善子「ひぃ! ちょ、ちょっと堕天黙示録 第6章について議論をね」

ルビィ「第6章って言うと…… ノアの方舟ですね!」

善子「え、ええそうなのよ」アハハ

花丸(それは創世記ずら)

善子「そ、そうだ私、ちょっとお手洗いに行って来るわね」

ルビィ「ま、まさか学校のお手洗いが洪水に!? ルビィ、じゃなかった…… ルキフェルもついていきます!」

善子「ち、違うって! 普通に行きたいだけだから」

ルビィ「え、それならルビィもヨハネ様と一緒に……///」

善子「一緒にって何!?」ダッ

ルビィ「あー! 待ってください、ヨハネ様ー!」ダッ

花丸「行っちゃったずら…… 二人とも楽しそうで羨ましいなあ」

花丸「そうだ、マルもよしこちゃんのリトルデーモンにしてもらおうかな?」

花丸「そうすればみんなで楽しめるずら、ふふっ♪」

stg終わり

0025名無しで叶える物語(家)@無断転載は禁止2017/09/24(日) 20:51:54.21ID:iKf7AHJO
|c||^.-^|| 乙ですわぁー!

ルキフェルたそ〜

ほうよしルビですか
大したものですね

0028名無しで叶える物語(家)@無断転載は禁止2017/09/24(日) 21:45:29.22ID:bD73XNFC
ええやん

|c||^.- ^||

そうそう

にゃん

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